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腐った太陽
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【この小説が収録されている参考書籍】
腐った太陽の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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高級コールガールだった美人の加津子は、宮内に愛され、彼の経営する会社に社長秘書として働いていたが、ある日突然彼が大阪中之島で飛び込み自殺をしたと知らされる。彼の自殺が信じられない加津子は、愛する宮内のために真相を暴く決意をする。一方、宮内の死をうけて、会社の幹部たちは怪しい動きを見せはじめ、社長と親しかった加津子を解雇する。加津子は、コールガールだったころの度胸と女を武器に関係者に立ち向かい、宮内が殺人だったことを証明し、犯人に近づいていく... 社会派で人の世の闇を描く推理小説の大家、黒岩重吾が作家になってすぐに直木賞をとった背徳のメスから翌年の1961年に書いた作品。 黒岩小説の多くと同じく大阪が舞台で、だからこそ僕はこのんで黒岩先生の本を読んでいるのだけれど、今回は謎の死が中之島の水晶橋で発生する。水晶橋は今でもある石作りのとても綺麗な橋で難波橋などと並んで大阪人ならだれもが好きな橋です。 今回のヒロインの加津子は、黒岩小説によく出てくる西成とかの社会の底辺で生きる悲哀さが漂う女と違って、確かにコールガールなのだけれど、頭もいいし行動力もある。過去に影をもつ人間が自ら事件の解決に乗り出すという意味で、背徳のメスの主人公を女にしたようなキャラクターです。 ものすごい美人という設定なので、女を武器にして、時には虫酸が走るような男と寝てでも事件を解決しようとするのがすごいし、前の秘書だった圭子や、宮内の妻との女同士の憎悪のこもったやりとりも読んでいて怖い。 とても愛していた宮内の過去が暴かれるにつれ、信頼していた彼のイメージが揺らぐ中で葛藤しながら真相にせまっていくところが一番おもしろいところだと思います。 | ||||
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