苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全370件 261〜280 14/19ページ
No.110
(4pt)

予想をいい意味で裏切ってくれた

中卒、友達がいない、風俗好き、短気、金がない

話題作でもあり、またTVでのインタビューを見て興味を持ち購入。

もっとおぞましく、最低な作品かと予想していたが、結構笑いながら3時間くらいで読み終えた。

話は中卒で学歴がなく、家賃も払えず転々として、日雇いのバイトに明け暮れる毎日。

ひたすら自分のコンプレックス(中卒など)をぐだぐだ語る内容。

これだけだどウ○コみたいな小説だとみんな思うかもしれないけど、なぜか?面白い。

特に笑ってしまったのは
.田舎者は世田谷、杉並に住もうとする(確かに、田舎ものはやたら住みたがるのは事実)
.友達の彼女に「こいつはおまけしてやってもせいぜい15点の女」
で、腹いせにその彼女をオ○ニーのオカズにして、オナ世界で犯す。
(しかし自分の父親が性犯罪者なので、処理後に心の中に激しい恐怖がわきあがってくる)

とんでもない最低の男だけど、まあ男ならオナ世界では自由だから良いと思うけどね。

スラスラ読めるし、オススメできるかも?
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.109
(4pt)

予想をいい意味で裏切ってくれた

中卒、友達がいない、風俗好き、短気、金がない

話題作でもあり、またTVでのインタビューを見て興味を持ち購入。

もっとおぞましく、最低な作品かと予想していたが、結構笑いながら3時間くらいで読み終えた。

話は中卒で学歴がなく、家賃も払えず転々として、日雇いのバイトに明け暮れる毎日。

ひたすら自分のコンプレックス(中卒など)をぐだぐだ語る内容。

これだけだどウ○コみたいな小説だとみんな思うかもしれないけど、なぜか?面白い。

特に笑ってしまったのは
.田舎者は世田谷、杉並に住もうとする(確かに、田舎ものはやたら住みたがるのは事実)
.友達の彼女に「こいつはおまけしてやってもせいぜい15点の女」
で、腹いせにその彼女をオ○ニーのオカズにして、オナ世界で犯す。
(しかし自分の父親が性犯罪者なので、処理後に心の中に激しい恐怖がわきあがってくる)

とんでもない最低の男だけど、まあ男ならオナ世界では自由だから良いと思うけどね。

スラスラ読めるし、オススメできるかも?
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.108
(4pt)

「暗いのだが、どこかポップ。それがおそらく作者の人柄」

すらすらと読めました。
ただし日本語の表現として分かりづらい文章(どうも間違っていない?)が
散見したのも気になりました。
(これは私の読み込みが足りないせいかな)

「こんな男が身近にいたら面倒だなあ」と思わせて時点で作者に軍配。
私小説作家ということで半自叙伝(?)なんですよね。
時代背景は昭和の終わりとのこと。
重たく暗い雰囲気が漂う中にもどこか陽気な明るさを感じさせるのは、
それはきっと作者の人柄なのではないでしょうか。

某インタビューで石田衣良さんは「純文学は自分の病気自慢」との節を
言っていましたが、まあ共感します。突き詰めればその通りの気がします。
でもこういう作品が嫌いじゃない自分もいるんですよ。

肌に合っている、そう感じながら読みふけりました。
これは恵まれた環境しか知らない人には共感しづらい感覚かもしれませんね。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.107
(4pt)

「暗いのだが、どこかポップ。それがおそらく作者の人柄」

すらすらと読めました。
ただし日本語の表現として分かりづらい文章(どうも間違っていない?)が
散見したのも気になりました。
(これは私の読み込みが足りないせいかな)

「こんな男が身近にいたら面倒だなあ」と思わせて時点で作者に軍配。
私小説作家ということで半自叙伝(?)なんですよね。
時代背景は昭和の終わりとのこと。
重たく暗い雰囲気が漂う中にもどこか陽気な明るさを感じさせるのは、
それはきっと作者の人柄なのではないでしょうか。

某インタビューで石田衣良さんは「純文学は自分の病気自慢」との節を
言っていましたが、まあ共感します。突き詰めればその通りの気がします。
でもこういう作品が嫌いじゃない自分もいるんですよ。

肌に合っている、そう感じながら読みふけりました。
これは恵まれた環境しか知らない人には共感しづらい感覚かもしれませんね。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.106
(4pt)

著者で読む

ついぞ芥川賞なるものには興味が無かったが、会見での「これから風俗に行くところだった・・・」やTV番組での「編集者は皆、敵です」等発言する著者の人柄?に興味を持ち、早速手にとって読んでみた。なるほど冒頭から「朝立ち」描写ではじまり、期待を裏切られなかったが、何と言おうか、中卒者の社会的地位の低さ・・・日雇い労働でのその日暮らし、その中での人との交友、ひと時の友情、ひがみ根性、望み薄い将来への不安・・・どちらかと言えば社会の「影」の部分を巧妙に描いているのだが、何故か悲壮感のような暗さはあまり感じられない作品。成功物語がある一方で、確実にある「苦役」話。大感動とも言えないが、決してつまらない作品ではなく、何か心に引っかる・・・と言った印象だ。太宰治ほどではないにしろ、こういう「暗い」作品には何故か人を惹き付ける魅力があるのだなあ・・・と、ただ、女性にはあまりウケないだろうな・・・という余計な心配もしてしまう一冊。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.105
(4pt)

著者で読む

ついぞ芥川賞なるものには興味が無かったが、会見での「これから風俗に行くところだった・・・」やTV番組での「編集者は皆、敵です」等発言する著者の人柄?に興味を持ち、早速手にとって読んでみた。なるほど冒頭から「朝立ち」描写ではじまり、期待を裏切られなかったが、何と言おうか、中卒者の社会的地位の低さ・・・日雇い労働でのその日暮らし、その中での人との交友、ひと時の友情、ひがみ根性、望み薄い将来への不安・・・どちらかと言えば社会の「影」の部分を巧妙に描いているのだが、何故か悲壮感のような暗さはあまり感じられない作品。成功物語がある一方で、確実にある「苦役」話。大感動とも言えないが、決してつまらない作品ではなく、何か心に引っかる・・・と言った印象だ。太宰治ほどではないにしろ、こういう「暗い」作品には何故か人を惹き付ける魅力があるのだなあ・・・と、ただ、女性にはあまりウケないだろうな・・・という余計な心配もしてしまう一冊。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.104
(4pt)

意外な面白さ

悪く言ってしまえば延々と救いようのない話が続くだけ、なのですが
にもかかわらず意外にも面白く読めてしまう話でした。
表現がいいからかもしれません。

ただ、内容が内容なので、万人向けの話とはいえないでしょうし、
あるとき面白く読めても別なときに読むとまったくだめ、ということもあると思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.103
(4pt)

意外な面白さ

悪く言ってしまえば延々と救いようのない話が続くだけ、なのですが
にもかかわらず意外にも面白く読めてしまう話でした。
表現がいいからかもしれません。

ただ、内容が内容なので、万人向けの話とはいえないでしょうし、
あるとき面白く読めても別なときに読むとまったくだめ、ということもあると思います。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.102
(5pt)

白木屋へいこう

下卑た感情表現が多いし、あまり触れられたくもないけど、
きっと誰にでもあてはまる欲望の動きが描かれてるんじゃないかなって思う。
(認めない人もいるかもしれないが)
こういう考えってよくないんだろうけど、労働階級をテーマにした小説を読むと生活のありがたみが増します。
小銭をもっていつでも立ち喰いそばに行ける喜びが再確認できます。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.101
(5pt)

白木屋へいこう

下卑た感情表現が多いし、あまり触れられたくもないけど、
きっと誰にでもあてはまる欲望の動きが描かれてるんじゃないかなって思う。
(認めない人もいるかもしれないが)
こういう考えってよくないんだろうけど、労働階級をテーマにした小説を読むと生活のありがたみが増します。
小銭をもっていつでも立ち喰いそばに行ける喜びが再確認できます。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.100
(5pt)

魂のうめき…

この小説は俺そのものだ。バブル期に同じような挫折感を味わいながら生きていた若者達も今や立派な中年オヤジになった。なにも成功だけが人生ではない…成功しない奴は生きてちゃいけないのかい?結婚しない中年オヤジはキモイのかい?冗談じゃない…俺も人間だ。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.99
(5pt)

魂のうめき…

この小説は俺そのものだ。バブル期に同じような挫折感を味わいながら生きていた若者達も今や立派な中年オヤジになった。なにも成功だけが人生ではない…成功しない奴は生きてちゃいけないのかい?結婚しない中年オヤジはキモイのかい?冗談じゃない…俺も人間だ。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.98
(5pt)

東京臨海副都心再開発の貴重な記録

芥川賞作品ということで、どうせつまらないだろうと偏見を持ってしまい、この作家の書いた全作品の最後に読むことになった。私も臨海副都心再開発時に、あの辺で働いていたので、殺伐とした工事現場の一日の終わりの広大な夕陽が思いだされた。最後に『苦役列車』を読むと若い男との友情が描かれていて新鮮な感じがした。まずあの巨大な工事現場を実際に見た者にしか書けない正確な風景描写に魅了された。いま女性だらけの東京臨海副都心は、かつては女性が存在しない場所だった。日雇労働者の拘束時間中の楽しみは、昼の弁当だけなのだ。いろいろ意見があると思うが、私にとっては結局『苦役列車』収録の二作品が、この作家の全作品の中でいちばん良かった。

「或いは貫多だけの感慨かも知れないが、鈍重なコンテナ車のみが行き交っている前途の展望には、まさに今、着々と地獄の一丁目に近づきつつある実感と云ったものを抱かされ、それが今更ながらにウンザリで、我知らず消極的な沈んだ気分になってきてしまう。
 そしていよいよ目的地が見えはじめ、最早覚悟も決め直して一寸窓からその方を眺めやれば、すでに倉庫の横手を流れる京浜運河には艀が停泊し、沿岸にクレーン車もスタンバイされた上で、陸の上では倉庫の社員たちが駆る数台のフォークリフトによって、パレットの準備も手際よく進められているようであった。」(18ページ)

この作品には、この作家の生い立ちの傷が、全作品の中で最も具体的に記されている。また日下部という精悍な男性に対して一方的に友情を求める喜劇的な描写が痛ましい。この作家の人間関係は、いつも相手に愛を求めすぎる結果、相手を逆恨みして破綻する。
『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』は、無名作家時代の名声へのあこがれが、あまりにも正直に描かれていて心を揺さぶる。

 最後に、この作家の自費出版である田中英光私研究7、8に収録された二作品について紹介したい。30歳になる前に書かれたものだが、スタイルはすでに完成されており、いずれも強い印象を残す佳品である。『室戸岬へ』当時傾倒していた田中英光の不明部分を調査するために室戸岬に行く話。まるで刑事のように生存者の聞き込みをするのだが、その前に酒場で偶然に出会った現地のグループの中の女性に勘違いの恋をする。『野狐忌』田中英光のためのたったひとりの『野狐忌』。青山の立山墓地、三鷹の禅林寺の墓参、世話になっていた二人への暴行事件が詳しく描かれている。知人の懇意にしていたホステスに火のついたたばこを投げるシーンが印象的だ。この二作を見ると、現在の藤澤清造へのこの作家の墓参が、田中英光を見習っていることがわかる。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.97
(4pt)

孤独感、虚無感だけではない何か

小説の内容からして、芥川賞を受賞していなければ、手に取ることのなかった本だと思います。

単純に言えば、父親が性犯罪者として逮捕されたところから、人生が大きく狂い、その遺伝子を継いでいるという引け目から、どんどん人生に消極的となり、孤独で怠惰な日常を送っている、そんな男の物語です。

これだけの内容であれば、途中でこの本を投げ出していたかも知れません。
でも、この本には、それだけではない魅力がありました。

この内容であれば、どうしようもない読後感を抱いても不思議はありません。
しかし、この本には、そんな悲惨な毎日を描いていながらどこか切迫感がありません。
それどころか、何か可笑しみと言うか、ちょっとした「余裕」の様なものを感じます。
それは、どうしようもない奴と言うイメージだけでない主人公の憎めなさに由来しているのかも知れません。

それでも、個人的には一緒に収録されている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の方が、説得力を持って受け止めることが出来ました。
逆に言えば、表題作は余りに自分の人生とかけ離れているため、共感しにくい面があるからかも知れません。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.96
(5pt)

東京臨海副都心再開発の貴重な記録

芥川賞作品ということで、どうせつまらないだろうと偏見を持ってしまい、この作家の書いた全作品の最後に読むことになった。私も臨海副都心再開発時に、あの辺で働いていたので、殺伐とした工事現場の一日の終わりの広大な夕陽が思いだされた。最後に『苦役列車』を読むと若い男との友情が描かれていて新鮮な感じがした。まずあの巨大な工事現場を実際に見た者にしか書けない正確な風景描写に魅了された。いま女性だらけの東京臨海副都心は、かつては女性が存在しない場所だった。日雇労働者の拘束時間中の楽しみは、昼の弁当だけなのだ。いろいろ意見があると思うが、私にとっては結局『苦役列車』収録の二作品が、この作家の全作品の中でいちばん良かった。

「或いは貫多だけの感慨かも知れないが、鈍重なコンテナ車のみが行き交っている前途の展望には、まさに今、着々と地獄の一丁目に近づきつつある実感と云ったものを抱かされ、それが今更ながらにウンザリで、我知らず消極的な沈んだ気分になってきてしまう。
 そしていよいよ目的地が見えはじめ、最早覚悟も決め直して一寸窓からその方を眺めやれば、すでに倉庫の横手を流れる京浜運河には艀が停泊し、沿岸にクレーン車もスタンバイされた上で、陸の上では倉庫の社員たちが駆る数台のフォークリフトによって、パレットの準備も手際よく進められているようであった。」(18ページ)

この作品には、この作家の生い立ちの傷が、全作品の中で最も具体的に記されている。また日下部という精悍な男性に対して一方的に友情を求める喜劇的な描写が痛ましい。この作家の人間関係は、いつも相手に愛を求めすぎる結果、相手を逆恨みして破綻する。
『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』は、無名作家時代の名声へのあこがれが、あまりにも正直に描かれていて心を揺さぶる。

 最後に、この作家の自費出版である田中英光私研究7、8に収録された二作品について紹介したい。30歳になる前に書かれたものだが、スタイルはすでに完成されており、いずれも強い印象を残す佳品である。『室戸岬へ』当時傾倒していた田中英光の不明部分を調査するために室戸岬に行く話。まるで刑事のように生存者の聞き込みをするのだが、その前に酒場で偶然に出会った現地のグループの中の女性に勘違いの恋をする。『野狐忌』田中英光のためのたったひとりの『野狐忌』。青山の立山墓地、三鷹の禅林寺の墓参、世話になっていた二人への暴行事件が詳しく描かれている。知人の懇意にしていたホステスに火のついたたばこを投げるシーンが印象的だ。この二作を見ると、現在の藤澤清造へのこの作家の墓参が、田中英光を見習っていることがわかる。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.95
(4pt)

孤独感、虚無感だけではない何か

小説の内容からして、芥川賞を受賞していなければ、手に取ることのなかった本だと思います。

単純に言えば、父親が性犯罪者として逮捕されたところから、人生が大きく狂い、その遺伝子を継いでいるという引け目から、どんどん人生に消極的となり、孤独で怠惰な日常を送っている、そんな男の物語です。

これだけの内容であれば、途中でこの本を投げ出していたかも知れません。
でも、この本には、それだけではない魅力がありました。

この内容であれば、どうしようもない読後感を抱いても不思議はありません。
しかし、この本には、そんな悲惨な毎日を描いていながらどこか切迫感がありません。
それどころか、何か可笑しみと言うか、ちょっとした「余裕」の様なものを感じます。
それは、どうしようもない奴と言うイメージだけでない主人公の憎めなさに由来しているのかも知れません。

それでも、個人的には一緒に収録されている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の方が、説得力を持って受け止めることが出来ました。
逆に言えば、表題作は余りに自分の人生とかけ離れているため、共感しにくい面があるからかも知れません。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.94
(5pt)

試しに読んでみてください

イヤー芥川賞受賞で初めて読みましたが、自分で書けない、触れられたくない部分をきれいな文体で書いてるさまは、素晴らしいですね
ある意味、感動しましたよ
朝、出勤中、電車の中で読むと何故か素直な気持ちになります

これを読むと、今回の大震災も乗り越えられるように思えます
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.93
(5pt)

試しに読んでみてください

イヤー芥川賞受賞で初めて読みましたが、自分で書けない、触れられたくない部分をきれいな文体で書いてるさまは、素晴らしいですね
ある意味、感動しましたよ
朝、出勤中、電車の中で読むと何故か素直な気持ちになります

これを読むと、今回の大震災も乗り越えられるように思えます
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.92
(4pt)

爽快なる無頼派小説

芥川賞受賞作品として、掲載された文藝春秋誌上にて読む。
 著者の半生に基づく私小説ということだが、私が想像する私小説のイメージよりも、もっとカラッとした印象が強い。むしろ、劇画を読んでいるイメージに近いと思う。
 その日暮らしの日雇い労働に就く中卒の若者(『北町貫多』という命名自体が人を食っている)が、職場である港湾倉庫で知り合った同年代の専門学校生との友情に破れ、尚且つ暴行事件を起こし日雇いの職場をも追われる身と成り下がる顛末が綴られるのだが、かなり悲惨なその境遇を語る著者の筆致がとてもテンポがよくかつ客観的でもあり、主人公の犯す愚行の数々が、いじましいと言うよりもむしろ痛快であり、その無頼派ぶりには爽快感すら抱かされる。
 著者が私淑したという藤澤清造らの文体の影響か、漢語を多用したり、古風な言い回しを用いたりしているが、それがむしろ潔くかつ新鮮に思われ、見事に文体として小説の枠組みを支えている(小説を書くとき、英語での表現を意識して文章を書くという村上春樹氏と、何億光年も遠い存在であることか)。
 また、登場人物も適度に戯画化して描かれており、客観的で、しっかりとした足腰の強い小説世界の構築に寄与している。
 何はともあれ、芥川賞小説がこんなに面白くて良いのだろうか?(実は、同時受賞の『きことは』は、著者の優れた才能を大いに認めるものの、正直読みながら何度も居眠りしてしまった)。
 行く行くは性犯罪を犯したと言う実父を主人公にした作品も手がけるとのことであり、文学としての出来不出来なぞは兎も角、早くその作品を読みたいとものだと今から楽しみに思った次第である(H23.3.27).
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.91
(4pt)

黒々とした光

多くの人がこの小説を読んで主人公の貫多に自分自身と重ね合わせてある不思議な満足感と共感を得たのではないでしょうか。ひとの心の奥底にひそむ黒っぽいドロドロとした何かがこの作品には表現されています。最近の芥川賞がいかにも優等生的な作品や人気集めとも疑われかねない美人女流作家の受賞が続いた中でこのような作品が受賞作となったことは正直胸のすくような気持がしました。人生の中ですべての人が一度は乗車する苦役列車に一生乗り続ける貫多は黒々とした力強い光線を放っています。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842