PK

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初版刊行(参考)
種別
長編
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5,347回
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1
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66
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あらすじ

2023年03月15日 PK 新装版 (講談社文庫)

人は時折、勇気を試される。落下する子供を、間一髪で抱きとめた男。その姿に鼓舞された少年は、年月を経て、今度は自分が試される場面に立つ。勇気と臆病が連鎖し、絡み合って歴史は作られ、小さな決断がドミノを倒すきっかけをつくる。三つの物語を繋ぐものは何か。読み解いた先に、ある世界が浮かび上がる。(「BOOK」データベースより)

評判

PKの評価:

5.50/10点 レビュー 6件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点5.50pt

PKの総合評価:

6.57/10点 レビュー 65件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.59
(3pt)

世の中の裏側に不穏なものが蠢(うごめ)いている、そういう不気味な怖さを感じました。

「PK」「超人」「密使」の三篇を収録。それぞれの短篇はゆるやかに繋がっていて、不穏な雰囲気を醸し出す一つの作品を構成しています。

特に最初の短篇「PK」がそうなんだけど、パーツを切り離して話を並べているので、視点がくるくる切り替わるし、時系列がばらばらになってるから、話の全体像が見えづらいんですね。
逆に、ばらばらな時系列を頭の中で再構成して読むのが苦にならなければ、謎めいたサスペンス・ドラマが楽しめるかと思います。

それと、作品の中に二箇所、チャップリンの映画の台詞が出てきます。
《ひとりひとりはいい人たちだけれど、集団になると頭のない怪物だ》講談社文庫 p.29、p.153
チャップリンのこの台詞と、先日読んだ著者の『チルドレン』に出てきた次の台詞が、ダブる気がしました。
《「子供のことを英語でチャイルドと言うけれど、複数になるとチャイルズじゃなくて、チルドレンだろ。別物になるんだよ」》講談社文庫 p.115
個人では問題ないのに、それが集団になると別の化物じみたものに変わるってところがね、恐いし不穏だなあと。
PK 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: PK 新装版 (講談社文庫)より
4065303001
No.58
(3pt)

ファンなんだけど

特に最後の「密使」が読みにくかった。タイムパラドックスとパラレルワールドの説明がくどすぎる上に難解で、ここで目がつまづく感じがした。伊坂作品では、最後に霧が晴れるように伏線を回収するものと、放置プレイに近いものとがあるが、この作品は明らかに後者。著者の作品には珍しく、あまり読み心地がよろしくなかった。
PK 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: PK 新装版 (講談社文庫)より
4065303001
No.57
(3pt)

面白いのに、イヤミス的な後味の悪さ。その癖こそが魅力!? |『PK』伊坂幸太郎

一風変わった伊坂作品。新境地、といっても過言ではないかもしれません。

・・・
先ず構成は三部構成になっているのですが、第一部『PK』、第二部『超人』、第三部『密使』とあり、それぞれ別個の世界として構成されています。

第一部は、その名の通り、ワールドカップ出場をかけた日本の代表戦でのPK時のちょっとした選手の会話がテーマ。当時の会話がどうしても気になる某議員とその周辺の話。

第二部は、将来の悪事を察知出来て、その悪事が起こる前に『処理』してきた本田青年の話。なお一部で出てくる議員は、議員一年生の時にこの本田青年がマンションから落下するところを助けたという連関があります。

第三部は、握手をするとその相手から6秒時間を盗める『僕』と、世界の平和のためにひょっとしたら犠牲になるかもしれない『私』の独白の応酬。

・・・
伊坂作品の特徴として、時間の設定が明示されておらず、読中はもやもやするも、次第にこの繋がりが分かってくるという事があります。

例えば『アヒルと鴨のコインロッカー』でもそうでしたが、複数のストーリーが並行していると思ったら、実は過去と現在の話が交互に語られていた、みたいな。

本作でもそのような重層的構成を味わう楽しさがあります。詳細は是非読んで味わっていただきたく笑
一部、二部、三部のクロスオーバーは、読んでいる最中に徐々に分かってくると思います。

・・・
また、痛快だけに留まらない「余韻」「余白」も楽しむことができると思います。

これは『魔王』や『モダンタイムス』などで顕著ですが、不穏な雰囲気、その雰囲気に吞まれゆく世間、そして決してハッピーエンドとは言いかねる陰鬱さ。ある意味イヤミスというか、晴れ晴れとしない結末。

それは、一種不完全さやいびつさに美を見出すような気持ちかもしれません。

・・・
あと、一つ驚きましたが、今回は仙台が舞台ではありません。

何と三軒茶屋とか二子玉川とか東京の街が登場します。ちなみに30年前、高校生の時、二子玉川のマックでバイトしていました!まあ、どっちでもいいですね。

・・・
ということで、新年に読んでもやっぱり面白い伊坂作品でありました。

初期のエンタメ路線から比べると、徐々に苦味のエッセンスを感じる作品に変化しつつある気がします。それでもやはり面白い。今年も伊坂作品を読んでまいります。
PK Amazon書評・レビュー: PKより
4062174960
No.56
(4pt)

んー

一読して???となりましたが、後書きで丁寧に解説してくださったので、なんとか理解する事が出来ました。ネタバレになってしまいますが、勇気と出すと言うのはなかなか大変なことかもしれませんが、一歩踏み出した後に波が広がっていくように周りにも響くものなのだなと。逆もまたしかりですが。
PK 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: PK 新装版 (講談社文庫)より
4065303001
No.55
(5pt)

人間には選択を迫られる瞬間がある。その時試されるのは勇気の量だ

数多くの伊坂作品を読んでいるにも関わらず、どことなく旧パッケージは地味な印象で、どことなく読んでみたいとの意欲が高まらず後回しとなっていた本作、新装版文庫としてポップな表紙が目に入り、発表から10年以上遅れての初読となりましたが、いやあなんたる不覚、無茶苦茶面白いじゃないですか!
 何してるんだよ自分、と今まで読んでなかった自分を叱りたい。
 そして、やはり良いものは、年月が経っても、今回のように、パッケージを維新する等して、しっかりもう一度売りにかかる、講談社の今回の姿勢に拍手したい。
 というわけで、本作、個人的には伊坂幸太郎の隠れた名作と呼びたい。
 もともとは文芸誌に発表された独立した短編「PK」「超人」、ここにSFアンソロジー雑誌に掲載された「密使」を加え、全体として長編として読めるよう、少し手が加えられたとのことですが、この手法、伊坂幸太郎が得意としているもので、今回もこの3つの作品の結びつきに「伊坂幸太郎、やっぱり天才だわ」と感嘆の声が出ました。
 いい本を読むとホント気分が良いです。
 「PK」と聞くと、私はまず「サイコキネシス」を思い出すのですが、冒頭いきなりサッカーグラウンドの描写から始まり、ああサッカーのPKだったのか、と妙に感心してしまう自分。
 この「PK」だけでもページ数は少ないながらも、複数の視点、複数の時間軸で構成されており、読後感も「お見事!」と手を打つほどの痛快感。

「勇気とは、勇気を持った人間からしか学ぶことができない」
「人間には選択を迫られる瞬間がある。その時試されるのは勇気の量だ」
「臆病は伝染する。そして勇気も伝染する」

 こんなテーマで書かれた「PK」。
 「PK」を読んだ時点で、もう本書は絶対に面白いと確信しました。
 次の「超人」では、「PK」登場の人物を別の視点で見ているようで、それでいてどこか設定に微妙な違いあるなと思わせ、珍しくかなりSFよりの作品「密使」で「おお、そう来たか!」と見事な収斂を見せてくれます。
 
 「小さな変化の積み重ねが、まったく予想しない、世界の変化に繋がる」

 これは伊坂幸太郎の他作品でも重要な視点として作品に取り込まれていますが、本書はまさにそういった物語です。
 大好きな『フィッシュストーリー』もそんな作品でしたが、本作はより長編的な構成となっており、読後感も爽快です。
PK 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: PK 新装版 (講談社文庫)より
4065303001

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