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新編 怪奇幻想の文学2 吸血鬼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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いくつか感想などをご紹介します。 「謎の男」(K・A・フォン・ヴァクスマン) ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』(1897)に影響を与えたであろう1844年に発表されたとされる作品。 最初の数行はわざと古めかしくした言い回しとルビが煩わしくて読みづらいが、その後は難解な漢字がいくつか出てくることを除いてさほど問題はない。 この作品では吸血鬼に噛まれても吸血鬼にはならず、吸血鬼を殺すためにはある特別の一つの約束事を果たさなければならない。 「吸血鬼(ウプイリ)」(A・K・トルストイ) 悪夢と幻覚が織りなす現在と過去が、さらに寄木細工のように精緻に複雑に織り込まれていく。どこまでが現実なのか悪夢なのかあるいは幻覚なのか、吸血鬼が本当にいたのかどうかさえ、確実な事は何一つない。 「夜の運河」(イヴリル・ウォレル) 暗く淀んだ運河に浮かぶ朽ち果てた運河船に住む青白いハート型の顔をした女。その設定だけでも怖いのだが、女の憎しみの悍ましさが際立つ。安易に誓いを立ててはいけません。 「黒の啓示」(カール・ジャコビ) 骨董屋で見つけた三冊の黒い装幀の本。そこに書かれていたものは。 「飢えた目の女」(フリッツ・ライバー) 言ってみれば心を吸い取る女。資本主義が本質的に持つ影の部分のメタファーなのか。緊迫感もありなかなか面白いです。 「血の末裔」(リチャード・マシスン) 吸血鬼に憧れる男の子。ラストに・・・あの男がやってくる。 「白い絹のドレス」(同上) 母親に先立たれた少女。その母親とは・・・。 その他、掲載順に。 「ドラキュラの客」(ブラム・ストーカー) 「クレア・ド・ルナ-月影」(シーベリー・クイン) 「不十分な答え」(ロバート・エイクマン) 後書きとしての下楠昌哉氏の「吸血鬼になりたい。」と牧原勝志氏の「解題」も短いですが面白く勉強になりました。 | ||||
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2022年には古典吸血鬼小説アンソロジーが「吸血鬼ラスヴァン」「吸血鬼文学名作選」と2冊出ている。 この本の巻末解説でも触れられているが、上記2冊とセレクションがダブらないよう旧シリーズからの再録は2編にとどめ(カール・ジャコビ「黒の啓示」(旧題:黒の告白)リチャード・マシスン「血の末裔」)、古典吸血鬼小説の流れが把握できるよう慎重に収録作がセレクトされている。 重要作を集めているため既訳作品中心となるのは変わらないが、古本でも手に入りにくい物が多いので前巻と比較すると不満度は少ないと思う。 特にフォン・ヴァクスマン「謎の男」収録には拍手を送りたい。「吸血鬼ドラキュラ」に多大な影響を与えた作品として海外では有名作なのだが、日本ではこれまで唯一の収録アンソロジー「ドラキュラのライヴァルたち」(ハヤカワ文庫)が絶版となってからほとんど読まれる機会がない”幻の名作”状態だったのだ。 なお、これまでは「作者不詳」とされていたが、今回初めて作者ヴァクスマンの名前が表記されている。(未だ異説もあるようだが) ヒロインを脅かす謎の吸血貴族と、ヘラクレスの怪力を秘めた黄金の義手を持つ隻腕騎士ヴォイスワフの対決。しかしそれだけを正面に据えるとアクション物になって怪奇小説としては興ざめになってしまうところを、既に血を吸われているヒロインを救うためには騎士ではなく犠牲者自身が吸血鬼を滅ぼさなければならないという制約を設けることでスリリングな物語が展開します。 気が強く行動的な美貌の令嬢フランチェスカと優しく大人しいヴォイスワフの婚約者ベルタのダブルヒロイン制を敷いているあたりも含め、とても「吸血鬼ドラキュラ」の半世紀前の作品とは思えないほど面白い。 他にも夜の運河の澱んだ黒い水のイメージが心に残るイヴリル・ウォレル「夜の運河」、後のネクロノミコンを思わせる「狂気に囚われた著者の書いた恐怖の黒い書」が物語のカギとなる「黒の啓示」、吸血鬼を超常的な存在とせず人間の生気を喰う特殊な生物として描いたシーベリー・クイン「クレア・ド・ルナ-月影」等々、仮に再読であっても楽しめる作品が揃っています。 | ||||
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言葉だけなら、一巻目の「怪物」に含まれているような気がしますが、やはりこれ一つで立てたくなる一大ジャンルということでしょう。 1840年代のドイツ(プロイセン)、ロシアの古典作品と、ドラキュラ以降の1950年代までの英米作品が収録されていました。 吸血鬼の特徴とされるものがよく表された作品から、大衆を惹きつける少し違った解釈の存在へ、そしてその存在自体への憧れも抱かれる存在へと変遷していく感じの作品チョイスになっている印象でした。 正直、最後のエイクマンは個人的に合わない作家で今回の作品もでしたが、他の作品はどれも楽しませていただきました。 以下、特に好きだなと思った作品を、ちょこっとネタバレありで上げます。 『夜の運河』イヴリル・ウォレル。 孤独な若者が運河の船に住む謎の美女に惹かれていくお話。 これは以前の翻訳とは後半の展開が違うバージョンとのことで、私は特に最後の古典的手法ではない荒っぽさも気に入ったので良かったです。 『吸血鬼(ウプイリ)』A・K・トルストイ。 『吸血鬼の家族』が印象に残っていた作家ですが、他にも吸血鬼ものを書いていたんですね。 こちらは、ある舞踏会で、主人公が「会場に吸血鬼がいる」と話しかけられるところから始まりますが、単なる吸血鬼ものというよりも、ファンタジックで不可思議な幻覚が入り混じり、人間ドラマも絡む魅力的な幻想中編でした。 話の途中である人物が過去の異国のエピソードを話す枠物語的な展開を見せるのですが、それが剛腕で元の話と合流していく終盤は驚きです。 あとは既読でよく印象に残っていましたが、マシスン『血の末裔』もやっぱり好きでした。 帯にあった次巻は、また広いテーマの「恐怖」とのことなので、そちらも楽しみに待ちたいと思います。 | ||||
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