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出生率0
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出生率0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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子どもが生まれなくなった世界。 世の中は荒廃し、多くの人が退廃的で享楽的で刹那的な生き方を選んでいる。 蔓延しているドラッグ。 人権を無視した奴隷市。 汚染され放題の街。 底辺にまで落ち込んだモラル・・・。 (この雰囲気は村上龍の描く、人々と世界を彷彿とさせる、と思った。初期の三作くらいの) しかたがない。人類にはもう、「何か」を、残す未来も託す未来も消滅しているのだから。 死んで、いなくなるしかないのだから。 おもしろい。 現実に、世界の出生率がゼロになったとしても、このような世界が訪れるとは、必ずしも思えないが、ひとつのパラレルワールドとして、充分にありえると思う。 気だるく覇気のない登場人物たちは、現代社会にもある、無気力で無感動な人々と共通し、私たちも実際「未来のない日々」を生きているのではないか、と考えさせられる。 ラスト、ジュンの歩いていく姿に希望を見出させておいて、エピローグで急転するのがよい。 このエピローグでものすごく作品が締まったと思う。 進化の果てには何があるのか。怖い。うまい。フィクションであってほしい、と思う。 | ||||
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子どもが生まれなくなった未来を描いた小説です。少子化の進む社会に住む我々には決して単なる空想では済まされないという気がします。出生率が0となった世界では、人間は、希望を持てない、ただ滅ぶのを待つだけの存在です。公共心、モラルが薄れ、刹那的な享楽に身を任せ、人身売買、不倫、近親相姦、環境破壊などに対する嫌悪感、罪悪感が欠如していくのです。そのような絶望的な暗い世界のある1日が、淡々と描かれています。その筆致は見事です。現在、日本では社会道徳の低下が指摘されていますが、少子化傾向と関係があるのかもしれません。 今、この本は品切れだそうですが、再版を強く望みます。 | ||||
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