ミカエルの鼓動

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評判

ミカエルの鼓動の評価:

3.58/5点 レビュー 53件。 B ランク

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平均点3.58pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全63件 61〜63 4/4ページ
No.3
(4pt)

面白い

医療ものでとても興味深かった。
人が一人で戦っているように見えても、いつも自分が一人ではないということ。

週刊文春に載ってた物語みたいですね。
ミカエルの鼓動 Amazon書評・レビュー: ミカエルの鼓動より
4163914420
No.2
(5pt)

登山者は何処からきて、どこへむかうのだろう。

2021/5月に読んだ「月下のサクラ」で描かれた<権力>対<個>の信念というテーマ性は今回も継承されています。今、旬の作家、柚月裕子の新作「ミカエルの鼓動」(文藝春秋)を読み終えました。
 舞台は、札幌、北海道中央大学病院。主人公は、ミカエルと呼ばれる医療ロボットによるロボット支援下手術で名を馳せる執刀医・西條。リアリティ溢れるいくつかの手術シーン。そこに、もう一人の「神の手」真木が登場し、胡散臭いフリーライター・黒沢が現れ、この医療スリラーが何処へ向かっていくのかが次第に明らかになっていきます。前半は、大学病院と医療用ロボット手術、心臓外科の現在を活写するリーダビリティの高い情報小説のように展開し、それはそれで飽きさせることはありませんが、「月下のサクラ」が中盤から転調したように、今回もそのタイミングでいくつかの「何故」を問う柚月裕子の筆がブン回り始めます。
 ミカエルで多くの患者を救おうとする西條の<理想>に影法師のようなもう一人の執刀医・真木の過去と<理想>が付きまとい、クライマックスへとなだれ込みます。何がクライマックスなのか?それを語ることはできませんが、ミステリとも呼べない或る「語りの布石」が反転するシークエンスは見事だと思います。
 柚月裕子は、極道であれ、「捜査支援分析センター」の巡査であれ、心臓外科医であれ、常に分け隔てない透明な視点からその苦しみ抜く姿を描きつくそうと試みています。そして、その苦難と罪悪感の果てには、人としての混じり気のない良心と気高さが残されます。
 何故、柚月裕子の作り上げる世界に魅かれるのか?それはあらゆる欲に塗れた人間の中にある醜悪な本性を暴きながらも<個>の尊厳を信じようとする或る気付きに裏打ちされているからでしょう。西條の妻とその母との<共依存>を愛のようでいて愛ではないと看破し、たとえ人は独りで生き抜いているように見えても、独りで生き抜けるわけではないという真実を常に突きつけれくれます。
 プロローグ、大雪山、旭岳を登る登山者の姿でこの物語は幕が上がります。彼は何処からきて、一体どこへむかうのだろう。
ミカエルの鼓動 Amazon書評・レビュー: ミカエルの鼓動より
4163914420
No.1
(5pt)

登山者は何処からきて、どこへむかうのだろう。

2021/5月に読んだ「月下のサクラ」で描かれた<権力>対<個>の信念というテーマ性は今回も継承されています。今、旬の作家、柚月裕子の新作「ミカエルの鼓動」(文藝春秋)を読み終えました。
 舞台は、札幌、北海道中央大学病院。主人公は、ミカエルと呼ばれる医療ロボットによるロボット支援下手術で名を馳せる執刀医・西條。リアリティ溢れるいくつかの手術シーン。そこに、もう一人の「神の手」真木が登場し、胡散臭いフリーライター・黒沢が現れ、この医療スリラーが何処へ向かっていくのかが次第に明らかになっていきます。前半は、大学病院と医療用ロボット手術、心臓外科の現在を活写するリーダビリティの高い情報小説のように展開し、それはそれで飽きさせることはありませんが、「月下のサクラ」が中盤から転調したように、今回もそのタイミングでいくつかの「何故」を問う柚月裕子の筆がブン回り始めます。
 ミカエルで多くの患者を救おうとする西條の<理想>に影法師のようなもう一人の執刀医・真木の過去と<理想>が付きまとい、クライマックスへとなだれ込みます。何がクライマックスなのか?それを語ることはできませんが、ミステリとも呼べない或る「語りの布石」が反転するシークエンスは見事だと思います。
 柚月裕子は、極道であれ、「捜査支援分析センター」の巡査であれ、心臓外科医であれ、常に分け隔てない透明な視点からその苦しみ抜く姿を描きつくそうと試みています。そして、その苦難と罪悪感の果てには、人としての混じり気のない良心と気高さが残されます。
 何故、柚月裕子の作り上げる世界に魅かれるのか?それはあらゆる欲に塗れた人間の中にある醜悪な本性を暴きながらも<個>の尊厳を信じようとする或る気付きに裏打ちされているからでしょう。西條の妻とその母との<共依存>を愛のようでいて愛ではないと看破し、たとえ人は独りで生き抜いているように見えても、独りで生き抜けるわけではないという真実を常に突きつけれくれます。
 プロローグ、大雪山、旭岳を登る登山者の姿でこの物語は幕が上がります。彼は何処からきて、一体どこへむかうのだろう。
ミカエルの鼓動 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ミカエルの鼓動 (文春文庫)より
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