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死なれては困る



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死なれては困るの評価: 3.00/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

珠玉の4編。芳醇な時間をすごせる本格派短編

表題作を含む4つの短編集です。

書かれた時代もあるのですが、解説にもあるとおり、

現在のような、インターネットや携帯電話や電子マネー

の時代から見ると、トリックや人間関係が、古びて

見えるのは、推理小説ではいたしかたない、という気がしますが、

面白さはまったく変わらないところが、本格派のすごいところ。

『死なれては困る』は、

めかけや、めかけの妊娠、遺言状、我慢して生きてきた正妻

など、2時間ドラマにぴったりのシナリオです。

ストーリーテラーとしての夏樹静子のうまさの真骨頂が

見て取れる佳作です。

4つの中で一番面白かったのは、実は、最後の

『路上の奇禍』なのです。これは舌を巻きました。

偶然に見える二つの事故が、実際には巧妙に

しかけられた、2つの交換殺人であった、という話なの

ですが、この話の進め方がかなりうまい!

こういう短編でも手を抜いていない、極上な夏樹推理小説

を堪能するという、芳醇な時間をすごすのは、いかがでしょうか。
死なれては困る (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:死なれては困る (新潮文庫)より
4101443041
No.1:
(3pt)

心理の巧みさが魅力

トリックがどうとかではなく、動機のところでうなる感じ。人の心理の綾というか、ああ、そうか……という感じで深く気持ちのなかに落ちてくる。
表題は植物人間の会社社長が病院で首をしめられて、殺人動機を持つものを捜すんだけど誰もいない。だって植物人間だから。死んでくれたほうが都合のよいところはあるけれど、現状キープでいい。あえて殺人なんかおかさなくても、彼はもう邪魔にはならないのです。
その状況をめぐるそれぞれの気持ちだとかが上手かったのですよ。
短編集なんでほか数編あったわけですが、魅力というのは結局そこでした。大仰なトリックなどがお好みの方には食い足りないかと思います。
なんか読むものないなーという時はお手にとっていただければよろしいかと思います。良い作家さんです。
死なれては困る (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:死なれては困る (新潮文庫)より
4101443041

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