脱出
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西村京太郎のように多産な推理小説作家はほかにいないのではなかろうか。しかもその一篇一篇が克明な調査と推論によって構築されている。 | ||||
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西村京太郎氏の9冊目の著作となる緊迫のタイムリミット・サスペンス・ミステリーの傑作です。本書は漢字二文字だけのとてもシンプルな題名なのですが、中々に巧く考え抜かれた意外性に満ちたミステリーの仕掛けと手に汗握るタイムリミット・サスペンスの興奮の両面が目一杯味わえる稀に見る著者渾身の力作だと思いますね。それからぜひ書いておきたいのは、本書巻末の解説に記された山村美沙さんとの対談の内容が充実していてとても面白く読めた事で乱歩賞受賞作「天使の傷痕」の原題が「事件の核心」だったという話題など盛沢山ですのでこちらも読まれる事をお勧めしますね。 両親が戦死した黒人兵の父と彼を捨てて蒸発した日本人の母という混血児青年・岡田サチオは日本から脱出して憧れのブラジルに行きたいという長年の夢を遂に叶えて出発を明日に控えた前夜にバーの酔客に喧嘩を売られ誠に不運な事に相手が出して来たナイフで殺人を犯してしまう。死体を暗がりに残して逃げる彼だったが偶然にも彼の窮状を助けようと救いの手を差し伸べる親切な四人の若者が現れるのだったが・・・・。 ミステリー作家というのはとんでもない偶然の悪戯をこしらえて善良な青年を苦しめ窮地に追い込むのですね。まあ、もしサチオが昔働いていたバーに立ち寄って時間を潰そうなどと考えなければこんな厄介を背負い込む事もなかったろうになあと彼のあまりの不運が気の毒で仕方ありませんね。しかも巡り合った奴らがろくでもない危険な野郎で状況は悪化の一途を辿って行くのですからね。悲しいけれどプロの警察を相手にしてとても勝ち目がある訳があるまいと、彼の行く末に不吉な予感を抱かざるを得ませんでしたが、ところがどっこい終盤で意外な事実が判明して状況が好転するのは、やはり著者の優しさと思い遣りの心なのでしょうね。単純な事件の構図と思わせておいて中盤で謎の第二の殺人を演出しながら最後に大どんでん返しで読者を驚嘆させる著者のテクニックと実力は相当の物で改めて目を見開かされた思いになりましたね。本書はクライマックスでの横浜の港を舞台に繰り広げられるド派手な破壊活動の大騒ぎがメイン・イベントではありますが、それぞれの思惑で混血児青年サチオを好き勝手に自らの目的の為に利用して来た利己主義の輩達の中で、唯一人同じ混血児という境遇である事もあって彼を心から心配し助けたゴーゴー・ガールのアキ子の存在は誠に貴重でしたね。最後にサチオの元の名「幸雄」は幸せを意味する名前なのですし、ここまでいろいろとありましたが私としては彼の新天地での幸せを心から祈ってあげたい気持ちで一杯ですね。 | ||||
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混血児岡田サチオ。ふとしたことで殺人を犯し、日本からの脱出を試みる。 興味本位、愛情、スリル。様々な思惑を秘めたもの達が彼を支える。脱出なるか? 現代版24のような感じ。刻一刻と時が刻まれるため、非常にスリリング。同じ西村作品に「札幌着23時26分」があるが にた雰囲気を持った作品。 「この国(日本)にはなんでもあるが、希望だけがない」と誰かが言ってたが、サチオは日本を離れて幸せになるのかなぁ、、。 それはそれで皮肉な気もする。 | ||||
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国際結婚で生まれた子供を扱った社会派小説 アメリカの黒人と日本人との混血であることから日本社会に馴染めず ブラジルへの移民として出発しようとしている前夜 誤って人を殺してしまう主人公 ブラジル行きを助けようという様々な人達 機に乗じて画策する人達 事件は思わぬ展開に | ||||
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