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egut さんのレビュー一覧

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レビュー数218

全218件 201~218 11/11ページ

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No.18: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

多重人格を扱ったサスペンスストーリー

多重人格を扱ったサスペンスストーリーとして、
とても面白く読めました。

文庫版の帯には「騙された」と言った、
どんでん返しを期待させるキャッチコピーがあった模様ですが、
それに期待して本書を読むと読みたかった内容との違いに戸惑ってしまうと思います。

話は各登場人物たちが知り合った1人の女性が行方不明になる所から始まります。

それぞれの人たちと接している時の1人の女性の像が異なり、
女性と接した人たちの話を聞いていく中で、
同一人物なのか?もしかして多重人格者だったのか?
なぜ多重人格になってしまったんだろう?
と言った感じに謎が展開されます。

このストーリーの展開はとてもテンポが良くて判りやすく、
そして1つの殺人事件の謎とも絡まってきて中々面白かったです。

ちょっと残念だったのが、
文庫化するにあたって最終章のモノローグ4を封印します。と言った作者のコメント。
この一言は余計だと思いました。

正直あってもなくても伏線が効いてくる内容でなく、
余談みたいなものなので、
読者にあるなしを選ばせるのではなく、
作者が1つの作品としてどっちかに決めてしまったらよいと思いました。
帯のコピー然り、余計な文章が読者に意図しない印象を与えてしまい、
勿体無いと感じました。

▼以下、ネタバレ感想
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ルームメイト (中公文庫)
今邑彩ルームメイト についてのレビュー
No.17: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

好みの設定ですが、惜しいところがたくさん。

クローズド・サークルでの推理ゲーム。
舞台としてはとても面白いです。

夏の館、冬の館にそれぞれ7名づつ閉じ込められ、
互いの館で連続殺人が発生する。
館同士はTV電話でコンタクトが可能。

問題は夏の館、冬の館の犯人は誰か?
1度のみの解答に対して、正解側の館の人々は賞金を獲得して生還。
解答を外したり相手が先に答えた場合は死が待っている。

相手の館とのコンタクトでの情報提供の心理戦や
少ない手がかりでの犯人探しは好みもあり面白かったです。

ただ、"極限"と名のつくほど緊迫した雰囲気は無く、
登場する人々の思考が感じられない為、
とても軽いゲーム遊びをしている印象を受けました。

ミステリ読みなれている人にはとても物足りなく感じると思いますが、
この系統が好きな人は楽しめる作品だと思います。

▼以下、ネタバレ感想
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極限推理コロシアム (講談社文庫)
矢野龍王極限推理コロシアム についてのレビュー
No.16: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

この世界観は凄い・・・

表題の「独白する…」はタイトルが一品。
また、語り部が地図と言うとんでもない設定。

このミス1位かつ推理作家賞を受賞をしておりますが、
ミステリとは違う作品だと思いました。
では何であるか?と言うと答え辛い。
乱歩を読んだ時の感覚を思い出した気もしますが、
もう、こう言うジャンル。と言った独特な雰囲気を楽しみました。

短編集に収録されているその他の作品は、
暴力的でグロく、気持ち悪さと痛さを錯覚してしまう文体が健在。
これは著者の持ち味で強烈な印象です。
その土台の上で摩訶不思議な世界を覗き楽しみました。

どれも強烈な印象ですが、とくに
「Ωの聖餐」「怪物のような顔の女と時計のような頭の男」
この2作は設定から結末まで巧く構成されていて、
個人的にインパクト高で唸りました。
独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)
No.15: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

晩餐は「檻」のなかでの感想

仇討ち制度や集められたメンバーの役割、
殺人者のトラや仇討を実行するヤギは誰か?
などなど、
面白くなりそうな設定が多く期待がいっぱいだったのですが、
読了してみるとあまり活かされていないのが
残念というより勿体なく感じました。

謎や仕掛けの印象が弱いため、
ミステリパートの仇討制度の作中作より、
作家は最後どうなるんだろう?と
オチが読めない小説家の日常パートの方が面白く感じられました。

とはいえ、仕掛けも面白く
個人的になかなか楽しめた1冊でした。

▼以下、ネタバレ感想
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晩餐は「檻」のなかで (ミステリー・リーグ)
関田涙晩餐は「檻」のなかで についてのレビュー
No.14: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

脱力した。。。世界崩壊。

前バカミスの三崎黒鳥を読んでいたので、
ある程度の身構えをしつつ手に取りました。

今回も何かが仕掛けられている事は明らかな文体。
おかしい。不自然すぎる。一体何が仕掛けられているのだ?
とヤキモキさせる読書感は健在。

文体以外にも特徴的なのは、
ノベルスの上下2段を活用し、
上段がアメリカ、下段をイギリスを舞台に
物語が同時進行する手法。

これは『本』に価値を持たせている事や、
文庫化して販売経路を増やす事が念頭にない作品づくりには
敬意を表します。

新世界が崩壊する真相が明かされた時は、
バカミスと身構えているにも関わらず失笑と脱力。

また、その後の作者の努力に驚き、
最終章「もう1つの崩壊」で
物語を別世界に構築した様は色々な意味でゾクっとしました。

▼以下、ネタバレ感想
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新世界崩壊 (講談社ノベルス)
No.13: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

詩的な文芸作品

異文化による価値観の違いが
ミステリと上手く絡んでいると感じました。
世界の景色がうまく描かれていおり、
まるで詩を読んだかのように思い浮かぶ情景がとても綺麗です。

巻頭の「砂漠を走る船の道」より、
砂漠の民が数日間 命がけで砂漠に向かい採取する岩塩。
危険な旅だが、なんと5ドルももらえるからだ。と話すシーンは
本書が扱う異国をより印象付けたと感じました。

また、「叫び」については価値観の違いを巧く扱い、
ダークな雰囲気が引き立つインパクトある作品で
短編ながらもとても重厚でした。

ただ、ラストの「祈り」については、
雰囲気を崩してしまった印象を受けたのが正直な所ですが、
全体的に良い作品でした。
叫びと祈り (創元推理文庫)
梓崎優叫びと祈り についてのレビュー
No.12:
(7pt)

大井松田-御殿場渋滞20キロの逆転の感想

同短編集に収録されている
「君の瞳に恋してる」と同じく不倫している男性視点の話。
舞台の裏側に存在した結末がとても衝撃的でした。

▼以下、ネタバレ感想
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No.11:
(7pt)

君の瞳に恋してるの感想

不倫相手の女性が整形手術をする事をきっかけに、
その女性と主人公の心理模様が楽しめた作品。

奇妙な後味で終わる結末がとても良いと感じました。
吉村達也君の瞳に恋してる についてのレビュー
No.10: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

セカンド・ラブの感想

タイトルや帯から感じる通り、
イニシエーションラブの様な作品を求めている人への本です。

なので当然、前作のように何か一筋縄ではいかない
仕掛けを感じながら本を読むことになるので
期待値に答えられるかというプレッシャーをかけた意気込みを感じます。

ですが、ネタバレで書きますが伏線の張り方の巧妙さが
今回見られなかったのが残念です。

ただこれは前作が良かっただけに、
期待と比較によって生まれてしまう欲求なだけで、
この本単体としては、とても面白く読めた事は確かでした。

▼以下、ネタバレ感想
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セカンド・ラブ (文春文庫)
乾くるみセカンド・ラブ についてのレビュー
No.9: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

コテコテの雪の山荘もの

本を開いた最初のページに『読者への挑戦』があります。
目次や本のタイトルよりもまず『読者への挑戦』がある挑発的な構成に驚きました。

そして、『雪の山荘』の定番要素、
吹雪による、クローズド・サークル。連続殺人、雪の足跡問題、手口の違う殺人
などが豊富に盛り込まれているのも好みです。

新しさは見えないかもしれない。
でもそんな定番とも言えるコテコテな本格が好きな自分は中々楽しめました。

が、探偵の魅力や説明具合からなのか、
納得できて楽しめた真相に魅力が残らず、
ラスト失速してしまった印象でした。

とはいえ、やはり真相は凄いの一言。

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屍(し)の命題 (ミステリー・リーグ)
門前典之屍の命題 についてのレビュー
No.8: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

弥勒の掌の感想

手頃なページ数で物語を堪能できました。
いつもながらこの著者の本は読みやすいです。

内容について触れるとネタバレになりやすいので、それは後述。

事件の解決方法がとてもユニークであり皮肉でした。
これはこれで好みです。

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弥勒の掌 (文春文庫)
我孫子武丸弥勒の掌 についてのレビュー
No.7: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

これは、すごい・・・ただ、耐性がある人向けかな

暴走している内容で
ぐちゃぐちゃしたエログロ小説なのに、
そんなに陰鬱にならない。
昔、夢野久作を読んだ時に味わったような
幻覚を受けた作品でした。

登場人物を"人間"と"化け物"と区分したとき、
見た目と中身が対比されている印象を受けました。
(原始的でとても素直なカッパの存在が
ある意味、一番心が綺麗でまともな人間っぽさを受けてしまった)
そして話の主軸になる雷太はどちらでもない、
人間と化け物が合わさった存在だなと感じました。

作中でも夢と現実が交差する箇所がありますが、
それがなくても頭に非現実感がたっぷり流れてくる久々のインパクト。
さらに他にはない独特の言葉遊びがとても魅力的。

このシリーズは引続き読んでみたいと思いました。

▼以下、ネタバレ感想
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粘膜人間 (角川ホラー文庫)
飴村行粘膜人間 についてのレビュー
No.6: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

とても魅力的な作品。歴史と言うだけで食わず嫌いなだけでした。

歴史小説は苦手で、しかも日本史じゃなくて中国物。
ちょっと敬遠していましたが悪い評判を聞かないのと、
普段読まないジャンルなので、たまには良いかなと手に取りました。

中国の秦の時代を舞台とした歴史物語。

登場人物達の名前が中国名なので頭に入り辛かったのですが、
キャラクターのセリフや雰囲気が特徴的な事もあり、
名前ではなく琅邪の人物達の情景が頭に浮かび、
すんなり物語に入り込む事が出来ました。

メフィスト賞作品なので、もしかしたらミステリではなく、
このまま歴史小説なのだろうか……と思った所で、
「鬼の正体」「甦る死体」や「棺の中で成長する女の謎」、「一夜にして消失する屋敷」などなど、
多くの謎が現れ、結果はボリューム多いミステリでした。

久々に苦手な歴史物が面白く感じた作品です。

あと、「琅邪の鬼」が明かされる所がとても印象的で素敵です。
こういうの良いです。

▼以下、ネタバレ感想
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琅邪の鬼 (講談社ノベルス)
丸山天寿琅邪の鬼 についてのレビュー
No.5:
(7pt)

凶笑面の感想

伝承や非科学的な妖怪に至っても すべてあった事にして、
そもそもその存在はどうやって発生したのか?を想像してみよう。
という考え方がとても刺激になった。

短編5つでどれも民俗学と絡めてあり楽しく読めた。
ミステリとしては『不帰屋』、
民俗学としては、だいだらぼっちの存在を紐解く『双死神』
が特に楽しかった。
凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI (角川文庫)
北森鴻凶笑面 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ただのバカミスじゃなかった……

6編+1つの短編集。
1つ1つの事件に対して、登場人物達が二転三転する推理合戦を行います。
著者が述べている通り、本書の大半がミステリの見所である推理合戦で構成されているのが面白かったです。
ただ、その為か事件はクイズ問題の様に扱われており、
結末はバカミスと言われても仕方がない解答へと落ち着いてしまうのが苦笑いもの。
正直、入門用のクイズ問題を読まされている錯覚になって読み進むのが辛くなりそうでした。
が、最後まで諦めずに結末まで読んで良かったと思います。
評価が俄然変わります。

当初は雑誌連載だったらしいのですが、
連載中は読者から失笑を買ったりしなかったのかな?と思ってしまいました。

▼以下、ネタバレ感想
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首断ち六地蔵 (光文社文庫)
霞流一首断ち六地蔵 についてのレビュー
No.3:
(7pt)

面白い。けど、登場人物が分かり辛いのが残念

頻繁に文章の区切りで子供たちの視点が切り替わったり、
呼び名が名字、名前、あだ名と変わるので、
実際登場人物が何人いるのか最後まで曖昧でした。

意外な犯人もの作品と思わせる仕掛けの為に意図した文章なのか、
単純に書き分けの問題なのかと悩み所。

ただ、
この点を除けば、マーダーゲームと言う遊びが現実の事件になってしまった、
子供ながらの不安や相手の不信感の心情はとても面白かった。

▼以下、ネタバレ感想
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マーダーゲーム (講談社ノベルス)
千澤のり子マーダーゲーム についてのレビュー
No.2: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

残酷なシーンの描画が苦手な人は×。だけど・・・

ホラーやスプラッターのコテコテの要素を取り入れた
わかりやすいミステリだと思う。

残酷なシーンは平気。だけどミステリは初心者。
そんな方へ薦め。

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スラッシャー 廃園の殺人 (角川ホラー文庫)
三津田信三スラッシャー 廃園の殺人 についてのレビュー
No.1: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

このテーマの小説として面白い方

あらすじにあるのでネタバレじゃないですが、『読者が犯人』をテーマとした小説。
どうやって読者を犯人とさせられるのか?
が、この小説の主題。

実現方法が、気になってあっという間に読んでしまった。

この手の小説は過去にも存在するけど、無理やり感が強かったり、
「全ての読者」を対象とする事は難しかった。

けど、これは舞台設定をちゃんと作り、
納得できる範囲でやってのけたと思う。

なかなか面白かった。
ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ ! (講談社ノベルス)