注文の多い美術館 美術探偵・神永美有
評判
注文の多い美術館 美術探偵・神永美有の評価:
3.00/5点 レビュー 5件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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全編スラスラと読める(ただし、題材の専門性(ニッチ性)が高過ぎて読者が推理に参加する余地はない)が、各編がスカスカになっていないのは、物語の進行に伴って読者にもお馴染みの人物が意外な形で登場したりと、"薀蓄"の披歴の方法に工夫が見られるからである。読んでいて、何度か「へっ~」と思う箇所があった。例えば、冒頭の短編に榎本武揚が関係するのは当然として、ラストで非常に意外な有名人達へと繋がる辺りに作者の手腕・遊び心を感じた(勿論、この繋がりは"万が一"の可能性であり、作者の想像力による)。
ミステリを期待すると裏切られるが、"薀蓄"を楽しもうという方にはそこそこの出来ではないか。ただし、例えば清水義範氏の諸作品と比べると、語り口、物語としての面白さという点で見劣りがした。今後、更なる工夫を凝らした作品(「東京帝大叡古教授」が楽しみ)の発表を期待したい。