小銭をかぞえる
評判
小銭をかぞえるの評価:
4.16/5点 レビュー 63件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全98件 21〜40 2/5ページ
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小銭をかぞえるの評価:
4.16/5点 レビュー 63件。 A ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
西村賢太の死後初めて彼の作品『苦役列車』の面白さに今更ながら気づかされ、2作目として手にした本作。
なんなのだ、このとてつもない面白さは。
個人的には『苦役列車』よりも本作で受けた衝撃により、今後西村賢太作品をすべて読まずにはおれない衝動に駆られています。
表題作も痺れますが、並録された『焼却炉行き赤ん坊』には悶絶させられました。
本書の中では名前は出てきませんでしたが、これから読んでいこうと思っている西村賢太作品ではおなじみの女性「秋恵」との会話のやり取りが、とにかく無性に面白い。
同棲している女性の年齢が28歳。彼女は賢太の6歳年下というから、「私」が34歳の頃の話ですね。
本書は一人称で書かれていることからか、犬のぬいぐるみに「たのすけ」と名付け、「あ、たのくん、パパがまた怒っちゃったよ。おかしいね」と赤ちゃん言葉で話しかける彼女の態度にイライラしてみたり、その一方で彼女の言動が思いがげぬ純情であどけないものと映り、彼女に対する愛しさを募らせたりする「私」の感情がストレートに伝わってき、もちろん、最終的には平和な二人の関係も一気に暗転し主人公の大爆発に至るのですが。そこに至る過程の主人公の優しさ(とてつもなく身勝手で自分本位な性格は十分併せ持ちつつ)や、彼女の可愛さが伝わり、なんだか愛おしい作品になりました。
表題作の『小銭をかぞえる』では彼女の年齢が29歳となっており、『焼却炉行き赤ん坊』よりも後の時期のお話となっています。
こちらでは彼女は『焼却炉行き赤ん坊』以上にひどい思いをさせられ気の毒ですが、この二人のやり取りは非常に興味深く、彼女の登場する作品はまだまだあるとのことですので、これからガンガンに読んでいこうと考えています。
巻末解説で町田康が「一冊読んだらとまらなくなって、ついに全巻を読んでしまった」と言っていますが、その気持ち今なら非常に良くわかります。
傑作。