ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショートショート３６編を収録する。

文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜ

マイホームを“マイ国家"として独立宣言。

ほかの星から流れ着いた〈妖精〉は従順で謙虚、ペットとしてたちまち普及した。

人間の妄想を取り扱うエフ博士の妄想銀行は大繁盛! しかし博士は、彼を思う女からとった妄想を、自分の愛する女性にと……。

わたしは盗賊株式会社の社員。社員はほぼ百人。

“たっぷり”がうれしい。新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど…。

ある日とつぜん、おとぎ話の主人

平凡なサラリーマンが、ねごとで妻にもらした見知らぬ男への殺意。ねごとでの殺人計画はしだいに具体化していく。

横領、強盗、殺人…こんなたぐいの犯罪は一般の警察にまかせておけばよい。

ドイツの片田舎で買ったふしぎな魔力をもった椅子……。静かな雪の夜に、老夫婦のもとにあらわれた侵入者……。

宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。

常識を超越した発想と卓抜なユーモアで、日常生活の背後にひそむ異次元の空間を描くショートショート20編。3分冊の第2冊。

気が弱く、口べたで、ぱっとしない中年の男。

ああもしたい、こうもしたい。はてしなく広がる人間の夢だが……。

現実と非現実のはざまの世界でくりひろげられる12編の不思議なショートショートを収録。

宇宙基地に連れてこられたミノルとハルコは、奇妙な”電波幽霊”の正体を突き止めるため、基地隊員のキダ、特殊ロボットのプーボとともに広大な宇宙空間へと旅立った。

休日に青年の部屋をおとずれたセールスマン。その男がカバンからとりだしたのは、名刺くらいの大きさの金属製のカードだった。

人間と他の生物とのいちばんの違いは何か。それは、笑いと想像力である──。

若いころの事件をたねに、金をゆすられているあなた!殺してもあきたらないほど、憎らしい人がいるきみ!おもいきって、“殺し”はいかがですか?ご依頼の件は必ずやりとげ、絶対安全。

都会からはなれた小さな入江で出会った老人と新婚の夫婦。その夜、老人が見たのは、新婚の2人が殺しあう夢だった。

二号は一見本妻風、模範警官がギャング……。

事故により、脳を残して、全て人工の身体となり、ひっそりと一人で暮らしていたムント氏。

悪夢だと思いたい、信じられないような出来事。特殊な能力をもった青年の巧妙なビジネス。

ビックリ箱作りのアイデアマン黒田一郎は、犯罪批評を趣味とする教養高き紳士。

海の下の、奥の奥で眠っている神の夢。大地をうごめき、すべてを食い尽くす不快なブガン。

明治末、12年間の米国留学から帰った星一は製薬会社を興した。

マンションの一室。住んでいるのは高利貸しの亭主と占い師の夫人、そして一人娘。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

売り物になるショートショートの3要素は、新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末。

青年の部屋に美女が出現した、となりの女子大生の部屋には死んだはずの父親が。触ることのできない幻があちこちで目撃される。

人気者だった親友の洋輔が転校してから、宏伸の毎日は冴えない感じだ。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

『ブランコのむこうで』で星新一の世界を知ったあなたにも、ずっと愛読してきたあなたにも、おすすめの11編。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

ショートショート1001篇を書き上げ「休筆」を決めた著者は、視野が広がり好奇心も増すばかり。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

ある日の午後。にぎやかな街のなかに突然裸の男と女が現れた。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

バブルに沸く昭和後期。一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。

敗北が決定的となったフィリピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。

いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。

母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。

中学2年生の柊也は、クラスメイトの翼に誘われて渋々行った中華街で無銭飲食の罪を着せられてしまう。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。

北から南へ、そして南から北へ。

雅男は、サッカーが好きなごくふつうの中学生。

好奇心のおもむくまま奔放に広がる一話一話が、意外性に満ちた新発見をもたらす。