ゴランノスポン
評判
ゴランノスポンの評価:
3.92/5点 レビュー 13件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21〜26 2/2ページ
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ゴランノスポンの評価:
3.92/5点 レビュー 13件。 C ランク
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町田さんはこんな作品も書くのだなあ、と発見した気になったのが冒頭収録の「楠木正成」、三篇目の「一般の魔力」、六篇目の「末摘花」の三篇だ。
「楠木正成」に関しては先人たちが文字として残した〈楠木正成〉を町田流にリライトしている、という点で、こういうものも書くのだなあ、と発見した気になった。具体的には、『広辞苑』や「『日本外史(上)』頼山陽著、頼成一、頼惟勤訳、岩波文庫」を参照したことが窺える。はじめは遠くから眺めていたものが、いつの間にか、……。
三篇目の「一般の魔力」は、あれ? と思うほど、小説小説している、というのか、まとまりすぎている、というのか、町田さんらしさ、というものがあるとしたら、この作品からはそれが薄れているような印象を受けた。そんな点が私に町田さんはこんな作品も書くのだな、と発見した気にさせた。
私は人からどうも、苦手なタイプ、と思われているらしいけれども、私はこの作品に登場する薄田併義という人のような人は、苦手だ。駐車場での一幕や、売り場の通路での一幕、さて精算だというレジの列での一幕、……こんな人嫌だな、と私は思った。
ところで併義はこんなことを言っているが、……
現実と書いたものとは違うってだけだよ。しょせん、書いたものは全部、ブンガクってことだよ。
書かれたものが全部〈ブンガク〉であるならば、先人たちが文字として残した歴史、と呼ばれているものもまた、〈ブンガク〉であるかもしれない。そうであるならば……?
「末摘花」に関しては、私は原典のほうは未読なのだけれども、『源氏物語』の一節をリライトしたものらしく、そういう点で、こういうものも町田さんは書くのだなあ、と発見した気になった。〈末摘花〉って、なんのこっちゃ? って、さっぱりのまま、読んだのだけれども、知らなかったので、かえって楽しめた。人の心を暗くさせるマイナスの事象も、機知を利かせた言葉によって、明るい事象へ転換することが出来る。言葉の持つ、不思議な力、その一端を垣間見た気がした。〈垣間見〉って、なんか、ストーカーっぽくなってしまった。
ほか、五篇目収録「尻の泉」は、現代版町田版「人間失格」、という印象を受けた。どうでもいいけど、二篇目収録にして表題作「ゴランノスポン」に出てくる「ポポポ呪師」って、『宿屋めぐり』にも出てたよなあ……。
はてさて、私の魔力って、いったい?