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事故調
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事故調の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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この作品は、テレビで放送があったことからしったもので、楽しみに読んだが、テレビを超える面白さで大いに満足した。 | ||||
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<あらすじ> 主人公・黒木は、過去には警察に勤め、花形の捜査一課にも属していたという異色の経歴を持つ、市役所の広報課職員である。 かつては責任感に溢れる刑事だった黒木だが、市役所に転職してからは、完全なる組織の僕であり、「何もしなければ何も起こらない」という市役所に蔓延る事勿れ主義に、自らを仮染めしていた。 ある日、市が管理している人工海岸で、男子小学生が原因不明の穴に埋まるという「事故」が起こり、意識不明の重体となってしまう。 海岸を管理していた市に対して、マスコミや市民から批判や管理責任を問う声が上がる。 そんな中、事故原因の解明のため、事故調査委員会(事故調)が設置されることになる。 市としては、どうしても責任を逃れたい。 事故調の調査結果を、市の都合のいいように仕向けたい。もっと言えば、操作したい。 黒木は、事故調の調査結果を「事故は予測できない。市に責任はない。」という方向に仕向けさせる「特命」を、市長から拝命する。 「特命」を果たそうと動き始めた黒木だが、やがて「自分は誰のために仕事をしているのか」で葛藤することになる。 「特命」と言えば響きは格好いいが、要するに都合の悪い部分は隠そうという隠ぺい工作に近い仕事だ。 被害者や市民のことを考えれば、当然事故原因を突き止め、対策を講じるほうが良いに決まっている。 しかしながら、その結果、市の責任が問われれば、市役所全体が大ダメージを受けることになる。 自分の仕事は、どちらを向いているのだろう。 組織のため。被害者遺族のため。市民のため。市全体のため。 葛藤しながらも動き続ける黒木。 動き続ける中で、過去の自分を知る人々に再開しながら、黒木はかつての自分を取り戻していく・・・。 <感想> タイトルは「事故調」とあるが、事故調そのものはあまり登場しないし、重要な役割を担っているわけでもない。 そもそも黒木は事故調の人間でもないので、タイトルと内容がマッチしていない。 「特命」だとか、もっと単純に「事故」とかの方が良かったのではないか。 ただ、それだとその他大勢の本に埋もれてしまうのが問題ではあるが。 市役所の人間が「下衆」に書かれているのに対して、過去の黒木を知る人物が「魅力的」に書かれている。 なかでも、警察時代の情報屋・椎名が特に魅力的だ。 椎名が発する言葉が心に沁みる。 とりわけ印象に残ったのは、黒木に協力を惜しまない椎名に対して、黒木がその理由を問い、椎名がそれに答える場面だ。 「全てを理解しようするなんて、おこがましい」という内容を、具体例を交えつつ、静かに語る椎名。 椎名の懐の深さが表れているシーンである。 次回作は、この椎名を主人公にした物語が読んでみたい。 <こんな人におすすめ> 仕事に迷っている人におススメ。 誰のため、何のための仕事なのか。 自分のため? 組織のため? 人のため? 世の中のため? 今の自分は、どこを向いて仕事をしているのか。 そっちを向いて仕事をしていて、本当にそれでいいのか。 黒木と一緒に現状打破してみては、いかがだろうか。 | ||||
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