君に勧む杯 文豪とアルケミスト ノベライズ case 井伏鱒二
- 転生もの (41)
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史実や著書に触れていること自体は文豪を題材にした作品らしくて良かったです。 ただ、著書の登場人物が出るものの大した役割は持っていないので、そこはあまり効果的には感じられませんでした。 また、史実のネタを各所に入れているのは興味深いのですが、ストーリーの流れに沿っているかというと微妙に思います。 抽象的な表現の美しさがありますが、行動描写がやや曖昧で分かりにくい部分があったり、これは何処に掛かる言葉?と読むのが止まってしまったりして、物語に入り込みにくかったです。 ゲームの設定(協力技や指環による武器種の変更)を取り入れてはいるものの、作風とはあまり合わず、浮いています。 ゲームには無いオリジナル要素を入れているのは面白いのですが、ゲームをプレイしていることが前提なのか、ゲームにある要素に対しての説明が足りません。 あらすじに親友の想いが~とありますが、そこに至るのは終盤なので、あらすじに出すには相応しくないです。 ゲームでは良くも悪くも賑やかな太宰が、このノベルスでは大人しすぎました。井伏の前だからかとも思ったものの、ずっとそんな調子なので別人のようです。 井伏を導くような役割になっているのにも違和感があり、作者は太宰贔屓なのか?と思いました。 戦闘シーンの描写があっさりしているので、戦っているのに重さや余韻が感じられません。もう少し文章での強調や余韻が欲しかったです。悪い意味で引っかからずに流れてしまいました。 展開があっちこっちでとっちらかっており、小説として面白いかというと微妙ですが、井伏先生のみをピックアップして見れば悪くないかも、という印象です。 | ||||
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主人公は井伏鱒二。平成まで生きた彼から見た文アル世界について語られるのが面白い。 また、ゲーム本編ではおじさんを自称するに見合う大人の余裕というか飄々とした態度の井伏が、侵蝕の影響で弱っているのも新鮮です。 同じように普段と別の側面が見れて面白いのは、井伏の弟子である太宰治。彼は本当に、ゲームや他のメディアミックスとも違う顔を見せてくれます。 そして本編の内容ですが、これも非常に面白い。 作品や史実のエッセンスを多分に盛り込んであるので、そういったものが好きな方には特に刺さると思われます。 私は読了後に史実を色々調べたくなりました。 唯一難点を上げるとすれば、物を言い切らないような文体であるということです。 1から10まで描写するのではなく、ある程度までしか描写をせずに読者の中で補完が必要になる書き方、と言えばいいでしょうか。 決してそれが悪いというわけではなく作家の個性だとは思うのですが、文字を読みなれていない人には少し読みづらい文章だと感じてしまいました。 しかし話の内容はとても面白いので、原作ユーザーや井伏好きの方にはオススメ出来る作品です。 なお文アル名物、飯テロがしっかりありますので深夜の読書にはご注意ください。 | ||||
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物語の進行と一緒に、登場人物によって、作家や文学ついての深い思考が繰り広げられていく。その展開から、レビュータイトルの通り、文アルというエンタメを舞台に繰り広げられる、ある意味評論のようにも思えてくる。この特性は、文アルのメディアミックス全般から感じられるものだが、今作は特にそれが強い。そういった主題や構成の妙、さらに文章力の高さから、ゲームのノベライズということを除いても、一つの作品として強い力を持っている。 また、ゲームやこれまでの他のメディアミックスで描かれてきたたものとは異なる一面が出ているキャラクターも多くいて、文アルの派生作品の一つとしても面白い。今回は、図書館に転生した井伏鱒二の視点で物語が進むが、視点が変われば、見えるキャラクター像もまた変わるものなのだと、視点移動の奥深さを感じる。 | ||||
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