生命徴候(バイタルサイン)あり
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心臓外科&内科を中心とした医療の世界を描いたものだが、主題は一人の女性医師が大学病院の権力闘争に巻き込まれたりしつつも力強く生き抜く物語である。 新米麻酔科医・耀子が理不尽にも手術の失敗の責任を一人負わされ、別病院に出向させられた後、紆余曲折を経て、身重の状態で単身米国に渡って子供を出産しつつ資格を取得したり、新たな心臓カテーテル技術を身に着けて日本に凱旋帰国するというその度胸と努力は驚嘆すべきもの。 ただ、強い力と運を持つ人間にはそれだけ負のエネルギーも憑りつくのかと溜息をつきたくなる後半の暗転、そして再生がある。全体の流れから見ればステレオタイプの起承転結ではあるけれど、主人公・耀子の生き様は働く女性の一人として見習うべきものと思う。 比較的爽やかなラストではあったが、できれば、たとえばその後岩下医師との再会があったのかどうかなどの、エピローグがあれば更によかった。 | ||||
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耀子は大学病院の麻酔科医だった。ある日の手術で、 術死の濡れ衣をかぶせられた耀子は、そのとき力になって くれた外科医の岩下の子どもを身ごもりそして捨てられ、 他病院のERに入った。そこから耀子の逆転の人生が 始まる。アメリカに留学し子どもを産み、カテーテルの 技術を身につけた。そしてミッキーとであった。 1990年から始まるこの物語は、渡米、帰国、転身の3章から なっており、耀子が体験した不幸や大学病院という派閥争い の醜さ、カテーテル治療の技術など余すところなく繰り広げられて います。 中身が濃すぎたので最終は無理やり終わらせたのかな?という 感じもしないではないですが、最後まで読むとこのタイトルの 意味がストンと落ち着きます。 医療用語もそんなに難しくなく細かく説明されているので、安心 して読めます。力強く生きたい女性にはオススメです。 | ||||
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小説の取材に当たって、「心臓バイパス手術を至近距離から見学」までした著者の迫力が伝わってくる。 ちょうど、福島県立大野病院での産婦人科の医療事故判決が出たタイミングと合わせるように刊行されたこの書籍は、これからますます身近な問題となる医療事故について考えさせてくれる。 厚生労働省が医療事故調査委員会の設置を検討しているが、こうした時事的問題にも示唆を与えてくれるだけでなく、主人公の心臓内科医・鶴見耀子と、新興IT企業の社長・李美樹夫とのロマンスを織り交ぜながら、息もつかせぬ展開が繰り広げられる。 医療事故に関わる関係者にも、是非読んで欲しい小説だと思う。 | ||||
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『刑事たちの夏』以来、骨太のサスペンス系作品を発表し続けている著者の最新刊。書名からわかるように「医療もの」。 正直、「医療もの」を読み慣れていないので、「専門用語とか、わかるかなぁ」という不安がなくもなかった。でも、大丈夫だった。自分レベルの読者にはうっすらとしかわからない医療関係のディテールをきっちりと押さえながら(つまり、玄人読者を唸らせながら)、それでいてエンターテイメントとしてグイグイと先のページに引っ張ってくれる展開の妙。まるで、翌週が気になる「連ドラ」のようで、読みやすい。しかし、読みやすくはあるものの、著者の「哲学」のようなものが背景に感じられて、決して軽くはない。 特にラストが秀逸。ラストを読んで、タイトルの意味がストンと腑に落ちたし、著者の「メッセージ」がググッと胸に迫ってきた。「硬」「軟」両方の読者にオススメできる作品かと。 | ||||
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