スプートニクの恋人

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評判

スプートニクの恋人の評価:

3.95/5点 レビュー 190件。 B ランク

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平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全274件 121〜140 7/14ページ
No.154
(4pt)

村上春樹さんの文庫を手に入れました。

これからも一人ひとりの作品を出来るだけ続けて読んでいくつもりです。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.153
(5pt)

あっち側とこっち側。

『ねじまき鳥クロニクル』の後、『海辺のカフカ』の前。
振り返ってみれば、この作品はとても重要な位置づけにあるのじゃないかと思われます。
物語は前半と後半でガラリと雰囲気を変えます。
この小説で、村上春樹さんはある種の実験のようなものを試みたのではないかと感じています。
この小説の重要なキーワードは、「あっち側とこっち側」でしょう。
見えてるものと見えてないものの境目があいまいになった状況。
この世でたった二人きりの男と女。
ここで呈示されたテーマは、直接的には『1Q84』に引き継がれていったのではないかと思います。
村上さんの圧倒的な筆力で、見知らぬ街が目の前に出現したようです。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.152
(5pt)

あっち側とこっち側。

『ねじまき鳥クロニクル』の後、『海辺のカフカ』の前。
振り返ってみれば、この作品はとても重要な位置づけにあるのじゃないかと思われます。
物語は前半と後半でガラリと雰囲気を変えます。
この小説で、村上春樹さんはある種の実験のようなものを試みたのではないかと感じています。
この小説の重要なキーワードは、「あっち側とこっち側」でしょう。
見えてるものと見えてないものの境目があいまいになった状況。
この世でたった二人きりの男と女。
ここで呈示されたテーマは、直接的には『1Q84』に引き継がれていったのではないかと思います。
村上さんの圧倒的な筆力で、見知らぬ街が目の前に出現したようです。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.151
(4pt)

ひとりひとりがスプートニク

警備員が教職を羨ましがる場面が印象的だった。どれだけ多くの人間(自分も)が、同じようにぐれてるだろうと考えてしまった。まあ、ある意味、この警備員が一番まともであるともいえるけど。
そして、この人と、ミュウを見比べてしまう。
社会的に見れば成功者だが、彼女も、実際にはピアニストの道を諦めた挫折人間であり、今の生活も、親の会社があってのものであって、本質的には、警備員とたいして変わらないのかもしれない。
空虚感で満たされたような作品だが、最後の展開は中々意外だった。というか、これがなかったらあまりに救いようがないか。ねじまき鳥クロニクルとは逆の展開といっていいのかな?対照的な希望の残し方だと思う。
スプートニクを中心とした一連の構成も、素人が読んでもかっちり噛み合うように、良くできていると思う。でも個人的には、こういった純文学作品より、ファンタジーアクション的側面を出した村上春樹の方が好き。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.150
(4pt)

ひとりひとりがスプートニク

警備員が教職を羨ましがる場面が印象的だった。どれだけ多くの人間(自分も)が、同じようにぐれてるだろうと考えてしまった。まあ、ある意味、この警備員が一番まともであるともいえるけど。
そして、この人と、ミュウを見比べてしまう。
社会的に見れば成功者だが、彼女も、実際にはピアニストの道を諦めた挫折人間であり、今の生活も、親の会社があってのものであって、本質的には、警備員とたいして変わらないのかもしれない。
空虚感で満たされたような作品だが、最後の展開は中々意外だった。というか、これがなかったらあまりに救いようがないか。ねじまき鳥クロニクルとは逆の展開といっていいのかな?対照的な希望の残し方だと思う。
スプートニクを中心とした一連の構成も、素人が読んでもかっちり噛み合うように、良くできていると思う。でも個人的には、こういった純文学作品より、ファンタジーアクション的側面を出した村上春樹の方が好き。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.149
(5pt)

ネジを極限まで締めた文章

インタビュー集の中で筆者は「文章のネジを締めるだけ締めた作品」というようなことを語っていました。
筆者の文章への強いこだわりがこの作品となって現れている。

どこまでも実験的な作品を書き続ける村上春樹さん。
この「スプートニクの恋人」はストーリはあまり重要じゃない気がする。
すみれは結局どうなったのか、といった問いは不必要なのかもしれない。

「風の歌を聴け」でハートフィールドという架空の作家を
”ストーリは出鱈目だが、文章で戦うことのできる作家”と設定していた気がするが、
今回の村上春樹はまさしくそのハートフィールドになりきってみたのかもしれない。

気が向いたら適当なページを開いて、その洗練された文章に身を預けています。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.148
(5pt)

ネジを極限まで締めた文章

インタビュー集の中で筆者は「文章のネジを締めるだけ締めた作品」というようなことを語っていました。
筆者の文章への強いこだわりがこの作品となって現れている。

どこまでも実験的な作品を書き続ける村上春樹さん。
この「スプートニクの恋人」はストーリはあまり重要じゃない気がする。
すみれは結局どうなったのか、といった問いは不必要なのかもしれない。

「風の歌を聴け」でハートフィールドという架空の作家を
”ストーリは出鱈目だが、文章で戦うことのできる作家”と設定していた気がするが、
今回の村上春樹はまさしくそのハートフィールドになりきってみたのかもしれない。

気が向いたら適当なページを開いて、その洗練された文章に身を預けています。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.147
(5pt)

手をとるたびに変わる

はじめて読んだのは、10年くらい前。タイトルに惹かれて古本屋で2冊300円で買った「羊をめぐる冒険」を読むにあたり、作品発表順に読んだ方がよいかも、と思い、「風の歌を聴け」から順々に読んで、鼠シリーズが終わり、ノルウェイの森も靄にかかったまま終わり、ここまで来た時で。
はじめて読んだときはとても鮮烈で爽やかに感動したのを憶えている。
ひとえに、「僕」である主人公の、すみれへのまっすぐな気持ち所以だろう。だって、ここまで一人の女性を一途に好きだった主人公は、村上春樹の小説にはこれまで出てこなかったように思うのだ。
そして、「すみれ」という世間一般からはみ出た女性になりきれてない女性像、書くことへの渇望のみが血管に流れているような突き抜け方が、私にはまぶしく見えた。
もっと、率直に言えば、村上春樹の小説ばかりかこれまで読んだ何よりも、「これは私だ」と思ったのだ。
次に読んだときは、「私はKだ」と思った。
だけど、次に読んだとき、「私はミュウなのでは」と思って、人知れず震えた。
今は、、どうだろう。
手にとる度に変わる印象。感動。
でもひとつだけ言えるのは、この小説に書かれている奇妙なことがほんとに起きることなんだ、って、私は今は思う。
だから、この作品を“小説”と割り切って読める人は、どうかお願いだから、
自分は幸せな人間なんだと、今ある居場所を大切にしてほしい。
わたしもできうるかぎり、今を大切にしていこうとおもっている。

ねじを締め上げて書いたと本人が語るとおり、無駄というものがなく、
だからこそ、これはほんとにあったことだ、と感じさせる前に、ぐいぐいと引っ張っていってくれる。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.146
(5pt)

手をとるたびに変わる

はじめて読んだのは、10年くらい前。タイトルに惹かれて古本屋で2冊300円で買った「羊をめぐる冒険」を読むにあたり、作品発表順に読んだ方がよいかも、と思い、「風の歌を聴け」から順々に読んで、鼠シリーズが終わり、ノルウェイの森も靄にかかったまま終わり、ここまで来た時で。
はじめて読んだときはとても鮮烈で爽やかに感動したのを憶えている。
ひとえに、「僕」である主人公の、すみれへのまっすぐな気持ち所以だろう。だって、ここまで一人の女性を一途に好きだった主人公は、村上春樹の小説にはこれまで出てこなかったように思うのだ。
そして、「すみれ」という世間一般からはみ出た女性になりきれてない女性像、書くことへの渇望のみが血管に流れているような突き抜け方が、私にはまぶしく見えた。
もっと、率直に言えば、村上春樹の小説ばかりかこれまで読んだ何よりも、「これは私だ」と思ったのだ。
次に読んだときは、「私はKだ」と思った。
だけど、次に読んだとき、「私はミュウなのでは」と思って、人知れず震えた。
今は、、どうだろう。
手にとる度に変わる印象。感動。
でもひとつだけ言えるのは、この小説に書かれている奇妙なことがほんとに起きることなんだ、って、私は今は思う。
だから、この作品を“小説”と割り切って読める人は、どうかお願いだから、
自分は幸せな人間なんだと、今ある居場所を大切にしてほしい。
わたしもできうるかぎり、今を大切にしていこうとおもっている。

ねじを締め上げて書いたと本人が語るとおり、無駄というものがなく、
だからこそ、これはほんとにあったことだ、と感じさせる前に、ぐいぐいと引っ張っていってくれる。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.145
(4pt)

軽くて重い孤独

ぼく・すみれ・ミュウ。このメインの登場人物三人は、それぞれ孤独を抱えている。
ぼくはすみれのことが好きで、すみれはミュウのことが好きで、ミュウはすみれのことがちょっと好き。
でも、それぞれはすれ違い続ける。結びつけば楽なのに、孤独ではなくなるのに、くっつきそうでくっつかない。
何かが起きそうで起きない、終始、切なくもどかしい。
なのに、おもしろくてすらすら読めてしまう不思議な小説。

荒野の中に一人いるような誰からも孤絶した孤独ではなく、
友達はいるけど、孤独。セックスフレンドはいるけど、孤独。夫はいるけど、孤独。
この「軽い孤独」が現代にあっているのかな。
舞台のギリシアの描写もとてもいい。孤独だけど。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.144
(4pt)

軽くて重い孤独

ぼく・すみれ・ミュウ。このメインの登場人物三人は、それぞれ孤独を抱えている。
ぼくはすみれのことが好きで、すみれはミュウのことが好きで、ミュウはすみれのことがちょっと好き。
でも、それぞれはすれ違い続ける。結びつけば楽なのに、孤独ではなくなるのに、くっつきそうでくっつかない。
何かが起きそうで起きない、終始、切なくもどかしい。
なのに、おもしろくてすらすら読めてしまう不思議な小説。

荒野の中に一人いるような誰からも孤絶した孤独ではなく、
友達はいるけど、孤独。セックスフレンドはいるけど、孤独。夫はいるけど、孤独。
この「軽い孤独」が現代にあっているのかな。
舞台のギリシアの描写もとてもいい。孤独だけど。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.143
(4pt)

スプートニクを繋ぐもの

この物語に登場してくる人物は、主に僕とすみれ、そしてミュウだ。
アンバランスな人物ミュウの出現により、僕とすみれの運命は巡り出す。結果僕とすみれは成長し結ばれるのだが、ミュウは…

私は三人の中でミュウに一番自分を重ねてしまいました。
喪失や不全を抱えているために、自分にはこれ以上望むべくもない何か…
ミュウという存在は僕とすみれを再び巡り会わせる為のトリガーに過ぎなかったのでしょうか。

とはいえ、若い男女がささやかだけれど真の絆を見つける事が出来たのだから、素敵な物語だとも思いました。
二人の絆の結合が地球を、ミュウがスプートニクを現しているのかな、と私は解釈しました。

「素直に生きる」というのは、なんて孤独で儚いのでしょう。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.142
(4pt)

スプートニクを繋ぐもの

この物語に登場してくる人物は、主に僕とすみれ、そしてミュウだ。
アンバランスな人物ミュウの出現により、僕とすみれの運命は巡り出す。結果僕とすみれは成長し結ばれるのだが、ミュウは…

私は三人の中でミュウに一番自分を重ねてしまいました。
喪失や不全を抱えているために、自分にはこれ以上望むべくもない何か…
ミュウという存在は僕とすみれを再び巡り会わせる為のトリガーに過ぎなかったのでしょうか。

とはいえ、若い男女がささやかだけれど真の絆を見つける事が出来たのだから、素敵な物語だとも思いました。
二人の絆の結合が地球を、ミュウがスプートニクを現しているのかな、と私は解釈しました。

「素直に生きる」というのは、なんて孤独で儚いのでしょう。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.141
(4pt)

「トラヴェリング」の物語

日本人離れした巧みな比喩とユーモアが全編を覆っている。どのページを無作為に開いても気の利いたセンテンスが必ずあって、これらは翻訳によってスポイルされることがないだろうから、村上春樹があらゆる言語で愛されている理由のひとつになっていると思う。
彼が大きな影響を受けたトルーマン・カポーティも比喩の巧みな作家だった。そして、本書に出てくる女性すみれは、カポーティの『ティファニーで朝食を』の主人公ホリー・ゴライトリーに少し似ている。ホリーが自分の名刺に「トラヴェリング(旅行中)」と刷っているように、すみれは家の留守電に「旅行中です」とメッセージを吹き込んでいる。すみれは同性のミュウを「スプートニクの恋人」と呼ぶ。スプートニクは英語で「トラヴェリング・コンパニオン」の意味。ふたりは文字通り、長い旅行に出かける。
ギリシャのある島の別荘で、引き上げるタイミングを計って「わたしとしてはいつまでもこうしていたいけれど」というミュウに、すみれが答える台詞が暗示的だ。「でも仕方ないわね。すてきなことはみんないつか終わるもの」
断定的なことをいうと熱烈な春樹ファンに怒られるかもしれないけれど、これは「トラヴェリング」の小説であり、トラヴェリングとは「揺らぎ」なのだと思う。ドッペルゲンガーやパラレルワールドの描写を幻想譚としてとらえることもできるが、僕は人間が持つみずみずしい(そして厄介な)揺らぎを描いているのだと読んだ。
物語の語り手である「ぼく」は、本や音楽を最良の友として、とりたてて寂しさも感じず、「人間というのは、結局のところ一人で生きていくしかないもの」と諦観していた。それが、すみれに会い、「ひとりぼっちであるというのは、ときとして、ものすごくさびしいことなんだって思うようになった」。ここにも人生の「揺らぎ」、魂の「トラヴェリング」がある。
「ひとりぼっちでいるというのは、雨降りの夕方に、大きな河の河口に立って、たくさんの水が海に流れ込んでいくのをいつまでも眺めているときのような気持ちだ」。村上春樹を読む喜びと哀しみは、こうした比喩にこそある。
人生は何度でも揺らぐ。そのたびごとに、僕たちは出会いや別れを繰り返し、理解や共感や諦観や寂寥を味わう。決して同じところにはとどまれない。とどまりたければ、ひとつの夢を延々と見つづけるしかない。
「ぼくらはこうしてそれぞれに今も生き続けているのだと思った。どれだけ深く致命的に失われていても、どれほど大事なものをこの手から簒奪(さんだつ)されていても、あるいは外側の一枚の皮膚だけを残してまったく違った人間に変わり果ててしまっていても、ぼくらはこのように黙々と生を送っていくことができるのだ。手をのばして定められた量の時間をたぐり寄せ、そのままうしろに送っていくことができる。日常的な反復作業として――場合によってはとても手際よく。そう考えるとぼくはひどくうつろな気持ちになった」。生きていくとは、そういうことなのかもしれない。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.140
(4pt)

「トラヴェリング」の物語

日本人離れした巧みな比喩とユーモアが全編を覆っている。どのページを無作為に開いても気の利いたセンテンスが必ずあって、これらは翻訳によってスポイルされることがないだろうから、村上春樹があらゆる言語で愛されている理由のひとつになっていると思う。
彼が大きな影響を受けたトルーマン・カポーティも比喩の巧みな作家だった。そして、本書に出てくる女性すみれは、カポーティの『ティファニーで朝食を』の主人公ホリー・ゴライトリーに少し似ている。ホリーが自分の名刺に「トラヴェリング(旅行中)」と刷っているように、すみれは家の留守電に「旅行中です」とメッセージを吹き込んでいる。すみれは同性のミュウを「スプートニクの恋人」と呼ぶ。スプートニクは英語で「トラヴェリング・コンパニオン」の意味。ふたりは文字通り、長い旅行に出かける。
ギリシャのある島の別荘で、引き上げるタイミングを計って「わたしとしてはいつまでもこうしていたいけれど」というミュウに、すみれが答える台詞が暗示的だ。「でも仕方ないわね。すてきなことはみんないつか終わるもの」
断定的なことをいうと熱烈な春樹ファンに怒られるかもしれないけれど、これは「トラヴェリング」の小説であり、トラヴェリングとは「揺らぎ」なのだと思う。ドッペルゲンガーやパラレルワールドの描写を幻想譚としてとらえることもできるが、僕は人間が持つみずみずしい(そして厄介な)揺らぎを描いているのだと読んだ。
物語の語り手である「ぼく」は、本や音楽を最良の友として、とりたてて寂しさも感じず、「人間というのは、結局のところ一人で生きていくしかないもの」と諦観していた。それが、すみれに会い、「ひとりぼっちであるというのは、ときとして、ものすごくさびしいことなんだって思うようになった」。ここにも人生の「揺らぎ」、魂の「トラヴェリング」がある。
「ひとりぼっちでいるというのは、雨降りの夕方に、大きな河の河口に立って、たくさんの水が海に流れ込んでいくのをいつまでも眺めているときのような気持ちだ」。村上春樹を読む喜びと哀しみは、こうした比喩にこそある。
人生は何度でも揺らぐ。そのたびごとに、僕たちは出会いや別れを繰り返し、理解や共感や諦観や寂寥を味わう。決して同じところにはとどまれない。とどまりたければ、ひとつの夢を延々と見つづけるしかない。
「ぼくらはこうしてそれぞれに今も生き続けているのだと思った。どれだけ深く致命的に失われていても、どれほど大事なものをこの手から簒奪(さんだつ)されていても、あるいは外側の一枚の皮膚だけを残してまったく違った人間に変わり果ててしまっていても、ぼくらはこのように黙々と生を送っていくことができるのだ。手をのばして定められた量の時間をたぐり寄せ、そのままうしろに送っていくことができる。日常的な反復作業として――場合によってはとても手際よく。そう考えるとぼくはひどくうつろな気持ちになった」。生きていくとは、そういうことなのかもしれない。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.139
(5pt)

よく出来てるね(^.^)b

これ、一番完成度が高かった気がします。
てか、今がこれ?

すごくよくわかるよ。

ある種の人間にとっては救いになる場面があります。ある映画で私も救われましたが、ああそういえばこの作品でも救われてた、と思い出しました。

出逢って良かった一品でした(^-^)
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.138
(5pt)

よく出来てるね(^.^)b

これ、一番完成度が高かった気がします。
てか、今がこれ?

すごくよくわかるよ。

ある種の人間にとっては救いになる場面があります。ある映画で私も救われましたが、ああそういえばこの作品でも救われてた、と思い出しました。

出逢って良かった一品でした(^-^)
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.137
(4pt)

ミュウの存在

この本の題名に、主人公とその想い人の名前を挙げるのではなく、第三者を使っている事がおもしろい。
でも、読んだ後に印象に残っているのは、あの奇妙なミュウのイタリアでの経験と、その後のミュウ。
彼女は、主人公とすみれが、社会を遠く感じているよりも、もっともっともっと遠くに感じているのではないかな?と思う事ができる。一番悲しいのはミュウ。
ミュウは、あっちの世界ととても近い所にいる。
かろうじて生の世界に残って繋がることのできた二人、主人公とすみれ。
すみれはミュウに惹かれた。ミュウが、その消えてしまった猫に惹かれるように。
主人公が、ギリシャの小島ですみれが小さな井戸に落ちて出られないのではないかと心配したように。
しかし、すみれは、生と死の世界をダイナミックに行き来して、結局主人公の前に姿を現す。

ミュウのストーリーがあれば、読みたい。
なぜ彼女はそうなったのか? とても不吉でした。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579
No.136
(4pt)

ミュウの存在

この本の題名に、主人公とその想い人の名前を挙げるのではなく、第三者を使っている事がおもしろい。
でも、読んだ後に印象に残っているのは、あの奇妙なミュウのイタリアでの経験と、その後のミュウ。
彼女は、主人公とすみれが、社会を遠く感じているよりも、もっともっともっと遠くに感じているのではないかな?と思う事ができる。一番悲しいのはミュウ。
ミュウは、あっちの世界ととても近い所にいる。
かろうじて生の世界に残って繋がることのできた二人、主人公とすみれ。
すみれはミュウに惹かれた。ミュウが、その消えてしまった猫に惹かれるように。
主人公が、ギリシャの小島ですみれが小さな井戸に落ちて出られないのではないかと心配したように。
しかし、すみれは、生と死の世界をダイナミックに行き来して、結局主人公の前に姿を現す。

ミュウのストーリーがあれば、読みたい。
なぜ彼女はそうなったのか? とても不吉でした。
スプートニクの恋人 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スプートニクの恋人 (講談社文庫)より
4062731290
No.135
(4pt)

透明な世界

世界から一歩ひいた雰囲気のある二十代半ばの「ぼく」が物語の主人公だ。
彼が片思いしている「すみれ」とは、不思議な友人関係が続いている。
小説家を目指している突拍子ないすみれだったが、彼女が初めての恋に落ちたのは年上の女性だった。
すみれが想い人につけたスプートニクの恋人というあだ名が物語のキーワードになっている。

精神的な話と現実的な話の絶妙なミックスって村上作品の特徴のひとつだと思う。
特に今回は井の頭公園とか出てくる場所が自分の生活圏とかぶっているので余計に現実的に思えた。
だからこそ最初にこの物語を読んだときには、ストーリーの非現実的なところが気になってよくわからなかった。
しかししばらくたって読み直したとき、感覚が遊離しているような不思議な感覚があった。
自分という殻の中に確かに存在するひとつの世界を認識させられた。
それを誰かと共有できると思うことが幻想で、実際にはスプートニクのように何もない空間に浮いているかのようなものなのだろう。
入ってくるのは通信の断片でしかない。
そばにいると思っていても、たまたま軌道が交わっただけにすぎない。
空虚感なんだけど、ラストにそれだけじゃないものがあった気がする。
スプ-トニクの恋人 Amazon書評・レビュー: スプ-トニクの恋人より
4062096579