全国のロクデナシ・ファンの皆さま、お待たせしました。あの蕩尽無頼の超弩級ギャンブル小説『病葉流れて』待望の続編遂に登場。

遊蕩無頼の大学生活を終えた梨田雅之は、就職を機に大阪で新生活を始める。

義父母をはじめとした世間から虐げられてきた双子の兄弟、竜一と竜二。

時はバブル期。

都内に高級クラブ等を所有する伊勢商事社長、36歳の伊勢孝昭は暴力団に会社の経営を任されていた。

バブル崩壊前、今や伝説となった仕手株「風」を動かしていた三人の男達がいた。

愛など捨てたはずだった。恋人を事故で失った若き日に。

裏稼業で数億円を手にした達也は、チェロのレッスン帰りの女性が車に轢かれる現場に遭遇。

これが運命だというのなら、神様に感謝すべきなのか。

家業の牧場を騙し取られ、非業の死を遂げた父。

矢端竜一、四年ぶりの帰国。だが、彼の胸中に特別な感慨はない。

大阪府警薬物対策課の桐尾と上坂は覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見した。

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。

「売られた喧嘩は買う。わしの流儀や」建設コンサルタントの二宮は、議員秘書からヤクザ絡みの依頼を請け負った。

妻の不倫現場を凝視させられながら、公安捜査員として鍛えられる男。

少年時代、父の後妻が連れてきた弘。私は弟を、血の繋がりを超えて愛した。

六本木のコンプレックスビルで開催される国際映画祭。

落としのプロと呼ばれた刑事・樫村は、マネロン室に異動になる。そこは、捜査手段もキャリアも異なる寄せ集め刑事の巣窟だった。

同僚の真由美のひと言から、社長の金城と玲子に因縁めいた過去があることを知る雅也。

男鹿半島で暮らす漁師の高田剛一は、息子・健一との間に、長年の確執によって生じた親子のわだかまりを抱えていた。

勤続三十七年、課長止まりだったY氏が定年退職の日を迎えた。

晩秋の小樽の海で、一隻の漁船の網が女性の変死体を引き揚げた。

姪の病気の報に、失踪した義弟を探す並木。その男は昔、同じ女を愛した親友でもあった。

老舗の温泉旅館の息子と、下働きの息子。複雑な感情を抱きあいながらも、ともに成長した二人の前に、ひとりの女が現れる。

『唐獅子硝子』―遺品整理のお礼にアールヌーヴォー期のガラスレリーフを貰った洛鷹美術館の澤井は、ひと商売思いつく。