ディミティおばさまと村の探偵
- コージー・ミステリ (155)
- ディミティおばさまシリーズ (6)
- 優しい幽霊シリーズ (6)
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第1作から好きで、追いかけて読んでいますが、今回は読後にいやな気分が残りました。 夫以外の人を好きになることについて道徳的にどうこう言う気はありませんが、ロリの行動に今回は違和感を抱きっぱなしでした。妻子のために働き過ぎといっていいくらい働いている夫と可愛い盛りの双子は、ロリにとってどんな存在なのか。ビルも双子たちも今回はまったく存在感がないため、ロリにとってどうでもいい存在なのかと考えてしまいました。 気持ちよく読めるからコージーだし、特にこのシリーズでは余韻のある暖かな読後感が何よりの魅力だったので、読み続けるかどうかは正直、微妙です。 | ||||
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ずっと愛読している大好きなシリーズですが、本作でとても気になったことがあったので、そのことについて書かせて頂きたいと思います。 それはズバリ、ロリの浮気性。 最近の作品にはそういった傾向が見られましたが、今回は特に顕著で、気持ちだけではなく実際に行動に移してもいます。 相手にもその気があるので深みにはまり、可愛い子供たちや愛する夫の存在さえ現実へと引き戻す助けにはなりません。 ギリギリのところで踏みとどまってはいますが、客観的に見れば完全に浮気で、村の人々にも気付かれています。 本編のストーリー自体はとても面白いのですが、ロリの行動が気になって何だか集中出来ませんでした。 結婚して理想的なパートナーがいても他の人に惹かれることはあると思いますが、ロリの場合はありすぎで、夫のビルが仕事で傍にいない時に素敵な男性が現れると必ずといっていいほど好意を持ってしまいます。 作中でロリの妻や母らしからぬ行動に村人が面と向かって「ビルはロリには過ぎた夫なのに」というような事を口にする場面がありますが、正直、私もそう思いました。 もともとそういう気質なのか、突然手にした大きな幸福を受け止めきれていないのか分かりませんが、ロリはまだ地に足がついていない気がします。 そもそもディミティおばさまとその遺産は、ロリではなくロリのお母さんの人徳によりもたらされたもの。 そのことを忘れずに、ロリには家族を大切にして少しづつでも成長していってほしいと願っています。もちろん、この先も読み続けます。 | ||||
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優しい夫と双子の男の子に恵まれて幸せ一杯なのに何故かふらりと殿方に惚れてしまう情が深い性格のヒロインのロリと彼女を見守りながら助言し助けてくれる「優しい幽霊」ディミティおばさまが不思議な謎に挑んで行く人情味溢れる冒険物語シリーズ第6弾です。このシリーズを読んでいて常に感じるのは、著者がミステリーの書き手として実に不器用で素人っぽい印象を受ける点ですが、けれども毎回読み終える頃には人間らしい情感に満ちた素晴らしい物語に素直に感動している自分に気づいて、最早そんな些細な事はどうでも良い気持ちになっているのも確かな事実なのです。 絵に描いた様な平和なイギリスの小村フィンチで何と実に百年振りに殺人事件が起きた!アメリカから戻ったロリは陰険な意地悪ばあさんが殺されたというショッキングな事件の知らせに驚き、しかも信じられない事に聖人の様な青年キットが警察から容疑者として疑われているのを知る。正義感の強いロリは村に滞在中の牧師夫人の甥の美青年ニコラスと出会ってまたもや抗い難い魅力に心惹かれ、そして二人で素人探偵として殺人事件捜査に乗り出して行く。 本書はまさにオーソドックスな古典ミステリーの雰囲気が濃厚な物語でクリスティー女史のミス・マープル物で読んだ様な気がする筋書きですが、まず普通の推理作家ならこうは書かないだろうと思える如何にも著者らしい決着がつけられていて一瞬呆気に取られました。でも大きな謎だけでなく他にも村人達の愉快な或いは悲痛な様々な秘密や意外なサプライズが周到な伏線と共に仕掛けられていて楽しませてくれます。今回はシリーズ中で最も今の世の中にある悪意の存在を前面に押し出した作品だと思いますが、それでも決して信念を曲げずに一貫して悪に負けない人間の善意を描き続ける著者の創作姿勢には誠に敬服させられます。毎回楽しみな動物のぬいぐるみの活躍は先輩格うさぎのレジナルドが今回ロリと張り込みに参加しますし、新入りサルのサムが出番は短い物の長く人の悲しみを癒やして来た存在感があって深く胸に迫ります。そして今回の肝は、やはり人妻ロリと美青年ニコラスとの愛と友情の物語でしょう。村人達の噂の的で挙句に面と向かって罵られたり、ディミティおばさまからは厳しく意見されたりと、ロリにとっては辛い人生最大の試練となりますが、でもこの騒動を通じて夫ビルとも真剣に向き合って理解を深める機会になり、苦境に負けないで逆に跳ね返して人として又一段と成長する所が彼女の素晴らしさでしょう。またロリにとってはショッキングな最後のサプライズにも傷つかずに大らかな心で許してあげて全てを受け入れる所にも生来の優しい人間性が顕れていて清々しい気持ちにしてくれます。長くて本当にすみませんが最後にニコラスとペギーの二つのそれぞれの物語は著者にしか書けない心に深く染み入る人情噺ですので誰もが大きな感動に包まれる事でしょう。 思えばこのシリーズは主役のロリとディミティおばさまが最後に答を導き出すとは限らないという異色の物語ですが読み終えて不満は全く感じませんし、今後も立派な名探偵にはならずに不器用でも今のままのロリでいて欲しいと願っています。私はこの人間の善意を再び信じ直させてくれる素晴らしいシリーズをこれからもずっと応援し続けようと思います。 | ||||
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