新宿の街を震撼させたチャイナマフィア同士の銃撃事件から二年、警察の手すら届かない歌舞伎町の中国系裏社会を牛耳るのは、北京の崔虎、上海の朱宏、そして、銃撃事件で大金を手に入れた台湾の楊偉民だった。

歌舞伎町の中国黒社会で生きる武基裕。彼は残留孤児二世として中国から日本へやってきた。

日系ブラジル人マーリオ。反対する祖父を殴り倒して出稼ぎにきた日本。

文芸誌編集長・三村は、高岡真紀と名乗る女性から投稿原稿を受け取る。

ロンドンのオークションでゴッホ作「医師ガシェの肖像」を日本人が競り落とした。落札価格は約百八十億円。

熊本県A市の日野誠一郎は聖徳会日野病院の医師で、泌尿器科の部長をしている。

遠州灘沖に漂う男を、D1メンバーの栗島と伏木が偶然救助した。一命は取り留めたが、男の意識は戻らない。

黒鷲―不良債務者を地の果てまでも追いつめる凄腕ぶりから、誰もが黒木をそう呼んだ。

法で裁けぬ悪人抹殺を目的に警視庁が極秘に設立した“暗殺部”。

大阪で相次いだ猟奇殺人。被害者はいずれも男性で、ホテルで血まみれになり死んでいた。

東京臨海中央署の日向太一は、地域課の巡査部長ながら、その驚異的な身体能力が認められ、ある特命を下される。

超合理的な性格の桜子准教授。ある朝、大学構内で田崎教授の死体が発見され、准教授たちに疑いの目が向けられる。

レインボーテレビ地下倉庫での爆発に巻き込まれ、東京臨海中央署地域課の巡査部長・日向太一はこの世を去った…はずだった。

かつてなくリアルに描かれる捜査の実態と癒着、横領、隠蔽、暴力、…日本警察の真実のなかにあぶりだされる男たちの強烈な光と闇。

ボクサー崩れの酒井は、恩人・津村のパチンコ店で働く釘師。

「極道は身代金とるには最高の獲物やで」。大胆不敵な発想でヤクザの幹部を誘拐した三人組。

ある資産家の家に家庭教師として通う聡子。彼女の前に屋敷の離れに住む青年が現れる。

命なんかいらねえ！ スキャンダルハンターのおれは、非情な金貸しとセックス中毒の女子高生に振り回され、ポルシェと度胸を武器に政界財界、巨大な敵の裏情報を探った末に…… 秘密がおれの食事だ。

建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。

幸せな空気溢れるクリスマスイブ。恵子は、7年間働いた会社からリストラされた。

無茶苦茶な誘拐事件だった。身代金が金塊二トン(時価32億)。

ともに大阪府警を追われた、かつてのマル暴担コンビ、堀内と伊達。

芸術院会員の座を狙う日本画家の室生は、選挙の投票権を持つ現会員らに対し、露骨な接待攻勢に出る。

田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。

かつては神宮球場のヒーロー、プロ野球の世界ではノーヒットノーランを達成。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

古美術でひと儲けをたくらむ男たちの騙しあいに容赦はない。

「女は穴だ」なんて俺は本当に馬鹿だった。魂の兄弟、そして夢の女と健気なガキ。

株式公開を目指せ、その後で株を売れ。かつての地上げと同じ方程式がそこにある―。

「ええな、抜け駆けと裏切りはなしやぞ」便利屋を生業とする長尾のもとに、ある社長令嬢の不輪現場を隠し撮りしたビデオが持ち込まれた。

大阪府警薬物対策課の桐尾と上坂は覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見した。

台湾プロ野球で八百長に手を染め、罪から逃れるために殺しを重ねた加倉は、逃れ着いたイタリアで殺し以外なら仕事を選ばない何でも屋「暗手」として生きていた。