苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全108件 61〜80 4/6ページ
No.48
(3pt)

単調肉体労働者カタログ

豊かな何でもある日本の国で、報われない働きかたをする労働者の紹介小説。人間は快楽(=お金)を感じる方へ動く。青年も中年も高齢者もできることの中で快楽の取り方に差があるだけで快楽を求めて活動する。この話しは無学歴、無資格で体だけを唯一の道具にして単調労働で働くモデルはいかに対価が薄いかを紹介している。アルバイト、契約社員、正社員とあるなかで、同じ作業をするにも付くオプションが違う。無学歴、無資格の身で作業をすると単調な一本の筋でしか対価は生まれないカタログ。一本の筋道で真面目に働いても報われないという見本カタログだろう。そこから脱け出すためには何を信じれば開けるのか!と思った。宗教か、資格取得か。人はお金稼ぎができる何者かになる為に宗教をしたり、資格取得に精をだす。稼げる身になる為に何に気づけばいいのか!何をおもい実践すればいいのか!そこを活字にできる人はいないものか。高校生、青年、中年も高齢者までそれを探している。現代日本には家電から食物、TSUTAYAにコンビニと何でもある国なのに、人を意欲的にする思想的なソフトがない国になった。そんなアプリがあっていい。 恵まれた国に生まれているのに、やるべき事が見つけられないのは何故だろう。そんな自分を他人のように大切に思える気持ちが読後にでた。逆転する働きかたは芥川賞授賞に匹敵する資格取得だけか。一般の労働者にとっては。小さな芥川賞に匹敵するものなら見つかりそう、そんなことをおもった。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.47
(3pt)

単調肉体労働者カタログ

豊かな何でもある日本の国で、報われない働きかたをする労働者の紹介小説。人間は快楽(=お金)を感じる方へ動く。青年も中年も高齢者もできることの中で快楽の取り方に差があるだけで快楽を求めて活動する。この話しは無学歴、無資格で体だけを唯一の道具にして単調労働で働くモデルはいかに対価が薄いかを紹介している。アルバイト、契約社員、正社員とあるなかで、同じ作業をするにも付くオプションが違う。無学歴、無資格の身で作業をすると単調な一本の筋でしか対価は生まれないカタログ。一本の筋道で真面目に働いても報われないという見本カタログだろう。そこから脱け出すためには何を信じれば開けるのか!と思った。宗教か、資格取得か。人はお金稼ぎができる何者かになる為に宗教をしたり、資格取得に精をだす。稼げる身になる為に何に気づけばいいのか!何をおもい実践すればいいのか!そこを活字にできる人はいないものか。高校生、青年、中年も高齢者までそれを探している。現代日本には家電から食物、TSUTAYAにコンビニと何でもある国なのに、人を意欲的にする思想的なソフトがない国になった。そんなアプリがあっていい。 恵まれた国に生まれているのに、やるべき事が見つけられないのは何故だろう。そんな自分を他人のように大切に思える気持ちが読後にでた。逆転する働きかたは芥川賞授賞に匹敵する資格取得だけか。一般の労働者にとっては。小さな芥川賞に匹敵するものなら見つかりそう、そんなことをおもった。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.46
(3pt)

普通の作品

それなりの内容ではありますが二度読み返したくなるものではなく、買うほどではありません。中卒で自意識過剰の救われない人間が書いた作品という意味では稀有ではありますが、文章力は作家の標準と比べて劣っているとさえ感じました。経済的困窮の象徴として、商業主義に基づいて選出されたんだと思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.45
(3pt)

普通の作品

それなりの内容ではありますが二度読み返したくなるものではなく、買うほどではありません。中卒で自意識過剰の救われない人間が書いた作品という意味では稀有ではありますが、文章力は作家の標準と比べて劣っているとさえ感じました。経済的困窮の象徴として、商業主義に基づいて選出されたんだと思います。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.44
(3pt)

話題だったので…

芥川賞受賞ということと、受賞式のニュースで見た西村氏の風貌や言動に興味を覚え、買いました。
著者をモデルにした主人公の小説、こんな人生もあるんだなと…一気に、興味深く読みました。※ネタバレになるので内容は省かせて頂きます。
私にとっては読み慣れない、聞き慣れない言い回しや言葉が若干多くて戸惑った感もあります。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.43
(3pt)

話題だったので…

芥川賞受賞ということと、受賞式のニュースで見た西村氏の風貌や言動に興味を覚え、買いました。
著者をモデルにした主人公の小説、こんな人生もあるんだなと…一気に、興味深く読みました。※ネタバレになるので内容は省かせて頂きます。
私にとっては読み慣れない、聞き慣れない言い回しや言葉が若干多くて戸惑った感もあります。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.42
(3pt)

うーむ・・・・。

芥川賞受賞直後に受賞作掲載の文芸春秋で読んだ。率直に言って小説としてはきちんと描けているし、特段の傷もない。だがいわゆる小説としてどうか?と言われると正直言って普通・・・。車谷長吉氏のような凄味と超絶的な巧さがあるわけでもないし、実際に西村氏は相当しんどい人生だったと思うのだがそのソウルが作品に表れておらず、戯画的に笑えるほどでもない。だが朝日新聞の広告記事やAMAZONのベストセラーリスト上位にあって「なんでそんなに売れてんの?」と思った際、はたと気付いた。
「格差社会だからなんだ・・・・。」
僕自身は「自分が感じている事を書いてくれてる」というノリで小説を読む生理や性分が無いのだが、大部分の人はそういう感覚で純文学を読む傾向が多い。それは太宰治と村上春樹氏の中核読者層が良い例だ。僕は若い時そういう傾向を唾棄すべきものと考えていたが、年をとったせいか「そういうありかたもあっていいじゃないか」と思うようになってきている。かつ純文学作家の若年デビュー=読書・経験不足で数年で消えてしまう傾向が続いてきていたが、40歳を超えた西村氏が受賞した事自体はいい傾向だと思う。色々書いてしまったが西村氏はもっと凄い小説をかけるようぜひ頑張って欲しい。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.41
(3pt)

うーむ・・・・。

芥川賞受賞直後に受賞作掲載の文芸春秋で読んだ。率直に言って小説としてはきちんと描けているし、特段の傷もない。だがいわゆる小説としてどうか?と言われると正直言って普通・・・。車谷長吉氏のような凄味と超絶的な巧さがあるわけでもないし、実際に西村氏は相当しんどい人生だったと思うのだがそのソウルが作品に表れておらず、戯画的に笑えるほどでもない。だが朝日新聞の広告記事やAMAZONのベストセラーリスト上位にあって「なんでそんなに売れてんの?」と思った際、はたと気付いた。
「格差社会だからなんだ・・・・。」
僕自身は「自分が感じている事を書いてくれてる」というノリで小説を読む生理や性分が無いのだが、大部分の人はそういう感覚で純文学を読む傾向が多い。それは太宰治と村上春樹氏の中核読者層が良い例だ。僕は若い時そういう傾向を唾棄すべきものと考えていたが、年をとったせいか「そういうありかたもあっていいじゃないか」と思うようになってきている。かつ純文学作家の若年デビュー=読書・経験不足で数年で消えてしまう傾向が続いてきていたが、40歳を超えた西村氏が受賞した事自体はいい傾向だと思う。色々書いてしまったが西村氏はもっと凄い小説をかけるようぜひ頑張って欲しい。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.40
(3pt)

読後感が微妙です

今時の小説では珍しい強烈な私小説です。

貫太(西村)が青春時代を過ごした時と、40代になった貫太という2部構成で書かれています。
父が性犯罪者という世間に対する強い劣等感を貫太(西村)は持っており中卒、日雇い労働者、短気、所謂``ダメ人間``で
毎日を日雇いで食いぶちを繋ぎ、自らの人生を先が見えず、どこまでもレールが続く``苦役列車``と表現してます。

文才はあると思いました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.39
(3pt)

読後感が微妙です

今時の小説では珍しい強烈な私小説です。

貫太(西村)が青春時代を過ごした時と、40代になった貫太という2部構成で書かれています。
父が性犯罪者という世間に対する強い劣等感を貫太(西村)は持っており中卒、日雇い労働者、短気、所謂``ダメ人間``で
毎日を日雇いで食いぶちを繋ぎ、自らの人生を先が見えず、どこまでもレールが続く``苦役列車``と表現してます。

文才はあると思いました。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.38
(3pt)

ごく普通。

主人公 の貫多が、西村氏なんだろうけれど。芥川賞受賞作の「苦役列車」、社会に対する反発、燃え盛るようなマグマのようなものを期待して読んだんだけれど、単に普通の、今まで自分はこのような生活をしていましたといった、そんな感じに終始一環。逆に、西村氏のみが発せるような熱い、社会に対する憤懣を猛然と書き綴ってほしかった。友達もいない、小説に没頭し、ものすごいコンプレックスの塊のような描写が数多くあります。辛い過去に反発し活字に没頭のようです。但し、芥川賞受賞作家として、今後文壇で活躍するには、この手の私小説以外に、もっと柔軟に幅広い作風を描けないと辛いと思いますよ。現状では次作を読んでみたいとは、正直思いませんでした。申し訳ございません。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.37
(3pt)

ごく普通。

主人公 の貫多が、西村氏なんだろうけれど。芥川賞受賞作の「苦役列車」、社会に対する反発、燃え盛るようなマグマのようなものを期待して読んだんだけれど、単に普通の、今まで自分はこのような生活をしていましたといった、そんな感じに終始一環。逆に、西村氏のみが発せるような熱い、社会に対する憤懣を猛然と書き綴ってほしかった。友達もいない、小説に没頭し、ものすごいコンプレックスの塊のような描写が数多くあります。辛い過去に反発し活字に没頭のようです。但し、芥川賞受賞作家として、今後文壇で活躍するには、この手の私小説以外に、もっと柔軟に幅広い作風を描けないと辛いと思いますよ。現状では次作を読んでみたいとは、正直思いませんでした。申し訳ございません。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.36
(3pt)

“売り”っぽいのが、やだな。

芥川賞らしいと言えば、そうだけど、
楽しめる文学でもない。

私小説であることを強調し、
それを売りにしているように思うのだが、
どうも、その辺が、僕には合わない。

もちろん赤裸々な告白とも受け取れるが、
一方では小説、物語でもある。
もう少し、
主人公が憎めない感じがあれば、良いのだが、
リアルであれば、それで良い、というものでもないだろう。

あとは、好みですね。
う〜ん、僕は、またほかの作品を読みたい、とは思えなかったなぁ。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.35
(3pt)

“売り”っぽいのが、やだな。

芥川賞らしいと言えば、そうだけど、
楽しめる文学でもない。

私小説であることを強調し、
それを売りにしているように思うのだが、
どうも、その辺が、僕には合わない。

もちろん赤裸々な告白とも受け取れるが、
一方では小説、物語でもある。
もう少し、
主人公が憎めない感じがあれば、良いのだが、
リアルであれば、それで良い、というものでもないだろう。

あとは、好みですね。
う〜ん、僕は、またほかの作品を読みたい、とは思えなかったなぁ。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.34
(3pt)

現代に合っている

読んでいて気持ちのよくなる小説ではない。
どこか『蟹工船』のような、表舞台にはあらわれない、最下層生活者の闇をえぐる、痛烈な作風だと思う。
舞台設定は昭和の終わりでも、ネオン街の裏でホームレスが横たわる、今の「格差」時代に非常にマッチしている。

そしてまた別に感じたことは、文章の書き方も、内容も、とても、男っぽいということ。
私は女性読者なので、作中にときどき現れる男性視点の女性の見方や、即物的な性表現に少し拒否感があった。
でもそれは、この作者が執拗なまでに、普通は人に見せたがらないような主人公の赤裸々な「生」を、痛みを伴いながら
正直にえぐりだした結果だと思う。
主人公は、女性から見れば絶対につきあいたくないタイプの、「不潔・性欲の塊・金がない・学歴がない・ひがみが強い」
という何拍子もそろった筋金入りの落ちこぼれだ。
自ら下層にいることを認識しながら、それでもねじれたプライドだけは卑しく持ち続けている男の、
目をそらしたくなるような、よこしまで醜い感情をそのままぶちまけている。
読めば読むほど苦しいし、報われない感情がつらい小説だ。
それでも、最終的には非現実的な大成功をおさめたり、最終的には女にもてたり、金をもうけたりするような、
「きれいな」内容でないことに、この小説の最大の魅力を感じる。
日常は、茫々と、続いていく。

多くの人の読書傾向に触れる仕事をしているが、きれいで、ハッピーな小説を求める人が本当に多い。
でも、それは、現実逃避だったり、思考停止だったり、成功した人間しか見ない、認めないという勝ち組思考に
即したもののようにも思う。

その面では、こうやって、人間の心の闇を正直に見つめたような作品は、受け入れられにくいだろうが、
現代にとって必要な本だと思うし、たくさんの人に読んでほしいと思う。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.33
(3pt)

現代に合っている

読んでいて気持ちのよくなる小説ではない。
どこか『蟹工船』のような、表舞台にはあらわれない、最下層生活者の闇をえぐる、痛烈な作風だと思う。
舞台設定は昭和の終わりでも、ネオン街の裏でホームレスが横たわる、今の「格差」時代に非常にマッチしている。

そしてまた別に感じたことは、文章の書き方も、内容も、とても、男っぽいということ。
私は女性読者なので、作中にときどき現れる男性視点の女性の見方や、即物的な性表現に少し拒否感があった。
でもそれは、この作者が執拗なまでに、普通は人に見せたがらないような主人公の赤裸々な「生」を、痛みを伴いながら
正直にえぐりだした結果だと思う。
主人公は、女性から見れば絶対につきあいたくないタイプの、「不潔・性欲の塊・金がない・学歴がない・ひがみが強い」
という何拍子もそろった筋金入りの落ちこぼれだ。
自ら下層にいることを認識しながら、それでもねじれたプライドだけは卑しく持ち続けている男の、
目をそらしたくなるような、よこしまで醜い感情をそのままぶちまけている。
読めば読むほど苦しいし、報われない感情がつらい小説だ。
それでも、最終的には非現実的な大成功をおさめたり、最終的には女にもてたり、金をもうけたりするような、
「きれいな」内容でないことに、この小説の最大の魅力を感じる。
日常は、茫々と、続いていく。

多くの人の読書傾向に触れる仕事をしているが、きれいで、ハッピーな小説を求める人が本当に多い。
でも、それは、現実逃避だったり、思考停止だったり、成功した人間しか見ない、認めないという勝ち組思考に
即したもののようにも思う。

その面では、こうやって、人間の心の闇を正直に見つめたような作品は、受け入れられにくいだろうが、
現代にとって必要な本だと思うし、たくさんの人に読んでほしいと思う。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.32
(3pt)

悪くはないけど…

悪くはありませんが、取り立てて秀作とも思えません。
学歴も資格も金も覇気もない主人公の澱んだ日常を描いています。
日雇い労働の現場やら自堕落な生活ぶりはよく分かるのですが、共感はしにくい。「自分のことが書かれている」と読者に思わせるのが良い小説の条件のひとつだとすれば、この主人公にそう感じる人はかなり少数派では?
もっとも、作者は「自分よりダメな人間がいると読者に思ってもらいたい」と話していました。もちろんそうは思いますが、そんな優越感に浸りたい読者ってどのぐらいいるんでしょう?
一連の出来事を通して主人公の内面などに変化が出れば面白いのでしょうが、ひたすらダメ男のまま。言葉遣いも奇妙に古臭く、違和感がありました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.31
(3pt)

悪くはないけど…

悪くはありませんが、取り立てて秀作とも思えません。
学歴も資格も金も覇気もない主人公の澱んだ日常を描いています。
日雇い労働の現場やら自堕落な生活ぶりはよく分かるのですが、共感はしにくい。「自分のことが書かれている」と読者に思わせるのが良い小説の条件のひとつだとすれば、この主人公にそう感じる人はかなり少数派では?
もっとも、作者は「自分よりダメな人間がいると読者に思ってもらいたい」と話していました。もちろんそうは思いますが、そんな優越感に浸りたい読者ってどのぐらいいるんでしょう?
一連の出来事を通して主人公の内面などに変化が出れば面白いのでしょうが、ひたすらダメ男のまま。言葉遣いも奇妙に古臭く、違和感がありました。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.30
(3pt)

ただの私小説じゃあない

この人文章がうまい。芥川賞作家にこういう言い方も失礼だが、ぐんぐんひきこまれるうまさを感じられた。文学界の対談にものっていたが、すべての表現に効果を期待しているとのこと。納得。私小説というのはとかく露悪的な面が強いジャンルでもあるとは思うが、わざと悪い面を体感的に気持ち悪さとして読者に伝えることに執心しているのではないか?と勘ぐってみた。というのも、読後感としては、ある意味最悪だったからだ。あとで思い返して「これも計算だったのでは?」と思った次第。やや物事を裏面からみる単純化された観点があるものの、それもまた一つのキャラとして考えれば納得がいく。

 蛇足ではあるが、同時受賞の「きことわ」に比べてとても読みやすく、かつ肉感的に迫る小説の醍醐味があるような気がした。私小説なので、表現の幅はともかく書かれるキャラの幅に限りがあるとは思うものの、人物自体の考えにバラエティがでてくるともっと面白いのではないかと愚考。いわば一連の作品が認識面での成長小説のようになっていければ今後もっと面白い展開がみられるのではないかと期待している。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.29
(3pt)

ただの私小説じゃあない

この人文章がうまい。芥川賞作家にこういう言い方も失礼だが、ぐんぐんひきこまれるうまさを感じられた。文学界の対談にものっていたが、すべての表現に効果を期待しているとのこと。納得。私小説というのはとかく露悪的な面が強いジャンルでもあるとは思うが、わざと悪い面を体感的に気持ち悪さとして読者に伝えることに執心しているのではないか?と勘ぐってみた。というのも、読後感としては、ある意味最悪だったからだ。あとで思い返して「これも計算だったのでは?」と思った次第。やや物事を裏面からみる単純化された観点があるものの、それもまた一つのキャラとして考えれば納得がいく。

 蛇足ではあるが、同時受賞の「きことわ」に比べてとても読みやすく、かつ肉感的に迫る小説の醍醐味があるような気がした。私小説なので、表現の幅はともかく書かれるキャラの幅に限りがあるとは思うものの、人物自体の考えにバラエティがでてくるともっと面白いのではないかと愚考。いわば一連の作品が認識面での成長小説のようになっていければ今後もっと面白い展開がみられるのではないかと期待している。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324