憧れの少年探偵団
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多摩川のほとりにあるという桃霞市を舞台に、少年少女たちが活躍する探偵小説である。 全5話を収める短編集。 ヒーローショウでの傷害事件や、ケーブルカーから人間が消失するといった不思議な事件までいろいろと取り揃えられている。ミステリとしては誠実でおもしろいと思う。 少年たちの物語ではあるが、どこか哀しい雰囲気が漂っているのもいい。 | ||||
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乱歩の少年探偵団に憧れて、結成された桃霞少年探偵団。といっても、彼らは小学生、相当の読書好きではあるけれども、思い入れはさらりとしています。 最初の二つの話は五年生の時雄少年、あと三つはそれぞれのメンバー(男の子2人、女の子1人)が語り手になり、名探偵役はそれとは別の、ちょっとものしずかな月岡くんです。 後半は日常の謎系になり(犯罪捜査は警察にとめられたため)、小学生探偵団にふさわしい味わいになりますが、小学生と侮るなかれ。まず時雄のおじさんは警察官のうえ、昔の特撮番組とアニメ・オタクで、ヒーロー戦隊の事件では本領を発揮、二十面相と明智小五郎の関係についても詳しいのです。思い入れが一番激しいのは、この人。彼の蘊蓄話が披露されるところは、濃くて楽しめます。 小学生に探偵ができるのか? はやみねかおるのような、大人の名探偵が別にいる児童文学作品もありますが、ここでは探偵団プラス名探偵も小学生です。 いまはパソコン検索能力があれば、かなりのことが調べられます。大人でなければできない所への聞きこみも、マニアックなサイトにアクセスすればできますから、ほとんどハンデがない、とも言えます。情報検索係の少年がそれを担当。警察官や記者の大人の人脈もフルに活かしつつ、月岡くんを中心に謎解きをする彼らは小学生にしては、人とのかかわりかたが少しおとなびているかもしれませんが、クラシックで品のよい言葉遣いの子どもたちです。 そこも古きよき少年探偵団を思い出してほっとさせられるところ。 ルナティックという愉快犯がカードをまいていく事件、ケーブルカーの中で女の人が消えるという謎(トリックと言えるのかどうか、でもこれでいいと思う)など、本当にレトロな味が楽しめます。語り手の小学生が、カール・ゴッチなどという往年のプロレスラーについて聞き知っている、というのも渋いです。 のどかな桃霞市を舞台に、次なる少年探偵団の活躍が待たれます。 | ||||
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