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夏の騎士
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夏の騎士の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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長文失礼します。 昔語りを聞かされる形で読んでいくのだけれど、語り部の人物像や何故語っているのかが分からないまま「作り物めいた回想録」を聞かされる。 何故こんなに?という程挟まれる「この時は知る由もなかった」「これが後に〜」「まさかそんなことになろうとは」に、なんか語り部が気持ち悪いなぁと思い始めた。 エピローグで思い知らされた。完全に自己陶酔し、イキリ顔で昔語りしてたんだと。。。 こどものひと夏の冒険!素敵な作品に違いないだろうと思ったけど違った。 こども向けとしても大人が読むにしても微妙。もしどちらかにターゲットを絞っていたなら星3にはしていた。 自分の好きな作品で申し訳ないけれど、ズッコケシリーズ然り。森見登美彦、ペンギン・ハイウェイ然り。山田詠美、風葬の教室然り。椰月美智子、十二歳然り。湯本香樹実、夏の庭然り。宮本輝、泥の河然り。八束澄子、私の好きな人然り。 こども視点での冒険譚や、成長の物語は沢山ある。上記作品にはどうしようもない運命や困難や悲劇があり、しっかり向き合っている。それでもなお解決出来なかったりする。ズッコケシリーズですら、身近な人の死や恋する人との別れ等とこども心に響いたものがあった。 だからこそ何度も読み返して、「読み手自身が回想する」事で物語のさらなる魅力に気づくのだ。 夏の騎士にはそれがない。自己陶酔した他人の回想録を何度も読むわけがない。 登場人物みんな「やればできてしまう」人間ばかり。 こども達に降りかかる困難も作者の作った奇跡(伏線にもなっていないあからさまなもの)で解決。 意中の人への失恋が訪れた時にはもう別の女の子に恋していて特に傷つかない。 惨い事件は自分達とは遠い所で起き、解決は自分達がという一番つまらないサスペンス。 知り合う人は一見変な人物なのに結局好意的、敵対人物の行動ですら気にしなければどうということは無いと言うもはや空気。 昨今の異世界転生もののネット小説好きには主人公が困難や悲劇に見舞われると拒絶反応を見せる人がいるらしいが、この本の読者もそんな人ばかりになってしまったのだろうか? ご都合主義やツッコミどころは他の人も書いているので特に気になったところだけ。 1#騎士団の結成をクラスの美少女に宣言するシーンがおじさんの妄想にしか見えない。大勢の前で宣言することでドラマチックな画になるという算段にしても、周りの人間の反応をぼやかし過ぎ。笑う者がいた。気にならなくなった。爆笑、爆笑の渦。等々と軽い。 2#間に長い説明入れるの好きね。女の子(壬生)に話しかけられただけだ身なり、母親の事、実際の家庭環境(何故知っている?と思う程)、さらに憶測と。それこそ速射砲の様に出るじゃない。 3#主人公に作者の人格が付与されることは多い。最も多いのが本が好き。主人公を理知的に見せるのに1番手軽な理由付けだ。それ故にこどもの反応とは思えない妙に達観した動きをする。 4#壬生とのダンスを堂々とこなした主人公が友達から「勇気あるな!」と絶賛されるシーン。一緒に皆の前でダンスをした壬生の視点で見てみて。自分と踊った男子が「勇気あるな!」と褒められワイワイやってるって嫌がらせだろ。 5#有村さんが教育実習生と付き合っていたと言う描写があまりにも安易。まだラブホテルから出てきたところを目撃くらいの方がリアリティがある。学区内の、公園の、駐車場で、水銀燈に照らされ車内が丸見えの状態で、同級生がペッティングされているのを目撃て。。。エロ漫画かよ。ここで相当ウンザリした。 6#途中から壬生推しが過ぎるなと思った。ダンスすれば絶賛。勉強すれば絶賛。描写が一定でない。坊主なの?でもブスじゃないって感じ?ありゃりゃカツラ被ったら美しいの?共通テストで1位とるんだ。急にデレはじめてまさにツンデレ。ラノベ層に売る気かな? 7#こどもの描写が都合良すぎる。朝何かが起こって、次にそのことを話すのが給食時か放課後なのよね。こどもはなにかがあったら少なくとも次の休み時間に話さずにはいられない。 性に興味がある様な描写をする割には放送コードでも気にしているかのようにわざとらしいネタを見せてくる。自慰行為あたりは生々しいから書かないのかな? もう終盤は細かな描写なんてひとつも無くなる。 8#殺人犯に追われて秘密基地に逃げ込むシーンがあるのだけれど。何故か犯人が迷うことなく見つけてくる。以前に秘密基地を誰かに見つかったという描写があったので、もしかしたら中で犯行を?と思ったけど全然違った。シザーマン的なシステム的なアレだったようだ。 秘密基地に手を加えていたのは妖怪ババアの息子だったのだけれど、これもアレでババアから場所を又聞きしてわざわざやってきて、森の中に土でカモフラージュした入口を見つけるかね? 9#作者が作り上げた話の中で、「奇跡」だとか「運命の不思議さ」「偶然のように見えて必然に結ばれている」等と書かれても寒気が襲う。 10#地獄のエピローグ。世界の崩壊に近い。 最後まで読ませてがっかりさせるの酷いけど、「売る」という点から言えば凄いな。 | ||||
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まぁまぁ、さらっと読めるし面白く無い事は無いけど、ツイッターで作者が引退作で渾身の名作だと煽るほどでは無いかな?ライトノベルみたい。よむまえに煽られ過ぎて、期待が高まり過ぎた反動かもしれないです。 | ||||
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百田の最期の作品らしく凡作の一言! 暇があっても読むに値しない! | ||||
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著者渾身の引退作らしいが、失敗作。おもんなかったの一言に尽きる。 自己陶酔による回想録。およそ小6の男児、女児にありえない発想に始まり、奇想天外な行動を予定調和でこじつけて収束させた感が拭いきれない。引退作として大正解と思う。 | ||||
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百田さん、折角の作品ですが、タイトルの通りで、入り口でスタンド・バイ・ミーを感じさせてもらいましたが、そこから先に行く勇気が湧いてきませんでした。しばらく本棚に置いておいてそのうち読みたくなれば読みます。 ただ、本のカバーは「風立ちぬ」の1シーンを連想してしまって、捨てるのも嫌だし、でもどうしてもイメージが払しょくされないでいやだし。文庫本が出たらカバーを捨てて読みたいと思います。 全文読んでないのに☆☆で申し訳ありません。 | ||||
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ふだん本を読まない方向けの平易な文章で書かれており、たしかにさくさく読めます。 単語の連なりを文章として理解させる技術は、それが職業の放送作家として必要にして充分です。 しかし「さくさく読める」「一気に読める」は心に何もひっかかることがない文章の裏返しでもあります。 本当にすごい文章ほど奇をてらわない平易な文体だったりしますが、残念ながらそうは思えませんでした。 安易なキャラクター造形、ご都合主義的な展開 これは(なろう小説に失礼とは思いますが)いわゆる大人のなろう小説です。 商業的なニーズがありそこにマッチしたものを書く職業作家としては、たしかに才能のある方です。 ただ私の心には読後に残るものが何もなかっただけです。 | ||||
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小説の出だしの部分はなかなかノスタルジックでいい感じであったが、急激に後半に向けて尻つぼみしてがっかり。 物語中にRPGのゲームのようにフラグがいくつかあり、それをこなすことで予定調和的に結末を迎える、 この構造があまりにも露骨すぎて最後の方は小学生が書いた同人小説かと思った。 小説内での主人公の感情や情感が言葉(記号)で表現尽くされているため、 曖昧性や不確実性が小説の文章の間に宿らず、のっぺりとして、底が浅い物語であった。 例えばスタンドバイミーであれば、なぜ少年があそこで大食い大会の話をしたのか、語られず、 さらに旅の目的であった”死体”について、映画の中で描かれることがない。 こういうある種の世界に対する不確実性のようなものが、あの映画のなんとも言えないノスタルジックな普遍的情感を形成しているが、 ”夏の騎士”はすべてが語られ、明示的に文脈として意味づけられている。 なんとなく商業化されたうすっぺらい”感動”を多くの人にばらまく、 そういう作者の放送作家としての特徴が顕著に出た、駄作であった。 | ||||
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小説家・百田尚樹氏の引退作。 百田氏の小説をじっくりと読んだのは実はこれが初めて。帯に書かれている「百田版『スタンド・バイ・ミー』」の惹句に心惹かれて読み始めたのだが…。 主人公が、クラスメイト2人と「騎士団」を結成し、子どもだてらに活躍するストーリーは、スタンド・バイ・ミーよりもどちらかと言うとズッコケ三人組や乱歩の少年探偵団シリーズに近いかも。(実際エピローグで、この3人組が少年探偵団とマスコミに紹介されるくだりがある)ただ、主人公が後に作家になるのはスタンド・バイ・ミーそのものだが。 正直な所、作品の前半くらいまでは、そこそこ読み応えがあった。昔の時代のノスタルジーもなかなか表現できていた。(ただ、ドラクエの名前出し過ぎ)だが、後半からご都合主義が目立ち、徐々に読むのが恥ずかしくなってきた。以下、突っ込みどころ。 ・主人公は小学生なのに、言動が不自然に大人び過ぎている。もう少し子どもらしくした方が良かった。 ・登場人物の婆さんが急に過去の日本の戦争について言及。「支那事変」「大東亜戦争」あるいは神風特攻隊。作者の思想性がうかがえる。なお、本筋には何の関係もない。 ・本作のマドンナにして「騎士団」が仕えるべき「レディ」である有村さんが、以前学校に来た実習生(大学生。推定21~22歳)と付き合っていた。ちなみに有村さんは小学6年生である。本村先生、完全に法に抵触している。タキシード仮面もびっくり。いくら有村さんが大人びているとはいえ、ランドセル背負ってるような子に手を出すのはまずい。 ・本作のヒロインである壬生にイマイチ共感・感情移入できない。主人公とくっつける為に、急に良い子になっている。また、「不細工で口が悪いけど、実は頭が良くて心優しい一面があって、おめかしすればそこそこ綺麗」みたいな持ち上げ方はもう使い古されていて新鮮味が無い。これが一番のヒロインなのか? ・最後のクライマックスをざっくり、あっさりと終わらせ過ぎ。盛り上がりもカタルシスもない、尻すぼみな終わり方でがっかり。「勇気」を手に入れたエピソードとしては不足気味。自分達だけの力で犯人に勝たないと。 ・上記の婆さんの息子が主人公達を救いに来た訳だが、少なくとも彼は主人公達の事を鬱陶しく思っていたはずなのに何故助けに来たのか?その辺りの理由が詳しく書かれていないので、ご都合主義に感じる。息子は実は優しい性格、などのフォローがあれば良かったのに。 ・最後のエピローグは、主人公=作者が自己陶酔気味に書いていて、読んでいて恥ずかしくなった。 引退作としては、物足りない出来だった。児童文学としてはこれで良いのかもしれないが、大人の鑑賞に耐えられるような作品ではない。 | ||||
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