(短編集)

おそろし 三島屋変調百物語事始

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おそろし 三島屋変調百物語事始の評価:

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No.1
(10pt)

おそろしの感想

おちかは旧い旅籠の娘であった。
17歳で器量よしなのだが、ある事件を境に心を閉ざし、他人とのふれあいを避けるようになってしまった。
そのため、江戸で袋物屋『三島屋』を営む叔父夫婦のもとへ一度身を寄せることとした。
おちかは主人の姪という立場ながらも、忙しい方が気がまぎれると女中同様に働いた。
ある日、叔父・伊兵衛はおちかに頼んだ。
得意先で大事のこしらえができた。
そういう次第なので、これから来る客の対応を任せた。
おちかは気が重いながらも、客に対し約束を反故にする非礼を詫びた。
しかし、どういうわけかそれで終わらず、客の不思議な話を聞くことに。
それを機に、おちかは自身の事件を改めて考えた。
そんなおちかを見た伊兵衛は、ある“荒療治”を思いついた―・・・

全5話の連作短編集です。
ミステリというより、江戸人情物です。
解説の「やさしい怪談」という言葉が非常にしっくりきます。
百物語ということで、奇怪な話ではあります。
しかし、そこで語られるものは妖や呪いの恐ろしさばかりではありません。
人間の弱さ故の咎が、時に恐ろしく、哀しく、そして切なく語られています。
人間誰しも大小後ろめたいことや不幸があります。
それにどう向き合い、時に割り切るか。
読者はおちかと共に話を聞き、考えます。

初歴史物でしたが、堅苦しさなどは感じず楽しめました。
ワクワクドキドキといったことはないのですが、何となく続きが気になり、いつの間にか読了していました。
まさに話に引き込まれる一冊でした。

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あんみつ
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