刑事たちの夏

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

刑事たちの夏の評価:

4.42/5点 レビュー 19件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.42pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全49件 41〜49 3/3ページ
No.9
(5pt)

警察小説の金字塔

大蔵官僚白鳥が歌舞伎町のビルから墜落死します。まずは、事件なのか事故なのか、他殺なのか自殺なのか、それを調べねばなりません。

警視庁は刑事たちに動員を掛け、妻子と別居している寂しい中年であるところの松浦刑事が休暇中にもかかわらず呼びつけられるところから物語がはじまります。松浦刑事は独自の銀座のホステスルートで、死亡直前に白鳥と接見していた女性から事情聴取することに成功します。その女性の話から、白鳥に自殺する様子はなかったとの証言を得ます。他殺を確信した松浦刑事に、管理官は「自殺と認定した。この件に関しては捜査を終了する」と通達してきました。

正義漢の松浦刑事は単独捜査を続行します。マスコミに捜査情報の一部をリークして、不可解な自殺認定を糾弾します。警察組織そのものも松浦刑事は敵に回してしまいます。

そんな状況下、マル暴の赤松刑事、旧友古沢検事、元刑事の大和田らを仲間として、大蔵省の深い闇に切り込んでいきます。やがて浮かび上がる、警察庁長官と警視総監の対立が見えてきます。

陰謀と陰謀が錯綜し、疾走するスピード感満点の警察小説です。

ラストは涙を禁じ得ません。
刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫)より
434440016X
No.8
(5pt)

警察小説の金字塔

大蔵官僚白鳥が歌舞伎町のビルから墜落死します。まずは、事件なのか事故なのか、他殺なのか自殺なのか、それを調べねばなりません。

警視庁は刑事たちに動員を掛け、妻子と別居している寂しい中年であるところの松浦刑事が休暇中にもかかわらず呼びつけられるところから物語がはじまります。松浦刑事は独自の銀座のホステスルートで、死亡直前に白鳥と接見していた女性から事情聴取することに成功します。その女性の話から、白鳥に自殺する様子はなかったとの証言を得ます。他殺を確信した松浦刑事に、管理官は「自殺と認定した。この件に関しては捜査を終了する」と通達してきました。

正義漢の松浦刑事は単独捜査を続行します。マスコミに捜査情報の一部をリークして、不可解な自殺認定を糾弾します。警察組織そのものも松浦刑事は敵に回してしまいます。

そんな状況下、マル暴の赤松刑事、旧友古沢検事、元刑事の大和田らを仲間として、大蔵省の深い闇に切り込んでいきます。やがて浮かび上がる、警察庁長官と警視総監の対立が見えてきます。

陰謀と陰謀が錯綜し、疾走するスピード感満点の警察小説です。

ラストは涙を禁じ得ません。
刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫)より
4101368716
No.7
(4pt)

あなどってはいけない

ポップで軽快な書き出し、美人キャバクラ孃を恋人に持つ警官が主人公、
と言う感じで、何となく大沢在昌の軽快刑事物、なんて読んで行くと。。。
これがなかなか骨がある。

標題通りの刑事達を中心に物語を進めるが、単純な謎解きは、徐々に政
界と官庁、そして警察組織自身を巻き込む巨大な疑獄に発展して行く。
そして結末に至につれ、意外な厳しさをストーリーに加え、まさかの展
開から予想外の収束を迎える。気楽に、ポップに構えていたら、足元を
すくわれた。
主人公を取り巻く登場人物もなかなか魅力的だけど、人物の深堀りは、
政官の巨悪の構造の根深さを解くうちに、ちょっと浅くなってしまった
感がある。人のドラマが微妙に浅くなって終わった気がする。

とは言え、かなりのボリュームの疑獄を良いテンポで描き切って、作者
の今後の活躍が予想できる作品だった。
読後必ずしもさわやかではない結末は、政官の闇の深さを垣間見たせい
によるものだろうか。バブル崩壊後の経済の後始末がいまだ付け切って
ないなぁ、と思わずため息をついてしまったのでした。
刑事たちの夏(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏(上) (中公文庫)より
4122063442
No.6
(4pt)

あなどってはいけない

ポップで軽快な書き出し、美人キャバクラ孃を恋人に持つ警官が主人公、
と言う感じで、何となく大沢在昌の軽快刑事物、なんて読んで行くと。。。
これがなかなか骨がある。

標題通りの刑事達を中心に物語を進めるが、単純な謎解きは、徐々に政
界と官庁、そして警察組織自身を巻き込む巨大な疑獄に発展して行く。
そして結末に至につれ、意外な厳しさをストーリーに加え、まさかの展
開から予想外の収束を迎える。気楽に、ポップに構えていたら、足元を
すくわれた。
主人公を取り巻く登場人物もなかなか魅力的だけど、人物の深堀りは、
政官の巨悪の構造の根深さを解くうちに、ちょっと浅くなってしまった
感がある。人のドラマが微妙に浅くなって終わった気がする。

とは言え、かなりのボリュームの疑獄を良いテンポで描き切って、作者
の今後の活躍が予想できる作品だった。
読後必ずしもさわやかではない結末は、政官の闇の深さを垣間見たせい
によるものだろうか。バブル崩壊後の経済の後始末がいまだ付け切って
ないなぁ、と思わずため息をついてしまったのでした。
刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫)より
434440016X
No.5
(4pt)

あなどってはいけない

ポップで軽快な書き出し、美人キャバクラ孃を恋人に持つ警官が主人公、
と言う感じで、何となく大沢在昌の軽快刑事物、なんて読んで行くと。。。
これがなかなか骨がある。

標題通りの刑事達を中心に物語を進めるが、単純な謎解きは、徐々に政
界と官庁、そして警察組織自身を巻き込む巨大な疑獄に発展して行く。
そして結末に至につれ、意外な厳しさをストーリーに加え、まさかの展
開から予想外の収束を迎える。気楽に、ポップに構えていたら、足元を
すくわれた。
主人公を取り巻く登場人物もなかなか魅力的だけど、人物の深堀りは、
政官の巨悪の構造の根深さを解くうちに、ちょっと浅くなってしまった
感がある。人のドラマが微妙に浅くなって終わった気がする。

とは言え、かなりのボリュームの疑獄を良いテンポで描き切って、作者
の今後の活躍が予想できる作品だった。
読後必ずしもさわやかではない結末は、政官の闇の深さを垣間見たせい
によるものだろうか。バブル崩壊後の経済の後始末がいまだ付け切って
ないなぁ、と思わずため息をついてしまったのでした。
刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫)より
4101368716
No.4
(4pt)

構想力と人間模様

癒着し合う権力が闇に葬ろうとする事件を,複数の刑事たちがそれぞれの立場から,それぞれの流儀で明らかにしようとする。警察ひとつとっても,諸派閥のキャリアとノンキャリアに属する複数のキャラクターとその生き様が印象深く描き出されている。大がかりな物語であるが,構想は明快かつ巧みであるから,読みやすい。
 もしジャンル分けするならば,社会派推理小説ということになるのだろうが,そのジャンルの名人である松本清張の諸大作と比べても遜色ないと思う。ただ松本のやや陰湿で情緒的な文体にくらべると,ジャーナリストの書く文章のようでクセがなく,楽に読める反面,陰影に乏しい気はする。
 正義を信じて命をかける主人公の姿には,とても共感できた。
刑事たちの夏(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏(上) (中公文庫)より
4122063442
No.3
(4pt)

構想力と人間模様

癒着し合う権力が闇に葬ろうとする事件を,複数の刑事たちがそれぞれの立場から,それぞれの流儀で明らかにしようとする。警察ひとつとっても,諸派閥のキャリアとノンキャリアに属する複数のキャラクターとその生き様が印象深く描き出されている。大がかりな物語であるが,構想は明快かつ巧みであるから,読みやすい。 もしジャンル分けするならば,社会派推理小説ということになるのだろうが,そのジャンルの名人である松本清張の諸大作と比べても遜色ないと思う。ただ松本のやや陰湿で情緒的な文体にくらべると,ジャーナリストの書く文章のようでクセがなく,楽に読める反面,陰影に乏しい気はする。
 正義を信じて命をかける主人公の姿には,とても共感できた。
刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (幻冬舎文庫)より
434440016X
No.2
(4pt)

構想力と人間模様

癒着し合う権力が闇に葬ろうとする事件を,複数の刑事たちがそれぞれの立場から,それぞれの流儀で明らかにしようとする。警察ひとつとっても,諸派閥のキャリアとノンキャリアに属する複数のキャラクターとその生き様が印象深く描き出されている。大がかりな物語であるが,構想は明快かつ巧みであるから,読みやすい。 もしジャンル分けするならば,社会派推理小説ということになるのだろうが,そのジャンルの名人である松本清張の諸大作と比べても遜色ないと思う。ただ松本のやや陰湿で情緒的な文体にくらべると,ジャーナリストの書く文章のようでクセがなく,楽に読める反面,陰影に乏しい気はする。
 正義を信じて命をかける主人公の姿には,とても共感できた。
刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏〈上〉 (新潮文庫)より
4101368716
No.1
(5pt)

フィクションとは思えない小説

物語は大蔵省の役人が墜落死したことから始まる。警察は汚職がらみの可能性もあるため、自殺、他殺の両面で捜査を始める。しかし死亡した役人の机からワープロで打った遺書が見つかったため事件は自殺として片付けられてしまう。 この結果に納得いかないのが主人公である松浦警部補。彼は特命を受け捜査に加わり、他殺の糸口を見つけていたのだ。事実がねじ曲げられ、犯罪者が逃亡するのを許せない松浦は単独で捜査を開始。しかし、そこで待ち受けていた大きな障害、それは以外にも警察内部組織“公安”だった・・・。ほんとに面白かった。420ページもある本だが一気に読み上げてしまった。
警察の階級社会や政界の権力構造などがとてもリアルで、もフィクションとは思えなかった。もしかしたら現実に起きているのかもしれない。
上下関係を無視し、将来をも棄て事実を追及する松浦と同僚達はとてもかっこよかった。内容の密度も濃く読み応えは十分。政治が苦手な人にもお薦めできる一冊。
刑事たちの夏 Amazon書評・レビュー: 刑事たちの夏より
4532170559