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(短編集)
さいはての彼女
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さいはての彼女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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短編集の主人公は40-50代の女性である。いずれも仕事に邁進し高い地位を手にしたが、あまりに率直な性格ゆえに人間関係に支障をきたして災難を被るものの、旅先でひょんなことから転機を得る、というのがあらすじである。 それで、本書はぜひに若者に読んでほしいのだ。 「あ、上司にこういうおばさん/おじさんいるわ」と思うこと必至である。 年齢を重ね、とにかく相手の話をじっと聞くという行為ができない人。貴賤に関係なく人間に敬意を払うという道徳が抜け落ちてしまった人。学ぶという行為そのものを忘れてしまった人。 それが本書の主人公たちである。 この主人公たち、素敵な旅を通して成長したようにみせかけて全く成長しないのだ。 これを狙って書いており、主人公と同じような人に「小説を読んで私も清々しい気持ちになった、私も変われた」と感動させているのなら名著だというほかない。 とにかく主人公の言動がひどい。タイトルにも選ばれた「さいはての彼女」を例にしても、偶然会ったバイク乗りの「彼女」との旅を通してまるきり成長しないのだ。 珍走団に絡まれた際に、彼女は波風を立てないように無視を決め込むも主人公は啖呵を切ってしまい後にバイクを壊される。 そして彼女が必死にホールしてもエンジンがかからず、主人公が代わったらなぜかエンジンがかかる。彼女の背中を見て主人公が改心していたらこの展開も感動するのだが、主人公は自分が喧嘩を売ったせいでこうなったことすら理解していないままだ。 あまつさえタンデム中に彼女の後ろで騒ぐな的なことを言われたのに騒ぐ。 極めつけは最後のメール。素敵なバイク旅を終えた主人公は、かつて罵り続けた仕事相手へ謝罪もなしに「また走らない?」とのたまう。相手から見たらまるで意味が分からんだろう。改心した、反省したということが伝わらないし、主人公がタンデムで走ったのを知る由もないのだから「走る」という言葉選びの意味も分からない。 どの短編も主人公の完全なる自己満足だ。主人公から見ればさぞ気持ちがいいだろうが、まわりの人にはまったく伝わらんのである。これが実に巧妙に書かれている。主人公はたしかに憧れるほど素敵な旅をする。私も旅してみたくなるほどだ。しかし、なぜか成長しない。成長しているように見える、でもしていない。驚愕である。 この主人公のようなおばさんおじさん、あなたの身の回りにいるだろう。 普段から横柄な態度で、分かった顔で首を突っ込んでは場をかき乱し、後始末もせずにまた他所へ首を突っ込みに行き、他の人たちがなんとかしたところで戻ってきてどうだ私のおかげだったろうと得意げな顔をする奴だ。 こっちの話を聞いているようで聞いていない奴だ。最初から自分の話をしたいがために、こっちの話を聞くフリをして、結局こっちが話している最中に我慢ならずに遮って話し始める、そういう手合いだ。 そいつが厄介払いで休暇をとって戻ってきたと思ったらなぜか「私と仕事しようよ」と意気揚々になっているのを想像してほしい。果たして清々しい気持ちでいられるだろうか。 この短編集は本当にそういう、成長しない人が主人公だ。 どれも素敵な旅なのに「嫌なことあったけどまた頑張ろ☆」程度の感受性なのだ。 どれも自分の一方的な思いを手紙に綴って終わるのがあまりにも救われないのだ。 どうか相手の話を聞いてほしい。人は成長できるということを忘れないでほしい。 本書はそれを狙って書いたのだと、私は信じたい。 | ||||
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幸せって、シンプルなんだね そのシンプルな宝物をややこしくして、見えなくしてる自分 さいはての彼女は、見えなくなった大事なことを教えてくれる天使のようだ 世の中ってさ、やたら身構えて、緊張して、気を使って生きるじゃない それが毎日続くもんだから、麻痺しちゃうのかな 子供の頃は、いろんなことに目を輝かせたり、嬉しくなったり、悲しくなったり、感動したり、素直に生きていたはずなんだ すっかり忘れてしまったよ 人間関係、男女関係、部下、上司、取引先、やたら面倒くさいことになっちゃう。何でだろうね。気を使い過ぎ、気を使わなさ過ぎ。こじれにこじれ、そんな中、生きていかなきゃいけないから、おかしくなってんだな シンプルにうれしいと言えばいい 本当は、大好きなんだと言えばいい 自分の思いをそのまま、ぶつければいい もっと一緒にいたいって言えばいい いろんな鼓動をキャッチするさいはての彼女のようにシンプルで、素直な人になりたい 物語の舞台は道東 読んでいくにつれ、何度かバイクで走ってることがよみがえる テントも燃やした思い出もある 笑 網走湖の夕日の煌めきは、感動したなあ あのとき、一緒に走った人は元気かな やっぱ何か忘れてるんだな 思い出さなきゃね これからも生きるんだからさ | ||||
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価値観の合う人には、この世界観に入り込めるんだろうなあと思いながら読んでいた。 自分は違ったけど | ||||
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高飛車でブランド好きで、パワハラする勘違い女社長が、バイク好きの女の子に出会う話。 さいはての〜以外にも、物語があるけど、大体勘違い女。 文章は読みやすいけど、とにかくブランド好きの、一つ前の世代の人達の感覚。 結局、主人公は、改心したみたいな感じで終わってるが、こういう性格悪い人が、こんなことで改心する訳ないので、特に為にはならない話でした。 | ||||
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読感がサラサラとしていて親しみやすい。 マハさんの作品の 1分だけ だったかがずっと心に残ってて好きな作家さんですが 今作はさっぱりとしてて、他の作家さんと同時読みしてたせいか 印象が残らずじまいでした。 が、文体が読みやすいので改めて読み直すのも苦にはならないかと思いました。 | ||||
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3つ目の話まで読みおわって 「キャリアウーマンが」「失意の旅路をへて」「再生していく」 ずいぶんと同じテーマで書いていくんだなあ、と思っていました。 最後の話を読んで、考え直しました。 この子についての話を書きたかったんだな、と。 他の2つは足りないページ数を埋めるためのおまけかなー。 あらためて本のタイトルを見て、そう思いました | ||||
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原作がいくつもドラマや映画になったりしているベストセラー作家ながら、初めて読んだ。 第一印象はテンポが良い!そして映像を見せられているかのような描写も素晴らしい。 ただこの主人公たちと(たぶん)同時代を生きてきた自分はちょっとモヤっとするトコもありつつ共感しきり… Z世代にはウケないだろうな。 | ||||
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物語の内容は人の優しさを感じて、前向きにな気持ちにさせてくれるもの。 強く心に響いたり、涙を誘うものではなくサラリと読めてしまう。 読後はあっさりした感じ。 ただ主人公がハーレーで疾走する姿を勝手に想像して、その情景を何故かイージーライダーにダブらせて ハーレーで疾走する際にピッタリな曲をいろいろ選曲して遊んでみた。 たまたま音楽好きでたくさんレコードやCDがあるので楽曲には困らない。 そんな楽しみ方もいいと思う。 | ||||
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最初からの二話読んだだけですが、誰にでも響く内容ではない。 お金がある人、キャリアウーマン? 文章が苦手でした。 酔ってるような…うーん。合わなかったですを次行きます! | ||||
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なんかリアリティのない話で、私には合いませんでした。 | ||||
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4人の大人の女性達を描いた4篇から成る短編小説です。重要なスタッフが次々と辞表を出してこられ、一人旅に出た女社長、旅行に一緒に行くはずだった友人とその母を想いながら一人旅に出た女性、大きなプロジェクトを率いてきた課長補佐だったが、ひょんなことから逃げ出す為に北海道へ旅に出た女性、夫が亡くなった当日も「いってらっしゃい」と言えず、笑顔で送ってあがられなかったことを後悔している女性。 自身が持つ肩書は旅先では全く意味を持たず、旅に出たことで非日常を過ごし、一人の人間であることを再確認していく女性達。旅は日常を活性化させる意味を持つことを私たちに教えてくれる小説だった気がします。 旅に出る女性と、その旅に出る人を送り出す側の視点の違いも面白かったと思います。 | ||||
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テレビとかNetflixとかのドラマは、大体こんな感じの先の読めるストーリーがベースになってるのかな。。。と感じました。息抜きに持ってこいです。 | ||||
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まだ読んでいませんが、美容院で読むのを今から楽しみです。 | ||||
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サイハテという名の相棒とアイドルなぎちゃん 神々しいペアに憬れる大人たちの物語はさわやかな後味です 映像化目白押しのマハ作品をもう少し読んでみたいです | ||||
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最終話の男性は、事後処理をどうするつもりだったんだろうか?一話目とリンクさせるのは読者サービスとして、こんな話でまとめようとする神経がよくわかりませんでした。 ハーレーというバイクは格好いいと思うのですが、田舎で見かけるハーレー乗りは体格に合っていないバイクを集団で走って車線をふさいでいることが多く、あんまり格好良くないね。「単車」の割に「群れ」が好きなんじゃないかという偏見が読書の邪魔をしたのかもしれません。 | ||||
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全く興味がありませんがグイグイ話にのめり込んでいきました。 最初と最後の短編が繋がっててとっても良かったです。 たまにはこういう内容もいいかな。 | ||||
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ストーリー通り、バイクで一直線の道を駆け抜けているような読後感。 内容にさほど深みがあるとは言えませんが、爽やかで軽く読めます。 短編集の形態なので、電車の中とかで気軽に読むのに適しているかも。 | ||||
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あまり印象に残らない短編ばかりでした。さらっと読める感じです。 通勤電車の中で気軽に読むような作品かな、と思いました。 | ||||
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「旅をあきらめた友と、その母への手紙」のモデルとなった湯ヶ島温泉の客室にある文箱に、この本が入っています。この小説の冒頭に栞がはさんであり、すぐに読み始めました。まさに、いま自分が存在する空間を作者の言葉で表し、心象風景まできっちり描かれているのでちょっと不思議な想いにとらわれました。 小説集の全体的な印象は「キャリア形成に血眼になる女性がハシゴを外されて、自分探しの旅にでて、癒されて立ち直る」というパターンからの逸脱はなく、「片岡義男+伊集院静」的な小説作法の巧さを感じました。 しかし、偶然というよりは導かれた「必然」といった感じもしましたので、帰ってきてから書店に直行しこの本を買い求め再読しました。 | ||||
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小説として読むには面白いです。文章もテンポがよく、描写も的確で、読んでいて気分がいいです。「お話」としては筋に無理がないようにも思えるのですが…。 この主人公みたいな女性、仕事してて何人かいるんです。やり手でばりばり働いてて、人生のすべてが仕事。それはいいんだけど、こんな風にすぐ感情的になって人のこと怒鳴りつけて、それはダメな相手のせいで反省なんかまったくしない人たち。彼女たちのことを思い浮かべると、旅先での三日くらいの出来事で人間がかわるとはとても思えない。態度を改めようとしたって、せいぜい一週間くらいのもんでしょう。だいたいこの主人公は反省してる様子なんて微塵もないしね。そう考えると、この小説全体が絵空事にしか思えなくなります。 主人公のメールに元部下はどんな対応をとるのか、そこをどう考えるかでこの小説に対する感想は大きく変わるでしょう。うまくいくなら、ずいぶん薄っぺらな作り話だなって思ってしまいます。もし作者がそこまで考えさせようとしてこのラストにしたんなら大したものだと思うけど、どうでしょう? そのあたり判然としないので、星は3つ。 | ||||
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