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旅路
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旅路の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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つまりなよなよと受け身の「運命の女」を書いてみたかったのだな、と読了して理解した。 結末を決めずに、ある意味場当たり式で書いていく作風ゆえ、前半は近藤虎次郎が主人公なのかと思わされるが、彼もまた、主人公三千代に狂わされて死んでいく男たちのひとりに過ぎない。 三千代は美しく慎ましく品がよく、武芸の心得もなく、ただ常に「誰か」に救われ、身を売ることもなく大事にされ、そこからまた深く考えずに飛び出し、次の犠牲者を作る。 作者がそう決め打って最初から書けば、もっとえぐ味のある締まった作品になったとは思うが、「旅路」と題して連載開始した時点で、作者はあくまで、水が流れるような三千代の旅路を主題としたかったのだろう。 結末まで読むと「む?」と思う読者も多いだろうが、変遷する道中の描写は安定の池波節で面白く読める。 | ||||
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やはり池波正太郎さんの文章はいいです。安心して読めます。 全冊読みましたが、文庫本の文字が大きくなったので再読しました。 新婚の夫を殺された三千代が、当時は父、兄の敵討ちは藩主が許し、 幕府にも届けが出されていたが、兄が弟の、夫が妻の敵討ちは正当には 認められていなかった。そんな時代に三千代は夫の仇を討つべく決意を固め、 彦根から江戸を目指して苦難の旅を始める。 江戸で出会った武士との再婚の意思を固めた矢先、またして仇の刃に倒されて しまうというか何だか絶望的なお話のようですが、波乱万丈な人生の果てに 三千代にも漸く春が訪れる。果たして敵討ちはできたのででしょうか? 読み進めるとタイトル『旅路』に納得できます。 | ||||
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池波安心安全 | ||||
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購入時に参考にしたレビューの星はあまり高くはなかったですが、読んでみると面白かったです。通勤時に読むには丁度良いです。 | ||||
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池波作品の中で、異種の光を放っている傑作の一つ。 | ||||
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池波作品の中で、異種の光を放っている。主人公は、決意のもと行動すれど、何度も障壁にぶつかり、目的を見失いかけながらまわり道を余儀なくされる。その生き様と心の内からの景色に、読者はいやが応にもひき込まれる。渾身の傑作の一つ。 | ||||
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一つ歯車が狂うと、日常が人生が全て悪い方に流れる怖さを、作者は作品の評価を気にせず描いていると思う。 人は弱く、脆く時間と周囲に流され、純粋に己れに正直に生きる事が周りの人たちを良くも悪くも、幸せにも不幸にも変えて行く。 自分がどの登場人物になり変わったとしても、作中各人と同じ行動を取る様に思える。 人間とは愚かで勝手、そして不器用な 生き物である事を描いて妙なる作品でした。 女も女なりに生理的に勝手、男も男なりに頑固、不器用、単純で勝手。 面白いが歯痒さとストレスを感じさせる。 作者のニタリ顔が浮かんで来ました。 | ||||
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あっという間に読んでしまいました。今の時代にも、ラッキーなんだか不運なんだか、出合う人ごとに翻弄しちゃうこういうひといるよねぇ、と、思いつつ読みました。 あんまりおもしろくない、と感想お持ちになる方もいるかもしれない。 | ||||
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Amazonの納本の速さに、きちんと追随する速さに満足。コメントのとおりに古びてはいましたが、読むのに何の支障もない。 | ||||
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今読み終えて、上下巻のレビューを読むにつけ、 感想もヒトにより様々だなぁとひとしお。 思った通りそこかしこに三千代憎しのレビューが 散見されたが、それはまあ良しとしたい。 個人的には鬼平以外で久々のヒットでした。 いや、かなりのめり込んだ。寝食も忘れ上下巻 一気に読んでしまった。池波先生はやっぱ話 運び、テンポ、人間模様の描写がニクイ。 ヒット作だったのに、欠けたホシ一つは報われぬまま 土になってしまった近藤氏へのせめてもの弔いかな。 先生の手法ならどこかで「あれは誤解だった」が 飛び出して来るかなぁと思ったけど、結局それもない まま巻末を迎えてしまったのでね。 とはいえ、あちこちで鬼平のキャラが飛び出して 来るのでまたしても一巻から読み直なきゃなあ という心境です、嗚呼。 このレビューを近藤虎次郎に捧ぐ | ||||
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武士社会における一人の女性の波乱の人生、と言うとまるで一言で終わってしまうが。 一人の若妻を突然襲った悲劇、が発端になっている。この、女性三千代の人生を縦軸に 彼女の出あう、何人もの謎めいた、一方で人のいい人物達、それぞれの思いを横軸に、 江戸の武家、商家、庶民それぞれの生活が交差して実に面白い。 謎解きめいた趣向もあって、最後まで飽きさせない。 いったい結局どうなるどうなる。謎解きも、そもそもの事の発端だけではなく、それこ そ、謎めいた脇を固める登場人物の、まさに謎にも答えてくれる。 非常に面白く、一気に最後まで読ませてくれます。 池波正太郎の別シリーズの「剣客商売」の番外の一つに「ないしょないしょ」があり、 女性の数奇で波乱の人生をあつかったが、本作も実はかすかに鬼平シリーズに接する部 分があり、私は、鬼平シリーズ裏番外の一つと思っています。 では、何故一つ星が減ったのか。 実は、けっこう作者はいじわるで、微妙なところで突き放し、課題、問題の全てを解決 し落ち着かせたわけではないんですね。いや、確かに、これが人生なんでしょう。結局 のところ、肝心の真相、背景を知っているのは読者だけ。 読者は登場人物の人生を楽しませてもらったけど、当の登場人物は、皆彼らの人生が何 故そのように翻弄されたのかを知らず、真に自分を愛した人間がどこにいたのかも知ら ないまま、あるものは死んで、あるもは生き続けている。 この、登場人物を突き放し、読者には、ええ、これで終わっていいのぉ、と叫ばせる。 この作者の意地悪に、負けじと星を減じました。 ほんとは、もちろん5つでしょうねぇ。 | ||||
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