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黒い季節



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【この小説が収録されている参考書籍】
黒い季節
黒い季節
黒い季節 (角川文庫)
黒い季節 (角川文庫)

黒い季節の評価: 3.67/5点 レビュー 12件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(3pt)

未熟でも読む価値あり。

やたらに難しい言葉やルビ使い。そして中二病を思わせるような、無駄に暑苦しいストーリー。いかにも若書きの未熟な作品だけど、それなりに楽しむ事が出来た。

  マルドゥックシリーズを愛読する者にとっては、なるほどと頷かされる、言わば粗削りの原石みたいな作品。作者の原点として貴重な作品だと思う。未熟でも読む価値あり。
黒い季節 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:黒い季節 (角川文庫)より
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No.11:
(3pt)

黒い季節

「マルドゥック」シリーズの凄まじさにやられて、手を伸ばした小説だったが、前述作に比べると物語の求心力も狂気も足りてない。プロットは面白そうだが、それを活かしきれているとは思わなかった。若さゆえの初期衝動のようなものを読み取る事は出来るが、印象としては凡庸の域を出ていないのではないか。著者のファンであれば読んでもいいかも知れない。
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No.10:
(5pt)

よかった

偶然買った本ですが、展開が面白く一気に読めました。時代を感じさせません。
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No.9:
(4pt)

読後感はさわやか

冒頭は分かりづらいし、説明多いし、内容詰め込み過ぎだし、と欠点は挙げられます。
ですが、結局この先どうなるのか、という興味が勝って、一気に読み通してしまいました。
ヤクザの汚い部分や世界の秩序の息苦しさをしっかり描いた上で、人間の嫌さ加減を遠慮なくえぐる戦いが繰り広げられますが、読後感は意外にさわやか。さながら春の訪れのように。
無名の新人作家の作品だと思って手に取ったとしても、充分楽しめると思います。
キャラ立てはちょっと狙い過ぎのような気もしますが。

キャラと言えば、あんな大きな力と使命をもった登場人物が、人質取られたからといって相手に降っていいのか、そんな教育でいいのか、物語に大きく関わるだけにちょっと納得いかないところです。
他のキャラも含めて、やっぱり「愛」に目覚めないとダメなんでしょうか…。
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No.8:
(4pt)

裏社会+伝奇モノ=面白い

やくざモノということで花村萬月さんの作風を少し感じつつ、異世界伝奇モノとしても楽しめました。

異世界の設定もホンの触れる程度に軽め。
ラノベなので、物語りの推進力はやはり美少女同士の魔術合戦で、そちらも独創的に魔術的で良かったです。

変に考えさせる内容は一切無く、この世界に浸って楽しんで明日の活力になりますね。
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No.7:
(3pt)

勢い余って?

最初のくだり、使っている表現や小難しい漢字、なんやらずらずら出てくる登場人物。

ただししばらく進むと、その難しさのちりばめられ方がとても雑なことに、
設定の無駄な複雑さとコトバ遊びに隠されたシナリオの荒削りさに気付く。

登場人物たちのミテクレの一部の描写の鮮やかさと思えたのが実は、
情熱の傾け方のムラにすぎないように思えてきたり。
あまりに複雑に見えた背景設定は、
短慮で思わず吐き散らされたうろ覚えの引用に違いないと疑いまで生まれてきた。

もうそうなると、世界に入れないどころか消化されない無駄が気になって進めなかった。
でも懲りずに、最近のこなれた世界観で比べるため一番のヒット作を読んでみないと。とは思う。
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No.6:
(3pt)

若き咆哮

求菩提山の巍封・八百万の少年は、乾宮警察の少女・蛭雪の天宮法を受けて記憶を失い、黒羽組組長の藤堂に拾われる。かつて失った過去の感傷を写す様に、その少年に穂と名付けて養う藤堂の前に、若い頃の自分を思い起こさせるヤクザ・沖が現れる。
 穂を探しにやって来た姉の戌、父親の遺作つちのえを求めて彷徨う志賀誠の出会い、そして沖と蛭雪の出会いが、黒羽組の属する申楽の組織を揺るがす事態を引き起こす。

 雰囲気のイメージで言うと、戦後の闇市を仕切っていた極道の様なものを漂わせている感じがする。そして、現代の生活と、歴史ある生活の境界線上で騒動が引き起こされる。
 正直に言ってあまり上手いとは思わないのだけれど、叫ぶ様な強烈なエネルギーを感じることは間違いない。
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No.5:
(2pt)

作品自体にある種のエネルギーが感じられるが......

「天地明察」で一躍有名となった作者の若き日のデビュー作。陰陽思想を背景とする<闇>の世界の一族間の闘いと、ヤクザという<裏>の抗争の世界が重なり合い、それが一枚の絵画の<鬼気>の世界の闘いに収束するという構想の作品。

作者の"あとがき"にあるように、若書きの感は否めず、全体構成や登場人物(鬼や霊を含む)間の関係設定も未熟で、物語に求心力がない。伝奇ロマンや人物の因果譚としても弱い。ただし、作品自体にある種のエネルギーが感じられるが、これは本作執筆当時の作者自身の鬱屈したエネルギーの反映なのだろう。この辺は、先の"あとがき"に詳しく、本作の読み所は"あとがき"にあるとさえ言える。文章の一部には現在を思わせる冴えも感じる。作者のファンにとっては、若き日の作者を知るという意味で貴重な作品か。
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No.4:
(4pt)

作者の創作に対する強い思いが伝わってくる。

冲方丁氏の処女作であり、スニーカー文庫大賞の受賞作。作者が高校卒業〜大学進学への節目に、なにかを成し遂げたいと挑んだ数々のトライの結晶だそうだ.ワナビーではないが、自分にはできるはず、ただやらないだけ、または、ただやみくもに憧れの対照の物まねを書き散らかすのではなく、何かを作り出したいという情熱に突き動かされて、自分が惹かれていた暦学、神道思想などをベースに、やくざの抗争と陰陽、異形の世界をうまく結びつけ、エンターテイメントとして完成させている.なにより後半の異世界での格闘における作者のイマジネーションには感嘆させられた.少しまちがえば、チンけなファンタジーになりそうなところを、どろどろとしたヒトの業を組み入れることで、話の核が出来上がっているところがすばらしい.
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No.3:
(4pt)

著者の処女作の新装版。ファンならばあとがきも必読。

『マルドゥック・スクランブル』の著者の処女作。といっても実際に読んだのは最初の出版の10年後に新装版として出版されたもの。

あとがきによれば、著者はこれを18歳の時に書いたらしい。読みづらかったけど、ほとばしるような熱気のこもった文章で、著者の才能のきらめきが感じられる。

話の内容は、やくざの抗争に神道ネタを絡めたもの。血と暴力に彩られ、人間の心の奥に潜む闇を描く。
彼は当時からこういう人間の闇を描くのがうまかったんだ、と感心した。

著者の10年後のあとがきも、創作活動の苦労も書かれていて、興味深い。
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No.2:
(5pt)

「裏社会」と「裏の裏の世界」が重なるとき

ヤクザの秩序で成り立つ「裏社会」、そして、呪術(?)・密教(?)の秩序で成り立つ「裏の裏の世界」。そんな2つの世界が入り乱れ、激突します。

天から降ってきた謎の少年を助けた、ヤクザの実力者。

ライバル関係にあるヤクザには、謎の少年を追う「裏の裏の」美女がつく。

さらに、謎の少年を守ろうとする女性は、鍵となる「謎の絵」を探す男と組む。

ヤクザの争いと「裏の裏の世界」の争いが、重なり繰り広げられます。

呪術とも、密教の術ともつかない技(わたしが、わからないだけだと思いますが・・・)での戦いや、ヤクザ間の陰謀が繰り広げられます。

技の描写や「裏の裏の世界」の説明が、爆発的です。とても想像力が及ばない・・・なんて部分も多々ありましたが、それもまた楽しめるものでした。

ストーリーも緊迫感があって、先が気になって、気になって、、でした。

ロマンスあり、また、登場人物もみな個性豊かで一人一人目が離せません。
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4044729107
No.1:
(4pt)

意気込みが凄い

~ マルドゥックスクランブルで一躍有名になった(?)、冲方丁氏の処女作品。 
陰陽五行思想、神道、仏教から様々のモティーフを引用し、のっけから、魔、天牛法、乾宮、護法、e.t.c.~~ と、一切の説明なしに突っ走っていく。(目次からして、魎、魍、魅、魑、鬼、と、各章のタイトルが鬼ずくしなのだ・・・)複数の人物、組織や勢力の思惑と視点が絡み合いながら事態は進行していく。
~~
 極道の跡目抗争というこの国の裏。鬼気と呪法の統べるこの国の闇。二つの<影の世界>が互いにそれと知らず接点を持とうとするなか、言の魄(ことのはく)によって出会う誠と戊。  それぞれが抱える宿業、因縁、そして強さと弱さ・・・。
~~
 と、こう書いてしまうとひたすら重苦しくてどろどろな感じだが、決してそんな風ではないのだ。(一部に例外はあるだろうけれど) 巫器と護法によるアクションシーンは何ともいえない緊張感とスピード感があるし、常にギリギリの危うさをみせるストーリー運びなど、上手いと感じさせてくれる。 
~~
 また、ルビを多用した言葉遊びなども楽しい。(やはりこの辺りの、切れ/センスは最新刊の方に軍配が上がるが)
~~
 ただ、登場人物の心理変化が今ひとつ滑らかにいかない印象があったり、そこかしこに散りばめられた伏線が回収しきれていないなどの点もある。(尤も、ラストからして次作を予感させるなど、敢えて回収しきらない意志は明確なのかも知れないが)
~~
 しかし、読者をぐいぐいと作品世界へ引き込んでいく筆力は圧巻。確かに粗削りな面もあるけれど、氏のデビュー作、一読の価値ありです。~
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