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(短編集)
一人称単数
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一人称単数の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全166件 21~40 2/9ページ
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14ページ1行目、避妊せず行きずりの関係を持つ描写に絶句。 女性主体の避妊法へのアクセシビリティが絶望的に低い日本で、影響力のある作家がこんな描写をする事に危機感を覚えます。 村上さんの直訳的な文体が好きで、本作も拝読楽しみでしたが、近年は時代錯誤の印象も抱き始めました。 | ||||
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人はそれぞれ自分の世界を生きてます。ただ大勢が好きな人もいますし、1人が好きな人もいます。それでも結局自分という主観こそすべてでありますので、なんといいますかその総体でる。ただそれだけです。 | ||||
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村上はインタビュー等で、短編および小説に関して以下のように述べている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 短編小説を書くことは多くの場合、純粋な個人的楽しみに近いものです。とくに準備もいらないし、覚悟みたいな大げさなものも不要です。アイデアひとつ、風景ひとつ、あるいは台詞の一行が頭に浮かぶと、それを抱えて机の前に座り、物語を書き始めます。 小説は、読者が自分を映す『鏡』のようなもの。書いた僕と読んだ君の意見が違っても、間違いではありません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ >アイデアひとつ、風景ひとつ、あるいは台詞の一行が頭に浮かんだセリフ この短編集はまさにこの、アイデアひとつ、風景一つ、セリフの一行が、それぞれのテーマ/モチーフになっている。 ・石のまくらに⇒モチーフは「一首の短歌」 たち切るも/たち切られるも/石のまくら うなじつければ/ほら、ちりとなる この一首について書きたいがために一編の短編を編んだと思われる。 ・クリーム⇒モチーフは「中心がいくつもありながら外周をもたない円」 心から人を愛したり、何かに深い憐れみを感じたり、この世界のありかたについての理想を描いたり、信仰を見出したりする時・・・というような大きな心の動きの比喩として「中心がいくつもありながら外周をもたない円」と言う言葉を用い、それを人生のクリームと称する。 ・チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ⇒テーマは「伝説のジャズプレーヤーによる僕だけに向けたスーパーなプレイ」 僕が夢で見た、スーパープレーヤーのスペシャルな演奏。 ・ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles モチーフ⇒「ビートルズのレコードを抱えた少女」なんだけれども・・・描かれているのは実は、性の初体験を与えてくれた最初の彼女への随想 ・「ヤクルトスワいローズ詩集」 テーマは、もちろん「ヤクルトスワローズ賛歌」。熱狂的では無いけれども、長く緩くスワローズを応援する作者自身を表している短編。 ・謝肉祭 Carnival モチーフ⇒シューマンのピアノ曲集「謝肉祭」と「不美人な女性」 村上は、やはりこのシューマンの謝肉祭について書きたかったのだと思う。それで、これに見合う人的モチーフとして「恐ろしく不美人だけれどもリッチな女性」を作り上げた。 最後の最後で、この女性にもオチが付くのではあるが・・・ ・品川猿の告白 モチーフ⇒人間の言葉をしゃべることが出来、人間に恋をし、人間にのみ性欲を持つ猿。 人間の言葉をしゃべることが出来る猿は、ほかの猿たちとは相いれず、結局究極の孤独となる。そして、人間に恋をし人間にのみ性欲を持つがゆえに、性欲の代償行為を求めざるを得ない、究極の恋情。 この品川猿は、究極の孤独と究極の恋情のメタファーとなっている。 ・一人称単数 テーマ⇒「私の中にある私自身のあずかり知らない何か」 ある酒場で、私は、冤罪、いわれのない言いがかりをつけられる。不当に糾弾されるのだが、それに反論することが出来なかった。 自分が知らないうちに他者に対して、とんでもなく酷い事をしているかもしれない、そんな未知なる、自分の知らない自分が明るみに出てくるのが怖い・・・という話。 ◆ 徹底した一人称、自分自身による自分語りの短編集。 長編には無い軽さがあるけれども、それだけではない。 8編、ひとつひとつに、一人称の「僕」が、突きつけられている/抱えている、テーマ/モチーフとの向き合いは理屈抜きに楽しめるとは思う。 私は、長編が好きだけれども・・・ | ||||
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短編集。「一人称単数」という表題が想像させるように、僕に関わる本当っぽい話が並ぶ。ほぼ事実だろうと思われる話の中にわずかながらの嘘が紛れ込む。その中では「品川猿の告白」はかなりの異色作だ。僕は群馬県の小さな温泉宿に泊まり、温泉で品川猿と出会う。この時点でもう嘘だ。大学教授夫妻に育てられた猿は流暢な言葉遣いである性癖を告白する。僕は不思議な体験を信じる。あくまでも「あったこと」として語られる奇妙な話。この短編集の中では一番面白かった。バードの話と短歌の話もよかった。 | ||||
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村上春樹を読んだことが無い方にはいろいろな作風が楽しめる絶好の入門書です。 そして古くからのファンには「お帰りなさい、春樹さん」そんな気持ちにさせられた一冊でした。 まるでチョコレートの箱のような色々な味わいが楽しめる短編集です。 よろしかったら是非お手に取ってみてください。 | ||||
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何故、こんなことになったんだろう?と考えさせる儚さが詰まっている。 | ||||
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とても懐かしい気持ちになりました。 19歳の時に風の歌を聴けが掲載された群像を読んで衝撃を受けたあの日をふと思い出しました。 | ||||
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1話目ほそこそこ面白く読めましたが、あとは今まで書かれたような文章、表現が多く止まってしまいました。数年前の短編集の方が面白かった気がします。 | ||||
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久々に短編集を読みました。 いつも長編のかけらや今までの短編の続きだったりするのですが、今回も例に漏れずその類でした。 でも確かに1人称が久々に際立ちつつもなぜかその「私」なり「僕」なりを客観的に書いてある感じがしました。 新しい。 | ||||
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相変わらず力強く、美しく、リズミカルな文章。村上春樹の小説を読む楽しさのひとつは、そのような明快な文章表現に浸れること。豊富な語彙を適材適所に用いる的確性とその力強さは他の作家の追随を許さない。膨大にストックされている単語の中から、その文章に最も適した言葉を選定して配置してくる。情景描写は見事であり、読み手の脳裏に瞬時に懐かしい風景を浮かび上がらせる。その才能はやはり天才としか思えない。その意味では内容そのものよりボイスの力強さに圧倒される。 | ||||
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当時、既に国内のラジオにもPanasonicブランドは使用されていました。 | ||||
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人気の村上春樹。毎年ノーベル賞候補に上がりながら未だに獲ることの出来ない永遠の二流作家と言ったら言い過ぎか?その短編集を何十年かぶりに読んでみた。読んでいる間は暇つぶしにもってこいだったが、読後感は何も残らない。ヤクルトスワローズの話だけ、ノンフィクションかと思ったが、これとてフィクション混じりだろう。他の作品も素人の手触り。これくらいなら私にも書けそうだ。最後の一人称単数で普段着ないスーツで出かけ、バーに入り見知らぬ女性と出会うのだが、後味は悪い。その後の(酔ったと思われる)シーンにもがっかりした。 | ||||
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『村上の短編小説を稚拙だと評価するとしたら、そのあまりに獰猛で無自覚な評力に鯨でさえ逃げ出すに違いない』by A.P. Liar、 という言葉がどこかにあった・・・・(ような気がします)。 わたしも、村上の直近の2作の長編小説『1Q84』、と『騎士団長殺し』、は書いている内容を最大限に考慮しても明らかに冗長で、ほぼ失敗作・・・・村上さんにして、「独りよがり」という―――ーよく見られる―――ー老害の臨床的片鱗が出てきていると思います。 それに反して、A.P. Liar 氏の見方と同様、村上の短編小説には、彼の視点の独自性、文章の鋭い切り詰め、・・・・などの良点が凝縮していると評価しております。 この短編集も同様で、数点(エッセイ?)を除き素晴らしい視点・観点での物語(文章)だと思いました。特に、『謝肉祭』、『品川猿の告白』の二作品、加えて『石のまくらに』での、鋭い短歌だけでも(歌の中の読点使用の妙)、この本の価格:1,500円+[税]を支払う価値は十分にある。間違いなくおつりが来るでしょう。 この作品集を本当に読んで、レビューで【★☆☆☆☆】を付ける実際の人数は非常に少ないものの、その星ひとつ(★)のレビューを読んで、 〔役に立った〕 のカウントを上げる小説好きの数は非常に多い(笑えるくらい、ほんとうに)。 おそらく、カウントを上げた、彼ら彼女らは、過去に、村上の小説をいくつか読んだ方で、彼が紡ぎ出したナラティヴとしての意味が解からなかった、――――この物語の肝ってどこにあるの、何を言いたいの???――――ただ、東野圭吾さんとか夏目漱石さんとかの作品なら、基本的に物語・小説の本質を捕まえられるという方だと思う。 ただ、悪口・皮肉を言っているのではなく、そのような色々な本好きの集合体が世界の文学を支えているとのだと思う・・・・・。 という、あまりの陳腐な〆に、鯨ではないが、レビュアー自身も驚いて逃げ出してしまう。 | ||||
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短編集を読むのが好きです。楽しいしんで本を読みました。 | ||||
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2020年7月18日発売?…知りませんでした。 コロナで密になるのを避けるために大々的に宣伝しなかった? よくやく手に入れ読むことが出来ました。 文學界で既に読んだものもありました。 「一人称単数」だけ書き下ろしですね。 レビューでずいぶんパナソニックのラジオに関する指摘があります。( 79と85ページ ) 「海辺のカフカ」で大島さんが性別を証明するために運転免許証を見せる場面がありました。 日本の免許証には性別の記載がありません。 改版では別の写真入りのIDカードに差し替えられました。 初版本は貴重です。 FMの「村上 RADIO」を毎回楽しみに聴いています。( 年越しで第20回になります ) そのせいか本を読んでいると「僕」の語る言葉が村上春樹さんの声で聞こえてきます。 村上春樹さんは意外となかなかイケボです。 村上春樹さんは1949年生まれの71歳。 本作は6年ぶりですね。 次は何年後になるでしょう?あまり待たずに新作が読めることを楽しみに待ちます。 まだ毎年1回はフルマラソンを走る村上春樹さん。いつまでもお元気でいてください。 あとがきは書かない村上春樹さん。 本作にもやはりあとがきはありません。 解説してくれるとうれしかったです。 「石のまくら」というと夏目漱石を思い出してしまいます。「石に漱ぎ流れに枕す」 負け惜しみの強いことのたとえです。 「国境の南、太陽の西」で引き出しから消えた10万円みたいに28番の歌集もいつか消えてしまいそうな感じがします。 「クリーム」演奏会に招待した彼女はやはり「国境の南、太陽の西」のイズミのように僕をいつまでも怨んでいたのでしょうか? 「チャーリー ・パーカー・プレイズ…」 「東京奇譚集」に入っていそうな話ですね。 村上春樹さんも実際に奇妙な体験を何度もされています。 「ウィズ・ザ・ビートルズ」 個人的に本作の中で一番好きな作品です。 歳をとり老齢になった僕。 村上春樹さんが郷愁を感じる曲はシェリー・フェブレーが歌う「ジョニー・エンジェル」 14歳のなつかしい風景が蘇るそうです。 「ヤクルト・スワローズ詩集」 29年目に優勝したヤクルト 29歳で小説家となった村上春樹さん 詩集は実在する!?読んでみたいです。 「右翼手」はおかしくて笑えました。 ラジオを聴いていても村上春樹さんの話はおもしろいです。 「謝肉祭」 あまり村上作品に醜い女性は出てきません。 思いつくのは「ドライブ・マイ・カー」の 渡利みさきくらい。 シューマン 「謝肉祭」仮面の下の素顔。 「品川猿の告白」 「東京奇譚集」にも品川猿が出てきました。 年老いた…ということは同一個体? あちらでは金沢の老舗旅館でしたがこちらは群馬県の温泉宿です。 旅行雑誌の女性編集者の免許証を盗んだのは品川猿の子ども!? 「一人称単数」 最後はなんだか「ノルウェーの森」のラストのワタナベくんみたいです。 「僕は今どこにいるのだ?」 全体的に「いつか読んだことがある」既視感を感じることも少なからずありました。 「謝肉祭」のF*の背負った猿の印象のように 同じ素材を「見る角度によって変化」させたような話。 ( あくまで個人の感想です ) そんな村上ワールドが大好きなんですが まったく同じ詩を書いて発表し指摘されたアルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスは 「詩人には本当に言いたいことは5つか6つくらいしか無い」「一生かけてそれをただ言い換えてるだけなんだ」 「詩人に限らず僕らが本当に言いたいことは5つか6つくらいしかない」 「それをきちんと見つけるのはけっこう難しい」 村上春樹談 | ||||
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「猫を棄てる」でおやっと思い、この「一人称単数」でう〜むと勝手に考え、 作品そのものを変えて来ているのではないかというのが個人的感想である。 「クリーム」はもしかして、ノーベル賞騒動への個人的見解なのかな?とか 読者はそんな風に作家の思惑など無視して勝手に解釈していいのではないかと思ったりもした。 彼の作品が好きとは表立っていいにくい感じがあるが、 本の中に好き嫌いが分かれるものが混在し、 まともに読めなくて、途中から読み飛ばしてしまう一編さえあるのに 「ウィズ・ザ・ビートルズ」あたりは、胸の奥深くに飛び込んで来たりする。 本ってそれでいいのかな、と思わせてくれるから やはり村上春樹には注意していなくてはならない。 | ||||
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本自体は私の好みではなく、単なる興味で読みました。 松下がパナソニックシリーズのトランジスタラジオを発売したのは、1962年の事だそうですよ。日本ラジオ博物館のホームページに記載されています。 | ||||
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楽しみ | ||||
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表紙のデザインがどうしても好きになれないので 毎回ハードカバーで購入するが今回やめた。 | ||||
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いきなり篩にかけるかの如く、数ページ目でセックスについての描写があり、そこで本を閉じる人もいるだろうなと思いました。 間髪入れず、村上春樹節炸裂(というか故意に思える)。 しかし、全部読み終わってみると、近年の中でも良作だと感じました。 自分は村上さんの初期の短編を何度も読んでいるからなのか、まず最初に初期に通ずる懐かしさを感じました。 しかし、ただ初期の焼き増し的な作品ではなく、今の村上さんの回想録のような視点があり、そこに新しさを感じました。 その視点はやはり、年齢から来るもの、父親の死から来るものなのだろうか? そう言った意味でも、文学としての純粋な面白さ以外に、紆余曲折を経た、人間 村上春樹のクロニクルとしても価値があるなと感じました。 | ||||
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