悪の教典

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評判

悪の教典の評価:

3.40/5点 レビュー 497件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.40pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全516件 481〜500 25/26ページ
No.36
(3pt)

残念な読後感

引きずられるように読みはしたが、どことなく残念な感じ。やはりサイコ・キラー自身の視点で書かれた部分が多かったのが失敗の原因ではないか。サイコ・キラーの行動や思念に共感できるはずはないのだから。だから、やっぱり視点人物を切り替えて、犠牲者の側から描いたほうがもっと怖かったはずだ。 それに、やはり登場人物が多すぎたのではないか。セクシー養護教諭なんか、必要なかった感じ。過去の事件もてんこ盛りすぎ。 途中で蓮見の体が意志に反する場面が二度ほどあったが、どこにもつながらなかった。それも残念。 最後の最後は、なるほど。もし生きていたら絶対復讐に来るだろうね。それは怖い。無理だろうけど、もし続編を書くなら狩られる側の視点でお願いします。
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4163295208
No.35
(4pt)

作者の優しさがあふれた秀作ホラー

面白かったのだが、ラストがまとまりすぎていて、作り物の印象を受けてしまった。もちろん小説というものはフィクションなんだけど、読者が途中で冷めてしまうような。。。「青の炎」のトリックを実際に行うと失敗するように、今回も後の批判(凶悪事件が起こった際にホラー小説が悪いんだ云々という間抜けな論調)を避けるかのように、ラストの刑事が小活躍する。そして大した盛り上がりもなく終わる。映像化されるのは間違いないが、原作のままでは観客は納得行かない気がする。才能のある作家だと思うので、ジャック・ケッチャム的な、あまりの破壊力に読者が圧倒されるしか無いという作品を次作は期待したい。
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4163295208
No.34
(3pt)

キャラクターがやや平板か

性善説で運営される学校に、究極の利己主義犯罪者が忍び込んだら…という着眼点はよかった。舞台となる学校で、蓮見が好き放題やるようすは、本の外から覗き見る分には、ある意味愉快だ。しかし性善説が基本の学校にしては、悪辣な教師が多すぎないか?デフォルメにしてはやや芸がない感じ。保健の先生がセクシーとか、理科の先生が気味悪いとか、固定イメージが多すぎる。生徒はあまり個性がないのに多すぎて、だれがだれか混乱する。 だけど蓮見の暴走を見届けたくて、上巻は一気に読んでしまった。
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4163293809
No.33
(3pt)

悪くはないんだけど・・・

久々の貴志祐介氏の作品ということで上巻に続き一気に読み切ってしまったが読み終わった後どうも違和感の残る作品であったことは否めない。まあその理由は主人公蓮実の上巻からの綿密な計画の上での様々な悪事を働いてきた流れの中で最後の大量殺人はあまりにも唐突で安易な展開であったことも1つなのだが個人的にこの作品での一番の不満は「蓮実が作中で死ななかったこと。」であるように思う。容姿端麗で頭脳明晰、生徒達からの人望もただならない反面、人を陥れたり殺したりすることに何の抵抗も無い裏の顔を持つこの主人公がどんな展開であれ最期には何か大事なものを発見して死んでいくような展開を期待していたのでやはりそれが個人的にこの作品に対して最もすっきりしない部分である。まあ初めて読む際には最初から最後まで惹きつけられる展開で読み切れるとは思いますが読み終わった後大小物足りなさを感じる作品であることは確かだと思う。
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4163295208
No.32
(4pt)

面白いけど、あちこち物足りない

全体的にはサスペンスが効いていて、怖さを感じながら一気に読むことができた。ほとんど抵抗する術を持たない凡庸な教師や生徒しかいない片田舎の学校に、超利己的な殺戮マシーンを放り込んだらどうなるかという設定は面白い。そんな絶望的な状況にあって、どうやって怪物に対抗していくかが話の盛り上がりの要因になるのだけど、数少ない対抗馬が現れてはすぐ消えてしまうのが惜しかった。普通に一方的な戦いになるのは芸がない。個人的にはもっとやられる側の抵抗を描いた場面が欲しかった。また、それによって蓮実の天才性の説得力も増したと思う。(釣井などはあまりにあっけない)登場人物が、学校という舞台で登場人物も多いことから仕方ないのかもしれないが、少し一面的で薄っぺらく感じた。(美術教師などは無策で従順すぎてバカにしか見えない)そして大殺戮のあとの「脱出」「証拠探し」がカタルシスというのは何とも物足りない。期待していた展開(弱者の抵抗)と、作者の描かんとしたこと(蓮実という怪物)とのズレが、エンディングに集約されていた気がする。「蓮実の内にある善の声」みたいな伏線が結局未消化のままだったが、まさかパート2をやるつもりなのでは。やめた方がいいと思う。
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4163295208
No.31
(4pt)

ここからが地獄の三丁目

まさに地獄の謝肉祭、殺戮大感謝祭とも言うべき貴志氏の真骨頂エンタメワールドの始まり。惜しむらくは名作バトルロワイヤルに比べると生徒ひとりひとりの背景の描き方が浅い事ともう少しハスミンを脅かすような強敵が出てこないのが残念。でも十分面白かった。これが間違っても本屋大賞にノミネートされる事はないでしょうが。
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4163295208
No.30
(4pt)

新刊を期待してしまう作家

この上巻ではあまり残酷な場面はないのですが、ハスミンのキャラは立っているし学校の中でうまく立ち回ろうとしている時点で感情がないという帯のタイトルは可笑しいと思いますが一気に読ませてしまう筆力は流石と感じます。感情がないというよりは文中にもあるように他者を受容して共感出来ないという福祉の社会で1番重要なことが欠如している人間として捉えたほうがいいと思いました。カラスを悪の象徴としたカバーも秀逸だと思います。下巻は地獄の謝肉祭、殺戮大感謝祭の如く貴志氏のエンタメワールド炸裂。惜しむらくは名作バトルロワイヤルに比べて生徒ひとりひとりの背景の描き方が浅かった事とハスミンを脅かすような強敵がいなかった事。でも十分面白かった。間違っても今年の本屋大賞にノミネートされる事はないでしょうが。
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4163293809
No.29
(2pt)

次回作に期待

貴志さんの作品は好きで全て読んでいますが、こればかりはダメでした。主人公の性格や設定、生徒たちの会話がギャルゲのように甘ったるく非現実的で、物語から完全に浮いています。とくに主人公は…物凄く申しわけないのですが、設定も性格も厨二病と紙一重。現代を舞台にした物語のはずが、異能系ライトノベルや鬼畜系エロゲのテキストを読んでいるかのような気分にすらなりました。貴志さんの作品の欠点として・学生(とくに高校生)のリアリティがない・女性(とくに主要登場人物)の描写がワンパターン・コメディシーンがまったくおもしろくないというのが挙げられますが、今作はそのすべてを含んでしまっていました。逆に言うと、大人の男性が主人公で、暗くよどんだミステリを書かせたら、貴志さんの右に出る作家はなかなかいないんじゃないかと思います。厳しい評価になってしまいましたが、けして駄作ではありません。ですが読み進める手が止まらなくなることは上下巻合わせても一度もありませんでした。これは貴志さんの作品では初めてのことです。また『黒い家』や『クリムゾンの迷宮』のような、文庫1冊でもズシリと読めるミステリを書いていただけることを切に望みます。
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4163293809
No.28
(5pt)

貴志祐介氏らしい作品

上の部分では、貴志氏らしさがまだ見つからなかったが、読み進めていくうちに、ああ、これは貴志氏だ、と思った。読みやすく書かれた文章に、捲るページを止ませてくれない魅力。久しぶりの長編で、書店で手にとったとき、本当に感謝を覚えた。その気持ちは、読み終えた後も変わらない。緻密なプロットには相変わらず、溜め息がもれてしまうほど、落ち度が見受けられなかった。余分な部分が無かったようにも思える。"小説" なのだから、余分な部分があるのも楽しみ(遊び)の一つでもある。 感情がない、というのは、例えば全てを示してるわけではない。それは、本書を読めば解る。完璧主義者だからこそ、の内容だった。僕が最初に怖いと感じたのが、実は身近にもあるだろう描写があったから。 上巻の方で、蓮実の化けの皮が剥がれ本質が見えてきたとき、善人なふりをして、中身は感情が欠乏し、冷酷に歪んだ部分を隠してる部分だった。もし、彼のように善人(上辺では)で、周りから信頼されていて、自分自身も信じて好意を持ってる相手が、ソレだったら。 相手が狂人でなくても、怖い。本当に怖いのは、僕はこれだ、と思う。善人そうで安全そうな人でも、本質は解らない。 だけど、蓮実やその周りの人たちが感じる"直感"で、この人は危険だ、と察知するときがある。 顔を見ただけで、この人とは合わない気がする、といったような直感や、勘。蓮実が直感や勘、運を頼りにする場面も、僕は優れていると思った。他人の内面をすべて読み取れるわけではないから、感じる、ということの必要性は大事で。 ラストも、やはり貴志氏らしい。続きを想像させてくれる終わり方、いや終わらせてはくれない恐怖を植え付けて終わらせる書き方。 僕は、楽しくて笑ってしまった。
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4163295208
No.27
(5pt)

こんな部分が、本当は怖い

貴志氏の出版された小説をすべて読了して、貴志氏らしさを良い意味で改めて実感ができた。レビューの評価に差があることに、愕然とするぐらいだった。貴志氏の過去作品と比べての評価なのか、この作品自体の評価なのか、他の作家と比べての評価なのか。僕は、この作品自体の評価としても、5つ星だと思った。この上巻で最も僕が怖いと思ったのは、人間の本質は表面でいくらでも隠せてしまえること。誰にでも仮面を持ってるとは思うけど、──だからこそ、怖かったのかな。例えば、好意を持ってる人が、上辺ではとても善人で、誰からも信頼され、安全を表面に纏っていても、本質は悪だとしたら。自分を齣のように見ていたら。 僕の周りの優しい表面を持った人たちが頭に浮かんで、怖くなった。緻密なプロット、無駄のない描写、後にキーワードに繋がる文面。読者を置いてけぼりにさせない、読みやすい書き方。内容にしがみついて、魅了されていく自分。上・下を続けて休む間もなく読んで、どれだけ緻密かつ巧みに書かれてるか解る。下巻の、キ●●●は、キチ●イです。レビューに解らないといったような感想があったので。
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4163293809
No.26
(1pt)

もっと書ける作家だと思うから

過去の作品と比較するとあまりにもクオリティが低い。筆力だけで読むことが出来ますが、内容の陳腐さや発想の弱さが全体から見えます。貴志祐介という作家はこんなもんでは無いと信じている。好きな作家だからこそこの作品には星1つをつけようと思います。
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4163293809
No.25
(2pt)

TVにやられた!

TVで司会の優香さんが「下巻は3時間で読んだ!」と絶賛していたので購入したものの、長い!!後で「新世界より」と同じ作者と知り、なるほどと思った。確かに「新世界より」よりは読みやすい文章、それにしても長すぎる!このエピソード要らないのでは?という所が多い気がした。作者はインタビューで、「過去の猟奇殺人の本を色々読み、サイコキラーの性格の共通点を探した。」と言っているが、そのせいで主人公{蓮実}の人格が一定しないのかと思える。何より本の帯にある「俺には感情が無いらしい」というのは全く違うじゃん!表紙のカラスもそれ程伏線がある訳ではないし。(そこがいいと言う方も有り)続編に期待してしまう。やっぱり長いのでしょうが。それにしても「キ●●●」が分からなかった。
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4163293809
No.24
(4pt)

エンタメとして読むにはいいかもしれない。

貴志ファンとしては、新刊がでれば、飛びつくわけで・・・面白いとも面白くないともいえない・・・か?個人的には、やはり最後までぐんぐん読ませる力はすごいなと思いました。あっという間に最後まで読んでしまったし、あの分厚い上下巻ということをあまり感じなかったのは、さすがですね。
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4163293809
No.23
(4pt)

心地よい作品ではないけれど面白い!(少しネタばれあり)

下巻の表紙も怖いです。 血染めになった校舎… これから起こる出来事を彷彿とさせる様な表紙が既に怖いです。 下巻は上巻より更にページを捲る指に力が入り、先へ先へと読み進み、411ページを瞬く間に読み終えました。 下巻は蓮実が行う惨劇を中心に描かれていますが、絶えず脳内映像で、作戦を練る生徒達、逃げる生徒、果敢に戦おうとする生徒が動いていました。 自分だったら、どうするか… 迫り来る恐怖で冷静な判断など無くなってしまうだろう…等と考えながら、最後まで必死に戦った雄一郎と玲花、蓮実との心理的戦いだけでなく極限の恐怖の中での自分との戦いには感動すら覚えました。 最終章に向けて犯人の決定打となる証拠がないのかと思いきや、「正義」が悪を暴くと言う結末でスカッとすると共にほろっとさせられました。 決して心地よい作品とは言えないけれど、ここまで夢中にページを捲った本は久しぶりでした。 面白かったです。
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4163295208
No.22
(4pt)

怖いけれど止められない!

貴志祐介さんの新刊です。 表紙の黄色に黒いカラスのイラストが何とも不気味で 読む前から嫌な感じがしました。 そしてその通り、読み進みに連れて、その嫌な感じはどんどん膨れ上がって行きましたが、先が気になって本を閉じれない、つまりどんどん物語に嵌って行ってしまいました。 主人公の蓮実(はすみ)は今まで読んだ本の中でもトップと言って良いほど邪悪で冷酷極まりない人間(人と言えるのかすら疑問ですが) それ程までではないけれど、この本の中には嫌な教師、自己中心的な高校生等、嫌な人間が勢揃いしています。 けれど、そこにはきちんと「正義」を貫こうとする人もいて救われます。 6章434ページの長編ですが、文字の大きさ、会話の多さ、そして展開の速さで飽きる事無く一気に読めます。 下巻への期待が高まる仕上がりになっています。
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4163293809
No.21
(3pt)

たまたま手に取りました

夏の暑い時期に無性に本が読みたくなり、たまたま書店にて何気に手に取りました。 いつもならタイトルを見るだけで通り過ぎてしまうのですが(苦笑)。 それにしても随分と厚みがあり、しかも上巻・下巻にわかれているとは。 店頭にてざっと目を通してから「面白そう」と思い、とりあえずは上巻のみ購入しました。登場人物が多いので、主要人物の紹介ページはネット上だけでなく、本書に記載しておいてもらいたい気がします。そして心理学(テスト)の描写が長々と書かれていますが、もう少し荒削りでもいいのでは? その分、蓮見先生に重みを持たせて欲しかった。読んでいて、思ったのは「こういう内容は他作品にもあった・・・」という複雑な気持ち。 物語や設定は違えど、後から本書を読んだ身分としては、古典モノに勝るものはないのか?という念は残る。 しかし、それでも面白く一気読みしてしまった作品です。
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4163293809
No.20
(1pt)

連載小説らしい本

不動のエンターテイナーとは言え、生き残るためにはこの程度の小説も売りに出さなければならないのか…?保健室の教諭と男子生徒のカラミ、担任教諭と女子生徒のカラミ性描写は、エロまんが顔負けのくだらなさで、この小説の質の低さをもっとも象徴する場面であることは間違いない。継ぎ足しの連載小説は、定期収入にはなるだろうが、内容そのものが継ぎ足しになることは避けられない。時間をかけて、良いものを書き綴ってほしい。貴志の本と言うことであれば次回も、内容も確かめず買うとは思うが、次が最後にならなければよいが…。とも思う。
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4163295208
No.19
(1pt)

貴志ファンであるがゆえに

貴志の本と言うだけで、内容をほとんど知らず、購入した。面白くないかどうかと言えば、面白い。ゆっくり読もうと思っても、結局目が離せず、1日で読み切り。しかし、その面白さは小説に求められる静かな深い感動ではなく、気晴らしのアクション映画のような、見た後に軽く後悔するような、飲み会での哄笑のような、そんな面白さでしかなかった。話の切り出しに登場した表紙のカラスと北欧神話のエピソードも物々しい印象を残しただけで、完全な尻切れトンボ…。これほどまとまりを欠いた筋立ては、最近読んだ本ではちょっと見当たらない。思いつきがまとまらないまま、次の奇抜な思いつきが現れる感じで粗と雑のみがたらたらと続くというのが正直な感想。これが下巻で一層強くなるのだから、痛い長編小説であった。貴志の本ということでなければ、間違いなく下巻は買わなかった。他の三つ星レビューも、よく読めば実質一つ星。貴志の著作の中では最低だが、他の作家と比べれば、まず3つ星はくだらないということか。しかし、あくまでも貴志に対する感想として記すなら、過去最低の出来栄えであり、星は一つしかつけられない。
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4163293809
No.18
(2pt)

いまいちでした・・

10年来のファンです。久しぶりの長編なので期待しすぎだったのかもしれません。これまでの作品と変わらず一気に読めたので、話自体は面白かったと思います。しかし・・薀蓄のために登場人物が動かされているような感じを受けました。過去の作品では薀蓄がアクセントとして利いていたため、話中のイベントにリアリティを持たせる役割を果たしていたと思うのですが、薀蓄が多過ぎてかえって現実味が希薄になってしまい最後まで話に入り込めませんでした。また、薀蓄→殺人→薀蓄の高速ループが続くため少し疲れてしまいました。同じ理由でメリハリを欠いていた点も少しつらかったです。登場人物が多すぎたのかも。次回作への期待が一段と高まりました。
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4163295208
No.17
(3pt)

貴志祐介らしくない小説

綾辻行人の『殺人鬼』と、宮部みゆきの『模倣犯』を足して2で割り、それを原案に大石圭か吉村達也が執筆した……って感じです。つまり、貴志祐介らしさがない。生まれながらの天才で、欠落した感情を高度な論理的能力で模倣するという、人工知能ロボットのような英語教師、蓮見聖司。そんな彼が、欲望に任せ、しかしながら計算的に、殺人を含む残虐な手段を用いながら生活する日々を描いた上巻と、とあるピンチを切り抜けるために、最短最速の手段を選んだスプラッターな下巻の二部構成。読後、あまりのブッ飛びぶりに、後頭部がジンジン痺れました。しかし、それは面白さから来る余韻ではなく、慣れない地獄絵図を見た疲労によるものだと思う。物足りない原因の一つは、サイコパス蓮見の緻密すぎる設定です。『黒い家』『クリムゾンの迷宮』『ISORA』などの貴志ホラーの他、上記の『模倣犯』などは、一応、登場人物の人格形成過程に触れる記述はあるものの、それを現在進行の狂気に直結させるには、かなり情報不足です。そこで読者は、“理解できない”という、動物の本能的な恐怖を味わうことになります。しかし本書の場合、蓮見の幼少〜渡米〜帰国と、それに伴う狂気の形成過程までを丁寧に描いているため、どんなに残虐描写でビジュアル的な恐怖を味わえても、“得体のしれない怖さ”は薄らいでしまっています。「蓮見がこうなったの分かるかも。しかし…」という“狂気の二番底”が欲しかったです。あと、不謹慎かもしれませんが……ヤるなら、最後の最後までヤり通してほしかったです。それでこそ、上巻帯に書かれた「ピカクレスロマン」を味わえたかもしれません(ホント不謹慎ですみません)
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4163295208