■スポンサードリンク
夏の騎士
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
夏の騎士の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.63pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全450件 441~450 23/23ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
《絶筆宣言に関わりなく》 我らが愛すべき百田尚樹氏が、これからも書いてくれるとする明らかな根拠はない。敢えて言えば、「最初から最後まで読んでの感触」だけ。それでも、 百田さんの小説家引退表明は額面通り受け取れない、と多くの人が思ったのではないか。ネタばれを恐れずに書けば、作者自身が思い描いてきた、「(自らを通して)日本人のヒトの良さ」、色々なことがあっても「頑張ってきた日本人」。そのような日本人観・人生観を込めた、素敵なファンタジーだ。その意味で自伝的小説のように映る。それに加えて、日頃おっしゃる「日本人に生きる希望を与える。そのような作品」が完成した❗️そして小説家・百田尚樹としてのデビュー作「永遠のゼロ」が、大東亜戦争等々を経て、昭和から平成へと生き抜いた日本人を描いたものであることと、きっちり繋がる。 《気持ち的には「永遠のゼロ」の完結編か⁉️》 今回の登場人物たちの中にも、さりげなく、幅広い年代層を描きつつ、彼らの台詞の端々から、「なるほど百田さんは、今までこれが言いたかったのだ」と思わせる箇所を随所に感じ、作者の気持ちとしては、「永遠のゼロ」の完結編と感じた。だからこそ、確かにこれで小説家引退を表明されるのは、いわば「一作家としての精神的内面の完結性」から言えば、理に適うかなと思わせるところが、上手い。やはり稀代のストーリーテラーだ。 《万一これで本当に、小説家引退とされるのであれば、多くの人がどう思うか》 安倍晋三総理に「今は消費増税は絶対反対。良くないですよ」などと諌言された百田氏のこと。ひょっとすると政界への進出もありか、と思う百田尚樹ファンも相当いらっしゃるのではないか⁉️と想像した。米国のトランプ大統領の登場は「破天荒な人物」と見られたが、前評判とは裏腹に世界を良い方向へと善戦しているとする評価も増えているようにも見受けられる。そのような中であればこそ尚、いっそのこと「破天荒な総理大臣・百田尚樹」を夢見る日本人がいてもおかしくないのではないか。但し、大統領や総理大臣を直接選ぶシステムではない日本では、百パーセントあり得ない‼️ しかし、信条的には、桜井よしこさんなどとともに、かなりのことをしてくれると思うヒトもいるかもしれない。何故なら、百田尚樹氏は、既に上念司、ケントギルバート氏などと共に、GHQ以来の異常な偏向報道を糾すため「放送法遵守を求める視聴者の会」を立ち上げて政治的活動をしているとも言える。或いは、また例えば2年前の外国特派員協会での会見だ。2017年7月4日、反日的な日本及び海外からの特派員たちの攻撃にも、理路整然と格調高く百田氏圧勝の会見は、今でもユーチューブで見れるが圧巻!百田尚樹の独壇場で「良く言ってくれた。これこそ、日本人」という感じだった。しかも、既存の政治家の多くが「政治屋」と堕した現代にあって、ステーツマンたる価値を示すものと多くの日本人にも映ったのではないだろうか。 《百田さん、ありがとう》 読者をして、そういう気持ちにさせる今回の作品。「永遠のゼロ」からスタートした小説家・百田尚樹は、明治、大正、昭和から平成を生きた日本に生きる人びとの気持ちの機微を掴んで表現。それを、さらに令和の時代を生き抜く「生きる希望を与え続けたい」。そのような作品意図を巧みに表現。しかもそれは、2年前のあの会見でのメッセージと、軌を一つにすると強く感じた。 (追記) 小説の最後のほうまで、読み進めると、百田さんの奥様はどんな方なのかなと想像を掻き立てられた。(これは確かに百田版「スタンド・バイ・ミー」なのだが、ある意味で「著者の自伝的小説である」との勝手な思い込みをしています。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いやー面白かったです。次の展開が気になって気になって一気に最後まで読んでしまいました。 百田さんこんなに面白い小説を書けるのに本当に小説家引退するんですか? またまた御冗談を。 ぜひ小説家引退宣言撤回を期待していますよ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは43歳になった中年男の小学生時代の思い出を語ったもので、主人公の遠藤宏志は小学生の頃は意気地なしの子供だったが、木島陽介と高頭健太の二人の友達がいたおかげで、クラスでいじめられっ子になるのをなんとか免れたのである。三人とも勉強も運動もまるでダメなクラスの落ちこぼれだった。 そんな彼ら三人が図書館で借りた「アーサー王の物語」に感化を受けて、三人で騎士団を結成した。そして近くの小高い丘に秘密基地も作り(これは私も小さい頃に、近くの山の洞窟や竹藪の中に秘密基地を作り、友達と長い時間そこで遊んでいた記憶がある)、その上、学校一の美少女、有村由布子を騎士団のレディに迎えたのだ。 こんな内容で始まる「夏の騎士」は小さな友情の物語であるが、あのとき仲間と育てた勇気のおかげでこの世知辛い世の中をなんとか渡っていけているのだ、と主人公はそう回想する。中年になった主人公の机の引き出しには、今もあの時こしらえた騎士団のバッヂが大切に眠っているそうだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
百田氏最後の小説作品となるとのこと。以前も宣言し、撤回したこともあり、撤回してもらいたい。 本書は主人公含む男子3人が夏の始めに騎士団を結成し、クラスの女子(姫)を守るが…という話。 少年時代の夏の思い出。自分を大きく成長させる冒険。小学校時代を思い出させる甘酸っぱい青春物語。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一気読みしました。 幼き日の生活の情景が鮮やかに浮かび上がる文章で、まさに稀代ストーリーテラーの力を感じました。爽やかな風を浴びたような読書体験で、大満足でした。 一方で、ストーリーはわりと単調で、刺激は少ない印象を抱きました。感動して涙が止まらない、ワクワクして夜も眠れないというような話ではないと思います。しかしながら、あえて過激な事件を題材にせずとも、人に読ませるのは並々ならぬ才能が必要かと思いますので、改めて素晴らしい作家だと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み続けるにつけて、目の前に情景が浮かぶようになります。「落語」の話を聞いているようです。 伏線も随所にちりばめられています。 百田先生のデビュー作と関連する伏線も。 最後の展開・意外性も圧巻。読み終わったときの余韻で涙ぐむかもしれません。 是非お薦めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
百田さんって 見た目とかアレだし twitterとかもあんなんだけど・・・ 小説書かせたら もう純粋!純真!しかも読みやすい!!! 登場人物がまさに生きてるように描いてあって こっちがドキドキするよ てことは読んでるほうも素直な心になってるってこと? この本を図書館で読んだとしても きっと買いたくなると思う なんども読み返したくなる本 久しぶりに見つけたなぁ・・・ さっき読み終えたばかりだけど もう一度バーボン飲みながらゆっくり読むかな | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いや〜、オモロイ。こんなに一気に読み切れる小説に出会ったのは初めて!いろんな切り口から褒めちぎりたいですが、これから読まれる方の楽しみを奪ってしまうといけませんので、口をチャックします。とはいえ、広くいろんな年齢層の方に読んでいただきたいと言いたくなる、そんな作品です。百田さん、これを最後の小説にしないでください!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、誰にとってもかけがえのない少年時代をテーマとした作品である。 さて、少年時代をテーマとしたものなら、例えば歌なら陽水だろうが拓郎だろうが「帰り来ぬ夏の日々」を歌いあげて切ないに決まっている。しかし、百田さんの描く少年時代の日々、そしてその後は、私の予想とは一味違った! 帰国子女の美少女への憧れ、秘密基地、未だ犯人が分からない殺人事件、一人のレディに愛と忠誠を誓う「騎士団」の結成、と始まれば「過ぎゆく夏の日々への郷愁満載」とその気に浸りつつ読み進んだ私。 これは「スタンドバイミー」を思わせるストーリーと思いきや、百田さんは人を驚かせる事が楽しいという作者なのだろう・・・。勿論、本書は友情物語には違いないのだが、その予定調和をラストでまんまと覆し、読者を一級のエンターテインメントの百田ワールドへと導くのであった! そして、読者に「勇気」について考えさせる作品だと思う。 余談・本書にも初恋が描かれているのだが、それはそれ、少年の日の初恋の美しさ、崇拝者に囲まれた女性の実態を知った少年の悲しみ、そのような文学に接したい方々は、ツルゲーネフの「初恋」でもお読みください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『夏の騎士』は、僕にとって読書の「二度目の原体験」になった。「一度目の原体験」は中学一年生の夏に読んだ、太宰治の『人間失格』だ。当時の僕には理解の容易でなかった表現や語彙、世界観を必死に噛み砕き、何とか読み切った時に心に残った、モヤモヤとした得も言われぬ気持ち。この感覚をまた味わいたい、その思いで僕はこれまで人並みに本を読んできた。しかし、それからの10年近い読書と今回の体験は、明らかに質的に異なっていた。従来の読書は、僕の前に大きな壁となって立ちふさがり試練を与える、いわば門番のようなものだった。しかし、この『夏の騎士』は、僕を優しくも力強く抱擁する、無償の愛を与える親のように思えたのである。 一体こう感じた理由は何なのだろうと、爽快感の中で読後しばらく考えていた。一日考えに耽ってふと思った。恐らく、それは著者が物語を通じて伝えるメッセージへの、「圧倒的な共感」によるものなのだろうと思う。騎士団の三人と僕の少年時代には、驚くほど共通点がない。生まれも育ちも外れとはいえ関東だったし、物心付いた時には携帯もパソコンもインターネットもあった。それなりに田舎ではあったが、秘密基地を作って遊ぶほどの森や山はなく、友人との遊びといえば専ら携帯ゲームだった。しかも、俗に言う「優等生」で、勉強もそつなくこなし、最終的には東京の国立大学に進学した。そういう点では、大橋や山根の方がまだ、小学生当時の僕には近いと言えるだろう。しかし、そんな僕にも、三人と一つだけ決定的な共通点があった。それは、少年時代に「勇気を育てる」経験をしたことである。僕の体験は彼らほど大それたものではない。小説に書き起こすにはあまりにも弱々しいエピソードだろう。しかし、今になって振り返ると、少しだけ自分の殻を破り、一歩前に踏み出してきた少年時代の思い出は、驚くほど今の僕を支えてくれている。当時意識もしていなかったその小さな小さな脱皮が、積み重なって今の勇気となっている。 誤解を恐れずに言えば、このような「自己成長」は、世に数多ある自己啓発本の類にも書かれているし、文学だけに留まらず映画や音楽でも語られてきた、精神の成長を語る上では非常にオーソドックスなテーマなのかもしれない。しかし本作は、こうした非常に分かりやすくも実感の難しい事柄を、緻密な物語構成や親しみやすい文体、そしてなにより、著者の熱い意志をもって描いているからこそ、他の本が持たない圧倒的な説得力を持つのだろう。恐らく、読者の多くは、騎士団の三人ほどの刺激的な体験はしていないだろう。しかしどんな些細なことでも、「今やるべきことをやる」ために自分の殻を少し破り、「勇気の種を育てた」経験はあるのではないか。そうした一見些末な、しかし実は大きな歩みを肯定してくれるこの物語に、共感を覚える読者は非常に多いはずだ。 僕は来年、いよいよ長い学生生活を終えて社会に旅立つ。平成と令和の変わり目、新社会人となる前にこの一冊に出会えたことはとても幸運だった。敷かれたレールの上を走ってきたようで、実は自分なりに散々迷いながら生きてきたこれまでの道のりを、「それでいいんだ」と強く認められた気がした。僕の目の前に立ちふさがるというよりも、僕を抱きしめて背中を押してくれた気がした。数十年経って「中年のおっさん」となったときにこの本を読み返すのがとても楽しみだ。今よりももっと多くの、数えきれないほどの苦難を経験し、勇気がもっともっと大きく育ったその時には、『夏の騎士』はきっとまた違った見え方をするだろうから。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!