図書準備室

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評判

図書準備室の評価:

3.59/5点 レビュー 17件。 C ランク

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平均点3.59pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21〜34 2/2ページ
No.14
(3pt)

印象的な

「図書準備室」(『新潮』2006年7月号)
 前半三分の二は叔母に対する一人語りで、いつものように何が言いたいかわからないが、後半に入って一気にマジックが発動する。
「冷たい水の羊」(『新潮』2005年11月号)
 デビュー作。中学生のいじめられっ子の話。十年掛けて書いたというが前半三分の二の語りはほぼ一気に書いたのだろう。その先、視点が巡る。顔に後を残さないように殴るとか、制服を脱がせてから冷水の入ったドラム缶に入れて小水を掛けるとか、気を遣ったいじめ描写が面白い。いじめる側の心理が入っているので重層的だが、以降の作品では、視点を移して描写しなくても、それが読み取れるように構成されているので、成長を感じる。ラスト付近の雪の赤さが印象的だが、ナイフが使われなかった(エンタメとは決別しているから)から受賞となったのだろう。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.13
(3pt)

印象的な

「図書準備室」(『新潮』2006年7月号)
 前半三分の二は叔母に対する一人語りで、いつものように何が言いたいかわからないが、後半に入って一気にマジックが発動する。
「冷たい水の羊」(『新潮』2005年11月号)
 デビュー作。中学生のいじめられっ子の話。十年掛けて書いたというが前半三分の二の語りはほぼ一気に書いたのだろう。その先、視点が巡る。顔に後を残さないように殴るとか、制服を脱がせてから冷水の入ったドラム缶に入れて小水を掛けるとか、気を遣ったいじめ描写が面白い。いじめる側の心理が入っているので重層的だが、以降の作品では、視点を移して描写しなくても、それが読み取れるように構成されているので、成長を感じる。ラスト付近の雪の赤さが印象的だが、ナイフが使われなかった(エンタメとは決別しているから)から受賞となったのだろう。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.12
(3pt)

ギリギリくる

目を見張る展開とか深い考察とか新しい表現などは特になく、
さらっと読んでしまったのですが、後からギリギリきます。
自己投影できる部分がなかったので、昔の自分を思い出して
色々考えているうちに鬱になってしまうという自虐装置のようでした。
私は「図書準備室」よりも「冷たい水の羊」の方がギリギリ度が高くて好きです。
ただ、読んでいるとどうしてもあの受賞会見を思い出してしまい、
あの人が、ふーん、そうなんだーみたいな下種な読み方をしてしまった事を
深くお詫びしたいと思います。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.11
(3pt)

ギリギリくる

目を見張る展開とか深い考察とか新しい表現などは特になく、
さらっと読んでしまったのですが、後からギリギリきます。
自己投影できる部分がなかったので、昔の自分を思い出して
色々考えているうちに鬱になってしまうという自虐装置のようでした。
私は「図書準備室」よりも「冷たい水の羊」の方がギリギリ度が高くて好きです。
ただ、読んでいるとどうしてもあの受賞会見を思い出してしまい、
あの人が、ふーん、そうなんだーみたいな下種な読み方をしてしまった事を
深くお詫びしたいと思います。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.10
(5pt)

「光」と「影」を見据える作家の戦い

芥川賞をとった「共喰い」よりも、まず「冷たい夜の羊」を読みたかった。
この作品は田中氏の処女作である、ということは、
氏はこの作品を書くために30年余をかけているということでもある。
そういった意味では、一つの集大成的な作品であるといえるだろう。
これを書くために、田中氏は作家になったのではないかと思わせる
強い力を持った作品だ。
主人公は、読むのがつらくなるような残酷ないじめを同級生から受け続ける。
彼の内面をひたすら淡々と抉り出すような描写が、
地方都市の街の美しい風景描写を背景に描かれてゆく。
透明感ある精緻な文章は古典的なほどに端正である。
この「冷たい夜の羊」は、カップリングされている「図書準備室」と表裏をなしているようだ。
いうまでもなく、「図書準備室」の主人公は「冷たい夜の羊」の主人公であり
それはいじめの加害者の同級生の姿でもある。
日本の社会における輝かしい「父性」や「男性」の「光」の部分。
主人公たちにはその「影」の部分が濃く見えすぎている。
だからこそ、「光」の中に交わることができず社会からはじき出されてしまっている。
その「影」との戦い、それこそが
田中氏の「書く」という行為そのものなのではないかと感じた。
まさに、田中氏の原点でもあり、記念碑となる作品ではないかと思う。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.9
(5pt)

「光」と「影」を見据える作家の戦い

芥川賞をとった「共喰い」よりも、まず「冷たい夜の羊」を読みたかった。
この作品は田中氏の処女作である、ということは、
氏はこの作品を書くために30年余をかけているということでもある。
そういった意味では、一つの集大成的な作品であるといえるだろう。
これを書くために、田中氏は作家になったのではないかと思わせる
強い力を持った作品だ。
主人公は、読むのがつらくなるような残酷ないじめを同級生から受け続ける。
彼の内面をひたすら淡々と抉り出すような描写が、
地方都市の街の美しい風景描写を背景に描かれてゆく。
透明感ある精緻な文章は古典的なほどに端正である。
この「冷たい夜の羊」は、カップリングされている「図書準備室」と表裏をなしているようだ。
いうまでもなく、「図書準備室」の主人公は「冷たい夜の羊」の主人公であり
それはいじめの加害者の同級生の姿でもある。
日本の社会における輝かしい「父性」や「男性」の「光」の部分。
主人公たちにはその「影」の部分が濃く見えすぎている。
だからこそ、「光」の中に交わることができず社会からはじき出されてしまっている。
その「影」との戦い、それこそが
田中氏の「書く」という行為そのものなのではないかと感じた。
まさに、田中氏の原点でもあり、記念碑となる作品ではないかと思う。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.8
(3pt)

内容については論評できないけど、文体について

少し書いておきます。
エンタメ系の本ばかり読んでいましたので、非常に読みづらいです。
速読が私のスタイルなんですが、この人の文章は斜め読みができません。
ですから内容については、ほとんどわかりませんでした。
じっくりと読むことを強制する文体です。
本にじっくり向き合いたい人にはお勧めかもしれません。
比喩とかは下手ですね。
それと冷たい水の中の方なんですが、新人賞に合格したというわりには、視点が一定してません。なぜ合格できたのか不思議な気がします。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.7
(3pt)

内容については論評できないけど、文体について

少し書いておきます。
エンタメ系の本ばかり読んでいましたので、非常に読みづらいです。
速読が私のスタイルなんですが、この人の文章は斜め読みができません。
ですから内容については、ほとんどわかりませんでした。
じっくりと読むことを強制する文体です。
本にじっくり向き合いたい人にはお勧めかもしれません。
比喩とかは下手ですね。
それと冷たい水の中の方なんですが、新人賞に合格したというわりには、視点が一定してません。なぜ合格できたのか不思議な気がします。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.6
(5pt)

おもしろかったです。

いろんなところで「いいわけ小説」「いいわけ小説」と言われている、表題作「図書準備室」。

あたしには、「いいわけ」でなく、作者の強烈な言いたいことが本気で書いてあるように思えました。
「なんで働かないの?」という伯母の質問を必死に思考した結果の作品だと思いました。
作者のプロフィールを見てみれば、高校卒業後、一度も働いたことがないとのこと。
きっと「なんで働かないの?」という問いを腐るほどされ、それについて、考え抜き、この小説を書いたんだとあたしは思いました。

なので、「なんで働かないの?」と言われ、辟易している方や
働かない人の周辺で「なんであいつは働かないんだ」とむかむかしている人にとって大変意味ある小説だと思います。

以下、内容の勝手な解釈です。

表題作は、じんめり暗くて、「死」を出していて、それでいてちょっとユーモアがあるところが、太宰みたいだと思いました。

「いいわけ」は、
「他人の目に肘鉄をくらわしておいて謝らなかったことがずっと以前にあったから、自分の目が痛むようになったという話」から始まり、
「先生に挨拶しなかったから、今もふらふらしているという話」で終わります。

その挨拶しなかった先生はひどいリンチを戦時中にした過去をもっているのですが、
その先生のリンチの話は強烈で、この話の核になっているように思います。
(だから、その話を聞く「図書準備室」がタイトルなのではと思いました。)

その残酷なリンチを戦時中「正しいこと」として、先生はし、
でも、戦後、そのリンチは「悪いこと」になりました。
リンチのシーンは読むに耐え難いほどむごたらしく描かれていますが、
でも、それほどのことでも「正しい」とする時代があったということを表現している狙いだとも解釈できます。
リンチを「正しい」か「悪い」かを先生と主人公が話し、
その話の中で、戦争自体が悪かったのか良かったのかも曖昧になっていきます。

今、正しいことが、情勢が変われば悪いことになる。
正しいとする理由は後付けでしかない。
「他人の目に肘鉄をくらわしておいて謝らなかったことがずっと以前にあったから、自分の目が痛むようになった」
「先生に挨拶しなかったから、今もふらふらしている」
原因と結果がムチャクチャに書かれているのはそのことが言いたかったのではないかと思います。

「いいわけ」から読み取れるのは、そんなことです。

そこで最初の「なんで働かないの?」という叔母の質問が甦ります。

今、正しいことが、情勢が変われば悪いことになる。
正しいとする理由は後付けでしかない。

そう考えたら、叔母の質問自体が無意味になっていきます。
「なんで働かなければいけない理由があるのか?」
「なんで働いていないことに理由が必要なのか?」
「もし、理由があったとしても、その理由は曖昧なものでしかないのではないか?」

でも、人間生きていかなくてはならないので、「どうするの?」と、従兄の娘に聞かれるのだと思います。
答えは、ユニークなものでした。

以上、勝手な解釈をする余地がある物語で、考える楽しみをくれました。

「冷たい水の羊」は、いじめについて、いじめる側いじめられる側周辺の側から多角的に考え抜かれて書かれていて、ラストの「待ってて」にいじめがあってもそれでも生きる救いが見えてちょっと感動しました。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.5
(5pt)

おもしろかったです。

いろんなところで「いいわけ小説」「いいわけ小説」と言われている、表題作「図書準備室」。

あたしには、「いいわけ」でなく、作者の強烈な言いたいことが本気で書いてあるように思えました。
「なんで働かないの?」という伯母の質問を必死に思考した結果の作品だと思いました。
作者のプロフィールを見てみれば、高校卒業後、一度も働いたことがないとのこと。
きっと「なんで働かないの?」という問いを腐るほどされ、それについて、考え抜き、この小説を書いたんだとあたしは思いました。

なので、「なんで働かないの?」と言われ、辟易している方や
働かない人の周辺で「なんであいつは働かないんだ」とむかむかしている人にとって大変意味ある小説だと思います。

以下、内容の勝手な解釈です。

表題作は、じんめり暗くて、「死」を出していて、それでいてちょっとユーモアがあるところが、太宰みたいだと思いました。

「いいわけ」は、
「他人の目に肘鉄をくらわしておいて謝らなかったことがずっと以前にあったから、自分の目が痛むようになったという話」から始まり、
「先生に挨拶しなかったから、今もふらふらしているという話」で終わります。

その挨拶しなかった先生はひどいリンチを戦時中にした過去をもっているのですが、
その先生のリンチの話は強烈で、この話の核になっているように思います。
(だから、その話を聞く「図書準備室」がタイトルなのではと思いました。)

その残酷なリンチを戦時中「正しいこと」として、先生はし、
でも、戦後、そのリンチは「悪いこと」になりました。
リンチのシーンは読むに耐え難いほどむごたらしく描かれていますが、
でも、それほどのことでも「正しい」とする時代があったということを表現している狙いだとも解釈できます。
リンチを「正しい」か「悪い」かを先生と主人公が話し、
その話の中で、戦争自体が悪かったのか良かったのかも曖昧になっていきます。

今、正しいことが、情勢が変われば悪いことになる。
正しいとする理由は後付けでしかない。
「他人の目に肘鉄をくらわしておいて謝らなかったことがずっと以前にあったから、自分の目が痛むようになった」
「先生に挨拶しなかったから、今もふらふらしている」
原因と結果がムチャクチャに書かれているのはそのことが言いたかったのではないかと思います。

「いいわけ」から読み取れるのは、そんなことです。

そこで最初の「なんで働かないの?」という叔母の質問が甦ります。

今、正しいことが、情勢が変われば悪いことになる。
正しいとする理由は後付けでしかない。

そう考えたら、叔母の質問自体が無意味になっていきます。
「なんで働かなければいけない理由があるのか?」
「なんで働いていないことに理由が必要なのか?」
「もし、理由があったとしても、その理由は曖昧なものでしかないのではないか?」

でも、人間生きていかなくてはならないので、「どうするの?」と、従兄の娘に聞かれるのだと思います。
答えは、ユニークなものでした。

以上、勝手な解釈をする余地がある物語で、考える楽しみをくれました。

「冷たい水の羊」は、いじめについて、いじめる側いじめられる側周辺の側から多角的に考え抜かれて書かれていて、ラストの「待ってて」にいじめがあってもそれでも生きる救いが見えてちょっと感動しました。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.4
(3pt)

総合評価として

芥川賞候補作にもなった表題作『図書準備室』、そして新潮新人賞受賞の

デビュー作『冷たい水の羊』の二つが収録されたこの本自体の総合評価と

しては☆3つですが、表題作の『図書準備室』だけだったら☆5つです。

『冷たい水の羊』だけの評価だと☆2つでしょうか。

『図書準備室』は第136回芥川賞候補になりましたが、まったく相手に

されず落選しました。この作品を評価し、推した選考委員は池澤夏樹さん

ただ一人だけでした。山田詠美さんも読み始めた最初の感触では「推して

もいいかな」と思ったそうですが、鶏小屋のエピソード以降を評価するこ

とができないとしていましたが、僕にはそれだけ魅力的な作品だったから

そういう意見も出たのではないかと思います。

この『図書準備室』という小説は、徹底的に主人公の「言い訳」によって

成り立っている小説です。喋る、喋る、最初から最後まで延々と主人公は

あーだこーだと喋り続けます。しかもその内容が凄まじい。これはぜひ読

んでください。本当に凄まじいですから。

そして、最後に置かれている脱力系のオチ。饒舌文体で衝撃的なエピソード

が並べられる中で最後の最後に訪れるオチには笑わせられました。読んでいる

途中はそこまで評価していませんでしたが、読み終わってからは最高に面白い

小説だと思うに至りました。いやあ、あのオチはいいなぁ。でも、このオチ

がなんなのか知っただけでは面白くないんです。あーだこーだと主人公の饒舌

な「言い訳」に付き合ってこそ最後の最後で脱力と笑いをもたらしてくれます。

この小説に芥川賞をとってほしかったですね。

もう一つの収録作『冷たい水の羊』は、作者の新潮新人賞を受賞したデビュー

作です。空気感だけで言えば『図書準備室』に通じるところもありますが、

全体としてはあまり面白くありません。ただ、この作品を読んでから『図書

準備室』を読むと、あきらかなレベルアップを感じることかできて、興味深い

です。

田中慎弥さんには期待です。
図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.3
(3pt)

総合評価として

芥川賞候補作にもなった表題作『図書準備室』、そして新潮新人賞受賞の

デビュー作『冷たい水の羊』の二つが収録されたこの本自体の総合評価と

しては☆3つですが、表題作の『図書準備室』だけだったら☆5つです。

『冷たい水の羊』だけの評価だと☆2つでしょうか。

『図書準備室』は第136回芥川賞候補になりましたが、まったく相手に

されず落選しました。この作品を評価し、推した選考委員は池澤夏樹さん

ただ一人だけでした。山田詠美さんも読み始めた最初の感触では「推して

もいいかな」と思ったそうですが、鶏小屋のエピソード以降を評価するこ

とができないとしていましたが、僕にはそれだけ魅力的な作品だったから

そういう意見も出たのではないかと思います。

この『図書準備室』という小説は、徹底的に主人公の「言い訳」によって

成り立っている小説です。喋る、喋る、最初から最後まで延々と主人公は

あーだこーだと喋り続けます。しかもその内容が凄まじい。これはぜひ読

んでください。本当に凄まじいですから。

そして、最後に置かれている脱力系のオチ。饒舌文体で衝撃的なエピソード

が並べられる中で最後の最後に訪れるオチには笑わせられました。読んでいる

途中はそこまで評価していませんでしたが、読み終わってからは最高に面白い

小説だと思うに至りました。いやあ、あのオチはいいなぁ。でも、このオチ

がなんなのか知っただけでは面白くないんです。あーだこーだと主人公の饒舌

な「言い訳」に付き合ってこそ最後の最後で脱力と笑いをもたらしてくれます。

この小説に芥川賞をとってほしかったですね。

もう一つの収録作『冷たい水の羊』は、作者の新潮新人賞を受賞したデビュー

作です。空気感だけで言えば『図書準備室』に通じるところもありますが、

全体としてはあまり面白くありません。ただ、この作品を読んでから『図書

準備室』を読むと、あきらかなレベルアップを感じることかできて、興味深い

です。

田中慎弥さんには期待です。
図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X
No.2
(4pt)

馬鹿にしていると意外に手ごわい

引きこもりである主人公の独白が冗長に続く序盤は、もっと巧く書けるんじゃないかと思えるし、変なところで脱線する文脈も効果的とは思えず、併録「冷たい水の羊」よりは評価が落ちると思っていたが、終盤にかけては筆者の非凡な文章に圧倒されることになる。だてに芥川賞候補ではないと云う手ごたえを最後に漸く得ることが出来た。

図書準備室 Amazon書評・レビュー: 図書準備室より
4103041315
No.1
(4pt)

馬鹿にしていると意外に手ごわい

引きこもりである主人公の独白が冗長に続く序盤は、もっと巧く書けるんじゃないかと思えるし、変なところで脱線する文脈も効果的とは思えず、併録「冷たい水の羊」よりは評価が落ちると思っていたが、終盤にかけては筆者の非凡な文章に圧倒されることになる。だてに芥川賞候補ではないと云う手ごたえを最後に漸く得ることが出来た。

図書準備室 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 図書準備室 (新潮文庫)より
410133482X