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【町田康】
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ホサナの評価:
3.19/5点 レビュー 16件。 D ランク
Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点3.19pt
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。 未読の方はご注意ください
徒労感と幾許かの満足感
オモシロ部が有るから取っておきたい←買値1/4でも買い手居ないだろう←邪魔←イマイチ
冒頭、ドッグランを兼ねたバーベキューのさなか、突如として出現した光の柱に人や犬は焼き殺されるか、あるいは巨人化した女に扼殺される。ところが死んだことは「なかった」ことにされ、死んだはずの主人公も、もうバーベキューはこりごりだと自身の豪邸でのん気に蒸し寿司を食っている。50過ぎのこの男、親の遺産で愛犬とぬくぬく悠々自適な暮らしをしているらしい。
ここまで読んでわけがわからんと疲れてしまったら、やめてもよいと思う。「日本くるぶし」に正しいバーベキューをするよう命じられた男の奇天烈な彷徨は混乱を極め、登場人物の多くは白目を剥いて痙攣したり、30㎝くらいの奇妙な生き物になったり毱になったりするし、再び出現する光の柱によって国土は半ば消滅し、ひょっとこや毒虫で溢れかえるのだから。
町田康の奇想は短編だとキレがあり、読者は事態を把握できないままそのわからなさを楽しむということができるのだけども、さすがに700頁もの長編となると、読んでいるこっちも少しは説明をしてくれと苦しくなり、それは作者もわかっていて作者なりに説明をしてはくれる。だがたとえば、街中の雑居ビルが海に続いているのがなぜ部外者にバレないのかという理由については、扉の仕組みから長々と事細かに説明されるのだけど、なぜに雑居ビルが海に続いているのか、というそもそもの疑問に対しては、光柱の出現によって国土軸が歪められたで片付けられてしまう。本書が執着する対象と読者の関心が悲しくなるほどズレている。
「一見、無意味な言葉や会話や情景が連なっているように見えてそのなかには実は重要な意味が隠されている。それを発見するのが生きるということだ。それができないであてがい扶持で満足するならそれは奴隷の人生だ。」625頁
僕は本書を読みながらずっと意味を知りたかったのだけど、主人公は無意味の意味を求めているのかもしれない。無意味の意味はもちろん無意味なのだが、決して無価値とは言い切れないのかもしれず、僕はそこにはっとなり、本書を読んでよかったのかな、と思うことにした。