時をかける少女

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評判

時をかける少女の評価:

3.96/5点 レビュー 111件。 C ランク

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平均点3.96pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全250件 201〜220 11/13ページ
No.50
(4pt)

古典としての意義は認めるけれど

「時をかける少女」が角川映画から、原田知世主演で公開されたとき、私は大学生であった。大変な宣伝ぶりであったが、私にはあまり関係のない話だと思っていた。しかし、2006年にアニメ化された映画のテレビ放映を見て、興味を持った。原田知世版に比べるとアニメの方の評判は今ひとつだったけれど、私には十分に面白かった。精細な背景の見事さ、登場人物の清々しい若さに、私は十分感心した。原作を読まねば、と思ったが、それから数ヶ月が経った。なぜか入手に手間取ったのである。

正直なところ、この原作は爽やかではあるが、とくに優れているとは思われない。構成は単純で、しかもジュヴナイル小説だから、表現の制約が大きいと思われる。ブラックで乾いた作風を得意とする作者であるから、ジュヴナイルは大変難しい分野である。私は筒井康隆の真骨頂である作品群を好まない(生理的に合わない)けれど、これでは作者の資質が発揮できない。映画化に際して大幅な肉付けがなされたわけであり、この肉付けされた部分が、映画の価値を高めているのだと思う。もちろん、原案としての本作の意義が大きいことは認めるけれども。

かつてのキャッチコピー「読んでから見るか、見てから読むか」などというおおげさなものではなく、これは見るだけで十分であった。あとの2作も、同様の単純な小説である。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.49
(4pt)

古典としての意義は認めるけれど

「時をかける少女」が角川映画から、原田知世主演で公開されたとき、私は大学生であった。大変な宣伝ぶりであったが、私にはあまり関係のない話だと思っていた。しかし、2006年にアニメ化された映画のテレビ放映を見て、興味を持った。原田知世版に比べるとアニメの方の評判は今ひとつだったけれど、私には十分に面白かった。精細な背景の見事さ、登場人物の清々しい若さに、私は十分感心した。原作を読まねば、と思ったが、それから数ヶ月が経った。なぜか入手に手間取ったのである。

正直なところ、この原作は爽やかではあるが、とくに優れているとは思われない。構成は単純で、しかもジュヴナイル小説だから、表現の制約が大きいと思われる。ブラックで乾いた作風を得意とする作者であるから、ジュヴナイルは大変難しい分野である。私は筒井康隆の真骨頂である作品群を好まない(生理的に合わない)けれど、これでは作者の資質が発揮できない。映画化に際して大幅な肉付けがなされたわけであり、この肉付けされた部分が、映画の価値を高めているのだと思う。もちろん、原案としての本作の意義が大きいことは認めるけれども。

かつてのキャッチコピー「読んでから見るか、見てから読むか」などというおおげさなものではなく、これは見るだけで十分であった。あとの2作も、同様の単純な小説である。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.48
(5pt)

シャムネコ37 "仙猫子" さんに全く同感

もはやコメントする意味もないほど同感です。
僕が読んだ最初のSFであり、最高のSFであります。
なんという清廉な透明感。恋に未体験な少年少女であってすら共感出来るであろう切なさ。
そして「ケン・ソゴル」という,21世紀になって尚 未来を感じる響きのネーミング。
マンガ化され、映画化されても、原作本から醸し出て来る 胸キュン的香りは絶対に表現できましぇーん。。。 
このような路線の学園SFドラマは数多くあれど、唯一無比の孤高の存在。それが元祖「時をかける少女」なのです。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.47
(5pt)

シャムネコ37 "仙猫子" さんに全く同感

もはやコメントする意味もないほど同感です。
僕が読んだ最初のSFであり、最高のSFであります。
なんという清廉な透明感。恋に未体験な少年少女であってすら共感出来るであろう切なさ。
そして「ケン・ソゴル」という,21世紀になって尚 未来を感じる響きのネーミング。
マンガ化され、映画化されても、原作本から醸し出て来る 胸キュン的香りは絶対に表現できましぇーん。。。 
このような路線の学園SFドラマは数多くあれど、唯一無比の孤高の存在。それが元祖「時をかける少女」なのです。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.46
(5pt)

シャムネコ37 "仙猫子" さんに全く同感

もはやコメントする意味もないほど同感です。
僕が読んだ最初のSFであり、最高のSFであります。
なんという清廉な透明感。恋に未体験な少年少女であってすら共感出来るであろう切なさ。
そして「ケン・ソゴル」という,21世紀になって尚 未来を感じる響きのネーミング。
マンガ化され、映画化されても、原作本から醸し出て来る 胸キュン的香りは絶対に表現できましぇーん。。。 
このような路線の学園SFドラマは数多くあれど、唯一無比の孤高の存在。それが元祖「時をかける少女」なのです。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.45
(5pt)

筒井康隆は嫌いなのですが

何故か時をかける少女は好きです。
映画がよかったためかもしれません。
アニメは今一の感じもしますが、買って損をしたとは思いませんでした。(レビューで星5つにしました。)

映画を見てから本を読んだので、内容もよくわかりました。

作家は個人ではなく、作品で評価すべきなのであれば、私は筒井康隆が好きなのかもしれません。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.44
(5pt)

筒井康隆は嫌いなのですが

何故か時をかける少女は好きです。
映画がよかったためかもしれません。
アニメは今一の感じもしますが、買って損をしたとは思いませんでした。(レビューで星5つにしました。)

映画を見てから本を読んだので、内容もよくわかりました。

作家は個人ではなく、作品で評価すべきなのであれば、私は筒井康隆が好きなのかもしれません。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.43
(5pt)

筒井康隆は嫌いなのですが

何故か時をかける少女は好きです。
映画がよかったためかもしれません。
アニメは今一の感じもしますが、買って損をしたとは思いませんでした。(レビューで星5つにしました。)

映画を見てから本を読んだので、内容もよくわかりました。

作家は個人ではなく、作品で評価すべきなのであれば、私は筒井康隆が好きなのかもしれません。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.42
(5pt)

日本文学史上の傑作の一つ

もはやSFジュブナイルの古典です。
 眉村卓、江戸川乱歩、星新一、小松左京、横溝正史、石川英輔、芥川龍之介にはそれぞれジュブナイル版はあり、(星新一でさえ長編ものあり)で、それぞれ傑作ですが、これに匹敵するものはないでしょう。(永井豪の『デビルマン』が神がかり的な作品ですが・・・あれは漫画)
 これ以上のジュブナイルの傑作は筒井自身も書いていません。
 とにかく、中学2年から高校1年ぐらいでに読むべきです。
 でないと、なかなか感性がついていけなくなります。あまり年をとると、ドフトエフスキーの『罪と罰』やハイデッカーの『存在と時間』も青いと感してしまうぐらいですから。
 アニメよりも、映画よりもいいです。文学の香がしますので是非読んでください。
 角川春樹はこの作品にぞっこんだったのでしょう。いろいろ新人作家を発掘します。有望な人はいます。すばらしい作品は多々あります。しかし春樹の感性に合う内容には距離があった。つまり、これ以上の作品はまだみつからなかった。それで、今時代に合う映画ができなかった。だから、あらためてリメイクの映画を自ら作ってみた。 おそらくそのようなところでしょう。
 日本文学史上の傑作の一つだと思います。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.41
(5pt)

日本文学史上の傑作の一つ

もはやSFジュブナイルの古典です。
 眉村卓、江戸川乱歩、星新一、小松左京、横溝正史、石川英輔、芥川龍之介にはそれぞれジュブナイル版はあり、(星新一でさえ長編ものあり)で、それぞれ傑作ですが、これに匹敵するものはないでしょう。(永井豪の『デビルマン』が神がかり的な作品ですが・・・あれは漫画)
 これ以上のジュブナイルの傑作は筒井自身も書いていません。
 とにかく、中学2年から高校1年ぐらいでに読むべきです。
 でないと、なかなか感性がついていけなくなります。あまり年をとると、ドフトエフスキーの『罪と罰』やハイデッカーの『存在と時間』も青いと感してしまうぐらいですから。
 アニメよりも、映画よりもいいです。文学の香がしますので是非読んでください。
 角川春樹はこの作品にぞっこんだったのでしょう。いろいろ新人作家を発掘します。有望な人はいます。すばらしい作品は多々あります。しかし春樹の感性に合う内容には距離があった。つまり、これ以上の作品はまだみつからなかった。それで、今時代に合う映画ができなかった。だから、あらためてリメイクの映画を自ら作ってみた。 おそらくそのようなところでしょう。
 日本文学史上の傑作の一つだと思います。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.40
(5pt)

日本文学史上の傑作の一つ

もはやSFジュブナイルの古典です。
 眉村卓、江戸川乱歩、星新一、小松左京、横溝正史、石川英輔、芥川龍之介にはそれぞれジュブナイル版はあり、(星新一でさえ長編ものあり)で、それぞれ傑作ですが、これに匹敵するものはないでしょう。(永井豪の『デビルマン』が神がかり的な作品ですが・・・あれは漫画)
 これ以上のジュブナイルの傑作は筒井自身も書いていません。
 とにかく、中学2年から高校1年ぐらいでに読むべきです。
 でないと、なかなか感性がついていけなくなります。あまり年をとると、ドフトエフスキーの『罪と罰』やハイデッカーの『存在と時間』も青いと感してしまうぐらいですから。
 アニメよりも、映画よりもいいです。文学の香がしますので是非読んでください。
 角川春樹はこの作品にぞっこんだったのでしょう。いろいろ新人作家を発掘します。有望な人はいます。すばらしい作品は多々あります。しかし春樹の感性に合う内容には距離があった。つまり、これ以上の作品はまだみつからなかった。それで、今時代に合う映画ができなかった。だから、あらためてリメイクの映画を自ら作ってみた。 おそらくそのようなところでしょう。
 日本文学史上の傑作の一つだと思います。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.39
(4pt)

元祖 時かけ★

時かけ2代目が活躍するアニメ映画に感動し、コミック版を購入。
コミック版で語られた初代:時をかける少女の芳山和子の後日談を読んで、疑問に思った点を解消するため、ここまでタイムリープして参りました(笑)
遡ってきたかいがありました。
2代目映画でもコミック版でもわからなかった伏線がすっきり解消しました。
ここが原点で、ずっと未来に続いているんだなーと思うと、なんだか温かいような、切ないような、不思議な気持ちになります。
物語自体はあっさりと書かれているので、恋愛小説として読むには心理描写があまいかなと感じましたが、
1代目から2代目に通ずる時かけの雰囲気は健在でした(そもそもこちらが本家本元なのだから当たり前かもしれませんが)。
時代を感じさせるくだりも所々ありますが、青春という言葉がもつキラキラしたイメージは変わらないんだなぁと再感動。
2代目のアニメ映画を観た方で初代を知らない方。ぜひここまでリープしてみてください。時かけを両方の視点から楽しめますよ。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.38
(4pt)

元祖 時かけ★

時かけ2代目が活躍するアニメ映画に感動し、コミック版を購入。
コミック版で語られた初代:時をかける少女の芳山和子の後日談を読んで、疑問に思った点を解消するため、ここまでタイムリープして参りました(笑)
遡ってきたかいがありました。
2代目映画でもコミック版でもわからなかった伏線がすっきり解消しました。
ここが原点で、ずっと未来に続いているんだなーと思うと、なんだか温かいような、切ないような、不思議な気持ちになります。
物語自体はあっさりと書かれているので、恋愛小説として読むには心理描写があまいかなと感じましたが、
1代目から2代目に通ずる時かけの雰囲気は健在でした(そもそもこちらが本家本元なのだから当たり前かもしれませんが)。
時代を感じさせるくだりも所々ありますが、青春という言葉がもつキラキラしたイメージは変わらないんだなぁと再感動。
2代目のアニメ映画を観た方で初代を知らない方。ぜひここまでリープしてみてください。時かけを両方の視点から楽しめますよ。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.37
(4pt)

元祖 時かけ★

時かけ2代目が活躍するアニメ映画に感動し、コミック版を購入。
コミック版で語られた初代:時をかける少女の芳山和子の後日談を読んで、疑問に思った点を解消するため、ここまでタイムリープして参りました(笑)
遡ってきたかいがありました。
2代目映画でもコミック版でもわからなかった伏線がすっきり解消しました。
ここが原点で、ずっと未来に続いているんだなーと思うと、なんだか温かいような、切ないような、不思議な気持ちになります。
物語自体はあっさりと書かれているので、恋愛小説として読むには心理描写があまいかなと感じましたが、
1代目から2代目に通ずる時かけの雰囲気は健在でした(そもそもこちらが本家本元なのだから当たり前かもしれませんが)。
時代を感じさせるくだりも所々ありますが、青春という言葉がもつキラキラしたイメージは変わらないんだなぁと再感動。
2代目のアニメ映画を観た方で初代を知らない方。ぜひここまでリープしてみてください。時かけを両方の視点から楽しめますよ。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.36
(4pt)

ラベンダーの香りに彩られた淡い青春小説

本書を読んだのは30年以上前。本書の発表後、すぐNHKでドラマ化されたので元々ドラマの原作用として書かれたのかもしれない。当時の筒井としては珍しくブラック・ユーモアや風刺性はなく、ヒロイン(女子高校生)の冒険と淡い恋物語として纏められている。

未来からやって来たタイムトラベラーの青年。その青年のちょっとしたミスで束の間のタイムトラベラーとなったヒロイン。このヒロインのタイムトラベラーとしての能力を「時をかける少女」と名付ける辺りが筒井の言語感覚の素晴らしさを表している。そして、理科室でのキッカケとなる事件でヒロインが感じる「ラベンダーの香り」。私は当時、ラベンダーなる花を知らなかったのだが、何となく不思議な魅力を感じたものだ。ヒロインは急に自分に身に付いたタイムトラベラーとしての能力に戸惑いを感じ、その謎を解こうとするのだが、同時に謎の鍵を握る青年に恋してしまう。この辺は、青春小説として巧みである。SF的設定はあくまで背景で、小説の狙いはヒロインの瑞々しい感性を描き出す事にあるのであろう。そして、これが本作が発表後、長い間人気を保っている理由だと思う。

「ラベンダーの香り」に彩られたヒロインの心の揺れと淡い恋心を巧みな構成で描いた普遍的青春小説の傑作。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.35
(4pt)

ラベンダーの香りに彩られた淡い青春小説

本書を読んだのは30年以上前。本書の発表後、すぐNHKでドラマ化されたので元々ドラマの原作用として書かれたのかもしれない。当時の筒井としては珍しくブラック・ユーモアや風刺性はなく、ヒロイン(女子高校生)の冒険と淡い恋物語として纏められている。

未来からやって来たタイムトラベラーの青年。その青年のちょっとしたミスで束の間のタイムトラベラーとなったヒロイン。このヒロインのタイムトラベラーとしての能力を「時をかける少女」と名付ける辺りが筒井の言語感覚の素晴らしさを表している。そして、理科室でのキッカケとなる事件でヒロインが感じる「ラベンダーの香り」。私は当時、ラベンダーなる花を知らなかったのだが、何となく不思議な魅力を感じたものだ。ヒロインは急に自分に身に付いたタイムトラベラーとしての能力に戸惑いを感じ、その謎を解こうとするのだが、同時に謎の鍵を握る青年に恋してしまう。この辺は、青春小説として巧みである。SF的設定はあくまで背景で、小説の狙いはヒロインの瑞々しい感性を描き出す事にあるのであろう。そして、これが本作が発表後、長い間人気を保っている理由だと思う。

「ラベンダーの香り」に彩られたヒロインの心の揺れと淡い恋心を巧みな構成で描いた普遍的青春小説の傑作。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.34
(4pt)

ラベンダーの香りに彩られた淡い青春小説

本書を読んだのは30年以上前。本書の発表後、すぐNHKでドラマ化されたので元々ドラマの原作用として書かれたのかもしれない。当時の筒井としては珍しくブラック・ユーモアや風刺性はなく、ヒロイン(女子高校生)の冒険と淡い恋物語として纏められている。

未来からやって来たタイムトラベラーの青年。その青年のちょっとしたミスで束の間のタイムトラベラーとなったヒロイン。このヒロインのタイムトラベラーとしての能力を「時をかける少女」と名付ける辺りが筒井の言語感覚の素晴らしさを表している。そして、理科室でのキッカケとなる事件でヒロインが感じる「ラベンダーの香り」。私は当時、ラベンダーなる花を知らなかったのだが、何となく不思議な魅力を感じたものだ。ヒロインは急に自分に身に付いたタイムトラベラーとしての能力に戸惑いを感じ、その謎を解こうとするのだが、同時に謎の鍵を握る青年に恋してしまう。この辺は、青春小説として巧みである。SF的設定はあくまで背景で、小説の狙いはヒロインの瑞々しい感性を描き出す事にあるのであろう。そして、これが本作が発表後、長い間人気を保っている理由だと思う。

「ラベンダーの香り」に彩られたヒロインの心の揺れと淡い恋心を巧みな構成で描いた普遍的青春小説の傑作。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217
No.33
(5pt)

少女時代の“魔女おばさん”に何が起こったか? 永遠のジュブナイル。

貞本義行氏によるカバーイラストに魅かれて、久々に手にとってみました。

筒井作品としてはまったくの異色作ですが、と同時にもっとも有名な作品であり、映像化においても―質的にも、興行面でも―恵まれ、筒井氏に“孝行娘”と呼ばれている、この「時をかける少女」(1965年から66年にかけて、雑誌「中三コース」→「高一コース」で連載)。

考えてみれば、初の映像化だったNHK少年ドラマ『タイム・トラベラー』(72年)が放映された頃、“SFベストセラーズ”版の単行本でよく読んでいて、それ以来すっかりなじみのお話ではあるんですが、06年のアニメ映画版―キャラクターデザインは貞本氏―という大きな収穫を経て、いま改めて読んでみると、登場人物たちの言葉の中に見てとれる機微がなんともやさしく、あたたかいものに感じられました。ちょっとした言葉のひとつひとつも、相手を思いやる気持ちにあふれているんですよね。

一見、この原作から遠く離れているようにみえるアニメ映画版が、実は深いところで、この小説の“こころ”を大切にしていたことも、よく理解できました。

そして、オレとしては、筒井作品で育ったことを、改めて誇りに思いました。

同時収録の「悪夢の真相」は64年「中二コース」連載、「果てしなき多元宇宙」は67年刊行の単行本『時をかける少女』(この文庫版の原型)のための書き下ろし作品です。いわゆる“筒井作品らしさ”は、どうしてもないがしろにされがちな、これら2作の方により強く出ているように感じられます。収録されている順番にこだわらず、この2作から先に読んでみるのも、面白いかもしれません。

ロマンティックで、どこか懐かしくて、魅力的なジュブナイル作品集。

これからも、多くの若者たちに読まれていくことでしょう。
時をかける少女 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川文庫)より
4041305101
No.32
(5pt)

少女時代の“魔女おばさん”に何が起こったか? 永遠のジュブナイル。

貞本義行氏によるカバーイラストに魅かれて、久々に手にとってみました。

筒井作品としてはまったくの異色作ですが、と同時にもっとも有名な作品であり、映像化においても―質的にも、興行面でも―恵まれ、筒井氏に“孝行娘”と呼ばれている、この「時をかける少女」(1965年から66年にかけて、雑誌「中三コース」→「高一コース」で連載)。

考えてみれば、初の映像化だったNHK少年ドラマ『タイム・トラベラー』(72年)が放映された頃、“SFベストセラーズ”版の単行本でよく読んでいて、それ以来すっかりなじみのお話ではあるんですが、06年のアニメ映画版―キャラクターデザインは貞本氏―という大きな収穫を経て、いま改めて読んでみると、登場人物たちの言葉の中に見てとれる機微がなんともやさしく、あたたかいものに感じられました。ちょっとした言葉のひとつひとつも、相手を思いやる気持ちにあふれているんですよね。

一見、この原作から遠く離れているようにみえるアニメ映画版が、実は深いところで、この小説の“こころ”を大切にしていたことも、よく理解できました。

そして、オレとしては、筒井作品で育ったことを、改めて誇りに思いました。

同時収録の「悪夢の真相」は64年「中二コース」連載、「果てしなき多元宇宙」は67年刊行の単行本『時をかける少女』(この文庫版の原型)のための書き下ろし作品です。いわゆる“筒井作品らしさ”は、どうしてもないがしろにされがちな、これら2作の方により強く出ているように感じられます。収録されている順番にこだわらず、この2作から先に読んでみるのも、面白いかもしれません。

ロマンティックで、どこか懐かしくて、魅力的なジュブナイル作品集。

これからも、多くの若者たちに読まれていくことでしょう。
時をかける少女 (角川つばさ文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 (角川つばさ文庫)より
4046310073
No.31
(5pt)

少女時代の“魔女おばさん”に何が起こったか? 永遠のジュブナイル。

貞本義行氏によるカバーイラストに魅かれて、久々に手にとってみました。

筒井作品としてはまったくの異色作ですが、と同時にもっとも有名な作品であり、映像化においても―質的にも、興行面でも―恵まれ、筒井氏に“孝行娘”と呼ばれている、この「時をかける少女」(1965年から66年にかけて、雑誌「中三コース」→「高一コース」で連載)。

考えてみれば、初の映像化だったNHK少年ドラマ『タイム・トラベラー』(72年)が放映された頃、“SFベストセラーズ”版の単行本でよく読んでいて、それ以来すっかりなじみのお話ではあるんですが、06年のアニメ映画版―キャラクターデザインは貞本氏―という大きな収穫を経て、いま改めて読んでみると、登場人物たちの言葉の中に見てとれる機微がなんともやさしく、あたたかいものに感じられました。ちょっとした言葉のひとつひとつも、相手を思いやる気持ちにあふれているんですよね。

一見、この原作から遠く離れているようにみえるアニメ映画版が、実は深いところで、この小説の“こころ”を大切にしていたことも、よく理解できました。

そして、オレとしては、筒井作品で育ったことを、改めて誇りに思いました。

同時収録の「悪夢の真相」は64年「中二コース」連載、「果てしなき多元宇宙」は67年刊行の単行本『時をかける少女』(この文庫版の原型)のための書き下ろし作品です。いわゆる“筒井作品らしさ”は、どうしてもないがしろにされがちな、これら2作の方により強く出ているように感じられます。収録されている順番にこだわらず、この2作から先に読んでみるのも、面白いかもしれません。

ロマンティックで、どこか懐かしくて、魅力的なジュブナイル作品集。

これからも、多くの若者たちに読まれていくことでしょう。
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)より
4041305217