1Q84

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1Q84の評価:

3.66/5点 レビュー 983件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.66pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全199件 101〜120 6/10ページ
No.99
(3pt)

海外の読者へのプロモーション??

「世界はナチズムと原爆と現代音楽を通過しつつも、なんとか生き延びてき
た。そのあいだに小説作法だってずいぶん変化した。気にすることはない」
ということで、村上春樹の小説作法もずいぶん変化したことを感じる。決し
て詰まらなくはないが(詰まらなければ、600頁もの小説を2日で読んだり
はできない)、古くからのファンとしては十分には満足できない。
『神の子どもたちはみな踊る』や『東京奇譚集』などの短篇集に対しては、
読後、決してそういう不満足感は持たなかったのだが、このストーリーでは
ちょっとなあ、という気分がある。
長篇小説というと、その小説世界にすっぽり入り込んで、ストーリーの流れ
に身を任せて、意外な展開によるドキドキ・ワクワクを楽しむというのが、
何よりの楽しみである。
本作の場合、book1, book2 には、ずいぶんワクワクさせられる部分があっ
た。しかし、book3 は著者自身による解説本のようになってしまっていて、
ドキドキ感は少ない。詰まらなくはないけれど、意外な転調にハッとさせら
れるという部分がないことが不満である。
と、書いていて気づいた。本作品は、この話題作からムラカミ作品を読み始
める非日本語読者を意識した解説編なのではないだろうか。作品を発表順に
読んでいる古くからのファンには不満も多いであろう本書(今までの作品と
異なり、説明的描写に終始している)だが、初めて出会う読者にとっては、
絵解きとして親切なのではないか。
本作『1Q84』で、初めて村上ワールドに馴染んだ海外の読者が、『海辺
のカフカ』や『ねじまき鳥クロニクル』に進んでいって、その深化に驚くと
いう構図があるような気がする。贔屓の引き倒し??
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.98
(3pt)

読みましたけど。

今回もまた,「発売と同時に売り切れになる可能性があります!」といった宣伝文句に踊らされ(?),発売日に買ってしまった。
まあ,当日売り切れなんてことはなく,大量に積まれていたけれど,
大きなスペースを割いて並ぶ「BOOK3」が,「買って買って」と私を呼んでいた。
で,読んでみましたが,前作の,いかにも「つづく・・・」的な宙ぶらりんな終わり方と異なり,
一応,収束を見ているので,読み終わったときの飢餓感はない。
一言で片付ければ,”運命の赤い糸”とでもいうべき,昔からある話がモチーフであり,
その使い古されたモチーフが村上春樹的な不可思議なファンタジーに彩られて,陳腐さが薄まり,崇高な雰囲気さえ醸し出している。
読んだ人の多くが,非現実なエピソードの連続に「これは好き好きがあるな」と感じつつも,
描かれる”愛の普遍性”に「でも,自分はこういうの好きかも」と思いそうな・・・つまり,
「万人受けしないかも知れないが,自分はわりと好き」と万人が思いそうな,不思議な魅力を持っている。
しかし,書店が予約まで受け付けてフィーバーするほどのものだろうか。
読後数時間経つうちに,やっぱり踊らされてしまった,と思ったことも事実である。
同じくバカ売れした「ノルウェイの森」の方が個人的には好きだな。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.97
(3pt)

繋ぎとしても…

青豆と天呉の思考や行動に、普遍的な正義感や単純な勧善懲悪の意識を見出すことが出来ず、
彼らに完全に気持ちを同化させてこの小説の世界に浸ることが難しかった。
文章は冗長で、BOOK4のための繋ぎの為に創作されたという印象が残る1冊。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.96
(3pt)

断片の再構築なのか

『海辺のカフカ』の頃から、それまでの作品群までと明らかに筆致が異なってきた感が強くなったように感じていたけれど、本作『1Q84』においては各章にそれまでの作品に使われていた表現の断片が散見された。青豆と天悟はどことなく『アフターダーク』の登場人物に似ているし、牛河は『ねじまき鳥クロニクル』の牛河そのもの。坊主頭とポニーテイルは『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』のシステムの二人か。リトル・ピープルも『TVピープル』を想起させる。別世界に来てしまったことが二つの月によって示されるというのも、『ダンス・ダンス・ダンス』冒頭の一場面がモチーフなのだろうか。細かい箇所を読み込めば、どこかで似た表現がされていたと思わずにいられなかった。もちろん3巻までを通してそれなりに緊張感を持ちながら楽しませてもらったのは確かなのだけれど、どうもしっくりと物語が頭に染み込んではこなかった。他の作品を読んでいる方ならおそらくはこの「どこかで目にした表現(関係性)」というのはおわかりになるかもしれない。新しい作品というよりは、これまでの作品からの断片を使った別の物語の再構築というのが一回目読了の感想。あと一つだけ付け加えるなら、ところどころでいきなり三人称表現が出てきたことに戸惑った。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.95
(3pt)

国民的行事としての『1Q84』

もうこんなにたくさんレビューが・・・。
評者もこのムラカミ先生の新しい作品を買う/読むという“国民的行事”に参加するべく、発売初日に第3を購入し、既に読んでいた第1巻、2巻を再読している最中だ。よって、本レビューは第3巻のものではないが、気づいたことがあるので書いておきたい。
第1巻の第1〜2章、主人公の2人、青豆と天吾が登場するシーン。
◎青豆がタクシー内で『シンフォニエッタ』を聴くシーンは、フィリップ・ソレルス『神秘のモーツァルト』(集英社、堀江敏幸訳)で語り手が『レクイエム』を聴くシーンと酷似している。
◎天吾の登場シーンは、三島由紀夫の『仮面の告白』冒頭の完全なパロディ。
以上は、既に指摘されていることかもしれないが(特に『仮面の告白』)、ソレルスとの関連はちょろっとネットで見てみても全然ひっかからない。三島作品のほうは、わざわざ調べるまでもなかろう。
最初に読んだときは、三島作品のパロディしか気づかなかった。
まあ、熱心にネットを見る習慣も堪え性もないので、根気よく探せばソレルスのほうも気づいている人を見つけられるはずだが・・・。シチュエーションは全く同じタクシー内で、これもパロディかな。
因みに先行レビュアーの文章(1〜3巻)は、数が多すぎてみんな読んだわけではない。
まあ、以上はトリビアルなネタでした。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.94
(3pt)

一応の終焉

ここで終わるのか,それとも続けるのか?
微妙な終わり方になっている。
BOOK2の裏切り方の発展系になるわけだけれども、救いがあって絶望があるという感じかもしれない。
青豆と天吾の世界が収束していくこと。ふせえりの謎が残ったこと。
やはりBOOK4は用意されるのかもしれない。
「世界の終わり〜」が持っていた2面性とは違った世界観が描かれたことは、著者の成熟と見るべきなのかもしれない。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.93
(3pt)

終わり方がちょっと意外でした

これまで単なる脇役だった牛河がここまで大きく取り上げられるとは、まったく予想していませんでした。
ある意味、BOOK3の主人公は牛河ですね。
が・・、読み終わって思うのは、やっぱりBOOK2で終わっていた方が良かったなぁということです。
この終わり方もちょっと意外でした。今までにあまりないパターンのような気がします。
ふかえりも行方知らずですし・・・
ということは、もしかしてBOOK4が!?
でもそうすると1Q85になっちゃいますね。
それにしても牛河はちょっと可哀相すぎだと思う。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.92
(3pt)

やや暴力的なプロット

Book 1、2 にはなかった、ある結末に持っていこうとする筆致のプレッシャーが強烈で、非常に疲れてしまった。もう少しオープンエンドでもよかったのではないか。その展開を強引、と見るか、単に転がりだした物事が指数関数的な加速を受けて一点に集約されていく様と見るかは読者によって違いそうだ。登場人物が、絶妙なタイミングで、他の登場人物の発言を繰り返し思い出しては、伏線を構築していき、回収していく。その一連の作業に見とれるだけだった。作中に現れる、読者も経験可能な、非日常的な性的でない「体験」の描写を見ても、くれぐれも捕まらないようにね、と祈るしかなかった。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.91
(3pt)

これが21世紀初頭の日本文学最大の収穫なのか

この作品が、21世初頭のの日本文学最大の収穫である。
と、後世、思われるのだとしたらあまりにも寂しい。
今のところなら、
「21世紀は、日本文学不毛の時代が25年近くつづいていた」
と言う、評価になるべきであろう。
気になるので読んでしまったが、これは村上春樹流ソープオペラ
青豆と天吾の昼メロである。
それにしてもよく売れる。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.90
(3pt)

つい最後まで読んでしまう

 なんだかとてもへたくそな小説を読まされた気分だ。もちろん村上さんはとても文章がうまいし、すんなりと頭に入ってきて、引っかかるところは何もない。それでも、たとえば、BOOK1のP224辺り、『さきげけ』についての説明部分。地の文で解説しながら、ときどき〈「私は何度か深田農場を訪れて、彼と話をした」と先生は言った。〉なんて文章を挟みながら、再び地の文で延々と説明。「最初にこんなことがあって、次にこうなって、その次のこんなことがあって、そしてこんな風になってしまいました」なんて、あまりにも芸がなさすぎではないか。ぼくはこの部分を読んでいて急激に白けてしまった。ただ、いつも感心するのは、読み進むうちに「青豆」「天吾」「ビッグブラザー」「リトルピープル」などに、ずっと前から知っていたような既視感を覚えてしまうところだ。村上さんは、ぼくらの深層心理に共通してあるものを表現できる希有な作家なのだと思う。そして、結局訳のわからないまま物語は終わってしまうとわかっていながら、毎回最後まで読んでしまうのは、その辺りに原因があるのかもしれない。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.89
(3pt)

これで終わり?

終わりじゃないよね?
終わりなら予定調和すぎる
1Q84は4Qで完結へ
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.88
(3pt)

牛河が魅力的なキャラに

BOOK1、2では脇役にすぎなかった牛河、「ねじまき鳥」にも登場するあの嫌な男が、BOOK3ではずいぶん魅力的なキャラクターに変貌している。彼はこれまでに明かされなかった謎を解く探偵役として重要な役割を果たしていく。
3巻を通して読むと、この小説が純愛をテーマにしていることがよく分かる。
物事が収まるところに収まった感じの結末はやや不満。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.87
(3pt)

続編はあるでしょう

これは終わってないと思う。
続編でるでしょ。
いずれにせよ、今まで書かれてきた
テーマが織り込まれていて
村上作品の集大成のような規模感を感じます。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.86
(3pt)

面白いけどベスト5には入らない

村上さんの小説はほとんど読んでいます。
この小説も面白かったです。
ただ、村上作品に好きな順番に並べると、
「1Q84」はベスト5にも入りません。
「1Q84」には村上さんのダサい部分が他の作品より強く出ている気がします。
青豆が自分自身に「クールにやるのよ、青豆さん」って語りかけるようなとことか。
ナルシスというかキモイというか。
「世界の終わり…」と同じで一章ごとに登場人物が交替する構成も嫌いです。
ふたつの話が交わりはじめてくるとすごく気持ちよいのですが、
前半とかは、いい感じで話に集中しはじめたときに章が変わったりしてやきもきします。
話自体はとても好きで3巻が出るのも待ち遠しいですが、
あの村上春樹がこんなに長い時間かけて書いた作品ならもっともっと面白くてもよかったはずなのに、
という気がします。
別の世界へと移動する、個性的で不思議な女の子が出てくる、
得体の知れない不気味キャラが出てくる、など過去の作品と似ている部分も多く、
よくも悪くも村上さんらしい小説なので、好き嫌いは分かれるのではないかと思います。
個人的には、「1Q84」が200万部売れるんだったら「ねじまき鳥クロニクル」は400万部売れないと納得できません。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.85
(3pt)

(世界の終り+カフカ+ねじまき鳥)÷3 的な作品

今まで、村上春樹の小説は、短編、長編を問わず、すべて読んでいます。
この1Q84を読みはじめてまず思ったのは、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」と似た話の進め方だということです。春樹作品は基本的に、パラレルワールドを描いている場合が多いですが、これを明示的に描いているのがこの「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」です。1Q84も作りはこれと同じで、別々の世界がひとつの接点で結ばれていくという感じです。
また、「海辺のカフカ」で登場した中田さんのように、ある種の特殊能力を持った登場人物。ドラゴンクエストのように何かを探し続ける人たち。
さらに、「ねじまき鳥クロニクル」で取られた3部構成戦略。1Q84が3部構成で終わるのか4部以降も出るのかはわかりませんが、「ねじまき鳥クロニクル」の全3部のうち最初に刊行されたのは第1部と第2部だけで、第3部以降が存在するのかどうかということは最初は明らかにされていませんでした。一種のマーケティング手法かもしれませんね。
というわけでこの1Q84という作品は、上記3作品を平均化したような、ある意味村上春樹の集大成を言える作品ではないかと思います。しかしそれでいて、上記3作品を超える面白さは、個人的には感じませんでした。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.84
(3pt)

未完成のファンタジー

私たちの世界である「1984年」と,それとは微妙に異なる「1Q84年」が交錯し,
「月はひとつ」とか「警察官の制服はこんな感じ」といった常識が覆される。
作者は,新聞のインタビューで「仮説の中に現実があり、現実の中に仮説がある・・・そのような現代社会のシステム全体を小説にしたかった。
ほぼすべての登場人物に名前を付け、一人ずつできるだけ丁寧に造形した。その誰が我々自身であってもおかしくないように。」
と述べている。
なるほど,登場人物の日常の細かい書き込み。
長い放尿だった,だの,今日の夕飯はどうのこうのと材料や調理法まで書いてある。
・・・しかし,男性主人公はともかく,
女性主人公の方は,プロの殺し屋であり,顔をしかめたときの異形,非常識な男の誘い方・・・
どうも生身の人間というよりアンドロイドか別の世界から来た人のようである。
なので,作者の意図が,読者に主人公と自分を重ね合わせることを期待していたとすれば失敗だと思う。
ただ,女性主人公の非現実的な雰囲気は,作品全体のファンタジー性を盛り上げており,
不可思議なエピソードの連続も,「まあ,ファンタジーなので。」と納得がいくから,これはこれでよいのかもしれない。
上巻の感想なので,ここまでにしておくが,この小説,下巻まで読み終えても話として完結した気が全くしない。
これだけ大々的に宣伝して多くの読者をつかみ,BOOK3まで引っ張るからには,
メッセージを抽象的に伝えて終わりではなく,物語として完成させてくれることを望む。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.83
(3pt)

不思議な世界

書き出しからグッと引き込まれる
文章力はさすがです。
特に第1巻の冒頭部分は凄かった。
2巻では、核心に迫ろうとする部分で
はぐらかされているもどかしさがありました。
読後もなんとなく1Q84の世界にいるような
気分を感じました。
内容から得られるものは特になかったですが
3巻も読んでみようと思います。
1Q84 BOOK 2 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.82
(3pt)

かなり難解であり、空前のベストセラーという評判だけが一人歩きしてしまっている感がある

本書は、出版社の巧妙な戦略が功を奏して、本来であれば、村上春樹の作品を読まないような人をも巻き込んで、空前の大ベストセラー小説になっている。かくいう私も、一応、彼の作品は3つ読んではいるものの、これだけ騒がれなければ、まず、本書を手に取ることはなかったと思っている。しかし、そんな人々が、果たして本書を楽しんで読めるかという点になると、なかなか厳しいと思う。 
まず、本書は、物語の焦点がどこに合っているのかがなかなか見えてこないので、退屈を感じてしまうところがある。実際、私も、本書は発売直後に買っているのだが、途中で他書に目移りし、最近まで、本書に戻ってくる気になれなかったのだ。それでも、ひとたび物語の焦点が合い出すと、次第に読者を引き付けてはいくのだが、やはり、本書の最大の問題は、難解だということに尽きる。村上文学の特徴は、「文章は平易だが、作品は難解」といわれているのだが、まさに、本書は、その典型のような作品なのだ。 
私には、1Q84年という概念が、よくわからない。並行世界でもなく、仮想世界でもなく、世界は1Q84年に変更され、1984年はもうどこにも存在しないといいながら、主人公らだけが入り込んだ世界ともいい、ほとんどの人が知覚できないともいう世界とは、一体、どんな世界なのだろうか?また、青豆のある究極の選択で運命が決まったはずの天吾が、その直後にふかえりと行ったある行為が、なぜ、必要なことだったのかも、よくわからない。 
村上春樹は、「ノルウェイの森」では、「100%の恋愛小説」といわれた純文学で勝負していたのだが、「海辺のカフカ」といい、本書といい、現実離れした、奇妙で難解な別の世界に入り込んでしまっているようなところがある。そもそも、本書で扱われているテーマは、1Q84年だとかリトル・ピープルなどという、わけのわからない設定のもとでしか語れないようなものなのだろうか? 
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.81
(3pt)

愛だけは普遍で不変で不偏。

この本は,内容が一切明らかにされていない前評判の段階から「超有名」になり,店頭に並んだとたんにベストセラーになった。
なので,うさんくさいなぁと思い,ひねくれて読まなかったが,やっぱりどんなもんか気になるので今更読んでみた。
物語の中には,NHKの受信料の集金がこの世のすべてだと確信している人,とある宗教がすべてだと確信している人,
ドメスティックバイオレンスに及ぶ男は殺してもかまわないと確信している人,その他色々な人たちが出てくる。
どの人たちの確信も同じ世界にいる人の間では「あまりに自明」のことであろうが,
外から見れば「そんなことないでしょ」と一蹴されるようなことである。
だとすれば,私たちが当然だと思っていること,
たとえば,セックスは愛情交歓,快楽,受胎のためにあるということ,空に浮かぶ月は一つであること,なども
自明ではないのかもしれない・・・つまり,すべての物事は多義的である(それを受け入れる柔軟さが必要である)ということが言いたいのかな,
と思った。
そして,その中で,後半になってメロドラマ的にクローズアップされる「愛」。
これだけは,1984年だろうが1Q84年だろうが,不変で普遍で不偏である。
さしあたり,自分はそのように理解してみたが,しかし,「以上,物語は終わりです」というわけには行くまい。
ストーリーは中途半端であり,その場限りの面白さだけでは,テレビのバラエティ番組と同レベルである。
4月に「BOOK3」が出るというが,1984年の延長線上に生きる者にも理解できるように1Q84年の謎を解き明かしてほしい。
それはそれとして,この人の小説はよくおいしそうな料理が出てくる。
主人公が夕飯に作るエビとマッシュルームとセロリの炒め物が読むからにおいしそうだったので,
マネして作ってみたら,思ったとおりおいしかった。
料理のレパートリーが増えた。
1Q84 BOOK 2 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.80
(3pt)

何が言いたいのだろう

作家としてはすごい人なのだろうと思うけど、読み終わってすぐ感じた事はこの人はこれだけのものを書いて読者に何を伝えたかったのだろという疑問だった。
社会的に問題になった事件をこんな形で創作してしまうところに現実離れした摩訶不思議なものを感じた。サリン事件の背景に何があったのかが問題ではない。そういう風に陥ってしまうことに人間の弱さみたいなものがあるのだろう。集団心理と言えば言えなくもない。
でもこの本は、そんなことも論じていない。ただ自分勝手な摩訶不思議な世界を描いて見せているだけだ。
ただ言えることは、この本を手に取り1ページをめくった途端にもうとりこになってしまう不思議さだ。物語の中に引きずり込まれ後ずさりできなくなり、あとはもうひと思いに最後まで一気に読み進むしかなくなってしまう。そして、月は本当は2つあっても不思議ではないと思い始める。
だから、最初に戻ってこの人の作家としての偉大さを感じずにはいられない。読者を村上ワールドに引き込む力はすごい。
1Q84 BOOK 1 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 1より
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