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片想い
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片想いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全108件 61~80 4/6ページ
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性同一障害が今ほど取りあげられていない頃に書かれたそうですが、不自然な記述はなく (ちなみに一般的な、自閉症を取り扱ったものには間違っていたことが書かれていることが多いのが現状です) 人間の男女の性についての描写、メビウスの輪、グラデーションなど秀逸。 主人公の妻の描写に、作者がどこかで抱いていると思われる、「女は感情的な生き物だ」というステレオタイプな考えが伺えるのは、皮肉というべきか。 夫婦喧嘩のときはイライラしました。 | ||||
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性同一性障害という最近話題になっているテーマをとりあげつつ、それにサスペンスがうまく絡めてあっておもしろかった。事件の進展についても、犯人側から確信に迫ろうとする哲郎と、新聞記者の立場から真実を追究する早田の駆け引きが見事で読み応えがあった。 | ||||
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うーーん…… 片想いって深いす。うなりましたーー。 | ||||
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僕にとってはいつも頭の体操になる。 彼の小説の主人公は、いつも何気ない現実の中で、 突然、普段みすごしてた社会の「ひだ」に直面する。 いつも裏側にあったシワみたいな、モノかなあ…。 てっきり三面記事や他人ゴトと思ってたそのシワが、 まさか自分の表の人生とつながるとは…。 読書を通じ、その主人公のレア経験を追体験すると、 たいてい僕は固定観念を覆される。これが気持ちイイ! 毎度ち密なエピソードだ。夫婦ゲンカがリアルで没入できた。 食器棚のティーカップかあ…共働きって大変だね。 毎度トリビアねたが楽しい。女子スポーツの検査など 時事ネタのおかげで、より具体的に考える事ができた。 グラデーションという表現が印象に残った。 僕のグラデーションは、どの当りかなあ…と。 PS●ジェンダーの生の声が聴きたければ→ちくま『よのなかのルール』338Pへ ただ社会や科学が進むにつれ、生じる乖離が恐くなるね。 人間としての可能性と動物としての本能とは、相反するものなのか…。 僕は所与の条件で精一杯ですね。 | ||||
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とても面白かった。読んでいて他の東野作品の要素がたくさん使われている印象が強かった。 解説にも書いてあった、「妻と娘」が「男と女」に変わっているという点で「秘密」、途中行方不明になった美月を探していたところは「時生」、「性同一性障害」という社会問題を題材にしている点で「天空の蜂」。最初に犯行を告白している点で「レイクサイド」、壮大な計画が動いていた点では「宿命」「変身」「分身」に似ていた。裏面に書いてある、「十年という歳月はかつての仲間を、そして自分を変えてしまったのだろうか」という点では、作者は違うが、重松清の「トワイライト」を連想させる。そして、少し無理矢理かもしれないが、男と女の心の間で揺れ動く美月を見ていると、恩田陸の「夜のピクニック」を思わせる。 「性同一障害」について深く考えさせられたので、多くの人に読んでほしい。「3年B組金八先生」第6シリーズを見て、「性同一障害」に関心を持った人なら共感してもらえる作品だと思うので、そういう人にはぜひ読んでもらいたい。 | ||||
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これは私の中では東野作品で一、二を争う小説でした。 面白かったという意味でです。 すごく長編で、これだけのものをよく書けたなというのもあるし、よく調べてあるし、性同一性障害について読者に考えさせる力もあるし、ミステリーとしても最後まで息が抜けない感じで、文句のつけどころがなかったです。 | ||||
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素晴らしい本だと思う。 男と女、陽と陰、善と悪。 一見、全く違うものであり対比しているものも、実は表裏一体、 それは「メビウスの輪のごとく」である。 東野圭吾で一番好きなのはこれです。 迷っている方はぜひよんでほしい!! この本で人生ちょっと変わったな〜 | ||||
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前半はアメフト部のエピソードなどが安っぽいし 物語自体もイマイチで東野さんらしくないなあ、 と思っていたのですが、 中盤から一気に引き込まれます。 アメフトのエピソードにしても最終的に上手く絡んできますし、 社会的メッセージも素晴らしいし、流石は東野さんです。 本当に東野さんの作品には無駄な部分がありません。 | ||||
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「血液型4つで性格を分けるのなんておかしい!」と言う人はたくさんいても、 男女の2分類に疑問を投げかける人は多くはない。 男女の違いとは何か? そもそも「男・女」という概念は正しいのか? あなたにとって男女とは、 コインの表裏ですか? 北極と南極ですか? 読んで、考えてみてはいかがでしょうか。 | ||||
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東野圭吾の本を、読んでみたかった。 お勧めの作家でよく目にする作家さんだったから。 読み終わって、すごいって感心した。 こんな長編を、きちんと書くってことがすごい。 緻密な構成、絡み合った人間関係。 最初のほうに出てきた伏線が最後で明らかになる。 そこに持ってくまでの展開。 中盤に差し掛かったところで新たな展開。 どれもすごいとおもう。 私的には2時間のサスペンス劇場を見てる気分だったけど。 性同一性障害・・・ すごく難しい話だと思った。 「受け入れられたいという我々の思いは、 たぶんこれからも伝わらない。 片想いはこれからも続くでしょう。」 ちょうど、中間あたりで出てくる科白。 きっと、苦しんでいる人はたくさんいるんだろうなと思った。 ハードカバーでもこんなに分厚いんだから文庫本にしたら・・・ それでも、最後まで飽きずにあっという間に読んでしまった。 後半に差し掛かったとこで 主人公が15分か20分の間に人の部屋の中からあるものを探さなきゃいけない場面がある。 部屋の持ち主が帰ってくるまで15〜20分ってこと。 気がついたら、こっちまで焦って急いで読んでた。 そして、何も私まで急いで読むことないって気がついて戻ってまた読み直した。 それくらい、話の中に入ってた。 | ||||
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題名の「片想い」からは想像もできない壮大なミステリーである。 女性,男性とは何だろう?厳密に分けなければならないものだろうか? 女性は男性を,男性は女性をと愛するものを性別で選らばなくても良いのではないか? 自分の思うままに、惹かれるがままに愛すことができ、世間に受け入れられる事はないのか? 精神と肉体が違う性を持つ者、肉体が2つの性を持つ者、同性に引かれる者など 世間一般で言われる普通の人とは違う世界に属するこのような人たちは当然ながら苦悩する。 大多数から外れるこのような人を受け入れるような価値観はまだこの世界にはないのだから。 だから、これらの人は目立たぬように、ばれないように隠し、隠れなくてはならない。 たとえ、どんなに大きな事件、事故が起きたとしても。 人がもって生まれたものを差別してはいけない。もって生まれてこないことを差別しても いけない。個人を、あるがままの個を尊重しなくてはならないとは思う。 しかし、それが自分にふりかかったとしても受け入れる事はできるだろうか? 自分の我子にふりかかったとして受け入れる事はできるだろうか? 自分の愛する子供が「私の愛する人です」とこのような人を連れてきて、 受け入れることができるだろうか? あるがままを受け入れ尊重することが愛の一歩だと思う。 もし友人なら人間性での付き合いなのであるがままを受け入れることはできる。 しかし愛する我子だからこそ、我子のそんなつらい現実は受け入れられないのだ。 愛とは何なのだろう。 上手くいってた夫婦もすれ違い生活で破綻することもある。 愛とは何なのだろう。 そんな葛藤をかかえてしまう1冊である。 | ||||
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生まれは変えようがないといいますがその通りですね。今現在いきなりスカートを履きなさいと言われて素直に履ける訳がないですね。それをずっとずっと我慢する気持ち、そして何よりほかの人に相談することが出来る内容ではない、もし言ってしまえばよくて大変だねぇー。と信じてもらえずに聞き流してくれる、悪ければ二度と話してもらえない、そして周りの人間にもドンドン広がっていく、そんな世界で強くまっすぐに生きる。この世の中はやはり平等とはいえないのですね、そう心に強く思いました。 | ||||
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変わった観点で書かれている作品でした。 男女という境目はどこにあるのか、生まれ持った 染色体なのか、体的にも心でも簡単に割り切れない 人がいることに作品を読んで感じました。 いろいろな先入観、あたりまえのことを改めて考え て直してみる必要があることが、わかります。 | ||||
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大学時代のアメフト部同窓会の日に、かつての女子マネージャーから人を殺したという告白をうけた主人公。 男の姿をした彼女は、学生時代からずっと性同一性障害の苦しみを抱えていたという・・・。 思い出というのは、自分の頭の中だけで何度も記憶の出し入れをしているうちに、 多少の脚色を加えつつ、都合のいい感情が主体となった“別物”に変化するものなのかもしれない。 納まるところにおさまったはずの思い出。 出来事はとっくに時効を迎えているはずが、いざ 当時の隠された気持ちを告白されると、 心の置き場所に戸惑ってしまうことがある。 お互いの間に存在する情愛はなかなか風化できないからだ。 職業や性別、社会的地位など当時と大きく環境が変わったとしても、 人は深い愛情を持ち続けていけるものなのだろうか・・・・心の核にふれる内容です。 | ||||
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性同一性障害に焦点をあてた作品。 もって生まれた生物学的な性と心が感じる性が異なる人々がどう生きていくか、周りの人々はそれをどうとらえるか。 そんなことを問いかけている。 おそらく少数派である彼らを、「障害」として特別視してしまう社会構造を変えていかなければならないと書かれているけど、実際そのような人たちが周りにいない(あるいは表に出していない?)のでなかなか現実問題として捉えることができないけれど、考えていかなければいけないことではある。 | ||||
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帝都大アメリカンフットボール部でQBだった哲朗は、久しぶりに再会した女子マネージャーの日浦美月からある秘密を告白される。その後、チームメートを巻き込みながら事件は進んでいく。 極上のミステリーだと思います。 一気に読めます。というか、読んでしまわないと気が済みません。金曜日の夜に読み始めることをお薦めします。 トランスジェンダー×アメリカンフットボール という一風変わった組み合わせがテーマだ。 トランスジェンダー:よく練り込まれた内容だと思います。私自身とても勉強になった。主人公の哲朗よりかは理解できているつもり。 アメリカンフットボール:ポジションとキャラクターを絡めながら話が展開されていく。フットボール経験者ならほくそ笑むシーンが多いだろう。東野圭吾自身アメリカンフットボールの熱烈なファンらしい。敢えて難を挙げるとすれば花形ポジションだけが扱われている点。OLの変則的なアサイメントを実行できるようなユニットとして有機的な動きができたときのカタリシスが描かれていない。OLはインテリジェンスなポジションだ! | ||||
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昔の仲間がいて、付き合った人がいて、いつまでも心の隅で思っている人がいて。そんな青春送りたかったです。性同一障害という重いテーマはあるにせよ、大好きな人はいつまでも大切にしたいという気持ちは男も女も変わらないのでは? | ||||
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この片想いという作品は元アメフト部のマネージャーでジェンダー問題に悩む美月と もう一人のマネージャーだった理沙子との夫婦問題に悩む元スタープレイヤーのQBこと哲郎 そして学生時代に美月と付き合ったことがあり、今は資産家の娘婿である中尾 の3つの家族の物語だと私は解釈しています。 今年大ブレイクされた東野さんは離婚されていますが、 1.氏のその経験 2.時折みせる社会的なテーマへの挑戦というかそのテーマを深堀りした氏なりの読者へのメッセージ 3.ストーリーテラーとしての緻密な複線が絡み合う物語の上手さ 4.学生時代のアーチェリー部主将の経験 が見事に折り重ねられて生まれた超一級の小説です。 3つの家族のメンバはそれぞれに悩みを抱えながら、そして自分の信じた・選んだ道を進み やがてそれぞれある終点へと辿り着きます。 そこはまた各人の新たな人生の出発点でもあります。 最後まで読み終えた時、この小説が伝えるメッセージの感じ方は 読む人の人生経験やその時の心の状態で大きく変わるでしょう。 私は2回目に読んだ時は前回に比べて、前向きなメッセージを強く感じました。 かの村上春樹氏は優れた小説とは、読む人の年齢・性別・時代の変化に多面的に対応できる要素を備えていて、 いつまでも陳腐化しないことだと言いましたが、この片想いという作品は正にそんな作品です。 | ||||
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「片想い」というタイトルから、私はこれまで同氏が発表した「同級生」「放課後」と同じ学園推理小説を想像していたが、内容はそれらとは全く違い、「性同一障害」の問題を取り上げた「社会派ミステリー」である。 「片想い」の意味も、これまでに誰もが経験したことのある、いわゆる一般的な「片想い」ではない。男、女両方の心を持った人間(中性とでもいうべきか)の複雑な想いのことである。 前述したような先入観で読み始めたのですが、今回もいつものように東野氏にはいい意味で期待を裏切られて満足しています。 | ||||
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実はこの作者、相当のロマンティストではないかと思う。 それを苦みばしった描写で表現することが多いのだが、本作もそのひとつ。 セックスジェンダーについて考えさせられるけれど、それは本作の眼目ではないのかもしれない。 ラストまで決まっていて、美しい余韻がある、すばらしい作品。 けっしてキワモノではないです。 そう思って躊躇している方、ぜひご一読を。 | ||||
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