漂流巌流島
評判
漂流巌流島の評価:
3.73/5点 レビュー 11件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1〜12 1/1ページ
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漂流巌流島の評価:
3.73/5点 レビュー 11件。 C ランク
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このうち、表題作の【漂流巌流島】は、2005年に東京創元社主催の第2回ミステリーズ!新人賞を受賞し、デビュー作となったもの。
この賞は、第1回が受賞作なし、という結果なので、この賞の実質的な第1回受賞作品ということになります。
収録の4編は、いわゆる「歴史ミステリ」と呼べるもので、日本史での有名な事件の裏の真相に迫るという趣向です。
いずれも、語り手である駆け出しのシナリオライターである「僕」が、テレビドラマの三津木監督の依頼を受け、時代劇の題材を取材した内容をまとめ、持ち込むところから始まります。
これを読んだ監督が、思いもよらない推理で、その歴史的事件について、一般に考えられているのと異なる真実を導き出していく、というもの。
収録4編の題材は、次のとおり。
【漂流巌流島】
宮本武蔵が佐々木小次郎と一騎討ちを行ったとされる、「巌流島の決闘」が題材。
【亡霊忠臣蔵】
吉良邸へ赤穂浪士が討ち入った、いわゆる「赤穂事件」が題材。これに、浅野内匠頭以外が起こした、江戸城内での刃傷沙汰を交えて、真相に迫る。
【慟哭新撰組】
近藤勇率いる新撰組のメンバーが長州の志士を襲った「池田屋事件」が題材。
【彷徨鍵屋ノ辻】
三代仇討ちのひとつ、「鍵屋ノ辻」が題材。
どの作品も、史実をよく調べて作り上げていることに感心しました。
また、聞き役の監督がいわゆる安楽椅子探偵となり、その史料から感じる矛盾をもとに推理を進めるというのは上述のとおり。
ここで導かれる真相が、とてつもなく意外で、実際にはこんなことは起きてはいないだろうな、と頭では分かっていても、納得されられてしまいます。
これだけ中身が濃いと、量産は難しいだろうと思われ、実際まだ作品数は、少ないけれど、貴重な「歴史ミステリ」の書き手として、今後にも期待できる作者だと感じています。