苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全370件 361〜370 19/19ページ
No.10
(5pt)

いつもの賢太節が楽しめる

発売になったと聞き、すぐに入手して、読みました。
表題作の「苦役列車」は、女性へのDVがなかったり、10代の時の話なので藤澤清造がでてこなかったり、通常よりもハードさ・ディープさは薄かったが、いつもの賢太節を堪能できました。
西村さんの特徴は、ちょっと古臭い言葉遣いをしながら、トップスピードで西村賢太ワールドへ読者を連れて行ってしまうこと。たとえば、「結句」「どうで」「因である」「ほき出す」「云い条」など。
友人がいない、窮乏している、彼女ができないといった多くの若者が持つ悩みが、露悪的ともいえる手法で描きだされているので、多くの人に共感されていると思う。
これを機会に、「墓前生活」「どうで死ぬ身の一踊り」などの藤澤清造ものにも手を出すひとが増えるとファンとしてもうれしい。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.9
(5pt)

魂が揺さぶられる作品。

魂が揺さぶられる作品。味わいがあり自然と心に響いてくる。

表面的でマトモに内容すら覚えてない小説が多い中、久しぶりにどっぷり小説の世界に入りこみ満喫できた。

過激というよりは、礼儀正しく主人公の暗い部分を見つめているような、
傷ついた人間への深く優しい視線が感じられ、癒されました。

殺伐としたいまの時代にこの作品が発表されことに感謝したいです。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.8
(5pt)

ひねた性格、荒んだ日々―それでも残った一縷の希望

本書は、『暗渠の宿』で野間文芸新人賞を受賞した著者による、中編小説です。

生来のひねくれ根性が、

父親が性犯罪で捕まったことで一層強まった青年を主人公とし、

絶えない周囲とのトラブルや、

それによりさらに屈折を重ねる内面を、味わい深い文体で描きます。

定職も、友人も、恋人もない自身への限りない卑下と

その裏返しともいえる、他者を見下した態度

見下していた友人に恋人がいると知ったことへの反応など

どの場面も、主人公の救いようのない性格が赤裸々に描かれ

とても印象的なのですが、とりわけ心に残ったのは、

そのような主人公がときおり見せる、本への愛着です。

陰気な小人物の鬱々とした日々を描きつつ、

決して重苦しさを感じさせることのない本書。

著者の作品や純文学が好きな方に限らず、

多くの方にオススメしたい著作です。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.7
(5pt)

たくさん書きたいことはあるが

芥川賞作品を文藝春秋が出る前に買い求めて読んだのはこれが初めてである。正直、待ちきれなかった。あと二週間かそこらが、である。
アカの他人であるにもかかわらず、受賞の報せを知ったときは、我が事のように嬉しかった。車谷長吉の直木賞以来の不思議な感情である。正直「もう、メはない」と思っていたから余計と嬉しい。ただし「これで彼は自分の手の届かぬ遠い所へ行ってしまう」。娘を嫁にやるような寂しさも半分ある。
だいたい彼の作品は基本的にはどれも同じと考えていい。悪く言えばワンパターンだが、よく言えば「ぶれていない」。敢えて分類するなら、大きく二つに分けられる。ひとつは藤澤清造が登場する「私」を主人公にした中年同棲もの。もうひとつは藤澤の出てこない「北町貫多」を主人公とするヤング西村もの。(多少の例外あり)。表題作は後者に当たる。私はどちらかというと後者の方を好む。まあ、これは好みの問題だから、たいした意味はない。実際はどっちも好きである。
で、問題の受賞作である表題作の出来だが、「これまで読んだ中では相当素晴らしい部類に属する」。ひょっとしたら、最高傑作かもしれない。だが、本当にどうかといわれると、よくわからない。彼には「今後も」あるからである。自分を徹底的に客観視できる、おそるべき冷徹な目を備えているからである。
もっとたくさん言いたいが、ヘンなことを口走りそうなのでこのへんでやめておく。

と言いながら追記。
腰痛の描写ではじまる併収作『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』は中島敦の『山月記』ばりの凄みを放つ生粋の「純文学」。「彼は文名を上げたかった」といって最後にこけるルーザー小説である。本著により図らずも(?)ルーザーからウイナーと化した作者の今後の行方や如何に?
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.6
(5pt)

もがく主人公

苛烈な環境の中でもがきながら生きる主人公 どうしたら有利に生きる事ができるのか。どうして自分はこのようにしか生きられないのか。それは親や先生、友人や先輩のようなものから学ぶのであろう。その学ぶべき相手がいない場合、人はもがきながら生きるしかないのかもしれない。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.5
(5pt)

止まらなかった。。

読むのがしんどく苦しいのにじっくり読み、最後で「ふうううう」とため息をつきました。少年が感じている生き辛さとか孤独感が息苦しいほど迫ってきます。大人になって女性ともめる作品は「ひどい男だ」と笑えたけど。著者は「自分より最低な奴がいる、と思ってもらえれば」と言ってましたが、それよりも人間の本性剥き出しの少年がとても身近というか自分に重なる瞬間が結構あって、忘れられない小説になりそうです。小説に涙や学びを求めない人にはたまらなくいい作品だと思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.4
(4pt)

より広く西村賢太を

芥川賞受賞作ということで、これで初めて西村賢太に触れる人も多いだろうが、ケンタの真骨頂はむしろ どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫) とか 小銭をかぞえる のほうの、同棲している女との関係もののほうにある。併収されている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」のほうが、川端賞落選の周辺を描いて、より嘉村磯多的な私小説世界が展開していると言える。もし「苦役列車」に歉い、という人がいたら、先の二著にも手を出されたいと思う。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.3
(5pt)

もがく主人公

苛烈な環境の中でもがきながら生きる主人公 どうしたら有利に生きる事ができるのか。どうして自分はこのようにしか生きられないのか。それは親や先生、友人や先輩のようなものから学ぶのであろう。その学ぶべき相手がいない場合、人はもがきながら生きるしかないのかもしれない。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.2
(5pt)

止まらなかった。。

読むのがしんどく苦しいのにじっくり読み、最後で「ふうううう」とため息をつきました。少年が感じている生き辛さとか孤独感が息苦しいほど迫ってきます。大人になって女性ともめる作品は「ひどい男だ」と笑えたけど。著者は「自分より最低な奴がいる、と思ってもらえれば」と言ってましたが、それよりも人間の本性剥き出しの少年がとても身近というか自分に重なる瞬間が結構あって、忘れられない小説になりそうです。小説に涙や学びを求めない人にはたまらなくいい作品だと思います。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.1
(4pt)

より広く西村賢太を

芥川賞受賞作ということで、これで初めて西村賢太に触れる人も多いだろうが、ケンタの真骨頂はむしろ どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫) とか 小銭をかぞえる のほうの、同棲している女との関係もののほうにある。併収されている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」のほうが、川端賞落選の周辺を描いて、より嘉村磯多的な私小説世界が展開していると言える。もし「苦役列車」に歉い、という人がいたら、先の二著にも手を出されたいと思う。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324