邪魔

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評判

邪魔の評価:

4.01/5点 レビュー 123件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全140件 101〜120 6/7ページ
No.40
(4pt)

最後はほっとする。

 最後はほっとする。収まるべきところに収まるから。
 でも中盤から後半にかけて。読んでいるこちらが暗くなってくるほど、やる気がなくなるほど、登場人物はみんなうまくいかなくなる。みんな一生懸命自分の信じる道を進もうともがいているのに。決してそれは間違ってはいないのに。最初のパーツとなる部分でほんの少し位置がずれてしまったがために、人生がぐらんぐらんと揺れる。その様に凹む。。。
 人生こんなものなのか?そうすると自分もいつ踏み違えるかわからない。気をつけよう。。。
邪魔〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.39
(5pt)

文章中に「邪魔」が出てくるとヒヤリ

シンプルだけれど深い題名だ。いろんな場面で「邪魔」が出てくる。もしかすると、もとい確実に、世界は邪魔だらけなのだ。唸りながらそのことを突きつけられた。地味な物語だけれど、そのリアリティの蓄積が沸点を越える間際になると、恐ろしいほどのスピード感が出てきて目が離せなくなる。主要登場人物の丹念に書き込まれる心情に呑み込まれ、まるで先の読めない展開に眩暈を覚えてしまう。身近なところに潜んでいる「青天の霹靂」に翻弄される人間の悲しさ、切なさが痛切に伝わってくる。開き直りなのかどうかわからないけれど、そこから狂気への転落は紙一重なのだ。誰がそれを非難できよう。何度となく出てくる手の平を返したような人間の変貌に戦慄を覚えながら呆然とす。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.38
(5pt)

下巻は、読むのを止められないくらい面白い

普通の主婦のたくましさに拍手。夫の起こした放火事件がきっかけで、なりふりかまわず、こんなにも強く変われるのかと驚いた。新居や子ども、平凡な暮らしを必死で守る母親の行動力には、すごいものがあると思った。上巻は、警察組織の内情を興味深く読んでいたけど、下巻になったら急展開。ええ〜っという、驚きの連続。書いている作家も、面白くて筆を止められなかったんじゃないだろうか。
邪魔〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.37
(4pt)

身近な恐怖

平凡な主婦が落ちる底沼の恐怖を感じました。いつ我が身に落ちてもおかしくない恐怖が描かれていて、恐いと正直思いました。登場人物は平凡な主婦、暴力団から逃れられない少年、心に傷を持っている警察官。事件の進行よりも登場人物の変化、人間の変貌が、読んでいてグイグイ引きこまれます。死と戦う恐怖や暴力の恐怖というより、犯罪に巻き込まれたり、今までの日常生活を失われる恐怖、世間に好奇の目で見られる恐怖、自分が自分でなくなる恐怖など、読んでいて主婦の変貌が人事ではないように思えました。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.36
(4pt)

明らかな代表作

「空中ブランコ」なんてほっといてこっちだけ読んでいればいい。 何が起こるか、よりも、登場人物たちがどう感じ、どう動くのかが気になる精緻な作品。表現がきれいにまとまり過ぎていて物足りない部分や「ベタだなぁ」と思うところもないではないが、よかった。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.35
(4pt)

クライムのベルの傑作

同作者の「最悪」が圧倒的に面白かっただけに(こちらは星5つ!)、同系統の「邪魔」はどうしても2匹目の何とかを狙った感がぬぐえない。とはいえ、一見無関係な人物たちが、徐々に一つの物語に収斂していく際のドライブ感(特に下巻の後半における吸引力)は凄まじいものがある。駅のホームで読んでいたら、きっと乗り過ごすだろうし、ナイトキャップのつもりで手に取ったら運のつき、貫徹は避けられまい。読まねば損。読んだらぜひ「最悪」も読破すべし。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.34
(4pt)

一寸先は闇

メインの放火やその他の事件を契機に、サラリーマン家庭、刑事、不良少年などがそれぞれ破綻、もしくはパニックに陥っていく。ストーリーは次々と意外な方向に展開していき、飽きさせない。結末は明るいとは言い難いのだが、読後感は妙にからっとしている。こういうエンディングは、私はわりと好きです。「最悪」との比較は好みの問題でしょうが、派手目の「最悪」に対してシブ目の「邪魔」といったところでしょうか。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.33
(4pt)

面白かったけれど‥

感想を書こうとするとネタばれになってしまうので、すべては書けないのですが、及川恭子可哀想過ぎます! 主婦として、母として、妻としてこんな人たくさんいるだけに、その転落の様はあまりにも過酷でした。誰しも彼女の立場に立ったら、きっと同じ行動に出ると思うし。同じ主婦として、身につまされました。旦那が気前がいいときは、疑ってかかろうっと。彼女のラストだけがなんだか腑に落ちなくて、読後感が今ひとつすっきりしませんでした。
邪魔〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.32
(4pt)

人物描写のていねいさ

「インザプール」「空中ブランコ」で、すっかり奥田ワールドにはまった私ですが、本書や、「最悪」には手を出せないでいました。圧倒的な重量感、タイトルから来る威圧感。意を決して読み始めたところ、上巻を2日で読み終わりました。設定が身近であるということ、一人一人の人物描写が細やかで、容貌までがまぶたの裏に浮かぶほどでした。読みやすかったです。読み終わって、謎解きはどれも全く解決していないので、早速下巻を読まなくては、と思いました。特に、及川夫はシロか、クロかが気になって仕方ありません。「インザ、」や「空中、」のような笑える話ではなく、別の作家の小説を読んでいるような感じですが、ぐいぐいと読者を引きずりこんで読ませてしまう筆力は奥田氏ならではです。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.31
(5pt)

これでミステリー嫌いを克服?

嗜好として,もともとミステリーはあまり読んできませんでした.奥田英朗は好きで,氏の作品をもっと読みたいと思い,ダメもとで購入.私のミステリー嫌いを克服させてくれたのは本書です.『最悪』と比較してのレビューが多く,ほとんどの方が『最悪』に軍配を揚げているようですが,私は本書のほうが好きです.といっても,理由は,本当に個人的な好みの問題で,小説としての出来でいえば,確かに『最悪』のほうが良質なのかもしれません.どこにでもある風景の中に湧き出てくる“邪魔”.ほんの些細なことから,人から恨みをかってしまったり,今までは自分とは無縁と信じていた犯罪に巻き込まれたり….「ありえるなぁ」と思わせるのが,『奥田ミステリー』の凄さでしょう.ハラハラドキドキ感とともに,切なさも感じられる本書.おもしろかったです.
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.30
(4pt)

生きてる自分に渇が入る!

平和にくらそうとか仕事が順調に進んでいるのに必ず「邪魔」が入る、そう思ったのは上巻だった。クライマックスを迎える下巻では大きなどんでん返しこそないもののまさかこんなにも精神的な、また、心のみだれやよどみが「ありえない」ことを自己にさせてしまう。犯罪心理というものがどういったものかはわからないがあまりにリアルで怖かった。それだけに小説の中だけでおきていることではないだろう、きっと現実のどこかで同じようなドラマがあるような気がしてならない。きまったドラマのようなハッピーエンドでおわるというわけではない、及川が、九野が、ヤンキー少年がまた日常に戻るというだけだ、それは読者に今後をゆだねるかのように。九野の過去に対する現実は「えっ?」と思わせ、主婦及川には女性の強さを感じさせてくれる。時には声援を時には落胆をもつほど下巻は楽しめる。個人的には及川(夫)のなさけない姿に自分を投影し、九野のラストの場面はなかなか感慨深いものになった。ただ、ピザの配達はしばらくは「色眼鏡」で見てしまいそうだけど。
邪魔〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.29
(5pt)

人物のディテールに舌をまく楽しさ

世の中には順調にいっていても必ず邪魔が入ることがある。それもどうしようもない邪魔だ。足をひっぱり、出た釘をうちつけるようなそんな「邪魔」だ。傑作の「最悪」から気になってしようがなかった奥田英朗のさらなる傑作(であろう)の上巻では、そんな「邪魔」がふつふつと沸き出ている。警官の九野はささいな事件がやがて大きな邪魔へ、主婦の及川は順調な生活をおびやかす邪魔が。奥田英朗は人物を書くのがうまい、ドラマの脚本のようだ。醜悪な様態を描くというよりは性格から容姿から、きわめて世間的には平凡な役者たちを登場させてくれる。その役者はそれぞれに愛嬌があるしまた人間くさい。警官(刑事)が主役のサスペンスものではなく、高校生の会話やパートのおばちゃんたちの会話、もちろん警官間の会話などそれは想像ではなく取材を重ねた結果によるものかもしれないがとんでもなく一冊に豊富なドラマがつまっている。だから上下巻なのかもしれないけど。この本は楽しいです、誰に感情移入するかは読者次第。社会のしくみも読んでいて楽しかったし、ところどころででてくる料理のシーンは奥田氏の趣味も入っているのかな?読むにあたってはくれぐれも「邪魔」が入らないようにご注意。さあ下巻読むぞ!
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.28
(5pt)

自己責任を取りたくない小市民の悲劇

 問題を先延ばしにしたいというのは、私たち凡人の普遍的な傾向です。だから「イヤなヤツだな」「小心者だな」とは思うけれど、登場人物たちの心情がよーくわかってしまいます。自分にもあるよな、こういうこと…。なんて。 進路決定を先延ばしにして、今ラクをしたい高校生。 後まで考えない不正で目先の自由な小金を得たい小ずるい奴。 過去の不幸に心の整理をつけられない刑事。  ここに、前半は警察機構の権謀術数とスキャンダルがからみ、本来単純なはずの問題がねじれまくっていきます。後半は、及川の妻がなしくずしに暴走して物語をダイナミックにうねらせていきます。 決然と自分にけじめをつけて行く人がいなくて、途中どんどん憂鬱になりました。自己責任を取りたくないばっかりに、どんどん深みにはまっていく様を、なんだか自分の身に起きているように感じました。そんな、ほうっておけない気持ちのまま、ページをめくるのが止まらなくなります。 終盤の各人物の錯乱振りも、心理的に無理なく見事に描かれていました。 九野の心に安らぎが訪れてほしいです。
邪魔 Amazon書評・レビュー: 邪魔より
4062097966
No.27
(4pt)

小市民のむなしさ

所詮本人以外からは取るに足らないことで、それぞれが人生を賭けて、必死に戦う姿は身につまされて、辛いものあり。すぐに覆される上下関係の世界で溺れないように、前向きでもあるに拘わらず、つまらないことに翻弄されていく姿を、何て馬鹿らしいと思いつつ、ついつい感情移入させてしまう筆力。いつも結末でほっとさせてくれる、その芯にある人間愛が魅力的
邪魔 Amazon書評・レビュー: 邪魔より
4062097966
No.26
(4pt)

濃厚なミステリー

ネタばれになるので書かないですが、実に他愛ないことから犯罪は起きていく。日常どこにでもころがっている不幸。そこからさまざまな登場人物の人生が狂っていく。その様が実によくかけているし、面白い。もう一度言います!とにかく凄い展開なのだが、どこにでもある日常的な不幸・出来事から話ができているところがところが特徴的。それにつきます。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.25
(3pt)

残念!

上巻の素晴らしさに比べると、ううむ。ミステリーを評するときのマナーに反しないようにここへ記入するのは少し難しいかもしれませんね。どう思ったかを記載するとオチが読めてしまうので(笑)文章がきれいだし、暴力やセックスの描写もほとんどないので、そういった意味でのストレスはありません。上下巻合わせてミステリーとしては★4弱、くらいでしょうかね・・・「読み物」としては4以上の質はあると思いますが。
邪魔〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.24
(5pt)

下巻を買わずに入られない

文句なしのエンターテイメントです。いくつかのエピソードが平行して進みますが、それぞれが興味深く、引き込まれてゆきます。上巻を読破したときに、下巻がないとイライラすること間違いなしでしょう。友人ふたりに上巻を貸したら二人とも自分で下巻を買いに走ったということからもお判りいただけるでしょう。淡々と書かれたそれぞれのエピソードは下巻でいかに統合され、あっと驚くような結末につながるのか!?
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.23
(4pt)

せつない物語

この物語、小さい子供を持つ親の立場としてはせつなさが沁みます。プロットは九野薫と及川恭子、渡辺裕輔の3人を中心に進みますが、特にその中でも及川恭子が心理的に追いつめられていくさまは圧巻です。家族(=子供二人)を守るために恭子は様々な葛藤を繰り返し、ついには実力行動に出ますが結局最後は自分の為、という事が解ってしまいます。読み進めるにつれ非常に切ない気持ちになってくる物語でした。この恭子役を女優ではめ込むとしたら最近主婦・母親役がはまっている戸田菜穂というのはどうでしょうか?この本は2002年版『このミステリーがすごい!』の国内部門2位の作品です。今年直木賞を受賞した『空中ブランコ』とは全く異なる性格とシチュエーション内容ですが、心理的なものを描くその中身はどちらも引き込まれる意味で最高です。
邪魔 Amazon書評・レビュー: 邪魔より
4062097966
No.22
(4pt)

天国と地獄

『最悪』に続きとことん不幸に見舞われる3人が主人公の物語。不良高校生、奥さんを数年前に事故で亡くした刑事、そして、夫が放火事件の容疑者にされていることにおびえる主婦。お話はこの3人の視点で入れ替わり展開していきます(この点、『最悪』と同じ手法です)。また、最初は全く関係のない3人の運命が途中から1つの事件を中心に一つになっていく点も同じ展開です。ただ、『最悪』とちょっと違うのは、前作では3人の主人公が最初からちょっと不幸だったのに、『邪魔』では(特に主婦の場合は)スタート時点は平凡な生活ながらそれなりに幸せである点。そこから夫の事件を機に、不幸の底にたたき落とされ、そこでやっと希望ややる気を見いだしたかと思うと、更なる裏切りに遭い、またどん底にたたき落とされる。まさに、ジェットコースターのような展開。幸と不幸の落差が今回はより激しくなっており、かなりの衝撃です。ちょっと残念なのは、『最悪』ほど、うまく3人のお話がかみ合っていないこと、刑事の義母の話など、いくつかのテーマが未消化であることです。(とりあえず、ネタだけいろいろ仕込んでおきながら、後であまり使えないので「ま、いいか」と思ったのでしょうか?)そうはいいつつ、胃に悪いとまで言える不幸のどん底感は今回も健在。社会の厳しさとどん底に堕ちた人間の強さを存分に味わえました。途中7割までは星5つでしたが、ラストがとってつけたようなものなので興ざめ。星4つです。『最悪』が楽しめた人にはおすすめ。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.21
(4pt)

平凡な毎日が瓦解していく恐怖。

平凡な日常を壊され、怯えた小動物さながらの小市民を描かせたら、この人の右に出る者はいないだろう。ちょっとしたきっかけで人生を踏み外していく過程が、あまりにもリアルである。思い込み、行き違い、先走り、嘘の塗りかため、ごまかし・・・・誰の人生にもあるこれらのささやかな間違いがどんどん成長し、人生を食いつぶし、奈落の底へと突き落とす。それが、誰にでも起こりうるリアルさなので、読んでいても他人事ではない不安感や、焦燥感にとらわれてしまう。特に、及川恭子の境遇が痛ましい。平凡な主婦が夫の起こした事件によって、次第に壊れていく様は息苦しさをおぼえるほどである。もう一人の主人公の九野刑事も、妻の死というトラウマを抱え、最後のよりどころともいえる義母に愛情をそそいでいるのだが、それが思わぬ展開をみせ、こちらを驚かせる。いかんせん、ラストが少し尻すぼみの感があるが、でも、それを補ってあまりある魅力のある本だった。
邪魔〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674