(短編集)

私が語りはじめた彼は

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評判

私が語りはじめた彼はの評価:

3.83/5点 レビュー 46件。 D ランク

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平均点3.83pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全23件 21〜23 2/2ページ
No.3
(3pt)

しをんさんの端正なぶんしょうに星3つ!

しをんさんは「おちゃらけの人」と、思いこんでいた私はこの小説を読んで驚き自分の無知を恥ました。端正で凛とした上質な美文です。・・・が連作短編の核となる「女の人にやたらともてる大学教授:村川」の魅力がさっぱり読む側に伝わってこないのです。どう読んでも彼がなぜもてるかわからない。容姿端麗でもないし性格が魅力的でもないしジゴロのようにホルモンが染み出てるわけでもないし・・・。せっかくこれだけの文章が書ける方なのにこれはとても致命的で、結局は人が書かれていないということになるのではないのでしょうか。なんでこんな半端な男に女が振り回されるのか・・・これがわからない私のほうが人生経験が浅いつまらない女なのかしらと自省もしたりはしたのだけど・・・。あっ、なるほどと思える一文(短文でかまいません)があれば星4つでした。もう一度、背筋が伸びたさえた文章がよみたいので次回作を待っています。
私が語りはじめた彼は Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼はより
4104541036
No.2
(3pt)

三浦しをん『私が語りはじめた彼は』の他者性

 中国古代朝廷の研究をしている村川は「肝臓を悪くした狸」のような容姿をしているが、女性を惹きつける魅力を持ち、そのおかげで結婚して十年以上経つ彼の家庭はほぼ崩壊している。ある日大学に村川を告発する手紙が届く。教え子の三崎は犯人を突き止めるべく奔走する。この物語は六篇の連作から構成されている。それぞれの短編は、村井という自己中心的な欲望が生み出した歪んだ現状を映し出す。そして他者間のコミュニケーションの不可能性を描き出し、恋愛も最終的には成立しないことをこの連作は告げる。だから三崎には結局誰が犯人なのか突き止めることは出来ないし、村井の子供は彼の方法で現実を乗り越えるが、なぜ村井に捨てられたか分からない。いつまでも佐原直絵には村川綾子の死の真相は分からないし、村川ほたるの婚約者は以前仁和興産社長の「愛人の愛人」をしていたが、その女の真実を知ることはない。村井「先生は女たちに愛を求め、女たちは先生を愛した。だが、先生を理解したものはなく、先生に理解されたものはいない」のだ。他者との関係性において共感、共鳴をすることはできても、根本で他人の内面の真実を自分の内面の問題として引き受けることは出来ないという事実を描き出している点で、恋愛だけに終始する通俗小説とは一線を画する。しかし、作者も三崎も他者間の交通の関係性の不可能性を熟知しながらも「愛ではなく、理解してくれ。暗闇のなかできみに囁く私の言葉を、どうか慎重に拾ってくれ」「きみと話がしたい。きみの話を聞かせてほしい」と、最後に希望の欠片を持ったような語りで物語が閉じられることに私は不満を抱く。『私が語りはじめた彼は』とは、要するに物語内の様々な「私」が発話しているが、「彼は」に続く述語の不在によって、コミュニケーションの不成立の前提を端的に指し示している。間違ってもこの物語世界では、他者との関係性に希望を持ってはならないのだ。
私が語りはじめた彼は Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼はより
4104541036
No.1
(3pt)

自分自身のエゴをもつきつけられるようでした。

一気に読み終わりました。。。最初2ページが非常に衝撃的で、精神的にショックが残った印象です。それが序章であったかのように、文章全体が非常に張り詰めた表現で満たされており、繰り広げられる緊迫した状況に心拍数が上がっていくのを感じました。登場人物がそれぞれの想像によって自身を追い詰めて行く様が印象的でした。人は想像力を勝ち得た分、自身の苦悩をも背負わなければならなくなってしまったのかもしれません。自分自身のエゴをもつきつけられるようでした。
私が語りはじめた彼は Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼はより
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