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欺瞞の法則
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欺瞞の法則の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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ロバート・ラドラムの再来を思わせる怒涛の国際謀略サスペンスです。上記のあらすじを読めば、思わず引き込まれてしまう始まり、うまいなあと思いました。様々な登場人物が出てきて、それぞれのエピソードが別々に展開していくので、それらがどう繋がっていくのか最初は見当がつかず、頭に入れるのが大変でした。 世間一般では、アメリカーイスラエルーEU(ここではスイス)が一応は善玉(でも、その中のCIAやFBIやモサドは得体が知れない・・)、イランや暗殺者は悪玉みたいな区分けが漠然とあると思います。それがこの小説では、国家や政府の利害や個人の願望、狂信などが複雑にからみあって、まったく一筋縄ではいきません。それは、現代の国際政治の闇と同じで、裏側ではとんでもない勢力同士が節操もなく結びついていたりする状況を、そのまま現しているとも言えます。たとえば「サダム・フセインが化学兵器を持っている悪玉だから叩かねばならない」と言って攻め込んだアメリカが、実はとんでもない嘘つきだったとか、歴史上、差別されてきたかわいそうなユダヤ人が、実はパレスチナ人をひどく差別しているとか、アルカイーダやイスラム国は悪と言いながら、実はそれを最初に育てたのはアメリカだったとか、例をあげていくときりがありません。 ただ、あまりにも詰め込みすぎた感もあります。それから、主人公の「国境なき医師団」に所属する医師が、昔はマッチョな登山家で、酒場では自分からケンカをふっかけて相手を叩きのめすのが趣味だったという設定。こういう小説に登場して、闘いや銃撃戦で生き残っていくにはそれなりの技術とパワーが必要でただの素人ではとても無理ですが、そのために無理やりキャラクター付けしたような気がして気になります。 日本ではまだ4冊しか翻訳されていないようで、この「欺瞞の法則」が最新作です。まだ荒削りな感がするのですが、これからさらにおもしろくなりそうな作家だと思います。ところで、ライクというのは聞いたことのない姓だなあと思ったのですが・・・もしかしてこれはライヒではないのですか?父親がスイス人だということですから、ドイツ系で、”Riech”はライヒと読むんじゃないでしょうか・・・。 | ||||
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面白い。それは確かである。上下2巻の大作でもある。いろんなアイデアがぶちこまれていて、ストーリーも確かなものになっている。最後の120ページあありは一気に読んでしまった。ただ、その最後のところまでいくところが、少しまどろっこしいところがある。この手の本を読み慣れている読者は伏線からどんでん返しを予想できたりもする。と言っても、これだけの分量を最後まで読めるという意味では、面白いことは確かだ。シリーズものになるらしいので、次の新作が翻訳されたらきっと読むだろうと思う。 | ||||
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国境なき医師団に在籍する主人公が登山中の事故により妻を亡くしてしまうところから物語が始まります。しかし妻の遺したものを辿っていくと、妻が自分の認識していたものと別の者として生きてきた疑惑が浮上してきました。自分の妻は何者だったのか?その謎を解くことが当面の生きる意味となり、主人公は探索の旅に出ます。それと併行して連続殺人事件を追うスイス連邦警察の動きが平行して物語が進みます。 物語事態は妻を喪った国境なき医師団所属の医師、スイス連邦警察警部、その他テロリストの動きと細かく章立てされており、しばらく読み進まないとどの軸の話をしているのが分かりづらくてやきもきする点が星ひとつマイナスですが、イスラエルとイラン、CIAとペンタゴン、イランの核疑惑とスパイの暗躍など、国際謀略モノとしての役者はそろっています。中盤から一気に物語が加速してゆき、満足感は高いです。 冷戦が終わってアメリカ覇権主義も先細り感がある環境の中、ストレート勝負のスパイ小説にトライしている点は評価できると思います。現実との隙間を生めることでリアリティを出しているこの手のジャンルでは素材の新鮮さも評価が分かれるところです。それが近未来の予言となって現実が後追いしていくとその作品は名作と呼ばれるのでしょう。すぐそこにある未来を書くことはリスキーであるもののリターンも大きいといえます。その意味で本作はどのように判断するかは読まれた方のご判断いただくのがよいのかもしれません。 | ||||
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上下巻合わせて740P 大作だ! 米国内部の対立する組織間の中東・ヨーロッパでの複雑な国際陰謀を偶然(必然?読めば分かるが...)巻き込まれた主人公を ナビゲーターに結構軽快に捌いてみせる。 軽快なので軽妙かというと、銃撃戦、殺戮戦は結構重厚でびっくりするぐらいシビアな総力戦で楽しませてくれる。 (=ドンドン戦いに倒されてゆくのが、結構痛快) 出だしからのショット・ガン進行(一見無関係な幾つかの話が同時進行する)は快調で、”大傑作”の予感を感じたのだが、、 途中原作が悪いのか翻訳の原作に対する把握のまずさか判断つかないが、<イランの大臣のベンツをめぐる事情><少将の言動>などに何箇所か 首を捻らざるを得ない翻訳箇所があり、☆は4で良いか、と思ったりしたのだが、終盤から最終盤に掛けて色んな物がてんこ盛りの 大サービス・エンターテインメントで異常な盛り上がりをみせ兎に角楽しませてくれたので☆5。 ラストでは主人公にとっての新しい<幽霊ゴースト>も誕生し、次回は本当に良いのではないかと思っている。 本書、最後にちょっとしたタネ明かし的なドンデン返し(?)があるんだが、こんな事気にしてなかったわァ... 結構重大なポイントなんだけど... | ||||
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