火定

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評判

火定の評価:

4.29/5点 レビュー 56件。 A ランク

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平均点4.29pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全69件 41〜60 3/4ページ
No.29
(5pt)

火定

おもしろい。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.28
(5pt)

奈良時代に起こったパンデミック

奈良時代に起こった天然痘のパンデミックが鮮やかに描かれている。当時と現代と、ウイルスに対する科学的知識に違いはあるが、人間の心の中の潜在的な恐怖は当時と何も変わらない。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.27
(5pt)

天平のパンデミック

はじめはちょっと読みずらっかたけど すぐにはまり「新型コロナなんてもんじゃナイ」
一気に読破 勇気をいただきました。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.26
(5pt)

続きが気になり、一気読み。

とても読みやすいので、一気読みしました。医療とは何か。考えさせられました。一人の青年の成長譚としても秀逸です。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.25
(5pt)

海外から持ち込まれた謎のウィルスが大都市を襲った

時は天平時代。外国から帰国した人たちに天然痘が発生しました。細菌でなくウィルスが原因の感染症です。飛沫や接触で感染します。

新型コロナウイルスが2019年12月に中国で見つかりました。2020年1月には日本でも感染が確認されました。その後はマスクが売り切れ、関係のない紙製品まで品不足になっています。

この本は奈良時代が舞台ですが、日本の状況を予想させるような展開です。当時はマスクがありませんが、得体のしれない黄色いお札が高値で取引されます。活気に溢れていた市場には感染を恐れて誰もやってきません。

主人公は二人です。名代は国立の施療院で働く役人ですが、出世の見込みのない職場からの転勤を願っています。もう一人の諸男は優秀な医師です。今でいえば国立の医療研究所の研究員でしたが、上役から実力を妬まれ、無実の罪で投獄されました。偶然の恩赦で出獄し、復讐心に燃えています。

復讐心、嫉妬と誤解、恐怖心ゆえに発生する暴動、外国人への憎悪など、時代を越えて人間に共通するものです。著者のストーリー展開は上手で、読み進むにつれて謎が明かされて行きます。

カミュのペストと読み比べると興味深いと思います。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.24
(3pt)

すごくよかったのに…

天平天然痘パンデミック、その悲惨さと過酷な中での当事者の姿がとてもよく描かれていて本当に久しぶりにこの時代を舞台にした物語で感動、筆者の筆力に納得したのだが、最後の最後、絹代の姓があれでは全く残念。その姓を持つ人は作中のような下位ではありえないし、なによりその姓が史上に現れるのは752年。作者はこの時代の研究者だったのでは?文庫化の際には直してほしい。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.23
(5pt)

他人のためになしたことは、たとえ自らが死んでもその者とともにこの世に留まり、生きた証となってくれよう

天平の時代、新羅から日本に持ち込まれた疫病の天然痘が日本列島を襲う中、それを食い止めようと奮闘する医師と、その混乱に乗じて消厄祈願の札を売りつける者たちの、生死の狭間で繰り広げられる人間模様を描いた物語。

物語は施薬院の助手の名代と、元医師で無実の罪を着せられた諸男、二人の視点から描かれていく。

序盤は病人の治療を行う施薬院と、孤児の面倒を見ている非田院の話で一見退屈に感じるのだが、高熱の患者および疱疹の患者が出てくるや否や、物語は一気に加速する。

天然痘という疫病に対して人間がどのような行動をとるのか、人の弱さ、神頼み、怒り、混乱、略奪など、為す術もなく途方に暮れる人々がいる中、懸命に治療を続ける綱手の姿勢には胸が熱くなった。

綱手の医師の矜持を示す以下の言葉は印象に残った。

「己のために行ったことはみな、己の命とともに消え失せる。しかし、他人のためになしたことは、たとえ自らが死んでもその者とともにこの世に留まり、生きた証となってくれよう。自分の命を他人のために用いれば、誰かが自分の生きた意味を継いでくれると言えるではないか」
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.22
(4pt)

覚悟をもって読みました

感染症の脅威、恐怖、悪意を持った異臭、包み隠さず描かれていました。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.21
(5pt)

「生と死」「善と悪」は相反するものではない

天平時代。
 天然痘が、寧楽(なら)の都に、襲い掛かる。
 「生」と「死」が隣り合わせにある中で、他人を押しのけてでも自分だけは助かろうとする人。前代未聞の混迷を千載一遇のチャンスと捉え金儲けに走る人。流布に翻弄され、暴徒化する人々。
 一方、天然痘という病の蔓延を必死に食い止めようとする施薬院の医師や彼らを支える人たち。
 人間を様々な角度から切り取っている。
 「悪」の中にも「善」はあり、「善」の中にも「悪」はあり、相反するものではない。
 様々なことを考えさせられた作品。
 一気読みでした。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.20
(2pt)

パニック&ホラー?

極限状態に追い込まれた人間がどのような行動に出るか、様々なタイプが描かれている。自分だったらどうするか、考えさせられた。
ただ、痘瘡に倒れ亡くなっていく人達の描写がいちいちグロテスクすぎる。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.19
(5pt)

奈良時代の天然痘パンデミックの恐怖を描く

天然痘が寧楽の都に蔓延する。奈良時代のパンデミックに対する医者や市井の人々の行動を描く。公家を含む高貴な方々にも罹患し、都は混乱(パニック)に陥る。当時は天然痘についての知識が乏しく、治療の手立てもない。民衆は医療に頼らずに、まじない札など非科学的なものに頼り、果ては海外から天然痘がやってきたという理由だけで、外国人殺戮まで至るなど狂気の沙汰となる。

天然痘に罹患した人の描写は酸鼻をきわめる。特に後半は顔をしかめるしかなくなる。さて、天然痘に立ち向かった名代(なしろ)や諸男(もろお)は、それほど志高い人ではなかった。それでも何か運命に導かれるように病気に立ち向かう。奈良時代のパニック小説という試みは面白い。

また、この時代の用語は読めないことがよくあるが、本書では、適切なタイミングでルビが入れられているので、非常に読みやすかった。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.18
(3pt)

面白い。けど、不完全燃焼感も。

面白いです。
ただ、この時代でなければならない必然性もまた感じられない作品。
例えば、現代のパンデミック物に置き換えても何ら違和感がないし、何なら貧困層の話でも別に構わないのでは、と思ってしまいました。
もう少し、この時代ならでは価値観、考え方、生活などに根付いた、それがなければ書けないくらいの作品であればなぁと思わずにいられない。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.17
(4pt)

表紙のごとく凄まじいです。

これを読んで、人間の極限での生きざまというのを見た気がします。
現代の日本はなんと衛生的で便利で福祉の行き渡っている時代なんだと改めて思いました。
この時代では生と死が隣り合わせで、人も自然に帰るということをまざまざと見せつけられます。全体を通して凄まじいです。まさにこの表紙の通りです。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.16
(3pt)

這いずってでも。

圧倒的筆致の直木賞候補作。
まさに 人間の内なる「業」を見せつけられた。

「この世に生きる者たちはみな、心の奥底に他人には明かせぬ痛みを胸に、身を引き裂かれる思いとともに、地を這いずっているのだ」。

医師であろうが子どもであろうが、女であろうが、絶望の病いのもとでは何ら関係ない。
微かなる生命への光明のため、その先の「生」なる輝きのため、這いずってでも守り、明かせぬ痛みと共に。

「数えきれぬほどの死の中にあってこそ、たった一つの命は微かなる輝きを放つ。生と死、正と邪とは紙一重であり、腐りきった世の中にあってこそ」

諸男よ、色々と気づくのが遅すぎだ。まあ、気づいたから良いけれど。
綱手の精神、生き方に真の医師としての姿を見た。
名代には、綱手や諸男に負けぬ医師となってくれることを願う。

しかし、共感できる人物の少ないこと…。
パニックの中にあっては仕方ないのか。でも、そんな時だからこそ見える個々の人間性。

とにかく。

名代よ、頑張って生きて、生き抜いて、医師となれ!


正直、期待値ほどではなかったのだが、なんだかんだで後半は一気読み。圧巻とは、こういうことを言うのだろうな。欲を言えば、もう少し 藤原四兄弟の詳細を読みたかった。房前のことが少しだけしか語られず不完全燃焼…



「人は生まれ、人は死ぬ。」
「死ねばそれまでだからこそ、自分は今なにをなすべきか。そして、なにが出来るのか。」



現代にも通ずる医学論、人生論。
そこから始まる「生」とは。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.15
(2pt)

どんな時代を描いても、どんな題材を扱っても、結局、自身の抒情的世界に閉じ篭ってしまう作者の悪弊が出た駄作

私の興味のある藤原四兄弟の時代を扱った歴史小説という事で期待して手に採ったのだが、全く期待外れの作品だった。歴史小説と言うよりは作者の何時もの抒情小説で、作者自身の殻を全く破っていないのである。

藤原四兄弟の時代に流行した天然痘を題材として、主に(四兄弟の妹の光明子が設立した)施薬院で働く医師・僧侶達の奮戦振りと京の騒乱とそれに伴う人間の業を描いた作品。諸男という元医師の数奇な運命がサブ・ストーリ-となっている(凡庸だが)。天然痘がもたらす悲惨さ・人間の理性を奪う怖さは描けてはいるものの、全体構成が良く練れていなくて物語に求心力がない上に、天然痘の元々の原因を新羅に求めている所に大きな疑問が残る(この時代、日本の方に先に感染者が出たという史実がある)。これでは関東大震災時のデマと大同小異である。更に、「白村江の戦い」、の後の時代なので、新羅が日本に朝貢するなんて有り得ないだろう。加えて、従来の巷説では、都の人々は、「天然痘が流行した原因は藤原四兄弟が長屋王を排除した祟り」、と噂したという事になっているが、作者がこの「祟り」には全く触れずに、藤原四兄弟の代りに新羅を元凶とした理由が皆目不明である。第一、伝染病の怖さや人間の業を語るならば、ワザワザ藤原四兄弟の時代にする必然性はなかっただろう。四兄弟の武智麻呂、房前(本作に名前だけ登場)、宇合及び麻呂の関係や政治的手腕の描写が皆無な点も奇異。即ち、時代設定を上手く活かしていないし、初めからその積りはなかったという印象を受けた。また、本作のラストで提示されている手法で天然痘のウィルスを退治出来たとは到底考えられない点も求心力の弱さを助長している。

対象時代の描写と医療行為とを組み合わせた歴史小説として飯嶋和一氏「出星前夜」や「狗賓童子の島」の重厚さ・骨太さと比較すると、本作は如何にも薄っぺらで安っぽい感が否めない。どんな時代を描いても、どんな題材を扱っても、結局、自身の抒情的世界に閉じ篭ってしまう作者の悪弊が出た駄作だと思った。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.14
(5pt)

生と死とは。

圧倒的に強靭な筆力で描かれている。
本書には渾身の力が注がれている。
天平時代を生きる人びとに直に教わった気分になる。
まさしく、ひとが生きている意味を教えられた。
凄惨な情景が怒涛のごとく次から次へと押し寄せてくる。
そこにはさまざまな形となって人間模様がうずまいている。
疫病の凄まじさはもとより、ひとの”業”が生々しく描かれている。
おぞましい姿があり、荒んでいくこころ。
疫病との戦いの日々であり、立ち上がるひとの姿がここにある。
読了し、感動のあまり、涙腺が弱くなる。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.13
(3pt)

妙に現代的過ぎないか?

奈良時代の医療ドラマ。珍しい素材を扱い、それなりに面白かった。しかし、まず奈良時代のイメージが浮かんでこない。平城京のきらびやかさを、地方の標準的な村や暮らしと対比させれば描けるのだろうが、それがないので唐突で、言葉が浮いている。光景とか人の服装とかがうまくイメージできないまま現代イメージがスライドしてきてしまうので、うまく物語に入っていけなかった。
それから、人物の心情変化も不自然で説明不足。悪漢役のみ生き生きしていた。奈良時代の権力闘争をめぐる陰謀が、メインの救命医療ドラマとうまく噛み合わなかった感じ。
最後に、時代に比して疫学知識が進みすぎな印象。当時はもっと、たたりとか天罰といった迷信が、庶民はもちろん一部官僚や医療従事者さえ支配していたはず。疫学的な対応が、すんなり関係者に受け入れられルところに違和感を覚えた。直木賞選考会でも、歴史的事実と違うところが指摘されたと聞いている。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.12
(4pt)

奈良時代の疫病蔓延と人間の生き様を描いた力作です

奈良時代、藤原不比等の息子で政権の重要ポストにいた藤原四兄弟が罹患し、次々と死んでいったことで有名な疫病(天然痘)の蔓延と、そこでの人間の生き様を描いています。著者の古代史の保有知識と医薬に関する探究心、そして人間心理への洞察が如何なく発揮された力作です。
 奈良の都での天然痘流行という歴史的大事件、凄惨な状況が、物凄い筆致で読む者の眼前に提示されます。その状況下で、冤罪に苦しみ恨みを抱いている医者、病人の命を救おうとする施薬院の医者、施薬院勤務から抜け出したいと思っている若い役人、民衆を扇動し暴動をおこす者などの心の闇や人間としての成長が描かれて、心に強く訴えてきます。
特に私の心を打った文は次の通りです。
「己のために行ったことはみな、己の命とともに消え失せる。じゃが、他人のためになしたことは、たとえ自らが死んでもその者とともにこの世に留まり、わしの生きた証となってくれよう。」
「疫病はこの都を愛憎の奔流のただなかに叩き込み、人間の醜い本性も、どうしようもない愚かさも、共に白日の下にさらけ出した。さりながらこの灼熱と狂奔の夏にあってこそ、人は誰かを救い、そのために闘い続けられるのだ。」
 本の最終章名は「慈雨」であり、疫病がやがて下火になっていくかもしれないという暗示がされています。しかし物語の主人公の一人である、冤罪に苦しみ恨みを抱いている医者の完全な心の解放までは書かれていません。著者の以前の作品『若冲』でも今回の『火定』でも感じたのですが、私はいつの日か著者の「完全なハッピーエンドの物語」を読みたいです。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.11
(5pt)

天平時代

面白い!
久しぶりに古本以外でほしくなった本です。
天平時代に入り込めます。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585
No.10
(5pt)

テーマは重いが、かなりの力作。読み応え充分!

数多い疫病の中で、天然痘は人間の力で根絶された。
しかし、かつては世界のあちこちで猛威を振るった。
日本でも何度も大流行した疫病だ。

本書の舞台は平安時代。
主人公は、初めあまり仕事にモチベーションを感じないでいたのだが、
天然痘が京で大流行し、懸命に対応するうちに変わっていく。
どうしようもできない人たちは、怪しげな神に頼る。世間も殺伐としてくる。

この地獄絵図を作者は真正面から見つめ、真摯に綴っていく。
そして、「生と死」という重いテーマを問いかけるのだ。
地獄を描きながら「希望」も感じさせてくれる、読み応えのある一冊である。
火定 Amazon書評・レビュー: 火定より
4569836585