テスタメント

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テスタメントの評価:

3.85/5点 レビュー 20件。 D ランク

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平均点3.85pt

Amazonレビュー一覧

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全28件 21〜28 2/2ページ
No.8
(5pt)

法律世界に留まらない余韻深いラスト

110億ドルという巨額の財産を残し大富豪が自殺した。家庭や経済状況にそれぞれ問題を抱える3人の元妻、6人の子供がそれぞれの顧問弁護士を従えて金に群がる。だが残された遺言は彼らの誰でもない第三者の女性を相続人として指名していた。かっての敏腕、いまはアル中弁護士ネイトがその幻の相続人を探す。ストーリーはネイトによるブラジルの奥地パンタナール大湿原のインディオの村にいるという相続人の捜索と、アメリカでの遺言の適格性を巡って、丁々発止繰り広げられる顧問弁護士や遺族達の行動が交互に描かれていく。帰国し復活を遂げたネイトが欲深な遺族たちをやりこめる論陣が痛快。その後に必ずしもハッピーともアンハッピーともいえない余韻深い結末が用意される。ストーリーテラーとしてグリシャムの(それ以前の作品と比べた場合の)最高傑作と思う一方で、前半の書き込みからすると後半がややあっさりしている印象も受けた。サイドストーリーとして描かれる、人生を捨てかかっていたネイトの再生というテーマは爽快。それにしても出す作品作品が毎回、最高傑作と呼ばれて、それに見合うだけのレベルの作品を書けるグリシャムはすばらしい。
テスタメント〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: テスタメント〈下〉 (新潮文庫)より
4102409203
No.7
(5pt)

法律世界に留まらない余韻深いラスト

110億ドルという巨額の財産を残し大富豪が自殺した。家庭や経済状況にそれぞれ問題を抱える3人の元妻、6人の子供がそれぞれの顧問弁護士を従えて金に群がる。だが残された遺言は彼らの誰でもない第三者の女性を相続人として指名していた。かっての敏腕、いまはアル中弁護士ネイトがその幻の相続人を探す。ストーリーはネイトによるブラジルの奥地パンタナール大湿原のインディオの村にいるという相続人の捜索と、アメリカでの遺言の適格性を巡って、丁々発止繰り広げられる顧問弁護士や遺族達の行動が交互に描かれていく。帰国し復活を遂げたネイトが欲深な遺族たちをやりこめる論陣が痛快。その後に必ずしもハッピーともアンハッピーともいえない余韻深い結末が用意される。ストーリーテラーとしてグリシャムの(それ以前の作品と比べた場合の)最高傑作と思う一方で、前半の書き込みからすると後半がややあっさりしている印象も受けた。サイドストーリーとして描かれる、人生を捨てかかっていたネイトの再生というテーマは爽快。それにしても出す作品作品が毎回、最高傑作と呼ばれて、それに見合うだけのレベルの作品を書けるグリシャムはすばらしい。
テスタメント Amazon書評・レビュー: テスタメントより
4105250094
No.6
(5pt)

遺産と聖書の狭間をかいくぐるアル中弁護士の冒険行!

"TESTAMENT"。英会話になどに通じていない一般的日本人がすぐにすんなりとわかる英単語だろうか? TOEIC400点そこそこのぼくなどには、少なくともすぐにすんなりと 飲み下せる英単語ではなかった。では、なぜその単語が特に日本語訳されずに<テスタメント>というカタカナ表記でタイトルになったのだろうか? そうした疑問を抱えながら本書に取り組む。しかし、その疑問は本書を読み進むと、非常にクリアに氷解することになる。ストーリーそのままのタイトルであるし、これを日本語訳せずに、複数の 意味を持たせたまま邦題としたセンスは、結果的に納得のゆくものである。 "TESTAMENT"とは「遺言」であり「聖書」の意でもある。骨肉の遺産争いを物語の主軸に添えながらも、遺書で名指された正当な遺産相続人は南米の奥地で布教生活にすべ てを捧げるあまりにもピュアな女性であった。まさにこの世の正邪を対決させたような構成で、遺産という経済的な価値と、あまりにも宗教的に浄化された精神性との狭間で揺れるのが、南米パンタナール大湿原に送り込まれることになった、法律事務所のお荷物的存在であるアル中弁護士ネイト・オライリー。 まさにこの設定だけで引っ張ってゆくパワーを持っているのが、グリシャム。独自のテンポはそのままに、本書では、南米大湿地帯での冒険行の下りが、通常のリーガル・サスペンスとは遠く離れた距離感をもたらしている。まるで、英国の本格冒険小説の香りに浸っているような懐かしさ。自然や天候とのストレートな闘いをグリシャムが書く なんてぼくは想像もしていなかった。そういう意味でも作家的熟成度の高い作品であるように思われる。 少なからず厚みを増した物語の振幅の巨大さに、まるで荒天下の荒波をくぐる水夫のように酩酊させられる。全米で『ハンニバル』を抜いたベストセラーだと言うのも肯け る。巨大湿原さながらに水圧の高い一冊なのである。
テスタメント〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: テスタメント〈上〉 (新潮文庫)より
410240919X
No.5
(5pt)

遺産と聖書の狭間をかいくぐるアル中弁護士の冒険行!

"TESTAMENT"。英会話になどに通じていない一般的日本人がすぐにすんなりとわかる英単語だろうか? TOEIC400点そこそこのぼくなどには、少なくともすぐにすんなりと 飲み下せる英単語ではなかった。では、なぜその単語が特に日本語訳されずに<テスタメント>というカタカナ表記でタイトルになったのだろうか? そうした疑問を抱えながら本書に取り組む。しかし、その疑問は本書を読み進むと、非常にクリアに氷解することになる。ストーリーそのままのタイトルであるし、これを日本語訳せずに、複数の 意味を持たせたまま邦題としたセンスは、結果的に納得のゆくものである。 "TESTAMENT"とは「遺言」であり「聖書」の意でもある。骨肉の遺産争いを物語の主軸に添えながらも、遺書で名指された正当な遺産相続人は南米の奥地で布教生活にすべ てを捧げるあまりにもピュアな女性であった。まさにこの世の正邪を対決させたような構成で、遺産という経済的な価値と、あまりにも宗教的に浄化された精神性との狭間で揺れるのが、南米パンタナール大湿原に送り込まれることになった、法律事務所のお荷物的存在であるアル中弁護士ネイト・オライリー。 まさにこの設定だけで引っ張ってゆくパワーを持っているのが、グリシャム。独自のテンポはそのままに、本書では、南米大湿地帯での冒険行の下りが、通常のリーガル・サスペンスとは遠く離れた距離感をもたらしている。まるで、英国の本格冒険小説の香りに浸っているような懐かしさ。自然や天候とのストレートな闘いをグリシャムが書く なんてぼくは想像もしていなかった。そういう意味でも作家的熟成度の高い作品であるように思われる。 少なからず厚みを増した物語の振幅の巨大さに、まるで荒天下の荒波をくぐる水夫のように酩酊させられる。全米で『ハンニバル』を抜いたベストセラーだと言うのも肯け る。巨大湿原さながらに水圧の高い一冊なのである。
テスタメント〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: テスタメント〈下〉 (新潮文庫)より
4102409203
No.4
(5pt)

遺産と聖書の狭間をかいくぐるアル中弁護士の冒険行!

"TESTAMENT"。英会話になどに通じていない一般的日本人がすぐにすんなりとわかる英単語だろうか? TOEIC400点そこそこのぼくなどには、少なくともすぐにすんなりと 飲み下せる英単語ではなかった。では、なぜその単語が特に日本語訳されずに<テスタメント>というカタカナ表記でタイトルになったのだろうか? そうした疑問を抱えながら本書に取り組む。しかし、その疑問は本書を読み進むと、非常にクリアに氷解することになる。ストーリーそのままのタイトルであるし、これを日本語訳せずに、複数の 意味を持たせたまま邦題としたセンスは、結果的に納得のゆくものである。 "TESTAMENT"とは「遺言」であり「聖書」の意でもある。骨肉の遺産争いを物語の主軸に添えながらも、遺書で名指された正当な遺産相続人は南米の奥地で布教生活にすべ てを捧げるあまりにもピュアな女性であった。まさにこの世の正邪を対決させたような構成で、遺産という経済的な価値と、あまりにも宗教的に浄化された精神性との狭間で揺れるのが、南米パンタナール大湿原に送り込まれることになった、法律事務所のお荷物的存在であるアル中弁護士ネイト・オライリー。 まさにこの設定だけで引っ張ってゆくパワーを持っているのが、グリシャム。独自のテンポはそのままに、本書では、南米大湿地帯での冒険行の下りが、通常のリーガル・サスペンスとは遠く離れた距離感をもたらしている。まるで、英国の本格冒険小説の香りに浸っているような懐かしさ。自然や天候とのストレートな闘いをグリシャムが書く なんてぼくは想像もしていなかった。そういう意味でも作家的熟成度の高い作品であるように思われる。 少なからず厚みを増した物語の振幅の巨大さに、まるで荒天下の荒波をくぐる水夫のように酩酊させられる。全米で『ハンニバル』を抜いたベストセラーだと言うのも肯け る。巨大湿原さながらに水圧の高い一冊なのである。
テスタメント Amazon書評・レビュー: テスタメントより
4105250094
No.3
(4pt)

スリルとサスペンスでないところが気に入った

スリルとサスペンスを求める読者にはきっと物足りないだろう。主人公は優秀な弁護士なんだけれど、自分の仕事に誇りを持てなくて、自分自身にも仕事にもうんざりしている。アルコールに溺れるより他、自分を慰める術を持たない。その彼が、アマゾンへ遺産相続人を捜しに出かける。そこで、彼には理解できな価値観と出会う。アマゾンに暮らす人々の価値観、そして、相続人であるレイチェルの宣教師としての価値観。私には、カトリックの価値観は受け入れ難い。しかし、主人公はそこに安らぎを見出したようだ。アメリカにもどって、神父と知り合い、その神父とのつきあいで今までの疲れを癒しているような主人公の描写がけっこう長い。これが気に入らない、という向きも多いかもしれないが、私はここがけっこう気に入っている。アマゾンではいろいろと辟易した主人公だが、アメリカにもどると、それら全てをなつかしんでいる。私はキリスト教の価値観は好きではないが、それをベースとするアメリカの、資本主義とは矛盾するもう一方の価値観を感じた。それで、主人公が癒されるのは、わかる気がする。私も少し、癒される気がした。
テスタメント〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: テスタメント〈上〉 (新潮文庫)より
410240919X
No.2
(4pt)

スリルとサスペンスでないところが気に入った

スリルとサスペンスを求める読者にはきっと物足りないだろう。主人公は優秀な弁護士なんだけれど、自分の仕事に誇りを持てなくて、自分自身にも仕事にもうんざりしている。アルコールに溺れるより他、自分を慰める術を持たない。その彼が、アマゾンへ遺産相続人を捜しに出かける。そこで、彼には理解できな価値観と出会う。アマゾンに暮らす人々の価値観、そして、相続人であるレイチェルの宣教師としての価値観。私には、カトリックの価値観は受け入れ難い。しかし、主人公はそこに安らぎを見出したようだ。アメリカにもどって、神父と知り合い、その神父とのつきあいで今までの疲れを癒しているような主人公の描写がけっこう長い。これが気に入らない、という向きも多いかもしれないが、私はここがけっこう気に入っている。アマゾンではいろいろと辟易した主人公だが、アメリカにもどると、それら全てをなつかしんでいる。私はキリスト教の価値観は好きではないが、それをベースとするアメリカの、資本主義とは矛盾するもう一方の価値観を感じた。それで、主人公が癒されるのは、わかる気がする。私も少し、癒される気がした。
テスタメント〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: テスタメント〈下〉 (新潮文庫)より
4102409203
No.1
(4pt)

スリルとサスペンスでないところが気に入った

スリルとサスペンスを求める読者にはきっと物足りないだろう。主人公は優秀な弁護士なんだけれど、自分の仕事に誇りを持てなくて、自分自身にも仕事にもうんざりしている。アルコールに溺れるより他、自分を慰める術を持たない。その彼が、アマゾンへ遺産相続人を捜しに出かける。そこで、彼には理解できな価値観と出会う。アマゾンに暮らす人々の価値観、そして、相続人であるレイチェルの宣教師としての価値観。私には、カトリックの価値観は受け入れ難い。しかし、主人公はそこに安らぎを見出したようだ。アメリカにもどって、神父と知り合い、その神父とのつきあいで今までの疲れを癒しているような主人公の描写がけっこう長い。これが気に入らない、という向きも多いかもしれないが、私はここがけっこう気に入っている。アマゾンではいろいろと辟易した主人公だが、アメリカにもどると、それら全てをなつかしんでいる。私はキリスト教の価値観は好きではないが、それをベースとするアメリカの、資本主義とは矛盾するもう一方の価値観を感じた。それで、主人公が癒されるのは、わかる気がする。私も少し、癒される気がした。
テスタメント Amazon書評・レビュー: テスタメントより
4105250094