おそろし
発行日:2010年06月12日
出版社:新人物往来社
あらすじ
その客は、曼珠沙華の花を怖れた--。ある事件を境に心を閉ざしてしまった17歳のおちかは、江戸の神田三島町で袋物を商う叔父夫婦のもとに預けられる。裏庭の片隅にひっそりと曼珠沙華のひと群れが咲く秋のある日、叔父・伊兵衛は、おちかに来客の対応をまかせて出かけてしまう。来客の相手をすることになったおちかは、曼珠沙華の花を怖れる客の話に次第に引き込まれていく。そして、伊兵衛の計らいで次々に訪れる人々のふしぎ話は、おちかの心を溶かし、やがて彼女をめぐって起こった事件も明らかに......。著者からのコメント江戸の怪異譚を書くうちに、いつかは自分なりの「百物語」をやってみたいと思うようになりました。聞き手は商家の若い娘、彼女の前に様々な語り手が現れて、一度に一話ずつ語ってゆく----