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八尺様リバイバル: 裏世界ピクニック5



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【この小説が収録されている参考書籍】
裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル (ハヤカワ文庫JA)

八尺様リバイバル: 裏世界ピクニック5の評価: 3.92/5点 レビュー 12件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(4pt)

《この世で最も親密な関係》と言う◎◎の台詞に、胸がいっぱいになってしまった。

空魚(そらを)と鳥子(とりこ)、ふたりの距離がぐんぐん近くなってるっていうか、空魚視点から見た鳥子がぎゅいーんと接近してるっていうか‥‥。百合のふたりの主に精神的な繋がりの深化つうか、揺らぎに、ドキドキ、はらはらしながら読み進めてます。

「ポンティアナック・ホテル」「斜め鏡に過去を視る」「マヨイガにふたりきり」「八尺様リバイバル」の四編を収録。
なかでは、鳥子と空魚の気持ちのすれ違いに端を発する怪異譚「斜め鏡に過去を視る」の話が、ぐさぐさっと心に刺さりました。空魚視点から見た鳥子の怒り、鳥子の哀しみに、と胸を突かれましたです。

ここまで読んできて今さらながら思ったんだけど、このシリーズ、初めから順番に読んでいかないと、面白味が半減しますね。シリーズの肝(キモ)が、空魚と鳥子がそれぞれに相手に惹かれ、離れがたくなっていく、そこのところにあると思うので。これはやはり、第1巻から読んでいかないと。

あと、shirakaba さんの挿絵が相変わらず素敵です。なかでも、文庫表紙カバーのイラストは、いいわあ。空魚と鳥子と小桜(こざくら)の三人が醸し出す雰囲気が見事に捉えられてて、「はああ」と、ため息つくしかないですわ。
裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル (ハヤカワ文庫JA)より
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No.11:
(4pt)

さくっと楽しくて怖い裏世界探検百合小説

鳥子の空魚への愛情が止まらない一方で、裏世界も空魚にちょっかいをかけているようだ。ラブホ女子会で空魚をはじめ、鳥子や桜子など5人が獅子舞の前で裸踊りをしたなんて、裏世界が関係しているとはいえ、おもしろすぎるだろ。「マヨイガ」の話は恐怖とほっこり感とともに、「よくよく考えたら怖いやつやん! 」 と後でじわじわと恐怖がやってくる。
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No.10:
(5pt)

アニメだけじゃ勿体ない!

ファイル16〜19が収録されてる5巻。このシリーズが空魚の一人称で進んでいくのはファイル17の為だったのでしょう、神回です。空魚は鳥子が空魚をどう見ていたかを知ることになります。ここまで読んできたら悶絶間違いなしです。アニメ見たらここまで読んで!確実に1巻から読み返すことになります。
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No.9:
(3pt)

悍ましさや恐ろしさに没頭したかった

とはいえ、その要素は今回薄め。
少し前から懸念していたけれど、百合要素の割合が増えてきて、「怖い話を読みたい」自分としては微妙だった。
性的指向がヘテロセクシャルだからだろうか。
ノンケの男性がBLを見せられたときってこんな感じなのかもしれない。
というか、趣味嗜好にも合わないので正直きつい。
ネットロア、都市伝説、怖い話、好きなジャンルだ。
この先無理して読むか迷っている。
単純な女友達への独占欲だったら良かったのに。
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No.8:
(2pt)

停滞してるなあ

愛読と言うより、惰性で読み続けている。話が進展しないし、世界の謎に迫る気配もない。本作はSFでもミステリでもなくホラーだから、理詰めの解明は不可欠ではないのだが、「よくわからんけど怖い」だけでは物語にする意味がない。こう考える私は、ホラーマニアの適性に欠けているのだろう。
アイデアは既刊本の縮小再生産が多い。マヨイガだけは少し面白かったかな。あとは日常アニメもどきの展開が続く。女子会で裸で酔っぱらって、それが何?本書のキャラクターには行動だけで読者を喜ばせるほどの魅力はない。このまま停滞した世界に安住するなら、読むのをやめる。
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No.7:
(5pt)

いいぞ!

順調
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No.6:
(3pt)

百合も本編もインターバル

百合はこんな感じでいいのかもしれない。でも本編はもっと動きがあってもいい。肋戸編を掘り下げるというのは面白そうなので、もっとスピーディーにして欲しい。
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No.5:
(4pt)

好きな作品.

凄く好きなキャラクターはいない。
挿絵も好みではない。

題材と舞台は好み。

洒落怖で触れた事がある題材ならスッーと読めるかと。逆に知らないと詰まるかもしれない。
ほぼ女の子しか出ないし、軽めの同性愛的描写があるのでそれが苦手な人はダメかも知れない。

ただ,今巻も良かった。特にマヨイガ。
もうちょい刊行ペースが上がれば嬉しいですが,年末の楽しみです。
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No.4:
(3pt)

裏世界要素は薄め

百合というか鳥子と空魚の関係性は好きだがホラーに比重を置いてる自分としてはそこそこ物足りなかった、そも5巻を読み返していて1巻から序盤は読み手がわかり易く知っていそうなネットロアで掴みを取っていく、「くねくね」「八尺様」「コトリバコ」「リゾートバイト」「猿夢」「エレベーターで異世界へ行く方法」「猫の忍者」「ヤマノケ」「きさらぎ駅」などこの辺りの都市伝説は定番だと思っている。を随分出してきたなぁと思いながら読んでいた。こんなに出しちゃってネタとしては色々組み合わせていたりもして持つんだろうかと少々不安になった、鳥子と空魚は好きだしこの二人の今後も気になる、けどやはり裏世界要素が薄まってしまうのも嫌だからだ。6巻はもっと裏世界を感じられたらいいなと思った。
あと挿絵を書いて下さっているshirakabaさん、絵のタッチ変わりました?
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4150314489
No.3:
(4pt)

「裏世界ピクニック」改め「裏世界百合デート」。原点回帰と新機軸導入を並行して進めた感が。

アニメ放送も間近に迫った本シリーズ、構成するのは「百合」と「オカルト」の二大要素だと思うのだけど、バランスが難しい。「百合」を強調すると「オカルトが足りなーい」となるし「オカルト」を前面に押し出すと「百合をもっと見せんかーい」というクレームが付く。作者の宮澤伊織もファンの両派閥の要望を満たす為にさぞかし苦労しておられるのだろうな、というのは察せられる所。

シリーズ第5巻となる本作だけれども、これまでになく「百合ッッ!」とした色合いの一冊に仕立て上げられていた事は予め申し上げておく。カルト集団とDS研の抗争に主役の空魚と鳥子が巻き込まれる長いエピソードに一段落が付いた時点から始まる話の方は久しぶりに主役カップルの異世界探索にスポットライトを当てた、ある種の「原点回帰」を果している。

空魚と鳥子が人智を越えた存在が跋扈する「裏世界」に秘密のゲートを通じて潜り込む、あるいは二人が日常を送る筈の場がいつのまにか「裏世界」に侵食される……というのが一、二巻の頃の基本パターンだったと思うのだけど、シリーズが長期化するに伴って登場人物も増えて空魚と鳥子が「二人だけの時間」を過ごす話が減っちゃった事に不満を覚えていた方もおられると思うのだが、今回はたっぷりとその「二人だけの時間」が多めに取られている。

第一話で鳥子と口約束を交わしていた「ラブホ女子会」を実行する段になって空魚が「へたれ」の本領を発揮。「他の人も呼ぼうよ」と小桜や茜理たちまで招いてしまったのが事の発端。へそを曲げてしまった鳥子が連絡をくれなくなるわ、苛立った空魚が四谷にある鳥子の通う大学に乗り込むわと本作前半を通じて描かれるのは「独占欲」であり「焼きもち」であり……要するに傍から見ていると「もうお前ら結婚してしまえよ」と言いたくなる様なベタな恋の駆け引き以外の何でもない。

「恋は追いかけさせられた方が負け」とはよく言うけれども大学まで乗り込んでしまった時点で空魚さん完全敗北……という訳で後半の二話は本当に久しぶりの「裏世界二人ぼっち」みたいなラブラブ探検(デート)物語に。アニメ化が近い事もあってか「百合」を、それも空魚と鳥子の「甘々な世界」を強調する方向に持って行ったのかな、と勘繰りたくもなる。

それじゃオカルト成分は弱めなのか、と危惧する方もおられるかも知れないが心配ご無用。第一話のラブホ女子会の話からラブホテルという閉じた空間を舞台に宮澤伊織独特の、世界がいつの間にか異界と化してしまったかの如き「浸食される日常」が描かれるのでゾクゾクさせられる。「ウは宇宙ヤバいのウ」あたりから発揮され始めた白昼夢でも見ているかの様な、読んでいて「自分の精神はまだ大丈夫か?」と自問したくなる不安感はまさに作者の本領。宮澤伊織作品はこうでなくてはと改めて思い知らされる。

本作のオカルトネタというと2ちゃんねるのオカ版から拾ってきた都市伝説・ネットロアが中心になってきたのだけど、その点において本作の三話目「マヨイガにふたりきり」はちょっと異色。柳田国男が「遠野物語」で取り上げた東日本に広く伝わる民間伝承をベースにした裏世界に建つ屋敷で空魚と鳥子が犬を連れた不思議な老婦人と邂逅する話はこれまでの「怪奇一辺倒」から「少しふしぎな出来事」へと大きく舵を切ったという印象を受けた。

これまでのネットロアベースの怪異が見るからに危険といった印象を与えていたのに対し、穏やかにパートナーの犬と暮らしている人間の中に広がる底知れない闇みたいな物を感じさせるラストシーンの醸し出す「得体の知れなさ」は本作でこれまであまり見掛けた事の無い種類の物である。

スポットライトを浴びるのが主役二人だけという状態に戻り、起こす行動も二人だけでの裏世界の探索という原点回帰を果すと同時に、これまでのネットロアから民間伝承へとネタ元の幅を広げる新機軸導入を同時に果たした一冊であるという印象。その所為か、DS研や閏間冴月といった部分に絡む話の方は若干滞ったかな、という部分も若干感じられた。

とはいえネタ元や醸し出す雰囲気の幅を広げた事で空魚と鳥子のラブラブカップルが探検に乗り出せる世界はますます広がったと言えるし、本シリーズはまだまだ楽しませてくれそうだという確信を得られたシリーズ第五巻であった。
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No.2:
(5pt)

ごちそうさまです

前巻を契機に、二人の関係は大きな変化を迎えるようです
自身の心に向き合う空魚。無意識の内に抑圧していたであろう「それ」を解きほぐし形作ってくれたのは、ずっと一番そばにあった鏡でした
二人の間に流れる熱くあたたかいもの、目映く感じるほどの「それ」への気付きに読んでるこっちまで照れてしまいました
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4150314489
No.1:
(5pt)

女と女の関係性から逃げるな

丁寧に主人公である空魚と鳥子の関係性の変化を描いた巻。このシリーズはジャンルとしては百合ホラー冒険小説として位置付けられると思う。前巻に引き続き、「百合」としての側面が色濃く出ている。(百合のマニアからすると自然な関係性の進展の描写ではあるのだが、そうではない読者からするとそういった感想が強く感じられるだろう、という意味である。百合を好む方は安心してこの作品を手に取っていい。)
 「裏世界」の謎、それを取り巻く人々ーーといった点においては、今巻は進展が薄いことは否めない。しかし、この物語は紙越空魚と仁科鳥子の関係を描いたものであるということを忘れてはならない。今巻は4巻末に表面化した鳥子の感情に正面から向き合い、態度を変化させていく姿を書いた然るべき流れを持った「百合ホラー冒険小説」である。
 いち読者でありながら、行き過ぎたことと我ながら思うが、少し意見じみたことを書かせていただきたい。
 百合、女性と女性の恋愛などを描いた作品が苦手な方は、この作品に抵抗感を持つこともあるかと思う。しかし、一般的な冒険小説において、男女のロマンスが描かれる事は珍しくないことを鑑みれば、この物語もまたその流れを汲んだものであると捉えてみてほしい。また、同性間の強い絆を描いた作品の中で、同性への恋愛感情といったものを書いて見せた作品は少なく、その大半がブロマンス(本来は男性同士の関係性を指す言葉だが便宜上ここで使わせて頂きたい)に留められている一方で、この作品が同性間の恋愛感情といったテーマを扱っていることに関し、一考の余地はないか、少し考えてみてほしい。端的に言えば、「女と女の関係性から逃げるな」と言いたい。
 いや、勿論、苦手だと思ったなら読むのをやめていい。眼を瞑ってこの小説の象徴的な部分である裏世界のエッセンスを味わうのだって立派な楽しみ方であろう。だが、アニメ化というめでたいこともあり、百合というコンテンツを目的とせずこのシリーズを手に取る人間のことを考えると、こう書きたくなってしまった。非常に申し訳ない。
 物語の構成上の考察を為すならば、この巻は再始の巻ではないかと思われる。1巻と重ね合わされた描写や、過去を振り返る場面も多く、上に書いたように、二人の関係も新たな局面に突入した。今巻の最後の話が三月であったので、次で彼女たちの出会いから丸一年が経つことになる。これも踏まえ、次巻以降また新たな盛り上がりがあるだろうと早くも楽しみである。
裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル (ハヤカワ文庫JA)より
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