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片想い



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【この小説が収録されている参考書籍】
片想い
片想い (文春文庫)

片想いの評価: 3.97/5点 レビュー 148件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.97pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 21~31 2/2ページ
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No.11:
(3pt)

東野作品としてはコクがないかも

作者は学生時代の友情の行方を書きたかったのだろう。それをあぶり出すために、時間経過(各々が社会に出て家庭を持つ)と性の問題を扱ったのだと思う。こういう話の組み立て方は上手い。
ただ、性同一性障害の記述は頭でっかちな印象があり、ミステリーとして提示される謎は魅力が薄い。
もちろん、そういった問題に挑戦しながら人間の暖かい面を書こうというスタイルには好感が持てるが、今まで読んだ東野作品に比べると、ドラマ的にもミステリー的にもコクがないような気がした。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
4167110091
No.10:
(3pt)

性同一性障害

 この作品は、性同一性障害の人たちの苦悩がうまく描かれている。戸籍を入れ替えて別人として生きていく決心は相当なものだと思った。 学生時代の仲間の絆の深さもこの作品では感じられた。
片想いAmazon書評・レビュー:片想いより
4163198806
No.9:
(3pt)

引き出し豊富で器用な「流行作家」

自らの男女の性別に違和感を持つ人達に絡む物語。社会的テーマと推理小説的な要素を上手く合体させ、大学時代のサークルをベースに青春小説風にも仕上げたとどなたもが評価される作品です。
入れ替りという点では『秘密』とかぶりますし、その結果自分の過去を捨てて再スタートせざるを得ないという点では『白夜行』シリーズ(?)にも通じるものがあります(この3作しか他には読んでいませんが)。ともすると重くなりそうなテーマを上記の通り過度に深刻にならず飽く迄も軽いタッチで仕上げており、作者は引き出しが豊富で器用な「流行作家」なのだと思います。ずっしりとした読後感を求めるのではなく、ジャンルをとやかく気にすることもなく気楽に楽しみたいものです。
片想いAmazon書評・レビュー:片想いより
4163198806
No.8:
(3pt)

大作だが心には響かない

 大作だし意欲作でもあるが、あまり心に響かない作品。
 性同一性障害については、私には、直接の知人にそういう人もいないし、発言する資格もないと思う。それでも、この本に描かれているのは、たぶん表面的なことでしかないなあ、というのは何となくわかる。
 もちろん、作者がちゃんと調べて、きちんと考えて書いていることは伝わってくるのだが(ミステリーの設定だから、あまり深い掘り下げを求めてもいけないのかな)。
 小説としては、主人公の戸惑いや焦りはうまく描かれていると思うけど、ミステリーの部分は、緻密な展開とは言い難いような気がする。
 細かい点で不自然に思ったことを指摘すると、主人公が10年ぶりに再会した学生時代のラグビー部の女子マネージャー・美月が、実は性同一性障害だった、というのに、この小説の地の文では「彼女」のまま。違和感を覚えつつ、何かの伏線なのかと思って読み進んだが、結局、作者の意図はよくわからない。
 主人公の意識の中で、美月はずっと女だった、というのかもしれないけど、この小説の文体は主人公の一人称ではないし、美月のアイデンティティを尊重するなら、少なくとも地の文では、彼でも彼女でもなく、名前を書き続けるべきだったのではないか。
 もう一つ、事件を追う過程で、主人公がある人物の行方を探す場面がある。その人物は、身体は女、心は男なのだが、主人公はその人物の知人から、もし会えたら渡してほしいと1枚の写真を預かる。その後、主人公は、今は男の姿で暮らしているその人物を探し当てたのに、写真を渡していない(そういう描写がない)。
 これは明らかに作者のミスだろう。
 そういう細部に神経が行き届いていないと、フィクションは決して傑作にならないと思う。
片想いAmazon書評・レビュー:片想いより
4163198806
No.7:
(3pt)

冗長…

東野圭吾さんの作品で初めて読んだのがこちらの「片想い」でした。
確かに性同一性障害というテーマを真剣に、丁寧に扱っているのは伝わってきました。また、登場人物の感情描写等、共感できる部分もありました。意欲作だとは思います。
ただ、読んでいて話が間延びしている感じがしてなりませんでした。
事件の真相と性同一性障害に関する話を行ったり来たりして、テンポが悪く、必要以上に文字数、ページ数が多いように感じました。
あくまでミステリーとして読んだなら、あまり面白くなかったというのが率直な感想です。
東野圭吾さんの他の作品を読んでいたら、あらかじめ性同一性障害というテーマを取り扱った作品として読んでいたら、もう少し違った感想を持ったかもしれませんが、今回はこの評価です…
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No.6:
(3pt)

どちらかと言うとヒューマンドラマ系

性同一性障害の友人の周りで事件が起き、元アメフト部のQBがその謎に迫る。
前半がミステリーでテンポ良く進み、後半がヒューマンドラマ的に人間関係(友情、愛情)が見え隠れする。
人間の男女の性について、本書を通じて考えさせられる部分もあり、「メビウスの輪」という表現は、納得の表現である。この辺の微妙なニュアンスについては、本書を読んで味わって欲しい。
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No.5:
(3pt)

ジェンダーに正面から取り組んだ東野作品

 タイトルからすると、ものすごく甘酸っぱい恋愛ものなんじゃないかと思っていたんですが、全然中身は違いました。ジェンダーの話が絡んでいるよ〜、という事前情報も少しだけは入ってきていました。
 しかし、そのジェンダー絡みの話も、男×男とか女×女とかそういうのが軽くちょっぴりアクセントに入っているんだろうと思っていたら、そんなレベルはとうに越して結構ハードに主題になっていので、それにもびっくりしてしまいました。
 いい意味で、ものすごく裏切られました。
 今まで読んだ東野物が、ちょっとコメディタッチの『秘密』と、丹念にトリックを重ねていく『悪意』だけだったから特にそう思うのかも知れませんが、今回の『片想い』は作中のどこを取ってもハードでタイトで息苦しいくらいにサスペンスです。
 分類としてはガチガチのサスペンスミステリで、十年来続いた大学時代の友達たちの関係を縦糸に、ジェンダーの不可思議さを横糸に、複雑にからみ合った人間関係とそれぞれの秘密が最後まで物語を力強く押し進めます。
 主人公は帝都大学のアメフト部のクォーターバックだった、通称QB。
 彼は十数年かかさず毎年行われているアメフト部の同窓会の帰り、須貝というチームメイトと一緒に、当時のマネージャーの一人、美月と出会います。ひさびさに会った彼女は、驚く二人を前に言葉を発せずしゃべれない、ということをアピールします。驚いたQBと須貝はとりもなおさず、彼女を自宅へと連れて行くのですが、自宅で着替えた彼女の姿に彼等は驚きます。なんと、美月は男になっていたのです。。のみならず、人を殺してしまったと告白するのです。
 果たして、どうして彼女が男の姿になったのか。本当に彼女は人を殺したのか。物語は予期せぬ展開を見せ続けていきます。。。
 ここから先はネタバレになっちゃうんでストーリーには触れられませんが、とにかく重いです。常に雲がかかっているような雰囲気が作品を覆っています。それだけ真剣に東野圭吾がジェンダーというものについて考えたからなのでしょうけれど、もう少し明るいとこがあっても良かったかなぁ、という気もします。
 個人的には、主人公のQBにあまり感情移入できないとこがあったので大絶賛とはいきませんが、いろいろと問題提起になる一作である事は間違いがないでしょう。 
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No.4:
(3pt)

QBの常識的な残酷さについて

やはり東野らしく暖かな小説です。
見た目と内面の不一致は人に混乱と苦悩をもたらしますが,その際立った形として性同一障害をとりあげています。
保守的な常識だけにもおもねらず,ラディカルフェミニズムにもはまらず,主人公であるQBは友人を救おうとします。
しかし,常識的な人間はとても残酷なものです。
彼は何とかしたいとあがきながら,救済することが出来ません。
その姿は著者の思いを反映していると感じました。
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4167110091
No.3:
(3pt)

学生友人ドラマの小説として読むべし!

推理や人間苦悩よりも、学生友人ドラマとして
なら読める作品である。
犯人探しとしては一気に読みたくなるが、結果
は大きな衝撃もなく、男女であることの悩みに
対する解決策も賛否があると思われるので、
いつもの東野ミステリーとしてよりも、前記の
友情ドラマとして読んだ方が納得できる部分が
多いのではないかと思われる。
本当の悩みを学生から数年たって聞いた時に、
友人とは何なのかを再度考えるシーン。
学生時代のお似合いカップルの厳しい末路。
友情を捨てて、仕事に生きる男。
結婚して年齢を重ねると、大切なものの優先
順位etcのシーンは共感できると思います。
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No.2:
(3pt)

メビウスの輪

性同一性障害を焦点とした作品であるが、難しい複雑なテーマ故、人物の描き方が浅いような気がした。確かに、このテーマについて、よく調べているし、そのような悩みを抱えた人の心理はある程度はとらえている。結局、性別はコインの表裏ではなく、メビウスの輪のようにつながっているという事を言いたかったのかもしらないが、どうもそのあたりも、曖昧におわってしまっていた。私の周りにもこのような人が何人かいたが、結局彼ら(彼女ら)と付き合えば付き合うほど、理解する事の難しさを実感した。この作品を読みまず感じたことは、友人なら受け入れられてももし自分の子供がこのような悩みを抱えていたときどのような対応をとってしまうだろうか?という事だった。東野さんの作品は好きで、良く読み、色々な事を考えさせられる事が多い。特に人物に描き方が好きなので、この作品は少々物足りなかった。好きな作家故、採点を少し辛くしました。
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4167110091
No.1:
(3pt)

ジェンダー

ジェンダーの問題を扱った作品で、同時にミステリーでもあります。東野さんらしく的確、ストレートな表現で読みやすい作品ではあるのですが、どうも扱っているテーマのせいで楽しめませんでした。ジェンダーをミステリーに絡めるというアイデアは面白いのですが、どうもややこしい・・誰が男で誰が女で本当は男で・・・なんてやっていると頭がショートしてきます。ミステリーにしては謎が少なく、この先どうなるの?という展開はあまりありません。ちょっとラストの方も消化不良なので星は3つです。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
4167110091

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