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(短編集)
ソナタの夜
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ソナタの夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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すぐれた文章にある一定のテンポがあるのは当然なのかもしれないが、この小説には、常に落ちるリズムが付きまとう。 スマートな作家さんなのだろう。 どの程度彼女自身を忍ばせているのかはわからないが、彼女の描き出す登場人物は常にドライで強く凛々しく、そうして美しい。 それぞれの女性の姿形の描写は少ないはずなのに、なぜか一定のテンポが、彼女たちが同じ匂いの女性であると告げている。 不倫、という現象をクールに切り出し、恐ろしい程にドライに強く、美しく仕上げたこの作品は、まるで精緻な砂糖菓子のようだ。 美しく、脆く、口に運んで満たされても、決してそれだけではカラダを作ることのできない、虚構の食事。 さくさくさく、甘い毒が体を蝕む。 どんなに満たされていると満足したふりをしても、それは単なる虚構。 どんな修羅場の不倫小説よりもこの短編集には、不倫の毒がつまっている。背筋がぞっとする、ひそやかで華やかな、毒々しい空洞が。 | ||||
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すぐれた文章にある一定のテンポがあるのは当然なのかもしれないが、この小説には、常に落ちるリズムが付きまとう。 スマートな作家さんなのだろう。 どの程度彼女自身を忍ばせているのかはわからないが、彼女の描き出す登場人物は常にドライで強く凛々しく、そうして美しい。 それぞれの女性の姿形の描写は少ないはずなのに、なぜか一定のテンポが、彼女たちが同じ匂いの女性であると告げている。 不倫、という現象をクールに切り出し、恐ろしい程にドライに強く、美しく仕上げたこの作品は、まるで精緻な砂糖菓子のようだ。 美しく、脆く、口に運んで満たされても、決してそれだけではカラダを作ることのできない、虚構の食事。 さくさくさく、甘い毒が体を蝕む。 どんなに満たされていると満足したふりをしても、それは単なる虚構。 どんな修羅場の不倫小説よりもこの短編集には、不倫の毒がつまっている。背筋がぞっとする、ひそやかで華やかな、毒々しい空洞が。 | ||||
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ショートストーリーですが、永井するみさんならではのミステリーで楽しめると思います。作者は東京芸大、そして北海道大学農学部で学んだ才女、それがこの小説にはよくいかされているなと思いました。独特のタッチで大好きです。 | ||||
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ミステリーではありません。 情念、いや情欲がドロドロと渦巻くインモラルな恋愛作品です。 ミステリーではないため、逃げ場をなくした情欲は、他の作品よりもさらに滾り、煮凝っています。 気の弱い男性は、敬して遠ざけるべし、です。 | ||||
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どの物語の男と女の間にも秘密があった。夫婦間の秘密、愛し合う相手との間の秘密。秘密を抱えながら逢瀬を重ねるから、いっそう心が燃えるのか?だが、どの話からも暗くよどんだような印象を受けてしまう。そこには明るさや希望がなぜか見えない。退廃的な感じしかしなかった。もどかしさやイライラ、そんなものを抱えながら読み終わった。ここに出てくるどの女性にも共感できない。 | ||||
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7編の中では「ミルクティ」が好きです。若い頃の恋と、年を経ての不倫の対比が鮮やか。相手の男が魅力的に描写されていて、切ないラストでした。ただ、7編の雰囲気が似たり寄ったりで、もう少し意外性が欲しかったです。 | ||||
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永井するみの不倫ものに通じる感想として、これは経験者だとうなずける所がかなりあるんじゃないかなということ。特に読者となる女性は一連の作品に出てくるようなある程度の教養を持った女性が実体験として経験済みもしくは経験中の人が読むとかなり入り込んで読めるんじゃないかなぁ…なんて思いました。なので、永井するみの作品をあまり良い評価が書かれてない場合はそういう経験のない人かもしれない。そういう人から見れば訳分かんないんじゃないかな。今回はミステリー的なものもなく純粋に女性の気持ちがよく描かれていると思います。あ~、僕の彼女もこうなのかなぁとか思いながら読ませていただきました。まぁ、この作品に限らず『唇のあとに・・・』とか他の不倫物読んでもそうでしたが。なんか読んでるとわくわくしちゃいます。自分の実生活も含めて。するみ!また期待してるぜ! | ||||
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