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不終の怪談 文豪とアルケミスト ノベライズ :case 小泉八雲
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不終の怪談 文豪とアルケミスト ノベライズ :case 小泉八雲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点1.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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基本的なキャラすら掴めていないのが非常に残念でした。 乱歩さんはやらかしキャラになっているし、鏡花さんは感じが悪すぎます。ゲームをどの程度知っているのか?本当に監修なんてされていたのか?というのが疑問です。 オチに繋がる伏線や流れが無く、あちこちの物語に飛んで、ラストに突然脈絡の無いネタを投げられた感じでした。そんなこと今まで何も言ってなかったし触れていなかったよね?と。 八雲さんがメインの筈なので、もっと八雲さんの描写を入れて自然な流れを作って欲しかったです。ページを埋めるのに頑張るばかりで、ストーリーがぐちゃぐちゃに感じました。 潜書についてゲームで具体的な設定がされていないとは言え、右往左往するだけの館長の描写を繰り返されていたのが鬱陶しかったです。 どんな手段を使っても~と曖昧に言うばかりで具体的に何をするのかは伏せられていたので、ふわふわした描写にしか感じられませんでした。 | ||||
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DMMゲームズ・ブラウザ(アプリ)ゲーム「文豪とアルケミスト」を原作とした公式ノベライズ第二弾。このノベライズ企画は一冊ごとに作者を変えるオムニバス形式であり、各作者独自のノベライズオリジナル設定を使ったり、ゲーム原作版設定を大きく変更して書かれているノベライズとなっています。前作に引き続き今作もそれは変わりません。 また二巻目が出た事で明確になりましたが、ノベライズ各巻同士のストーリーや各種の独自設定にはまったく繋がりはなくそれぞれ完全に独立しています。 今回の文章形式は序章二ページを除き、一貫して三人称。 転生直後の不安定な精神状態、原作ゲーム内用語を使うならいわゆるレベル1・開花0で自らの著作の筋書きすら侵蝕の影響により記憶があいまいになっている主人公と、それと対比するかのように各自、リーダー、トリックスター、切込み役としてアクティブに動く他三人の文豪たちによるアクションムービーのような展開(飯テロあり)が特徴です。潜書した文豪たちはそれぞれの個性の強さと自由な行動ゆえに衝突も多く、彼らが「怪談」の怪異に紛れて突然襲い来る数多の敵を蹴散らしながらも、いつまでも続く本の侵蝕というイレギュラーの解決方法に至れるかどうかーー侵蝕者と戦う為に持つ四種の武器の中でも、特徴的な形態の鞭をふるう文豪二人が思いもかけない多彩な戦い方を魅せてくれるのを始めとし、外連味のある戦闘シーンが次々に繰り広げられます。 また今作は、別作者による前作に見られた強いオリジナル要素(独自に造った戦闘ルールの追加など)はありませんが、「潜書中には図書館側から本のそばにサポート役がつく決まりがある」というちょっとしたオリジナル設定があり、今回潜書中の主人公たち文豪をフォローするサポート役は、帝國図書館館長ともう一人。 なお今作でもゲーム原作版プレイヤーの分身、アルケミストである「特務司書」は登場しませんが、読者にメタ的な情報を与えるモノローグ等の内面描写がほぼ排されている文章の為、まさに今自分が館長たちと共に本の「外側」からの観測のみで手助けしようと試みる特務司書として現場にいるようなつもりで敵の正体及び侵蝕を止める正確な方法を看破してみるのも良いでしょう。 今回もあとがき無しの代わりに新潮社とのコラボ企画ならではの、本の巻末にある出版社紹介本ページの粋な仕掛けは健在です。 | ||||
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期待して購入しましたが期待を裏切られたなという感じです。 物語の軸が感じられずキャラクターも底が浅いと感じられてファンとしては辛かったです。 私は二度とは読まないでしょう。 | ||||
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キャラの登場時に、転生前の文豪がどういった人物だったか軽く説明が入ったり、 短編集が侵蝕されたことによる独特の展開などは良かったと思うのですが…… 主人公であるはずの八雲は非常に影が薄く、動揺した時に出るというおかしな日本語が「そんな設定あったけ?」と少し困惑。 敦も影が若干薄めで、いじられ担当みたいな感じ。裏あつの髪が「謎の力でせり上がる」という描写には正直苦笑いしか出ませんでした。確かに人格交代で髪型変わるのは何かしらの描写を入れる必要があったのでしょうが…… 鏡花はとにかく辛辣。口を開くと8割がたピリピリしている感じでなんだか嫌なキャラのようになっており、 一番ひどいと思ったのが乱歩で、エンターテイナーではなくトラブルメーカーと化していました。 またゲーム内でのセリフの引用が非常に多く(ファンサのつもりだったのかもしれませんが)物語の中でかなり浮いてます(特に八雲と乱歩の双筆) 厳しい言い方をしてしまうと、キャラの上辺だけをさらって書かれたような印象を受けました。 それでいて地の文があまり多くないので、コレジャナイ感満載のキャラたちの会話を延々読み進める羽目になります。 セリフが多いからなのか私と文体の相性が悪いだけなのかはわかりませんが、文章としてもあまり読みやすい方ではなく最後まで物語に没頭出来ることなく終わってしまいました。 最後のシーン……今回の侵蝕の核となる負の感情についても、それまでの話で伏線的なものが殆どなく(私が読み込めてないだけかもしれませんが)あまりにも唐突な感じがして、いきなり問答が始まっていきなり終わった……みたいな感覚。 原作を知らない人が読んだらまた別の感想になるかもしれませんが、原作のキャラを知っているとかなり違和感を覚えるのではないかな、と思います。 キャラがそれっぽく喋って動いていればいい、という人なら読んでみてもいいんじゃないでしょうか。 | ||||
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読了後、心からがっかりした。 作者はノベライズ作品は初めてではないらしいが、本当にそうなのか疑わしく思えた。 まず、この作品は「小泉八雲が主人公である話」のはずなのに、最後に主題っぽいことをちょろっと出てきた侵蝕者とちょろっと問答するところが活躍のピークだった。 その問答があまりにも唐突に感じられる。それは、『怪談』の中を彷徨っているときに、その主題と『怪談』を絡めて思索したり迷ったり自己肯定、自己否定したりといった主人公の心の動きが見えないせいである。 侵蝕される悪夢を見て?それがどうなって?『怪談』の中で何を気付いてどうしたから、最後の謎の空間で侵蝕者と問答するときにあの答えが出せたのか。 「日本人になりたい自分とあくまでも外国の生まれからは逃れられない自分」というアイデンティティの話、みたいなことがしたかったのなら、もっとこの本の中でそれが考察しやすいような描写を用意する、或いは主人公が『怪談』を浄化していく中で各短編に登場する「疎外された人々」と自分をオーバーラップさせるシーンをもっと挟むとか、最後の問答が心揺さぶられるものになるように工夫できることはあったはずなのに、フォーカスを当てるキャラクターがずっとおかしいから何も伝わらない。 「自分の書いた本の内容を思い出せない」ならば、主人公が積極的に行動して怪談を再現したり囚われかけたりして、その中で思い出すのが美しいのではないだろうか。 肝心の本の内容を思い出したのが「共闘したとき」というのに脱力した。 本の内容に寄り添っている場面は他にもあった、『怪談』の短編を再現している場面もあったのに、そこで主人公を大きく動かさず、主人公が動くべきところを他のキャラクターに宛がうから「本の内容を思い出した」に重みが感じられない。 動かないのであれば主人公が主人公である意味がない。 そもそも、「序」で初めてキャラクターが動くシーンからおかしい。 そこは、「誰」が主人公なのか、「何」が「問題」なのか、「何」が「起こる」のか、もっと大事なことを表現しないといけないところなのに、主人公が出てくるまでに10ページもかかってる。 主人公が出てこないにしても、主人公やテーマに関わる重要な出来事が転がっているべきところなのに、江戸川乱歩と中島敦と泉鏡花がお茶を飲んで騒いでいるだけとはどういう了見なのか。 設定、世界観的な部分を語るのは主人公が出て来てからでよろしいのではないか。 表紙を外して読ませたら、中島敦か江戸川乱歩が主人公なのかな、というような始まりはどうかと思う。 それから、喋るキャラクターが多いせいで主人公が喋れないなら、そんなキャラクターは出さなくてよろしい。 江戸川乱歩が喋ったり動いたりするせいで小泉八雲が動かせなくなるなら、登場させない方が良い。 徳田秋声が出てきたことで更に泉鏡花に視点ブレしてもっと小泉八雲の内面が追えないなら、徳田秋声も出なくてよろしい。 小泉八雲がきちんと主人公として右往左往したり考えたり頑張ったりした上で脇のキャラクター達がいきいきとしているのなら楽しめただろうに、本当に残念だった。 各章の冒頭で最初に登場する人物が小泉八雲になるのが終章だけだと気付いて、何でそんな書き出しにしたのかと訳が分からなかった。 前の『顔のない天才』が、転生した自分は何者なのかという主人公の「芥川龍之介」の内面の問題と「地獄変」の侵蝕という外的な問題についての謎解き(厳密に言えば「地獄変」の侵蝕は出来事ではあるが、文学・芸術・美のためのエゴイズムなど、作家が作家であるための在り方の問題にも関わるので、きっぱりと外ではないのだけれど)で走り切ってとても面白かった。 「見せる相手によって変わる自分」という、文学研究をしている人にも刺さるような言葉も出て来て、想像以上にずっしりとした小説で、色々と「えっ、こんな設定なんだ」って驚くこともあったが、内容には満足できた。 なので今回も期待していたのだけれど、残念だとしか言いようがない。 心理描写が少ないのは『怪談』らしい、という感想も見かけたが、そこが既に間違っていると思う。 この小説は群像劇だったり、淡々と出来事を追う小説であってはいけなかった。 あるキャラクターの名前を冠したからには、そのキャラクターにはっきりと焦点を当てた、そのキャラクターが動き回っているところを見せる、そういった小説であるべきだ。 戦闘シーンの躍動感は良く、「短編集である」ということを活かした仕掛けがきちんと存在していたのに、それが霞むほど、小泉八雲を主人公として動かせていないという欠点が大きすぎた。 戦闘シーンを削ってでも、小泉八雲を行動させる必要があった。 第三弾はきちんと主人公として置かれた人物が走り回ってくれるようなものになっていることを期待したい。 | ||||
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