霧越邸殺人事件

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評判

霧越邸殺人事件の評価:

3.79/5点 レビュー 76件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.79pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全109件 61〜80 4/6ページ
No.49
(5pt)

新本格の中で頭一つ抜け出た作品

作り物めいている設定は、新本格と呼ばれる人たちの特長でしょうか?
本作もひねりすぎた事件の真相も含めて、かなり頭の中で作り上げられた感じがします。
しかし、本作が優れているのは、幻想味を強調することで、人工的な色合いに別な意味を持たせて、かえって小説の長所として取り込んでしまった点にあると思います。
類書に比べて、頭一つ抜け出ている感があります。

霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409
No.48
(5pt)

綾辻行人最高傑作の1つ。

本書「霧越邸殺人事件」は綾辻行人さんの代表作であり、最高傑作の1つであると言われています。
著者曰く、「"本格ミステリ"への想いをすべて封じ込めた作品」だそうです。

本作は「吹雪の山荘を偶然訪れた小劇団の一行が連続殺人に巻き込まれて・・・」といった内容です。
殺人事件に関しては綾辻さんにしてはおとなし目です。騙されるけど、言われてみれば普通だなと。
そして、殺人事件とは別に奇妙な現象も起きていきます。
こちらの謎は明かされないまま終わります。そのおかげか読み終わった後の余韻が尋常じゃないです。
舞台となる霧越邸、そして登場人物も魅力的です。
ただ、作中頻繁に出てくる様々な薀蓄は読んでて正直疲れます。
著者曰く、「人物が書けてない。」そうですが、確かに登場人物達は他の作品ではしないようなことをしていながら、やりそうなことはやってませんし。他の方のレビューで「緊張感が無い」と書いてますがそれもそういうことでしょうね。

一言で言ってしまえば、「ミステリとしては佳作、読み物としては名作」ですかね。

最後に、
綾辻行人の最高傑作の看板に偽りなしでした。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.47
(5pt)

綾辻行人最高傑作の1つ。

本書「霧越邸殺人事件」は綾辻行人さんの代表作であり、最高傑作の1つであると言われています。
著者曰く、「"本格ミステリ"への想いをすべて封じ込めた作品」だそうです。

本作は「吹雪の山荘を偶然訪れた小劇団の一行が連続殺人に巻き込まれて・・・」といった内容です。
殺人事件に関しては綾辻さんにしてはおとなし目です。騙されるけど、言われてみれば普通だなと。
そして、殺人事件とは別に奇妙な現象も起きていきます。
こちらの謎は明かされないまま終わります。そのおかげか読み終わった後の余韻が尋常じゃないです。
舞台となる霧越邸、そして登場人物も魅力的です。
ただ、作中頻繁に出てくる様々な薀蓄は読んでて正直疲れます。
著者曰く、「人物が書けてない。」そうですが、確かに登場人物達は他の作品ではしないようなことをしていながら、やりそうなことはやってませんし。他の方のレビューで「緊張感が無い」と書いてますがそれもそういうことでしょうね。

一言で言ってしまえば、「ミステリとしては佳作、読み物としては名作」ですかね。

最後に、
綾辻行人の最高傑作の看板に偽りなしでした。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.46
(5pt)

綾辻行人最高傑作の1つ。

本書「霧越邸殺人事件」は綾辻行人さんの代表作であり、最高傑作の1つであると言われています。
著者曰く、「"本格ミステリ"への想いをすべて封じ込めた作品」だそうです。

本作は「吹雪の山荘を偶然訪れた小劇団の一行が連続殺人に巻き込まれて・・・」といった内容です。
殺人事件に関しては綾辻さんにしてはおとなし目です。騙されるけど、言われてみれば普通だなと。
そして、殺人事件とは別に奇妙な現象も起きていきます。
こちらの謎は明かされないまま終わります。そのおかげか読み終わった後の余韻が尋常じゃないです。
舞台となる霧越邸、そして登場人物も魅力的です。
ただ、作中頻繁に出てくる様々な薀蓄は読んでて正直疲れます。
著者曰く、「人物が書けてない。」そうですが、確かに登場人物達は他の作品ではしないようなことをしていながら、やりそうなことはやってませんし。他の方のレビューで「緊張感が無い」と書いてますがそれもそういうことでしょうね。

一言で言ってしまえば、「ミステリとしては佳作、読み物としては名作」ですかね。

最後に、
綾辻行人の最高傑作の看板に偽りなしでした。
霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409
No.45
(5pt)

なるほど外伝。作者の館シリーズとは異なる到達点。

【あらすじ】
猛吹雪に遭遇した劇団「暗色天幕」。彼らは吹雪をしのぐ為に、不思議な館「霧越低」で吹雪が空くのを待つのだが、曲者ぞろいの住人たちに疎まれる中、次々に殺人が起きていく。
恐れ戦く劇団メンバーだったが、その館には真犯人ですら制しがたい「館」の意志が巡っていた……

【感想】
作者は「十角館の殺人」をはじめとする館シリーズの作者であるが、本作品は館シリーズの狂言回し的な存在である島田潔も中村青司も登場しないノン・シリーズであるが、その存在感から館シリーズの外伝的作品と位置付けられている。

古き良き古典本格ミステリを愛する作者らしい、外連味たっぷりの舞台設定、分けありの登場人物による人間ドラマ、意外な結末に彩られた内容は今までの館シリーズより遥かに鮮烈に示されている。

何より、本書を傑作たらしめているのは「館」というオブジェクトの存在感である。
単なる建造物である館であり、本編のストーリーや推理に影響を与える事は無いが、まるで生き物のようにその中に居る住人達に干渉し続ける姿は後の作者の幻想小説風味の作品群に通じるモノが有る。
非常に広い意味でのメタ・フィクションともいえ、作品全体を覆う超常の力が作品全体になんともいえない独特の雰囲気を醸し出している。

正直な所、その辺は自分の好みとは異なりますが傑作である事には違いないです。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.44
(5pt)

なるほど外伝。作者の館シリーズとは異なる到達点。

【あらすじ】
猛吹雪に遭遇した劇団「暗色天幕」。彼らは吹雪をしのぐ為に、不思議な館「霧越低」で吹雪が空くのを待つのだが、曲者ぞろいの住人たちに疎まれる中、次々に殺人が起きていく。
恐れ戦く劇団メンバーだったが、その館には真犯人ですら制しがたい「館」の意志が巡っていた……

【感想】
作者は「十角館の殺人」をはじめとする館シリーズの作者であるが、本作品は館シリーズの狂言回し的な存在である島田潔も中村青司も登場しないノン・シリーズであるが、その存在感から館シリーズの外伝的作品と位置付けられている。

古き良き古典本格ミステリを愛する作者らしい、外連味たっぷりの舞台設定、分けありの登場人物による人間ドラマ、意外な結末に彩られた内容は今までの館シリーズより遥かに鮮烈に示されている。

何より、本書を傑作たらしめているのは「館」というオブジェクトの存在感である。
単なる建造物である館であり、本編のストーリーや推理に影響を与える事は無いが、まるで生き物のようにその中に居る住人達に干渉し続ける姿は後の作者の幻想小説風味の作品群に通じるモノが有る。
非常に広い意味でのメタ・フィクションともいえ、作品全体を覆う超常の力が作品全体になんともいえない独特の雰囲気を醸し出している。

正直な所、その辺は自分の好みとは異なりますが傑作である事には違いないです。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.43
(5pt)

なるほど外伝。作者の館シリーズとは異なる到達点。

【あらすじ】
猛吹雪に遭遇した劇団「暗色天幕」。彼らは吹雪をしのぐ為に、不思議な館「霧越低」で吹雪が空くのを待つのだが、曲者ぞろいの住人たちに疎まれる中、次々に殺人が起きていく。
恐れ戦く劇団メンバーだったが、その館には真犯人ですら制しがたい「館」の意志が巡っていた……

【感想】
作者は「十角館の殺人」をはじめとする館シリーズの作者であるが、本作品は館シリーズの狂言回し的な存在である島田潔も中村青司も登場しないノン・シリーズであるが、その存在感から館シリーズの外伝的作品と位置付けられている。

古き良き古典本格ミステリを愛する作者らしい、外連味たっぷりの舞台設定、分けありの登場人物による人間ドラマ、意外な結末に彩られた内容は今までの館シリーズより遥かに鮮烈に示されている。

何より、本書を傑作たらしめているのは「館」というオブジェクトの存在感である。
単なる建造物である館であり、本編のストーリーや推理に影響を与える事は無いが、まるで生き物のようにその中に居る住人達に干渉し続ける姿は後の作者の幻想小説風味の作品群に通じるモノが有る。
非常に広い意味でのメタ・フィクションともいえ、作品全体を覆う超常の力が作品全体になんともいえない独特の雰囲気を醸し出している。

正直な所、その辺は自分の好みとは異なりますが傑作である事には違いないです。
霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409
No.42
(5pt)

異変と殺人が交叉する。吹雪の山荘で装飾殺人が開幕した

物語は、四年前の連続殺人事件を回想する形で始まる。
槍中率いる劇団「暗色天幕」は、猛吹雪の中山荘にたどり着いた。
吹雪を避けるため屋敷を訪れていた開業医。
訪問者に無愛想に接する屋敷の住人。
殺人事件は、ごく一般的なミステリー小説ばりに始まった。
探偵役を任された槍中は、持ち前の考察力で犯人へと迫る。
が、普通のミステリーと違うのは、屋敷の中で怪現象が起こること。
訪問者の未来を映す鏡ともいわれ、さらに形態形成上の理論とも取れる屋敷の異変。
登場人物達の性格や哲学も個性的で面白い。
それが、読んでいる方を錯乱させる要素でもある。
ミステリーの基本を押さえたうえで、じわりじわりと進む説明不可能な現象を書いた綾辻流の推理小説。
単調に物語が進んで、犯人を探し出すだけのミステリに飽きた方にお勧め。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.41
(5pt)

異変と殺人が交叉する。吹雪の山荘で装飾殺人が開幕した

物語は、四年前の連続殺人事件を回想する形で始まる。
槍中率いる劇団「暗色天幕」は、猛吹雪の中山荘にたどり着いた。
吹雪を避けるため屋敷を訪れていた開業医。
訪問者に無愛想に接する屋敷の住人。
殺人事件は、ごく一般的なミステリー小説ばりに始まった。
探偵役を任された槍中は、持ち前の考察力で犯人へと迫る。
が、普通のミステリーと違うのは、屋敷の中で怪現象が起こること。
訪問者の未来を映す鏡ともいわれ、さらに形態形成上の理論とも取れる屋敷の異変。
登場人物達の性格や哲学も個性的で面白い。
それが、読んでいる方を錯乱させる要素でもある。
ミステリーの基本を押さえたうえで、じわりじわりと進む説明不可能な現象を書いた綾辻流の推理小説。
単調に物語が進んで、犯人を探し出すだけのミステリに飽きた方にお勧め。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.40
(5pt)

異変と殺人が交叉する。吹雪の山荘で装飾殺人が開幕した

物語は、四年前の連続殺人事件を回想する形で始まる。
槍中率いる劇団「暗色天幕」は、猛吹雪の中山荘にたどり着いた。
吹雪を避けるため屋敷を訪れていた開業医。
訪問者に無愛想に接する屋敷の住人。
殺人事件は、ごく一般的なミステリー小説ばりに始まった。
探偵役を任された槍中は、持ち前の考察力で犯人へと迫る。
が、普通のミステリーと違うのは、屋敷の中で怪現象が起こること。
訪問者の未来を映す鏡ともいわれ、さらに形態形成上の理論とも取れる屋敷の異変。
登場人物達の性格や哲学も個性的で面白い。
それが、読んでいる方を錯乱させる要素でもある。
ミステリーの基本を押さえたうえで、じわりじわりと進む説明不可能な現象を書いた綾辻流の推理小説。
単調に物語が進んで、犯人を探し出すだけのミステリに飽きた方にお勧め。
霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409
No.39
(4pt)

幻想世界が広がる

この小説においての真犯人の示し方は、クイーンの「エジプト十字架の謎」と同様。決定的なヒントが読者にあからさまに提示されるが、坂口安吾の「不連続殺人事件」と同様に、小説世界の異常な雰囲気(幻想的な恐怖世界)が見事にそれを覆い隠す。読後も霧越邸の不思議な余韻がいつまでも残り、作者のベスト作品と言えるだろう。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.38
(4pt)

幻想世界が広がる

この小説においての真犯人の示し方は、クイーンの「エジプト十字架の謎」と同様。決定的なヒントが読者にあからさまに提示されるが、坂口安吾の「不連続殺人事件」と同様に、小説世界の異常な雰囲気(幻想的な恐怖世界)が見事にそれを覆い隠す。読後も霧越邸の不思議な余韻がいつまでも残り、作者のベスト作品と言えるだろう。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.37
(5pt)

皆さんがいわれる 本格かどうか?なんて僕にはどうでもいいんですよね 大切なのは面白いかどうか?じゃないの?。ただアラを探して何になるんだ?そんなつまらない読み方しか出来ない人間は哀れだよ本の楽しみ方が分かってないなって感じ綾辻さんの作品には美がある ミステリーとしても申し分ないし現実と幻想の狭間に漂っているような世界観が大好きです 館を想像するのがとても楽しいこんな館があれば行ってみたいなって、いつも思う今作の館も最高だった物語が終わってしまうのが悲しいと思えるくらい。買って良かった!! ('∀`)
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.36
(5pt)

皆さんがいわれる 本格かどうか?なんて僕にはどうでもいいんですよね 大切なのは面白いかどうか?じゃないの?。ただアラを探して何になるんだ?そんなつまらない読み方しか出来ない人間は哀れだよ本の楽しみ方が分かってないなって感じ綾辻さんの作品には美がある ミステリーとしても申し分ないし現実と幻想の狭間に漂っているような世界観が大好きです 館を想像するのがとても楽しいこんな館があれば行ってみたいなって、いつも思う今作の館も最高だった物語が終わってしまうのが悲しいと思えるくらい。買って良かった!! ('∀`)
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.35
(5pt)

眩惑させられる、もう一つの「館」

遭難者達が迷いこんだ豪雪に閉ざされた洋館。そこで彼らを襲う狂気の連続見立て殺人。最早ミステリではお定まりの図式なのだが、これが綾辻行人の筆致にかかれば一転、壮美なファンタジックサスペンスに変貌する。 事件の発端からその終結まで、その全てを暗示した麗しき「祈りの邸」を舞台に、「幕間」を挟みながら劇団員達の死を描く、芝居がかった構成。それを飾る、アールヌーボーの意匠の調度、北原白秋や西條八十の詩。 陰惨な血みどろの殺戮劇にもかかわらず、高雅とも思える静櫃な物語…などと感じてしまうのは、この小説の犯人へのシンパシーでは、無論ない。それはひとえに、極限状況でのエロスとタナトスを問うた著者の才気に感服して、である。 「十角館」以来ご多分に漏れず、愕然とするどんでん返しで予想を裏切ってくれる綾辻作品の中にあっても、「霧越邸」のラストの疾走感は圧巻だ。願わくは、一人でも多くのミステリフリークが、この、中村青司の手に成らない「館」を探訪する為に、本書を手にされんことを…。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.34
(5pt)

眩惑させられる、もう一つの「館」

遭難者達が迷いこんだ豪雪に閉ざされた洋館。そこで彼らを襲う狂気の連続見立て殺人。最早ミステリではお定まりの図式なのだが、これが綾辻行人の筆致にかかれば一転、壮美なファンタジックサスペンスに変貌する。 事件の発端からその終結まで、その全てを暗示した麗しき「祈りの邸」を舞台に、「幕間」を挟みながら劇団員達の死を描く、芝居がかった構成。それを飾る、アールヌーボーの意匠の調度、北原白秋や西條八十の詩。 陰惨な血みどろの殺戮劇にもかかわらず、高雅とも思える静櫃な物語…などと感じてしまうのは、この小説の犯人へのシンパシーでは、無論ない。それはひとえに、極限状況でのエロスとタナトスを問うた著者の才気に感服して、である。 「十角館」以来ご多分に漏れず、愕然とするどんでん返しで予想を裏切ってくれる綾辻作品の中にあっても、「霧越邸」のラストの疾走感は圧巻だ。願わくは、一人でも多くのミステリフリークが、この、中村青司の手に成らない「館」を探訪する為に、本書を手にされんことを…。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.33
(5pt)

カバー装画は奥さん。

もうひとつの「館」シリーズ(続編出てないけど)ともいうべき、綾辻さんの代表的長編作品。
時期を近くして(翌年だったかな…)刊行された『時計館の殺人』と並ぶ他の追随を許さぬ完成度と、白眉ともいえるその妖しく美しい仕上がりは、全綾辻作品の中でも一際異彩を放っております。
で。
この作品が上梓された時、ファンが戸惑ったのがラストのオチのつけ方。
当時綾辻さんはファンにとって、所謂「新本格」の代表選手《フラッシュポイント》にして、「本格・正統派」の系譜を真っ当に継いで行くであろう、というか継いでくれている希望の星だった訳で、
まあこれは現在でも基本的には変わらない世評ではあるのでしょうが、
つまり、揺るがぬ鉄の掟であった筈の「破綻のない論理的帰結」を、最後に少しずらしてみせた本作の結末は、一体どう落とし所を見付けたものか、判断を保留したファンの人も多かったというか。
ですが。
今思えば、実は非常に綾辻さんらしかった訳で。
『殺人鬼』なんかもそういう事だと思いますが。
念の為申し添えておくと、本格ミステリとしての構成力、リーダビリティでは、綾辻作品中最高峰に位置する逸品ですので、「変格」はあんまり…という方にも無問題。
欲求はこれでもかと満たされます(筈)。
「ミステリ」作家・綾辻行人、渾身の傑作。是非どうぞ。
霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409
No.32
(5pt)

カバー装画は奥さん。

もうひとつの「館」シリーズ(続編出てないけど)ともいうべき、綾辻さんの代表的長編作品。
時期を近くして(翌年だったかな…)刊行された『時計館の殺人』と並ぶ他の追随を許さぬ完成度と、白眉ともいえるその妖しく美しい仕上がりは、全綾辻作品の中でも一際異彩を放っております。
で。
この作品が上梓された時、ファンが戸惑ったのがラストのオチのつけ方。
当時綾辻さんはファンにとって、所謂「新本格」の代表選手《フラッシュポイント》にして、「本格・正統派」の系譜を真っ当に継いで行くであろう、というか継いでくれている希望の星だった訳で、
まあこれは現在でも基本的には変わらない世評ではあるのでしょうが、
つまり、揺るがぬ鉄の掟であった筈の「破綻のない論理的帰結」を、最後に少しずらしてみせた本作の結末は、一体どう落とし所を見付けたものか、判断を保留したファンの人も多かったというか。
ですが。
今思えば、実は非常に綾辻さんらしかった訳で。
『殺人鬼』なんかもそういう事だと思いますが。
念の為申し添えておくと、本格ミステリとしての構成力、リーダビリティでは、綾辻作品中最高峰に位置する逸品ですので、「変格」はあんまり…という方にも無問題。
欲求はこれでもかと満たされます(筈)。
「ミステリ」作家・綾辻行人、渾身の傑作。是非どうぞ。
霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮ミステリー倶楽部)より
4106027216
No.31
(5pt)

カバー装画は奥さん。

もうひとつの「館」シリーズ(続編出てないけど)ともいうべき、綾辻さんの代表的長編作品。
時期を近くして(翌年だったかな…)刊行された『時計館の殺人』と並ぶ他の追随を許さぬ完成度と、白眉ともいえるその妖しく美しい仕上がりは、全綾辻作品の中でも一際異彩を放っております。
で。
この作品が上梓された時、ファンが戸惑ったのがラストのオチのつけ方。
当時綾辻さんはファンにとって、所謂「新本格」の代表選手《フラッシュポイント》にして、「本格・正統派」の系譜を真っ当に継いで行くであろう、というか継いでくれている希望の星だった訳で、
まあこれは現在でも基本的には変わらない世評ではあるのでしょうが、
つまり、揺るがぬ鉄の掟であった筈の「破綻のない論理的帰結」を、最後に少しずらしてみせた本作の結末は、一体どう落とし所を見付けたものか、判断を保留したファンの人も多かったというか。
ですが。
今思えば、実は非常に綾辻さんらしかった訳で。
『殺人鬼』なんかもそういう事だと思いますが。
念の為申し添えておくと、本格ミステリとしての構成力、リーダビリティでは、綾辻作品中最高峰に位置する逸品ですので、「変格」はあんまり…という方にも無問題。
欲求はこれでもかと満たされます(筈)。
「ミステリ」作家・綾辻行人、渾身の傑作。是非どうぞ。
霧越邸殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (新潮文庫)より
4101386110
No.30
(5pt)

幻想推理の骨頂!

綾辻行人の作品は本当に描写が巧い。
『十角館』に始まった本格推理群には「人間が書けていない」との声も多く上がるが、それも一種の持ち味ではないかとうちはこの小説を見て思った。それに、この『霧越邸』には殆ど必要ないように思う。美しい『霧越湖』や『霧越邸』の描写。お得意のどんでん返し。深い謎掛け……。それらを総じてこの作品が出来上がっている訳で、幻想小説としても推理小説としてもそこそこの線をいっていた。
ただ、余韻をオブラートに包みすぎて「結局何がしたかったんだ?」と疑問に思う人も多かれ少なかれいると思う。なので、そういった面からもこれは推理小説としての身構えで読むべきではないだろう。
物語が終えても尚不可解な暗示やあやふやな動機……それらが通るのも、一概に『霧越邸』だからだと思う。
純然たる『本格』を読みたい人にはあまりお勧めはしない。漠然とした美しい韻に浸りたい人にお勧めする。
霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル) Amazon書評・レビュー: 霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)より
4396207409