苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全370件 181〜200 10/19ページ
No.190
(4pt)

西村賢太は生粋の作家である

私小説という分野があるのはなんとなく認識していたが、すべての著作が私小説で固められている作家がいるとは知らなかった。
西村賢太の小説は、かつて一冊読んだことがあるが、そのダメっぷりに迫力があった印象がある。
さて、本作であるが、まさに著者の体験をしかもかなり狭い範囲の出来事を小説にしている。
物語としてはその設定から主人公の性格、まわりの人物、どれをとっても完全に矮小である、しかし不思議とおもしろい。
小説を書くということはどこまでも自分を掘り下げる作業である、と、ある作家がいっていた。
そういう意味ではこれほど純粋な小説家はいないかもしれない。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.189
(4pt)

西村賢太は生粋の作家である

私小説という分野があるのはなんとなく認識していたが、すべての著作が私小説で固められている作家がいるとは知らなかった。
西村賢太の小説は、かつて一冊読んだことがあるが、そのダメっぷりに迫力があった印象がある。
さて、本作であるが、まさに著者の体験をしかもかなり狭い範囲の出来事を小説にしている。
物語としてはその設定から主人公の性格、まわりの人物、どれをとっても完全に矮小である、しかし不思議とおもしろい。
小説を書くということはどこまでも自分を掘り下げる作業である、と、ある作家がいっていた。
そういう意味ではこれほど純粋な小説家はいないかもしれない。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.188
(4pt)

これは自分の事だ。

主人公(著者本人)の持つ、強烈な劣等感、僻み、妬み、その他負の感情の数々に、どこか共感してしまいます。

この主人公からは誰しもが少なからず持つ人間の負の部分を嫌というほど見せつけられるのですが、
そう言いたくなる、想いたくもなる気持ちもわからんでもないと妙に納得してしまう。

普段の生活を送る中で、考えるだけでも自分って嫌なやつだなとか、
こんなこと考えてるの誰かに知られたら一発で嫌われてしまうだろうなといった、
表に出すことを許されない感情を
この主人公は時に心の中で、時に酒によった勢いで声に出して晒してしまうのですが、
普段押し殺し続けなくてはならないような感情を代弁してくれているようで、
妙な、なんとも言えない不気味な爽快感があり一気に読み進みました。

ただ、一気に読めてしまい、一気に話しが終わります。
唐突に終わってしまうのでちょっと拍子抜けするかもしません。

巻末の石原慎太郎さんの解説が物凄く簡潔な解説をされていて、言い得て妙だと思いました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.187
(4pt)

これは自分の事だ。

主人公(著者本人)の持つ、強烈な劣等感、僻み、妬み、その他負の感情の数々に、どこか共感してしまいます。

この主人公からは誰しもが少なからず持つ人間の負の部分を嫌というほど見せつけられるのですが、
そう言いたくなる、想いたくもなる気持ちもわからんでもないと妙に納得してしまう。

普段の生活を送る中で、考えるだけでも自分って嫌なやつだなとか、
こんなこと考えてるの誰かに知られたら一発で嫌われてしまうだろうなといった、
表に出すことを許されない感情を
この主人公は時に心の中で、時に酒によった勢いで声に出して晒してしまうのですが、
普段押し殺し続けなくてはならないような感情を代弁してくれているようで、
妙な、なんとも言えない不気味な爽快感があり一気に読み進みました。

ただ、一気に読めてしまい、一気に話しが終わります。
唐突に終わってしまうのでちょっと拍子抜けするかもしません。

巻末の石原慎太郎さんの解説が物凄く簡潔な解説をされていて、言い得て妙だと思いました。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.186
(5pt)

迅速でした。まだ読んでませんが・・・

迅速に発送頂きました。本も綺麗でした。いっぱい買いすぎてまだ読んでません。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.185
(5pt)

迅速でした。まだ読んでませんが・・・

迅速に発送頂きました。本も綺麗でした。いっぱい買いすぎてまだ読んでません。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.184
(4pt)

いいね。

ま、内容がリアルでいいですね。現代の闇というものが伝わってくる。」
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.183
(4pt)

いいね。

ま、内容がリアルでいいですね。現代の闇というものが伝わってくる。」
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.182
(4pt)

読みやすい佳作

文体の古めかしさは 以外と気にならない。
絵画で言えば 「額縁」の様なもの。
文章の流れが良いので読みやすい。
「中途半端な自虐」が かえって面白く、読後の爽やかさを誘う。
なお、著者には「痩せて下さい」と言いたい。
本作の主人公は 痩せている方が似合う から。

石原慎太郎の解説が素晴らしい。全てを言い尽くしている。
石原慎太郎を見直した。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.181
(4pt)

読みやすい佳作

文体の古めかしさは 以外と気にならない。
絵画で言えば 「額縁」の様なもの。
文章の流れが良いので読みやすい。
「中途半端な自虐」が かえって面白く、読後の爽やかさを誘う。
なお、著者には「痩せて下さい」と言いたい。
本作の主人公は 痩せている方が似合う から。

石原慎太郎の解説が素晴らしい。全てを言い尽くしている。
石原慎太郎を見直した。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.180
(4pt)

やみつきになるダメ男

中卒で怠け者で下劣でコンプレックスの塊。19歳の主人公貫多の特徴である。

私小説の中で躊躇なく露呈される彼の中流層に向けた見当違いの恨みの心情、勝手な妄想、狡猾さ。妬み、僻(ひが)み、嫉(そね)みが延々と連鎖する救い用のない考え癖。
良くもまぁこれだけの負の感情に終始囚われながら正常で居られるもんだと、感嘆さえ覚える。いや、正常で居られずに臨界点を越えた時は暴言と暴力となって迸り噴出するし、またその沸点が低いから周りは迷惑でしかない。

父親の性犯罪という大変な重荷を11歳から背負わされ、これまた沸点の低い母親に育てられた愛情に恵まれなかったという不遇は、中流層に対する僻みを醸成するに充分な温室だったとは思う。しかし両足に嵌められた重い鎖を自ら外す意思も脆弱で、ただただ、性の放出費用とその日食べるための日銭稼ぎを、気持が高揚したか経済が窮地の時だけに行う事から抜けられないのは全て自己責任。

まぁ、そんなことは彼は解っていて、殊勝になることも有るけど、ちょっとした外部からの刺激で殊勝さはとたんに引っ込み、開き直りがムクムクと頭を擡げる。
延々この連鎖だから救われない。

でも、この救い様の無い彼の言動から目が離せずについつい先を読んでしまうのは、彼が自分の代弁者でもあるからだと思う。僕らが平穏に日常を過ごすために心に蓋をしておく負の感情を、彼は思い切り迸らせ、言動で表す。自分を基準にした時に、彼はやり過ぎだろうと思える事には嫌悪を覚えるけど、同意出来る部分も多いにある。例えば怠け者根性とか。

ヒーローが活躍する勧善懲悪のストーリーで非力な自分に代わりヒーローが悪を懲らしめるとスカッとするのとは真逆にあるけど、貫多もまた大人の僕らが抑えている事を開き直って全開にしているので、代弁者なんだと思う。
なので、病みつきになるダメ男。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.179
(4pt)

やみつきになるダメ男

中卒で怠け者で下劣でコンプレックスの塊。19歳の主人公貫多の特徴である。

私小説の中で躊躇なく露呈される彼の中流層に向けた見当違いの恨みの心情、勝手な妄想、狡猾さ。妬み、僻(ひが)み、嫉(そね)みが延々と連鎖する救い用のない考え癖。
良くもまぁこれだけの負の感情に終始囚われながら正常で居られるもんだと、感嘆さえ覚える。いや、正常で居られずに臨界点を越えた時は暴言と暴力となって迸り噴出するし、またその沸点が低いから周りは迷惑でしかない。

父親の性犯罪という大変な重荷を11歳から背負わされ、これまた沸点の低い母親に育てられた愛情に恵まれなかったという不遇は、中流層に対する僻みを醸成するに充分な温室だったとは思う。しかし両足に嵌められた重い鎖を自ら外す意思も脆弱で、ただただ、性の放出費用とその日食べるための日銭稼ぎを、気持が高揚したか経済が窮地の時だけに行う事から抜けられないのは全て自己責任。

まぁ、そんなことは彼は解っていて、殊勝になることも有るけど、ちょっとした外部からの刺激で殊勝さはとたんに引っ込み、開き直りがムクムクと頭を擡げる。
延々この連鎖だから救われない。

でも、この救い様の無い彼の言動から目が離せずについつい先を読んでしまうのは、彼が自分の代弁者でもあるからだと思う。僕らが平穏に日常を過ごすために心に蓋をしておく負の感情を、彼は思い切り迸らせ、言動で表す。自分を基準にした時に、彼はやり過ぎだろうと思える事には嫌悪を覚えるけど、同意出来る部分も多いにある。例えば怠け者根性とか。

ヒーローが活躍する勧善懲悪のストーリーで非力な自分に代わりヒーローが悪を懲らしめるとスカッとするのとは真逆にあるけど、貫多もまた大人の僕らが抑えている事を開き直って全開にしているので、代弁者なんだと思う。
なので、病みつきになるダメ男。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.178
(5pt)

実力が同時代の作家から抜きんでている

年を取ると読書は実用書ばかりになって純文学から遠ざかる

でも彼の「風俗」発言が気になって本書を読んでみて、感動して手が震えた

成功している人間はほんの一握り、もちろんだからこそ「成功者」は少なく、多かれ少なかれ著者のような鬱積した気持ちを抱えて生きているか

もしくは若い時分に無限に可能性があると思った自分が、実は落ちこぼれであった時の社会への妬み僻みを誰もが一度は抱えたのではないか

そんな思いを彼は文学の中に見事に表現している・・・

彼の本を読んでから純文学に目をむけようと2000年以降の芥川賞受賞作をあらかた読んでみた

その中での結論は

「彼は同時代の作家から実力が抜きんでている」
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.177
(5pt)

実力が同時代の作家から抜きんでている

年を取ると読書は実用書ばかりになって純文学から遠ざかる

でも彼の「風俗」発言が気になって本書を読んでみて、感動して手が震えた

成功している人間はほんの一握り、もちろんだからこそ「成功者」は少なく、多かれ少なかれ著者のような鬱積した気持ちを抱えて生きているか

もしくは若い時分に無限に可能性があると思った自分が、実は落ちこぼれであった時の社会への妬み僻みを誰もが一度は抱えたのではないか

そんな思いを彼は文学の中に見事に表現している・・・

彼の本を読んでから純文学に目をむけようと2000年以降の芥川賞受賞作をあらかた読んでみた

その中での結論は

「彼は同時代の作家から実力が抜きんでている」
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.176
(4pt)

快作

150本近くのレビューがアップされ、その大半に目を通し、多くに感心した手前、もはや気の利いた新しいコメントは難しい。芥川賞受賞の標題作ほか1編を含む当文庫は1年前の刊行。石原慎太郎氏が小説家の肩書きで「魅力的な大男」と題する短い解説を書いており、そこには「成功がもたらすだろう生活の変質の中で、このしたたかな大男がさらに大きくなるのか萎縮するのかその変質に尽きせぬ興味がある」とある(170頁)。

 評者にも確かにそんな読後感があり、いま現在の作者の様子と最新作を知りたくなった(芥川賞受賞からしばらくした後、テレビのインタビューで、作者が「毎月々々銀行口座に100万円入ってくるんですから」云々と答えるのを見たことはあるが)。なお、当文庫の読後の第一印象は、時代に背を向けた若さの悲惨、自暴自棄がもたらす貧窮の苦渋、そして自らを客観視しようとするうえでの巧まざる諧謔といったところか。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.175
(4pt)

快作

150本近くのレビューがアップされ、その大半に目を通し、多くに感心した手前、もはや気の利いた新しいコメントは難しい。芥川賞受賞の標題作ほか1編を含む当文庫は1年前の刊行。石原慎太郎氏が小説家の肩書きで「魅力的な大男」と題する短い解説を書いており、そこには「成功がもたらすだろう生活の変質の中で、このしたたかな大男がさらに大きくなるのか萎縮するのかその変質に尽きせぬ興味がある」とある(170頁)。

 評者にも確かにそんな読後感があり、いま現在の作者の様子と最新作を知りたくなった(芥川賞受賞からしばらくした後、テレビのインタビューで、作者が「毎月々々銀行口座に100万円入ってくるんですから」云々と答えるのを見たことはあるが)。なお、当文庫の読後の第一印象は、時代に背を向けた若さの悲惨、自暴自棄がもたらす貧窮の苦渋、そして自らを客観視しようとするうえでの巧まざる諧謔といったところか。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.174
(4pt)

生きるってこういうこと

芥川賞受賞作品ではあるのだけど、
西村さんの授賞の際の発言などから女子供が読むにはどうなの〜?ってイメージでした。
でも、女の私でも面白かった!
自分の好きなタイプの小説とは真逆なんだけど、とまらなかったです。
文章もうまい。巧みな言葉のチョイスには思わずにやりとしてしまいます。

ガチの私小説だし、主人公が感じている生きにくさや葛藤が生々しい。
19歳貫太はダメなままで成長も反省もなく、何もなく終わるのがリアル。
そして「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」で40代になった彼を見て、
人生の目的を見つけ、身を削るように生きる姿に凄まじい生命力を感じた。
どこからだってのし上がれる。生きるって泥臭いものなのだ。
19歳から40まで彼はどんな生き方をしてきたのだろう。
それを想像するのも楽しいです。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.173
(4pt)

生きるってこういうこと

芥川賞受賞作品ではあるのだけど、
西村さんの授賞の際の発言などから女子供が読むにはどうなの〜?ってイメージでした。
でも、女の私でも面白かった!
自分の好きなタイプの小説とは真逆なんだけど、とまらなかったです。
文章もうまい。巧みな言葉のチョイスには思わずにやりとしてしまいます。

ガチの私小説だし、主人公が感じている生きにくさや葛藤が生々しい。
19歳貫太はダメなままで成長も反省もなく、何もなく終わるのがリアル。
そして「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」で40代になった彼を見て、
人生の目的を見つけ、身を削るように生きる姿に凄まじい生命力を感じた。
どこからだってのし上がれる。生きるって泥臭いものなのだ。
19歳から40まで彼はどんな生き方をしてきたのだろう。
それを想像するのも楽しいです。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.172
(5pt)

この作家の出発点

読了後、ドストエフスキーの『地下室の手記』を思い出した。
 自分自身のどうしようもなさを理解しながら、次々に、また不合理な行動をとっていく主人公・貫多。
 たとえ、一瞬に反省するにしろ、やはり、また、同じような、だめ人間の行動を反復していく...
 その様を、『苦役列車』となぞらえ、具体的に、克明に描き出す、西村氏の執念に脱帽した。
 西村氏の画期的な点は、私小説を、通俗化して見せた点にあるといっていいだろう。
 西村氏の私小説には、私小説が持っていた、芸術家を標榜する者たちの驕り、
 あるいは、共産主義的な政治性を有することなく、
 身近な文学として、提示されている。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.171
(5pt)

この作家の出発点

読了後、ドストエフスキーの『地下室の手記』を思い出した。
 自分自身のどうしようもなさを理解しながら、次々に、また不合理な行動をとっていく主人公・貫多。
 たとえ、一瞬に反省するにしろ、やはり、また、同じような、だめ人間の行動を反復していく...
 その様を、『苦役列車』となぞらえ、具体的に、克明に描き出す、西村氏の執念に脱帽した。
 西村氏の画期的な点は、私小説を、通俗化して見せた点にあるといっていいだろう。
 西村氏の私小説には、私小説が持っていた、芸術家を標榜する者たちの驕り、
 あるいは、共産主義的な政治性を有することなく、
 身近な文学として、提示されている。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324